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V.A. “Sammlung - Elektronische Kassettenmusik, Düsseldorf 1982 - 1989”
1980年代は、カセット・カルチャーが爆発した年代であると思います。それは、単価が安いこと、世界中どこでも再生可能なフォーマットであること、それに送料などもそれ程高くないこと等の要因に加えて、当時、安価な録音機器やシンセ等の電子楽器が庶民の手に届くようになったことも、カセット・カルチャーを底上げしていたと思います。なので、多重録音も可能になり、宅録アーティストが多く出現したのだと思います。今回は、そんな時代(1982-1989年)に、独、特にDüsseldorfに活動の中心を置いていた宅録電子音楽アーティストのカセット作品からセレクトした曲を集めたコンピレーション・アルバム”Sammlung (ザムルング)- Elektronische Kassettenmusik, Düsseldorf 1982 - 1989”を紹介したいと思います。いわゆる、匿名性でのコンピでもある、この偉業を成し遂げたのは、いつもお世話になっている独レーベルBureau Bです。感謝! そのような時代背景を思い浮かべて聴いてもらえると幸いです。また、NDWに詳しい方は、Düsseldorfが1980年代初頭、様々なバンドを排出した都市としても重要であることが容易に予想出来ると思います。内容的には、A面6曲/B面7曲となっていますが、良く分からないグループ名が多いです。しかしながら、そう言う未知の音を聴くと言う楽しみを存分に味わいましょう。それでは、各グループと各曲の紹介をしていきたいと思います。 ★A1 Konrad Kraft(コンラッド・クラフト) “F” (5:08)は、クリック音から、複雑な民族音楽調のドラムマシンとピコるシーケンスの打ち込みから成る曲で、明確なメロディはハッキリしませんが、リズム重視なので、そこら辺が面白いですね。 ◉Konrad KraftはDetlef Funder(デトレフ・フンダー)のソロユニットで、この曲は1985年作ですが、1987年以来、SDV TonträgerやAuf Abwegenから最近までリリースを続けています。以前にも彼のアルバムを紹介しています。 ★A2 Deux Baleines Blanches (デュー・バライネス・ブランチェス)“Draht 8” (2:30)は、バンブードラムのようなドラムマシンとギターループから成るミニマルな曲で、音の質感がそれ程、電子的では無く、そのギャップがまた面白いです。 ◉DBBはStefan Schneider (G-Loop; シュテファン・シュナイダー)とHeinz-Adolf Tack (Synth; ハインツ・アドルフ・タック)のデュオで、本曲は1986年11月に録音されています。 ★A3 Ettlinger(エッティンガー) “bzw” (2:10)は、ホントにカシオトーンのリズムと簡単なシーケンスに、カシオトーンによるメロディが乗っかった曲で、プリミティブかつプリティーな曲になっています。 ◉Ettingerは、Stefan Ettingerのソロ名義で、Casio VL-Toneを使って、Fostex録音機器Model 250で多重録音した曲で、1982年作です。 ★A4 Mentocome(メントコメ) “b6” (4:28)では、民族打楽器らしきドラムマシンが、スカスカにプログラムされていますが、後半は硬質なリズムと微かなメロディに突然変化して、浮遊感から土俗性すら感じます。 ◉Mentocomeは、Axel Grube(アクセル・グルーべ)とRainer Robowski (ライナー・ロボヴスキー)のデュオで、本曲は1986年作です。 ★A5 Frigorex (フリゴレックス) “The Beginning” (2:51)では、ポップ調のドラムマシンとシーケンスなのですが、バックにはシンセの持続音が流れており、ピコった音も聴取でき、中々ファニーな曲になっています。 ◉Frigorexは、Dino Oon(ディノ・オーン)とKonrad Kraftのデュオで、本曲は1982年作です。 ★A6 Dino Oon “Nr. 6” (3:52)は、不協和音的で唸るオルガンのドローンから成る異色な曲で、時々、シンセやドラムマシンの短いシグナル音が入ってきます。 ◉A5のDino Oonのソロで、1989年作です。 ★B1 Pfad Der Tugend (ファド・デル・ツゲント) “Einklang” (2:26)は、バンド演奏で、テンポチェンジも含めて、始終、バックの演奏が主導権を握っており、その上をシンセが飛び回ります。 ◉PDTは、Martin Kobele (B; マルティン・コベレ), Jochem Simons (G; ヨヘム・ジモンズ), Heinz-Adolf Tack (Synth), Stefan Krausen (Drs;シュテファン・クラウゼン)から成るバンドで、1987年2月録音です。 ★B2 Kurzschluss (クルツシュルス)“L'Inconnu” (1:58)は、ポリシンセとシンセBから成るミニマルな展開の曲で、単音シンセがその上で踊っているように不明確なメロディを奏でています。 ◉Kurzschlussは、Catherine Ledit(キャサリン・レディット)のソロユニットで、本曲は1986年作です。 ★B3 Wooden Barrows “Zyklus VI” (2:29)は、ちょっとだけYMOを想起させるオリエンタルな雰囲気の打ち込みから成る曲で、そう言う意味では異色ですね。 ◉WBは、Andreas Bongartz (アンドレアス・ボンガルツ)とAndrea Bearch (アンドレア・ベアルチ)のデュオで、本曲は1986年にGood Boy Studioで録音されています。 ★B4 Le Petit Mort (ラ・プチ・モール) “Geheimes Wissen” (3:04)は、不気味雰囲気のドラムマシンとシーケンス成りますが、やはりバンブードラムのような音質が目立ち、民族音楽調、かつミニマルな曲です。 ◉LPMは、Catherine LeditとDirk Grutzmann (ディルク・グルッツマン)のデュオで、本曲は1988年に録音されています。 ★B5 Strafe Für Rebellion (シュトラーフェ・フュール・レベリオン)“Boston” (3:26)は、時計の音とディレイを掛けたキックに、チェロのようなシンセ音から成る不定形の曲で、時に野卑なヴォイスやテープループや色々なノイズ要素が挿入されます。 ◉SFRは、Bernd Kastner (ベルンド・カストナー)とSiegfried M. Syniuga (ジークフリード・M・ジニュガ)のデュオで、2人が全てのノイズと楽器を担当して、1988年に自身のスタジオで録音した曲です。 ★B6 Maria Zerfall (マリア・ツェルファール)“Wohin” (2:32)は、反復するシンセ音に、女性Voやテープ音も入るパワー・エレクトロニクスです。中々、様になっています。 ◉1986年作の彼女のソロ曲です。 ★B7 ADD “Dörper's Dream” (3:56)では、機械仕掛けの内部音に、オルガンとテープ音が被ってきて、更に不穏なメロディでダークな音像を醸し出しています。DörperってDie Kruppsの? ◉ADDは、Bernd Zimmermann (ベルンド・ツィマーマン)のソロユニットで、1983年作です。 He 「流石、Düsseldorf !」と言った幅の広い曲がコンパイルされていますね。それこそ、エレ・ポップ調〜ドローン〜パワ・エレ〜ノイズまで押さえてあり、Bureau Bの底力が発揮されています。数年前に、日本でもカセットブームがありましたが、最近のブームというのは、カセットはフィジカルとして、音はDLして聴くという感じが多かったのですが、ここに収められているのは、いずれもカセットのみで配給・交換が為されていた訳で、そこに大きな違いがあるようにも思います。そんな独のアングラ音楽シーンを支えていたカセット作品群の中でも、電子音楽に特化した点が興味深いです。そして、その音楽の振り幅も広く、興味深く聴けました。今でも通用する音楽もありますので、一度は聴いてみてはどうでしようか?面白い世界ですよー! B3 Wooden Barrows “Zyklus VI” (2:29) https://youtu.be/ZEOuYIAP174?si=Z0QXCoOQc8NGqCTO [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_meALp9YzQZvcovRewwvwg3nF63GNxsF6E&si=bfs5ZteUbdvsR1zi #VariousArtists #Sammlung #ElektronischeKassettenmusikDüsseldorf1982-1989 #BureauB #CompilationAlbum #CassetteCulture #Düsseldorf #1980年代 #Electro #SynthWave #Experimental #Industrial #Drone #Noise #KonradKraft #DeuxBaleinesBlanches #Ettlinger #Mentocome #Frigorex #DinoOon #PfadDerTugend #Kurzschluss #WoodenBarrows #LePetitMort #StrafeFürRebellion #MariaZerfall #ADD
