Rheingold “s/t”

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やっと入手できました。Rheingold (ラインゴールド)のセルフ・タイトルのファースト・アルバムです。Rheingoldのバイオグラフィーは以前に書いてありますので、そちらをご参照下さい。それで、ちょっとだけ追加しておきます。中心人物のBodo Staiger (ボド・シュタイガー)は、Rheingoldの結成の前に、Marius Müller-Westernhagen (マリウス・ミューラー・ヴェシュテルンハーゲン)とHarakiri Whoom (ハラキリ・ヴフゥーム)と言うバンドをやっており、当時、Düsserdorfで最重要バンドであったKraftwerkに影響をうけて、1980年に、Bodo Staiger (Vo, G), Lothar Manteuffel (Lyric; ローテル・マントイッフェル), Brigitte Kunz (Kbd, Vo; ブリジッテ・クンツ)の3人で、Rheingoldを結成しています。バンド名は、Richard Wagner(リヒャルト・ヴァグナー)の最初のオペラ"Ring der Nibelungen (ニュールンベルクの指輪)”の中から取られました。結成された1980年に3枚のシングルと本作品であるファースト・アルバムを出しています。ただし、このアルバムでは、歌詞はBodo Staiger, Lother Manteuffelの他に、Wolfram Schneider-Mombaur (ヴォルフラム・シュナイダー・モムバウア)も書いており、演奏/Voも殆どBado Staigerが行っているみたいです(ゲートフォールドの内ジャケには、SGギターを持ったStaigerが真っ白なジャケット姿でアンプと共に大々的に写っており、一瞬、独のシティポップ風「歌謡曲」と錯覚しました)。なお、プロデューサーはConny PlankとStaigerの共同で、本アルバムは、独LP チャートで 18 位に達し、合計 38 週間ヒット チャートに残っています。それでは、そんな彼等のヒットアルバムの各曲を紹介していきましょう。

★A1 “'Rein” (1:08)は、かなり伸び伸びとした美麗なシンセとGから成るインスト曲で、途中から入ってくるリズムマシンもいい感じです。
★A2 “Fluß” (4:48)は、可愛らしいチープなリズムマシンとシーケンスに合わせて、ネオアコのような爽やかなGと独語の歌が心に沁みる曲です。所々でのブレイクがとかシンセのメロディが中々良いです。
★A3 “Graffitis” (3:41)は、オルガンとリズムマシンとGから成るネオアコ風の愛苦しい曲で、コーラスもバッチリです。間奏部のシンプルなシンセソロも良く効いてます。
★A4 “Himmelgeist” (5:00)は、タメのあるスローテンポ〜ミディアムテンポのインスト曲で、爪弾かれるGが哀愁たっぷりで、バックのGがちゃんと支えています。途中の転調がまたアメリカンな雰囲気でイカしていますね。
★A5 “Dreiklangsdimensionen” (5:54)は、Gの刻みから始まり、スネアやBも入ってくる曲で、ちゃんと
Steigerの呟くようなVoも入ってます。淡々としていながらも、ちゃんと盛り上がります。
★B1 “Pirata” (4:19)は、重層化するシーケンスとシンセのメロディがカッコ良いインスト曲で、途中から入ってくるファズGも中々カッコ良いですね。またピロピロしたシンセもグッときます。
★B2 “International” (3:51)は、Gが主導権を取り、ちょっとだけウエスタンな感じもする曲で、Robert Rentalの曲とは全然違いますが、間奏の多重録音によるツインGソロもカッコ良く、StaigerのVoも生き生きしています。
★B3 “Rendezvous” (4:00)は、独特のパタンを刻むリズムマシンに合わせてドリーミーなシンセをバックに男女のツインVo(多分StaigerとKunz)から成る曲で、ゲーンズブールっぽいです。
★B4 “Rheingold Extra” (4:20)は、大胆なGで始まるインスト曲で、隠し味のシンセも含めて、哀愁の展開を示しますが、メロディはひょっとしてアコギ?セミアコ? 曲名からしてテーマソングなんでしょうか。終わり方もグー!
★B5 “'Raus” (1:27)は、パルス的なリズムに流れるようなシンセをハマっている電子系クラウトロックっぽいインスト曲です。

 正直、Rheingoldって、こんなにポップ、と言うかネオアコぽかったっけと思う位、聴き易い音楽がこのアルバムには詰まっています。意外とエコバニなんかに近い音楽かもしれませんね。そう言う今では、余り独逸臭さはないんですが、それも好き好きと言うことで、偏見を持たずに聴いてみてはどうでしょうか?しかしながら、いつも思うのは、Conny Plankのプロデュース力ですね。これで、一気にRheingoldが有名になってしまうのですから!まぁとにかく、聴いてみて下さい。

B1 “Pirata” (4:19)
https://youtu.be/4EJ3RqH4t6M?si=VXo9BDVgMj2Ta0eC

[full album + others (2006年リマスターCD再発)]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nVmThPnroX4rW1tgK3R2wNbb_L8D_-6fo&si=6qbuw5WGSrT6lABN

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