Östro 430 “Punkrock Nach Hausfrauenart”

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皆さんは、Östro 430 (発音は「エストロ・フィーア・ドライ・ヌル」かな?)と言うバンドを知っているだろうか? 何を隠そう、Neue Deutsche Welleの時代に現れた全員女性のパンキッシュなバンドなんです。それが、2023年になって、新譜を出したと言うことで、いつもお世話になっているSuezan Studio (小柳カヲルさん)が個人輸入した分から通販でポチりました。先ずは、このバンドのバイオグラフィーを書いておきます。Östro 430は、1979年に、独Düsseldorfで、Martina Weith (Vo, Sax), Bettina Flörchinger (Kbd), Marita Welling (Drs), Monika Kellermann (B)の4人によって結成された全員女性のパンク・バンドです。1980年にMonika Kellermannが脱退して、代わりにOlivia Casali (B)が加入し、1980年5月3日に、Neuss郡のクラブOkie Dokieで、パンク・ファンジンSchmierがが主催したフェスに出演しており、それが縁で、彼女らは、バンドVorgruppeと国内ツアーを行っています。また、同年には、コンピ・アルバムLP”Schallmauer-Sampler”にÖstro 430の3曲が収録され、翌年1981年には、Östro 430の8曲入りEP”Durch Dick & Dünn”がレーベルSchallmauerからリリースされます。この時のメンバーは、Proll-BuhことMartina Weith (Vo, Kazoo), Bettina Flörchinger (Kbd), Marita Welling (Drs, G, Vo), J.J.ことOlivia Casali (B, Vo)とクレジットされています。このEPのリリース後に、Marita WellingとOlivia Casaliが脱退し、代わりに、Gisela Hottenroth (B), Birgit Köster (Drs)が加入します。そうして、1983年に、ファースト・アルバム”Weiber Wie Wir”をリリースしますが、このアルバム制作前に、それまでメンバーだったRalf Küpping (G)は脱退し、残りの4人で完成させています。しかしながら、小さな自主制作であったレーベルもこのアルバムをリリースした後に消滅しています。それで、1984年5月25日に、DüsseldorfのFreizeitstätte Garathで最後のコンサートを行い、バンドは解散してしまいます。ただ、1999年5月28日に、DüsseldorfのクラブTor 3で、1回だけリユニオン・コンサートを行っています。その後、2020年に、Östro 430のスタジオ録音ベスト盤”Keine Krise Kann Mich Schocken (Die Kompletten Studioaufnahmen 1981 - 1983)”が、独Tapete Recordsからリリースされ、再評価が高まってきます。そうして、翌年2021年8月に、Östro 430はハンブルクで再結成コンサートをやり、2023年には、本作品でもある新作アルバム”Punkrock Nach Hausfrauenart”をリリースして、復活しています。再結成時のÖstro 430は、Martina Weith (Vo, Sax), Bettina Flörchinger (Kbd, Synth), Anja Petrerssen (Vo, B), Sandy Black (Drs)と言うメンバーになっています。
 大体のÖstro 430の流れはこのようになります。それでは、2023年時点での最新作アルバム”Punkrock Nach Hausfrauenart”の内容を紹介していきましょう。本作品には、Östro 430のメンバーとして、Martina Weith (Vo, Sax, Accordion), Anja Petrerssen (Vo, B), Bettina Flörchinger (Kbd, Synth), Sandy Black (Drs)が参加しており、その他にもStoppok (Banjo, Choir, Voice), Bela B. (Choir, Voice), Annette Grotkasten (Choir, Back-Vo), Kai (Choir, Back-Vo), Marki (Choir, Back-Vo)がゲストで参加しています。
★A1 “Alte Männer”は、吐き捨てるような独語VoとSaxから成るアップテンポなパンキッシュな曲です。最後のコーラスがまた良い!
★A2 “Klugscheisser”は、ややポップ調で、シンセのリフとサビのコーラスも効いてますね。また、エレピを使っているのも、如何にもÖstro 430っぽい!
★A3 “Bleib Hier”は、ややダークな曲調ですが、サビでのVoで一気にそんな雰囲気が吹っ飛びます。そんな元気一杯の曲!
★A4 “Fick Das System”は、アップテンポで、Voもかなりバンキッシュの曲ですが、ピロピロしたシンセが独特のユーモアを醸し出し、またコーラスもグー!
★A5 “Kiribati”は、何やら雰囲気のある曲ですが、アコーディオンやSaxがブルージーに効いてますね。サビのコーラスが耳に残ります。
★B1 “Dein Hintern”は、やや重めのベースに導かれて、ドコドコしたDrsと独語Voが印象的です。間奏のシンセもグーです。
★B2 “Wörterpolizei”は、タイトでアップテンポな曲でカッコ良い曲です。サビでのエレピが懐かしい!
★B3 “Gegen Den Strom”は、アコーディオンとシンセで始まるワルツ調の曲で、何処となく悲しげですが、Voは堂々としています。
★B4 “Lass Los”は、またゴリゴリしたベースで始まるアップテンポな曲で、イントロ等でのSaxがグーです。
★B5 “Giftig”も、ポップで跳ねるような曲ですが、何だかスパイ映画に出てくるサントラのような雰囲気もします。
★B6 “Lahmarschfête”は、鼻歌で始まるものの、アップテンポな怒涛の曲で、ひたすらカッコ良いです。
 Weichの独語歌詞のVoが、昔から変わらず、パンキッシュかつ朗々と歌っているのが、嬉しい限りです。彼女達の変わらないモチベーションの高さが分かります。ギターレスのバンドなのに、パンクであることを続けている最強のバンドです❗️ また、どの曲も良く出来ていますので、NDWファンのみならず、全てのリスナーさんに聴いて欲しいアルバムです!Let’s Listen‼️ 因みに、バンド名Östro 430は、女性ホルモンのエストロゲンとDüsseldorfの番地から取ったとの噂です。

[A4 “Fick Das System” live version]
https://youtu.be/YiT0Vmt5aVM?si=WQ-CnaCZWe9gsezP

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nuvx3qs-5-R1NK86CQrIEtiUzkIeXog_4&si=mUd6vh5BOPM0Vu-8

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    4AD

    2023/11/25 - 編集済み

    OSTRO 430 は 確かロックマガジン経由で知りました。MALARIAとかX'MAL DEUTSCHELANDより認知度は低いけど良いバンドでしたね。
    彼女らの作品はオリジナルで3枚持ってます。

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      Dr K2

      2023/11/26

      Ostero 430は良いバンドだと思います!特に昔のエレピを使っていた時のは好きですね。オリジナル3作品所有は凄いですね!

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