Experimental / Electro-Pop / Industrial Bureau B €20.00Dr K2
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Ideal “Der Ernst Des Lebens”
ずっと前にご紹介しました独のバンドIdealのセカンド・アルバムをやっと入手しましたので、今回は、セカンド・アルバム” Der Ernst Des Lebens (デァ・エルンスト・デス・レーベンス)”をご紹介します。NDWの中で、最も成功したバンドであり、インディーズながらも、前作ファースト・アルバムが独のゴールドディスクに輝いているバンド、それがIdealです。Idealのバイオグラフィーは前回書いてありますので、そちらをご参照下さい。今回もメンバーは、Annette Humpe (Vo, Kbd; アネット・フンペ), Ernst Deuker(B, Vo; エルンスト・ドイカー), Frank-Jürgen “Eff Jott” Krüger (G, Vo; フランク-ユルゲン ”エフ・ジョット” クリューガー), Hans Behrendt (Drs; ハンス・ベーレント)の4人ですが、共同プロデューサーとして、Conny Plankも参加しているのも、注目すべきところでしよう(因みに、VoのHumpeは、Ideal解散後、実妹のInga Humpeと共にHumpe Humpeとしてアルバムをリリースしていますので、そちらについては、別のバイオグラフィーをご参照下さい)。本作品は、A面6曲/B面5曲を収録しています。それでは、各曲について紹介していきましょう。 ★A1 “Eiszeit” (2:53)は、Gとオルガンの効いたアップテンポのカッコ良い曲で、女性Voもイカしています。 ★A2 “Schwein” (3:00)は、堅固なリズムにオルガンと男性Voから成る曲で、独逸語の語感なのか、ややハスキーに呟くVoが良く合っています。 ★A3 “Sex In Der Wüste” (3:38)は、似非民族音楽的リズムとG(?)のメロディに、男性Voが乗るスローな曲で、コーラスやコントラバスも秀逸です。Kbdがまたポップ! ★A4 “Herrscher” (3:41)は、性急なビートとニューウェーブ的なオルガンに、男性Voが乗る曲で、シンセBを使っているようです。最後のシュプレヒコールもグー! ★A5 “Feuerzeug” (4:19)では、スローなビートにオルガンと女性Voがしっとり絡み合い、間奏のGソロも雰囲気抜群です。最後の仕掛けがまた絶品。 ★A6 “Immer Frei” (2:27)も、性急なビートを繰り出すリズム隊に、複数の男性Voや女性Voが絡み合う曲で、間奏のフリーキーなGソロもカッコ良い。 ★B1 “Erschießen” (3:40)は、跳ねるようなノリの良いにオルガンとGに、女性Voが歌うポップ曲で、元気一杯で、最後のGソロもカッコ良い。 ★B2 “Monotonie” (4:44)は、女性Voから始まる落ち着いたカリプソ風の曲で、蠢くBのリフと間奏のKbdが秀逸です。勿論、男性コーラスやGソロも! ★B3 “Ich Kann Nicht Schlafen” (3:32)は、スパイ映画のサントラのような曲で、男性VoとGやオルガンとの掛け合いがカッコ良く、焦燥感溢れるサビも絶品です。 ★B4 “Spannung” (3:00)では、Gのカッティングと優しいKbdに、女性Voが良くマッチしており、雰囲気抜群です。途中のブレイクもグー! ★B5 “Spion” (5:00)は、雑踏音のSEから、5拍子のリズム隊と女性Voに、歪んだGや怪しげなオルガンが絡んでくる、ちょっと異質な曲です。 セカンド・アルバムは、バンドも乗りに乗っていた時期なので、曲もアレンジも格段に良く、正直、捨て曲無しとさえ思えます。アップテンポからしっとり系や変拍子曲まで幅広く収録されており、これは傑作ですね。また、VoもHumpeだけではなく、男性も担当しているので、多分、思っていた以上に多様性/柔軟性のある曲作りをしていると思えました。ジャケはファーストの続きのような首無しの絵で、パッとはしませんが、内容は彼等のポップネスが詰まっていますので、これは是非とも聴いて欲しい一枚です❗️ [live Rockpop In Concert 1982] https://youtu.be/lifx7x_E5hU?si=EBr2Tl4gtPsLRwy_ [full Album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nl87GgRz_uuOXDa5YK99tV2PYvubluFio&si=qh0Ohch6AzFAFRJD #Ideal #DerErnstDesLebens #EitelImperial #WEA #SecondAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #NewWave #AnnetteHumpe #Frank-JürgenEffJottKrüger #ErnstDeuker #HansBehrendt #Co-Producer #ConnyPlank
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Synth Pop Eitel Imperial / WEA €8.00Dr K2
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S.Y.P.H. “Pst”
久々に引っ張り出してきました。独のS.Y.P.H.(いつも読み方が分からないのだが、「ジフ」で良いらしい)のセカンド・アルバム”Pst (プストと読む?)”です。当時、Neue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)の中で、そのユニークな音楽性から、「Canの再来」とまで言われたグループが、S.Y.P.H.でした。ファースト・アルバムは同年2月で、本作品は8月にリリースされており、溢れるアイデアを即座にパックしているのが伺い知れます。しかも、今回は、元CanのHolger Czukayも参加していると言う豪華さです。S.Y.P.H.のバイオグラフィーは既に書いてあると思いますので、詳細はそちらをご参照して下さい。それで、本作品についてですが、バンドメンバーは、Harry Rag (Vo, G; ハリー・ラグ), Uwe Jahnke (G; ウーヴェ・ヤーンケ), Jürgen Wolter (B; ユルゲン・ヴォルター), Uli Putsch (Drs; ウリ・プッチュ)で、ゲストとしてHolger Czukay (Horn, Perc, B, Harmonica [A3, A5, A7, B1, B3])も参加しており、また、本作品は、S.Y.P.H.とHolger Czukayが共同プロデュースしており、録音もInner Space Studioを借りきって、10日間セッションをやり続け、その膨大な録音音源から、ロック色の強いテイクを厳選して作製されています (小柳カヲル氏「クラウトロック大全」による)。内容は、A面7曲/B面3曲となっています。それでは、各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “Euroton” (0:52)は、ひたすら掻きむしられるGと一本調子のリズム隊に、笑い声すら使うVoが乗る小曲です。メタパーも使ってる? ★A2 “Einsam In Wien (Lustlos)” (5:32)は、単調で催眠的なビートを刻むリズム隊と自由に弾かれるGと呪文のようなVoが乗る曲で、バックの反復が気持ち良いです。