Tabea Blumenschein, Frieder Butzmann, Gudrun Gut, Bettina Köster “White Christmas”

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もう1ヶ月ちょっとすると、クリスマスですね。と言う訳で、NDW流クリスマス・ソング用シングルを1枚、ご紹介します。まぁ、それにしても、凄いメンツでの作品になっています。先ずは、Die Tödliche DorisのTabea Blumenschein (タベア・ブルーメンシャイン)、ベルリンの異才にしてZensorの秘蔵っ子Frieder Butzmann、それにMania D./Malaria!のメンバーであるGudrun Gut (グドルン・グート)とBettina Köster (ベッティナ・ケスター)が集まって作った、定番クリスマス・ソング「きよしこの夜」と「ホワイト・クリスマス」のカバーです。単発企画モノではありますが、このメンツは当時の緩い関係性と流動性があってこそ、可能になったのでは?と思います。それぞれのバイオグラフィーは以前にも触れてあるので、そちらをご参照下さい。それで、本作品でのメンバーと担当は、Tabea Blumenschein (Vo), Frieder Butzmann (Organ [x], Synth [y]), Gudrun Gut (Drs [x], G [y]), Bettina Köster (Sax)となっています。それでは、異形のクリスマス・ソングを紹介していきましょう。なお、A面はside x, B面はside yと表記されていますので、そのままに表記しておきます。

★Side x “Stille Nacht Goes Disco” (3:30)では、それぞれの演奏はちゃんととしているのですが、Die Tödiche Doris風の、何ともバラバラなアンサンブルが繰り広げられています。特に、DrsとKbdはチキンと演奏されていますが、プカプカのSaxと調子はずれなVoが最早何とも。最後もまた面白いです。
★Side y “White Christmas” (2:55)は、最早「楽しいクリスマスの歌」から逸脱した、アヴァンでダークなカバーで、何とか曲にしようと頑張っているSynthとKbdに、「ぷはぁ〜」としたSaxと調子外れなVoとコーラス、そのバックにはNo Wave的なGも僅かに聴取され、リズムレスなアレンジになっています。出だしだけ聴いたら「怪奇大作戦か⁈」とも思ってしまいます。

 side xはまだ、ビートもあるので、多少聴き易いのかもしれませんが、それでも「お互いに合わせる」と言う意味でのアンサンブルとしては成立しておらず、何とも気色悪い曲になってしまっています。また、それ以上に、side yは、病いのサンタが「なまはげ」の如く子供のいる家にやって来るみたいな悪夢のような曲になっており、高熱に浮かされた時の気持ちが良く分かります(?)。まぁ、何でこんな企画が成り立ったのかも不明ですが、これ程、破壊的なクリスマス・ソングのカバーは無いでしょう。怖い物見たさのある方、Die Tödliche Dorisファンの方は聴いてみて下さい!

x “Stille Nacht Goes Disco” (3:30)
https://youtu.be/XTS4N08mI-s?si=9JVaydPRlbO7ICSX

y “White Christmas” (2:55)
https://youtu.be/1He3X7PQYoM?si=t04weeRZ_qlx8WFD

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