Voとかは喚きそうになります。 ★A3 “Moderne Romantik” (3:01)は、16ビートのアップテンポの曲ですが、バックはひたすら反復しており、そこにGのカッティングや自在なVo(喚き声を含む)が絡んできます。何とも催眠的な曲です。 ★A4 “Lametta” (3:50)は、一転、静かな音数の少ないイントロで始まりますが、やがてキックとBのリフが延々と続き、フリーなVoも入ってくる曲で、背景にはGのスライド奏法や鋭いカッティングも聴取出来ます。 ★A5 “Modell” (1:47)は、単調なアップテンポな曲で、ひたすら反復するリズム隊に自在なGや喚き声のような多彩なVoが被ってきます。 ★A6 “Alpha & Vieta” (1:35)も、アップテンポな曲で、規則的なGのカッティングと単調なリズム隊に、機関銃のようなVoが逆に心地良いです。 ★A7 “Nachbar” (3:15)は、何ともゆったりとした土俗的リズム隊の静かな反復演奏に、呟くようなVoが乗る曲で、やがてGが弾きまくられます。小鳥の囀りも流されています。 ★B1 “Regentanz” (8:43)は、執拗に反復するリズム隊に、ホーンの音やGのカッティングやオルガン或いはファズG、叫び声なんかが無作為にカットイン/カットアウトしたりする、ミックスに凝ったフリーな曲で、Voも偶にはありますが、ほぼインスト扱いですね。 ★B2 “Stress” (6:45)は、静かで不穏なリズムレスなイントロから、民族楽器のような打楽器が立ち現れ、変調VoやGなどの音や物音音が人為的にミックスされている曲です。勿論、呪文のようなVoも微かに聴こえますが、テープの速度もイジっています。 ★B3 “Do The Fleischwurst” (4:26)は、B2に連続して、反復するリズム隊の上を、フリーフォームなGや他の音等が自在に跳ね回っている印象で、開放感が半端ないです。 以前、初めて聴いた時とは違う印象で、一聴すると有り勝ちな曲構造のようにも思えるのですが、本当に良く出来たフリーフォームな演奏で、特にB&Drsの禁欲的で催眠的な反復と、GやVoなんかの自由度のコンビネーションは神がかっていますね。それと、B面、特にB1のミックスが凄過ぎます!「流石、Holger Czukay!正しくCanだ!」と言うところでしようか。こう言う風に聴けるようになったのは、Canの良さが分かったからでは?と個人的に思っています。単にNDWのバンドとかパンクとかの先入観を捨てて聴いてみて下さい!完成度は非常に高いので、フリーなロックに関心のある方は、S.Y.P.H.のセカンド、是非とも聴いてみて欲しいです❗️正に、瞑想(迷走)する音楽ですね!名作! https://youtu.be/PeY2JzEu-S0?si=vpPPMPnlq1iPi9hN #S.Y.P.H. #Pst #PureFreude #SecondAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Can #Repetition #HarryRag #UweJahnke #JürgenWolter #UliPutsch #Guest #Co-Producer #HolgerCzukay
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Pure Freude 不明Dr K2
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Sodom “TV Murder”
何で、こんなもん持ってるのかなぁ?と言う訳で、Trans Records御三家(Asylum, Z.O.A.,Sodom)の一つSodomのアルバム”TV Murder”を紹介します。多分、何かの気の迷いで買ったのだと思いますが、よく覚えていません。1980年代中期〜1990年代までバンドブームが起こり、黒いモノトーンの服装の女の子のファンをトランス・ギャル、それに対してキラキラの色取り取りな可愛らしい服装のナゴム・ギャルと言うように棲み分けがありました。まぁそれは良いんですが、私が、初めてSodomを観たのは、Psychic TVの初来日の前座の時だと思ったのですが、どうでしよう?もしそうだとしたら、ちょっと「イタかった」です。 それで、Sodomのバイオグラフィーを書いておきます。1981年 Zazieを中心にSodomは結成され、1983年には、スターリンのタム氏が設立したADKレコードより発売された”ADK Omnibus vol.1”に収録されています。翌年1984年に、カセット・アルバム”聖レクイエム”をゴモラレコードからリリースしています。このアルバムは、世界的に上映禁止となった1975年作映画”ソドムの市”と同名のライブ活動をしていた時期の音源です。この時のメンバーは、Zazie (Vo), Shinoyan (G), Bara (B), Hayato (Drs, Piano)で、一曲だけゲストでBaki (G)が参加しています。そうして、1985年に、本作品でもあるファースト・アルバム(LP)”T.V. Murder”をTrans Recordsからリリースしています。この時には、Shinoyan (G)の代わりにKonan (G, Synth)が加入しています。1986年に、12㌅シングル”Material Flower”をTrans Recordsよりリリースしますが、一度活動を休止しています。その後、1987年に活動を再開しますが、その際、ダンス・パンクというジャンルをバンドに取り入れています。そして、1988年に、Tommyこと福富幸宏がメンバーとなって、ハウス・バンドとして復活し、セカンド・アルバム”King Of House”をCaptain Trip Records傘下のBang A GongよりCDリリースしています。この時のメンバーは、Zazie (Vo), Conan (Computer [Programming]), Tommy (Computer [Programming]), Marr (Perc)です。1991年に、サード・アルバム”Sodom”をAlpha Recordsからリリースし、これがメジャーデビューとなりますが、リリース直後に活動を停止してしまいます。その時のメンバーは、Zazie (Vo), Conan (Kbd, Back-Vo), Yukihiro Fukutomi (Kbd, Programming), Marr (Perc, Back-Vo)です。その後、2007年2月18日に、新宿Loftにて、Shoko-Fこと藤川祥虎が加わり、16年振りにSodom名義でライブを行い、活動を再開しますが、2009年の企画Drive To 2010では、Sodom Project名義で再復活し、暫くはこの名義で活動しています。2019年2月3日に新大久保Earthdomでの企画機械魔術フェスのライブ後、Sodomとして、2019年の全国ツアーが発表されています。 以上が、Sodomの略歴となります。最初のLPでもある本作品では、先述のように、Zazie (Vo), Bara (B), Konan (G, Synth), Hayato (Drs)がメンバーであり、プロデュースは、あの北村昌士がやっています。収録曲はA面3曲/B面4曲となっています。それでは、各曲をご紹介していきましょう。 ★A1 “Euro (Down On The Dead)”では、単調なピアノの単音弾きに呻くようなVoが乗ってきますが、突如、GのリフやDrsが入ってきて、ビートを刻み始めます。と同時にVoのテンションも上がりますが、一端静まり、再び、ビートをたたき出し、怒号のようなVoのテンションも上がります。長尺で曲構成はやや複雑で、緩急や音圧の振り幅も広いですが、飽きることはないですね。 ★A2 “TV Murder”では、ディレイの効いた掛け声で始まり、リズム隊も重厚でタイトなリズムを叩き出し、Gもひたすらリフを刻み、シアトリカルなVoも自在に怒声を放射しています。 ★A3 “Hills Garden”は、タムを多用したリズムと唸るようなBと控えめながらもツボるGをバックに、Voのテンションは高くなります。これって六本木ヒルズのことじゃないよね? ★B1 “Art Of Lab”では、ミニマルなリフをひたすら弾くBとGで始まり、Drsも入ってビートを、更に捨て鉢なVoも加わり、一丸となったタイトな演奏を繰り広げます。Gの音色が当時を思い出しますね。 ★B2 “In The Wall”は、微かな悶え声から、スネア連打のビートとなりますが、途端に、シンコペーションの効いたビートの曲に変換されます。曲の構成にはかなり柔軟ですが、演奏は極めてタイトです。 ★B3 “Calimrec”は、タイトなリズム隊にシグナルのようなGのリフから成る曲で、狂的なVoが異教徒の呪文のように暴れまくります。 ★B4 “Test Pattern Nº2”では、叫び声から、ポストパンク的リズムが叩き出され、演奏はミニマルですが、Voはシアトリカルで自在です。途中のブレイクなんかもカッコ良いですね。 当時、言われていた程、Gothな感じはないですね(これは当時の服装に寄る印象かと)。YBO2のベーシストでもある北村昌士が共同プロデュースと言うこともあってか、リズムの構築とか曲構成とかに気を使って練り上げられており、特にBの録音仕方が良いです。また、ZazieのVoも基本、怒声なのですが、結構シアトリカルかつ自由自在に歌っているようで、その点も興味深かったです。反対に、Gとかは敢えて抑え気味に仕上げられているのかなぁと思いましたし、フランジャーを多用したGの音色も当時の流行りだった思います。凄くノレる音楽ではないですが、プログレのように曲構成が割と複雑で、じっくり聴きたいものです。あと、この作品ではシンセは余り使われていませんね。ちょっと残念。 https://youtu.be/HLiwbAbQKwE?si=NAZ5rxJl0ldlQp4G A2 “TV Murder” [MV] https://youtu.be/6Bxsi8mbfRs?si=CSLuI6E-meYLXkTe #Sodom #TVMurder #TransRecords #2ndAlbum #JapaneseUnderground #PostPunk #AlternativeRock #Industrial #Zazie #Bara #Konan #Hayato #Co-Producer #MasashiKitamura
Post Punk / Alternative Rock / Industrial Trans Records 不明Dr K2
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Ja Ja Ja “s/t”
しかしながら、ATA TAKは、いつも凄いバンドを見つけてくるよなー。と言う訳で、今回、ご紹介するのは、当時、Neue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)の渦中にあったバンドJa Ja Ja (ヤーヤーヤー)の唯一のアルバムです。もう、ジャケからして脱力してしまう、このバンドは、米国人のJulie Jigsaw,に、独逸人のWietn Wito (ヴイートン・ヴィト)とFrank Sambaから成るトリオです。 それで、ちょっと調べていたら、VoのJulie JigsawことJulie A. Ashcraftのちょっとした自叙伝みたいな記事を見つけましたので、なるべく簡潔に書いておきます(現在はJigsawnovich名義で活動)。どうも、彼女は米国在住であったようで、1980年にNYCのPratt研究所に通う為にDallasから引っ越して、そこで、美学生のTed Parsons (Drs)とGregory Grinnell (G)とで、最初のバンドGroup of Treesを組んで、彼女はVoとCasiotoneを担当しています。彼女曰く、サーフの影響を受けたポストパンク/ノーウェーブなサウンドであったとのこと。しかし、ParsonsはThe Swansに、GrinnellはThe Toastersに加入して、バンドは消滅します。話しが少し前後しますが、1978年〜1980年には、彼女は、Liquid Liquid, Siouxsie & The Banshees, Bad Brains, The Slits, Captain BeefheartやDevoのライブを観ており、その中で、CrassのSteve Ignorantとも直接会っています。一方で、彼女は、京劇や小野洋子, Der Plan, DAF, Holger Hiller, The Wirtschaftswunder, ? & The Mysterians, The Residents, Kraftwerk, Mars, DNA, PIL, Wire, Ornette Colemanなんかも聴いていました。それで、週1回、ラジオ局WPIRのPratt RadioでDJをやるようになります。1981年に、彼女はDer Planのアルバム”Geri Reig”をジャケ買いし、独逸語のサウンドが大好きになって、Der Planの曲を歌おうと練習していました。そして、彼等にファンレターを送り、そのアートワークとか彼等の求めている音楽とかについて尋ねます。それに対して、レーベルのグラフィック・デザイナー兼リードVoのMoritz Rから返事ももらい、その後、手紙やカセット作品の交換を経て、独逸に来ないかと誘われます。それで、彼女はDüsseldorfに行き、ATA TAKスタジオのゲストルームに住みつきます。そこで、PyrolatorことKurt DahlkeとFrank Fenstermacherらと、かなりディープな哲学的な会話を交わすようになり、特に、Dahlkeが”同一性”について語ったことを、彼女にもっと詩的に書き直させて、それが後のJa! Ja! Ja! (意味は「はい!はい!はい!」)の持ち歌の歌詞になります。それで、彼女は、ピアノでメロディを、ドラムでリズムを作っていたりしましたが、ATA TAKスタジオにあったベースやトランペット、シンセにもチャレンジして、Fenstermacherには「天然の才能だね」と言われ、Dahlkeも友人を紹介するからと言って、Frank SambaとWietn Witoを連れてきました。会った日の晩に早速3人でセッションを行い、即興で歌詞も歌も付けてジャムっていました。それを聴いていたDahlkeがサッと録音ブースに入って、そのセッションを録音しています。その中からベストテイクを選び、Witoの一言で、”Wahrheit (ヴァールハイト; The Truth)”として、1982年のコンビ・アルバム”Klar! 80 Sampler, ALLES ODER NICHTS (アーレス・オーダー・ニヒツ; EVERYTHING OR NOTHING)”に収録し、その翌日、3人で、”Katz Rap”(カッツ・ラップ; Cat Rap)と“Mom”の2曲をシングルとして、ATA TAKからリリースしています。その時に、グループ名をJa Ja Jaとしています。1981年〜1982年に、彼女は、Blixa BargeldやGudrun Gut, Bettina Köster, Robert Görl, Andreas Dorauらと会い、NMEの記事の為に、Holger Hillerにインタビューし、実際にPalais SchaumburgやEinstürzende Neubauten, Der KFCのステージも観ています。彼女はその時に、ベルリンの壁で、西側と東側の両方から、その緊張感やスクワットや暴れ方を実体験しており、独の若者達から「米軍基地の為に、冷戦中、しなければならない業務があるのだ」と言うことを再度伝えて欲しいと言われ、その体験から、“Habt Nicht Mehr Angst (Have No More Fear)”の歌詞が出来たとか。それで、NYCで書いていた歌詞に加えて、Ja Ja Jaでの新曲では、彼女は、全て独逸語で歌詞を書くようになりました。それと、1982年にリリースした”Katz Rap”で、彼女は、欧州で最初の女性ラッパーとして録音されたらしく、また、同年のその後、“Graffiti Artists International”も欧州で最初に「落書きアート」に関してのラップ曲となったとも言われています。また、ジャケ絵は、David Icke (デヴィット・イケ)によるモノで、バンドの曲”I Am An Animal”に関係しています。一方、他の2人は、素晴らしいミュージシャンHenry Scott IIIをバンドに加えることを提案し、実際、ライブでも凄かったらしいです。ただ、3人の音楽性がバラバラで、良い意味で、バンドとしては、色んな要素を含んでいました。例えば、Zurichでのライブでは、観客の半分はゴリゴリのパンクスで、残りの半分はオタクのような若者と言う感じだったとか。彼等は、独、蘭、スイス、ベルギーのクラブや大学、フェスでライブ活動を行っていますし、NYCのダンステリア・クラブからのオファーもありました。John Peelも、BBCラジオ番組で”Katz Rap”を掛けてくれていますし、Zurichの独逸語ラジオ番組でもインタビューも受けています。後、NDWの裏番長Xao Seffchequeが1曲、彼女(Julie Jigsaw)のことを取り上げた曲”Julie In Germany”を1982年にリリースされたコンピ”Klar und Wahr – Sounds Rettet Deutschland (クラー・ウント・ヴァール-サウンズ・レテッテ・ドイッチュランド)”に収録したのは、彼女にとっては嬉しかったようです。Ja Ja Jaでは、彼女が歌詞とメロディを作り、他の2人がアレンジして曲にすると言うやり方でしたので、クレジットもそれぞれ別にしていましたが、ある日、Witoが新曲を書いたと言ってきて、彼の主張によると、複数のクレジットにしてもらえないかと言うことでした。また、彼自身は、よりプログレ・ジャズの方向に向かっていましたが、Jigsawはもっとヒップポップ的にしたかったようです。そう言うこともあって、彼女は、1983年にNYCに戻り、ヒップポップ・ムーブメントにどっぷりハマり、また落書きアーティストとしても活動していくことになり、独でのJa Ja Ja は自然消滅してしまいます。 ちょっと長くなってしまいましたね。すいません。それで、即席セッションから発展したJa Ja Jaの唯一のセルフ・タイトルのアルバムを紹介していきます。先述のように、このバンドは、Julie Jigsaw (Vo, Casiotone, Harmonica), Wietn Wito (Fretless-B, Chapman Stick), Frank Samba (Drs[Sonor], Perc, Vibes)から成るトリオで、本作品には、Henry Scott III (Trumpet, Flugelhorn, Vo)がゲストで参加しています。またプロデューサーは、PyrolatorことKurt Dahlkeです。内容的には、A面4曲/B面6曲を収録しています。それでは、各曲について紹介していきましょう。 ★A1 “Ain't Gonna Give Up Yet” (2:33)はChapman Stick (以下Stickと表記)とカシオの音に導かれて、不思議なメロディとなる曲で、B級感満載です。 ★A2 “Graffitti Artists International” (6:29)も、Stickのリフから始まり、Drsとカシオが被って行きますが、VoがモロRap調で、NDWとしては異端的ですね。間奏にはホーン類が吹きまくってますし、Stickのソロもあります。 ★A3 “Mom” (3:48)では、ミュートしたBから静かに始まったかと思ったら、いきなり急かすようなアンサンブルが始まります。Slap奏法も交えて、凄い迫力です。 ★A4 “I Am An Animal” (3:36)は、カシオの音とVoから成るキュートな曲ですが、バックの演奏は高度です。この曲でジャケが決まったとのことですが、私にはその理由は良く分かりません。 ★B1 “On The Other Side” (2:36)でも、Stickの高度な演奏とビートをキープするDrsに、英詞のVoがシアトリカルに絡んできます。 ★B2 “Red” (3:36)は、アップテンポで手数の多いDrsとBをバックに、元気一杯なVoが乗っかる曲ですが、途中、鉄琴ソロで、一息付けます。 ★B3 “Katz Rap” (2:51)は、Slap奏法も冴えるBとDrsとVoで始まりますが、やがて更にアップテンポになって、ややRap調のVoとStickの速弾きが最高にファンキーでご機嫌です。 ★B4 “Ja! Ja! Ja!” (2:20)は、リバーブの効いたDrsに、Bと囁くようなVoが被ってきますが、間奏にハーモニカのソロも良い味付けです。 ★B5 “Destiny” (3:50)は、ホーン類のユニゾンで始まり、強力なリズム隊と、爽やかなVoが独自の空間を作り上げています。間奏のトランペット・ソロも良し!更にそれに絡まるBソロとの掛け合いも凄いです。 ★B6 “Habt Nicht Mehr Angst!” (1:45)は、地を這うようなリズム隊に、Voが独語歌詞を不貞腐れたように歌い、間奏には歪んだStick(?)のノイジーなソロも聴取できます。 これは、当時のNDWの流れの中では、異色作ですね。多くはどちらかと言うとミニマルで、ドラムマシンを使うことが多い印象でしたが、Ja Ja Jaは、上手過ぎるStick/Bの演奏(私は当時、Chapman Stickを弾きこなすNDW関係のアーティストを知らなかったです)とそれに耐えうるDrsの力量からして、別格で、更に曲もプログレっぽくもあり、アレンジも最高です。まだ、Jigsawが米国人の為、独逸語の歌詞が極端に少なく、その点でも通常のNDWとは異なります。購入当時、個人的には、そのStick/Bとかの速弾きがどうにも腑に至らず、そのまま、余り聴いていませんでしたが、今聴くと、凄っく面白いです❗️しかも、これが、ATA TAKからあんなジャケでリリースされたことに驚愕してしまいます。なので、ジャケとかに惑わさらないで、聴いてみて下さい! https://youtu.be/m_-iH3Y8PD4?si=uCMdjUDHfCVGMYzt #JaJaJa #ATATAK #First&LastAlbum #1982年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #JulieJigsaw #NewYorker #WietnWito #FrankSamba #Drums #Casiotone #ChapmanStick #HipHop #Rap #Guest #HenryScottIII #Producer #Pyrolator
Neue Deutsche Welle (German New Wave) ATA TAK 不明Dr K2
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POP. 1280 “Way Station”
またまた、謎物件です。POP. 1280と言うバンドをご紹介します。米国NYCで2008年に結成されたバンドで、この風変わりなバンド名は、1964年発刊のJim Thompsonの犯罪小説の表題から取られています。まぁ、なんだか良く分からなかったので、ちょっと調べてみました。元々は、2008年に、Chris Bugが、高校卒業後2年間、中国「そうじょういん」での勉強が終わったタイミングで、長年の友人Ivan Lipに説得されて、米国NYCに移住してきたことから始まりました。最初は、Greenpointで、Bugがヴォーカル、Lipがギターと言うデュオで始まりましたが、その内、楽器を弾いたことの無いメンバーを誘うようになりました。その結果、最初、John Skultraneがベース、Andrew Smithがドラムと言うバンド形態となり、Bugが曲を書き始めます。しかしながら、それを演奏してみると、ダウナーなパンク・サウンドのようになってしまいましたが、彼等は自分達のサウンドを直ぐに自己分析しています。その結果、彼等の音楽は、No WaveとNew Wave、PunkとIndustrial、NoiseとTribal、ElectroとPost-Hardcoreと言った異なるジャンルの音楽をミックスしたものだと結論付け、まるで、The Velvet Underground, Suicide, Joy Division, The Birthday Party, Sonic Youth, Liarsみたいじゃないかと思って、そのまま活動を続けることになります。BugとLipは不動のメンバーですが、その後、関わったメンバーはJohn Skultrane, Andrew Smith, Zach Ziemann, Pascal Ludet, Allegra Sauvage, Andy Chuggらがいます。本作品では、Matthew Hordが正式メンバーとなっています。彼は、シカゴ在住でしたが、アナログ・シンセ等のハードウェアに詳しいことから、正式メンバーになったようで、アルバム作製1年前にNYCに引っ越してきています。また、Andy Chuggは演奏ではなく、エンジニアとプロデュースとして関わっています。2021年には、5作目のアルバム”Museum On The Horizon”をカナダのレーベルProfound Lore Recordsからリリースしており、現在も活動しています。 以上がPOP. 1280の略歴となりますが、彼等は3枚目のアルバムまでは、自身のレーベルSacred Bones Recordsからアルバムを出してきましたが、この4作目のアルバム”Way Station”に関しては、ベルギーのレーベルWeyrd Son Recordsからのリリースとなっています。前作”Paradise”を出してから、彼等は、音楽的モデルを考え直すことにして、毎晩、セッションを繰り返しては、サンプリングしていたそうで、そこで気付いたのは、BugとLipと言うシンプルなデュオ形態では、寧ろ、ミニマル・ミュージックの美学を導き出せることで、それを後にライブでも演奏できるように形作るにはどうしたら良いかも考えるようになったらしいです。因みに、彼等は、2013年にライブ・カセット作品” Live In Hell”を出していますので、ライブもそこそこやっているようです。また、歌詞も、心の一番奥底にまで潜り込み、それらを取り出す時の痛みや恐れをテーマにしているとのことです(私にはよく分かりませんが)。本作品のメンバーは、Ivan Drip [Ivan Lipの別名] (G, Synth, Drum Machine, Piano), Chris Bug (Vo, Sampler, Synth), Matthew Hord (Synth)で、Scott Kiernan (G, Artwork)がゲストで参加しています。本作品では、A面6曲/B面5曲が収録されています。それでは、各曲についてご紹介していきましょう。 ★A1 “Boom Operator” (3:08)は、重めのドラムマシンと荒いシーケンス・ベースに、呻くような狂的Voが挿入される曲で、フリーキーなGもバックに入っていますが、所謂インダストリアル・ロックのようです。 ★A2 “Under Duress” (4:08)は、繊細なピアノと持続電子音で始まる、割と落ち着いた曲ですが、Voには明らかに「ロック」を感じます。また、曲構成も秀逸です。 ★A3 “The Convoy” (1:38)は、物音系サンプル音をリズムにリリカルで不穏なピアノが曲を牽引する小曲です。 ★A4 “Doves” (2:55)は、疾走するマシンリズムに狂騒的なGと荒っぽいVoから成る曲で、Gの音色は1980年代の日本のニューウェーブっぽいです。 ★A5 “Hospice” (4:34)は、ミドルテンポの粘着度の高い曲で、Voは今までの人とは違うように感じますが、歌い方とか録音方法が違うのかな? また、曲構成も絶妙で、Gもカッコ良くて聴かせてくれます。 ★A6 “Monument” (4:19)は、引き摺るようなダウンテンポの曲で、重々しい雰囲気と単調なリズム隊に恨めしいVoから成り、初期のSwansを想起させる位の重圧感があります。 ★B1 “Empathetics” (3:30)も、重いマシンリズムと重厚なシンセ音に、Michel Gilaを想起させる、苦悶に満ちたVoが乗る曲ですが、間奏でのメタパーを思わせる打楽器の挿入もカッコ良いです。 ★B2 “Leading The Spider On” (3:38)は、珍しくGのリフと吐き捨てるようなVoから成る曲ですが、やがて重苦しいリズム隊が入ってきます。 ★B3 “The Deserter” (2:17)は、意外にもアコギとピアノの繊細な調べから成る悲しげな曲で、薄っら電子音も流れています。 ★B4 “Home Sweet Hole” (4:01)では、キックとBの単調なリズムに粗暴なVoが乗り、やがてシンセによるコードやメロディも入ってきます。歌詞はヤバそうです。 ★B5 “Secret Rendezvous” (5:11)では、宇宙音と共に諦念したVoが語るように歌っていますが、やがて奥ばったキックやSynth-Bも挿入され、リリカルなピアノも入ってきます。アルバム最後に相応しい”The End”な曲です。 まあ、バンド名から予想していたようなポップネスは無く、NYCのエキセントリックなロックバンド、MinistryやSwans等からの濃い影響を感じさせるインダストリアル・ロックで、かなり息苦しい程の重いサウンドを彼等は持っていると思います。世界的には、まだまだ無名ですが、NYCの狂気を伝承する直系バンドとしてのポテンシャルはありますので、日本のリスナーの方にももっと聴いて欲しいですね。ドラムマシンを使っていますが、サウンドのヘビネスや曲の構成はピカイチですので、そこら辺のNYCバンドが気になるリスナーさんには激お勧めします❗️ A6 “Monument” (4:19) https://youtu.be/kRj-2vEe5y0?si=5dLcITGtOtH_lK5z [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mo598wDV-hZ7qXtL182rEIkDjFkppPzPM&si=hO-Uc3ZfpYbaIBhY [BandcampのURLも貼っておきます] https://weyrdsonrecords.bandcamp.com/album/way-station #POP.1280 #WayStation #WeyrdSonRecords #4TheAlbum #USUnderground #NYC #NYInsanity #IndustrialRock #Cyberpunk #Swans #Ministry #JimThompson’sNovel #ChrisBug #IvanDrip #MatthewHord #Synthesizers #Guest #ScottKiernan
Industrial Rock / Cyberpunk Weyrd Son Records 1100円Dr K2
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V. A. “7Ai9”
これは、始め、なんだぁ?と思った謎物件でしたが、どうも、フィンランドのレーベルが出したコンピレーション・アルバムのようで、それをキュレーションしたのが、レコード・コレクターにして1980年代にパンクファンジンPölyを弟と一緒に出していたPiitu Lintunen (ピーツ・リンツネン)みたいです。彼は、1980年代〜2000年代まで、MerzbowやGenesis P-Orridgeともコンタクトがあり、この時代のインフルエンサーでもあったようです。それで選出されたメンツをザッと見てみると、1980年代から活動しているグループから比較的最近出てきた北欧のグループも混じっているようで、所謂、ノイズ〜アヴァン系なのかな?と期待は膨らみます。なお、A1, A2, A3, A4, B3, B4のトラックは、1980年代にキュレーター兼ソロユニットNeljän Seinän JumalatでもあるPiitu Lintunenの所に送られてきた「デモテープ」からセレクトした音源であるとのことで、1982-1986年に録音されています。それ以外は、B2が1992年に録音で、A5, B1, B5が2022に年録音された音源と言うことです。なお、A1は1983-1984年辺りに録音されたものですが、今回、収録に当たり、2021年録音のロングヴァージョンになっていると言うことです。それでは、 各曲を各アーティストと共に紹介していきたいと思います。因みに、ジャケは、先述のファンジンPöly4号のカバーから取られています。このファンジンを出していたのが、今回のコンピのキュレーターであるPiitu Lintunenです。 ★A1 DDAA (仏) “Now It's Time Now” (3:23)では、Sylvieの淡々とした朗読と物音系Percに、BだかGだか良く分からない弦楽器やシンセ持続音が絡まっていきます。正にアヴァン・ポップな1曲です。 *DDAAはDéficit Des Années Antérieuresの略称で、1977年にJean-Luc André, Jean-Philippe Fée, Sylvie Martineauで仏で結成されたアヴァン・ポップ・バンドです。 ★A2 Konstruktivists (英) “Opening Singns” (4:51)は、不明瞭なシンセ音が多層化していく曲ですが、後半には高周波リズムが聴取できますし、どうもシーケンスもあったようです。 *Konstruktivistsは英国のGlenn Michael Wallisかわ1982年から始めたインダストリアル・ユニットで、嘗てはHeuteとしても活動しています。 ★A3 Ramleh (英) “Black Ark” (2:08)は、いきなりの爆音電子ノイズで始まり、テープ音も時に聴こえます。音の潰れ方が正しく正統派のパワ・エレですね。 *RamlehはノイズレーベルBroken Flagを運営していたGary Mundyを中心としたパワー・エレクトロニクス或いはギターノイズ・バンドです。 ★A4 Neljän Seinän Jumalat (芬) “TV-Orgasmi” (4:43)は、怪しげな低音シンセと一見、合ってなさ気なリズムに、鳥声らしきシンセ音とCabsのようなBが被る曲で、後半はホワイトノイズが唸る中に、テープ音やSE的電子音が散りばめられます。 *このコンピの首謀者Piitu Lintunenが1980年代にフィンランドでやっていたソロ実験音楽ユニットです。 ★A5 Corum (米) “Hecate's Swaying Garden” (5:37)では、ウニョウニョした電子音がリズムレスにのたうち回ってますが、その内、3拍子のリズムボックスや明瞭なメロディの無い電子音とVlnらしき弦楽器のリフが入ってきます。 *Corumは米国人Grant Corumのソロユニットで、2010年代から活動しています。 ★B1 Clair (米) “Magick Garden Rebirth” (5:31)は、フルートとシンセ(?)の静かで落ち着いた雰囲気で始まり、そして柔らかいシンセのメロディも加わったオーケストレーションになっていき、最後にはVoらしき音も聴取できます。 *Clairも米国人Clair Crawfordのソロユニットで、2020年代から活動しています。 ★B2 Jimi Tenor (芬) “Ainon Kyynel” (4:00)では、ヘンテコな音/ピコる音のシーケンスが弾け、やがてマシンリズムや同期した別シンセ音も加わります。一番、テクノかも? *Jimi Tenorは本名Lassi Lehtoで、1990年代から活動しているフィンランドの実験的ジャズ・ミュージシャン名義です。 ★B3 Tasaday (伊) “Il Rito” (3:34)では、ポリシンセの反復で始まり、その内、ドラムマシンも入ってきて、更に、アジるVoやら打楽器やら電子音やらの断片が無作為にインしてきます。 *Tasadayは、伊Brianzaで、1982年に結成された不定形実験音楽/インダストリアル/ノイズ・バンドで、仏のForm & Nulla Iperrealeと関係があります。 ★B4 Odal (蘭) “Flaming Piano” (3:33)は、デロデロのテープで録音したピアノを古い壊れ掛けの機材で再生したかのようなLo-Fiな「テープ音楽もどき」です。 *Odalは、蘭のPeter Zinckenのソロノイズユニットのことで、1986年から活動しています。 ★B5 Pekka Airaksinen (芬) “Untitled” (3:34)は、闇の中から、様々な電子音が立ち上がってくる曲ですが、やがてマシンリズムとSynth-Bのシーケンスと上物のシンセによるメロディも出てきて、ちょっと安心します。 *Pekka Airaksinenは、フィンランドで、1967年にThe Spermとして活動したり、又は1000体の仏陀に捧げる曲を使ったりしてきた古参の実験電子音楽の作曲家で、2019年5月に他界しています。 このコンピのコンセプトに関しては、分からない訳ではないんですが、出来れば、コンパイルする音源を、1980年代にLintunenが受け取ったデモテープだけからか、フィンランドのアーティストだけからかのどちらかにして欲しかったです。この手の電子音楽って機材の進化にかなり左右されるところもあるので、年代が離れ過ぎた曲を1枚のコンピにするのはちょっと反則だなぁと思いました。しかしながら、フィンランドのこう言うアングラ・シーンの一端を垣間見れたのは貴重な体験でした❗️ノイズだと、フィンランドと言えば、Miko AspaのGruntとそのレーベルFreak Animal Recordsを思い出しますが、それじゃないアーティストのことも知ること出来て良かったです。 [今回、YouTubeには、アルバムとしてまとめてあったサイトが無かったので、各曲を別々に貼っておきました。なお、BandcampのURLも貼りましたので、まとめて聴きたい方はそちらからアプローチしてみて下さい。] A1 DDAA “Now It's Time Now” (3:23) https://youtu.be/LivrD3IJchk?si=1d8xRC3kWJqKeMtW A2 Konstruktivists “Opening Singns” (4:51) https://youtu.be/IJqq5vEREvc?si=jEd8qR4yrWtNRK3H A3 Ramleh “Black Ark” (2:08) https://youtu.be/Vd_7LRtV6rE?si=6V6VxTjgBxPRrWnD A4 Neljän Seinän Jumalat “TV-Orgasmi” (4:43) https://youtu.be/L7pmzpRhy9g?si=qkTk8-z5fQxPUjMn A5 Corum “Hecate's Swaying Garden” (5:37) https://youtu.be/7z9KYIC3KPs?si=wiugzQbGOj1CdhHt B1 Clair “Magick Garden Rebirth” (5:31) https://youtu.be/X_XzVPGVGDY?si=Pxlz_au_NEBUR_Al B2 Jimi Tenor “Ainon Kyynel” (4:00) https://youtu.be/UGBHZgmOKvQ?si=Za6C0g6EPMLp8oap B3 Tasaday “Il Rito” (3:34) https://youtu.be/tdLCavYiAF8?si=APZR_Kwh5S7G-kIp B4 Odal “Flaming Piano” (3:33) https://youtu.be/poug3ljnT9o?si=Ye3oOFz49loP2Fcr B5 Pekka Airaksinen “Untitled” (3:34) https://youtu.be/UPpko3NP_zM?si=vWpmNhBDURNtrHgr [BandcampのURLを貼っておきます] https://sahkorecordings.bandcamp.com/album/7ai9 #VariousArtists #7Ai9 #SähköRecordings #InternationalCompilationAlbum #Finland #1980年代 #DemoTapes #2022年 #Curation #PiituLintunen #PunkFanzine #Pöly #RecordCollector #Influencer #Industrial #Experimental #Noise #Avant-Pop #DDAA #France #Konstruktivists #UK #Ramleh #UK #NeljänSeinänlJumalat #Finland #Corum #USA #Clair #UK #JimiTenor #Finland #Tasaday #Italy #Odal #Holland #PekkaAiraksinen #Finland
Industrial / Experimental Sähkö Recordings 3530円Dr K2
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Peter Baumann “Trans Harmonic Nights”
元Tangerine Dream (1971年〜1977年間在籍)のシンセ奏者で、プロデュースや作曲も手掛けるPeter Baumannのソロアルバム第二弾”Trans Harmonic Nights”を今回はご紹介します。彼のバイオグラフィーは前回、書きましたので、今回は省略させて頂きます。今回のソロアルバムでは、Peter Baumann以外に、Wolfgang Thierfeldt (Drs)とBernhard Jobski (Horn)がゲスト参加しています。録音・制作は、Berlinにある彼自身のスタジオParagon Studioで行われていますが、ここは、Conrad Schnitzler先生も良く利用していますね。Baumannのセカンドは、両面4曲ずつ収録されています。それでは、各曲について紹介していきましょう。 ★A1 “This Day” (5:10)では、徐々に立ち上がるシーケンスとキックに柔らかなGとシンセが次第に絡んで、更にはVocoder-Voまで挿入され、またGも!何とも落ち着いた雰囲気の曲になっています。 ★A2 “White Bench And Black Beach” (5:30)も、落ち着いたリズム隊(ドラムマシン?)に、簡素なシンセによるメロディと思っていたら、劇的に生Drsとピアノとシンセによって躍動感ある曲へと変化します。 ★A3 “Chasing The Dream” (4:34)も、可愛らしいシーケンスに合わせて、笛のようなシンセがメロディを取っていき、やがて説得力のある強い電子音の合奏になります。Gもメロディを奏でています。 ★A4 “Biking Up The Strand” (2:26)は、3拍子の電子ワルツで、Vocoder-Voもシンセと共に歌っています。何とも優雅で落ち着いた曲調です。 ★B1 “Phaseday” (5:50)は、簡素なシーケンスとキックとシンプルなメロディで始まるドリーミーな曲ですが、途中のDrsとVocoder-Voが良いスパイスになっています。電子音の優しさに溢れています。 ★B2 “Meridian Moorland” (4:34)は、跳ねるような軽めのマシンリズムとシーケンスと簡素なシンセで始まります。途中の生Drsで一旦雰囲気は変わりますが、やがて元に戻ります。 ★B3 “The Third Site” (5:10)では、元気一杯のリズム隊とシーケンスに、勇ましささえ感じるシンセのメロディが乗ってきます。途中ピコる部分やDrsとかVoをパンする場面もありますが、最終的には、中々勇壮な曲に仕上がっています。 ★B4 “Dance At Dawn” (4:02)は、Drsとホーンによるイントロ後、細かいシーケンスや波状のシンセ、コーラスなんかで静かに盛り上がります。特にマーチングDrsが効いています。インスト曲故に、次々とメロディやリフが出てきて、バラエティーに飛んだ曲となっています。 セカンド・ソロアルバムは、前作B面とは変わり、再び、電子音楽系クラウトロックに戻って、生楽器(特にDrs)も効果的に使っているようで、Tangerine Dream以来のファンとしては嬉しい限りです。相対的に柔らかな曲が多いですが、シーケンスやドラムマシンも多用しており、個人的には、大いに楽しめました。Peter Baumannは、やっぱり、この路線で行って欲しいです。前回はNew Age云々と言っていましたが、本作品ではまだそこまでの抽象性はなく、程良いメロディラインが堪能できることもプラス10点ですね。そんな彼のソロアルバムは本当に心地良い音楽に満ち満ちていますので、聴かない手はないですよ! A3 “Chasing The Dream” (4:34) https://youtu.be/C6LuKLwMkN4?si=CTxkKZalG22bbro- [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLUxYysXweZEzXqWInwg2yTYS4HBq1EYFv&si=GZq-jtwKbVG5gJ9a #PeterBaumann #TransHarmonicNights #VirginRecords #2ndAlbum #SoloAlbum #TangerineDream #Krautrock #Electronic #Synthesizers #Sequencer #Horn #Drums #Guests #WolfgangThierfeldt #BernhardJobski
Krautrock / Electronic Virgin Records 880円Dr K2
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Group Rhoda “Wilderless”
Group Rhodaとは、米国CA州Oakland在住のMara Barenbaumのソロ電子音楽プロジェクトのことで、2009年頃から活動を開始しています。そうして、2012年に、ファーストアルバム”Out of Time, Out of Touch”をNight School Recordsから出し、その翌年にはセカンド・アルバム”12th House”をNot Not Funから出しています。同年には、Max + Maraと言うデュオで、Dark Entriesより、唯一のアルバムLP “Less Ness”を出しています。因みに、Max + Maraは、Mara Barenbaum (Synth, Vo)とMax Brotman (Synth, Vocoder)から成るデュオで、Barenbaumはその半分、即ち、シンセとドラムマシンを担当しています。このデュオについては、もしアルバムを入手しましたら、その機会にでも 詳細を紹介したいと思います。そうして、2017年には本作品でもあるサード・アルバム”Wilderless”を、2020年に、(今の時点で最新の)4枚目のアルバム”Passing Shade”をDark Entriesから出して、Group Rhodaとしての活動も、順調に進んでいます。その為、彼女は、Oaklandのエレクトロ・ミュージック・シーンの統合メンバーとしても重要視されており、執筆やライブ・パフォーマンスにも力を入れているそうです。 と言うのが、Group Rhodaの略歴で、割と最近のアーティストであることが分かりました。このソロプロジェクトの3作目”Wilderless”は、San FranciscoのRoom 5にて、Mark Pistelによってミックスされており、BerkeleyのFantasy Studiosにて、George Hornによってマスタリングされています。A面4曲/B面3曲が収録されています。それでは、各曲についてご紹介していきましょう。 ★A1 “Trespass” (5:32)は、アシッドなベースラインとマシンリズムに、空虚さを滲ませるVoとシンプルなシンセのリフで淡々とした曲となっています。余り余計な音が無いのが特徴かと感じましたが、後半は豊かな電子音が花開いています。 ★A2 “Ice House” (5:06)も、同じくシンプルで柔らかなシンセとマシンリズムに、淡々としたVoから成る曲ですが、Synth-Bの音色がA1と同じですね。曲自体は、打ち込みなのに、意外に複雑だと思います。 ★A3 “June” (4:27)は、やや切羽詰まった曲調ですが、決して叫んだりすることはなく、あくまでも柔らかい声のVoを聴かせてくれます。ポリ・シンセの使い方が絶妙に上手いですね。曲も打ち込みにしては複雑で、楽しめます。 ★A4 “Mexi Meri” (3:28)は、ドリーミーな曲調で、マシンリズムとSynth-Bと優しく浮遊感のあるVoで、シンプルに聴かせてくれます。ドラムマシンのオカズの入れ方なんかも秀逸です。 ★B1 “Agua De Florida” (5:32)は、怪しげと言うかアラビックな曲調で、ディレイを掛けたVoが素晴らしいです。特に、後半のベースラインはカッコ良く盛り上がりますね。 ★B2 “Sea Or Be Sea” (5:08)も、アラビックなメロディが紡がれる曲で、ふわふわの抱き枕を抱いているような心地良さが感じられる打ち込みによる曲で、これがマシンリズムとシーケンサーとシンセで作られているのに驚きますね。 ★B3 “Scia” (5:50)は、ややアップテンポな曲ですが、攻撃的な印象等は無く、あくまでも彼女の優しさの範囲は越えてはいません。ただ、ブリブリしたSynth-Bの音色や複雑なシンセのリフやドラムマシンの打ち込みなんかも聴取できて、興味深いです。 天は二物を与えず、とは言うものの、Mara Barenbaumには、緻密な曲作りと天使のような柔らかい声質のVoと言う二物が与えられ、本作品は、それらを遺憾無く発揮している傑作だと思います。あくまでもソフトで優しいシンセ・ウェーブとしてですが。それと、ちょっとだけ気になったのは、Synth-Bの音色が、どの曲も殆ど変化が無かったことで、そこら辺は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、私的にはちょっと残念でした。ただ、打ち込みながらも、曲構成は、1980年代のシンセ・ウェーブのミニマルさはなく、かなり複雑な譜面でプログラミングしているので、こう言うところが、1980年代のシンセ・ウェーブとは大きく違うところなんだなと感心しました。個人的には、こう言う曲構成も好きですね。なので、女性Voもののシンセ・ウェーブでの「新」ジャンルに興味のある方は是非体験してみて下さい❗️ A4 “Mexi Meri” https://youtu.be/__4AInDTwWY?si=QluGuiGhySOylTW_ [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_legTbDusVwECJvHBAtyhKb-J7pIGEAU48&si=RcKaW6AlCoD542wo [BandcampのURLも貼っておきます] https://grouprhoda.bandcamp.com/album/wilderless #GroupRhoda #Wilderless #DarkEntries #USUnderground #OaklandElectroMusicScene #LivePerformance #Writing #SoloProject #宅録 #ThirdAlbum #SynthWave #ElectroPop #Synthesizers #DrumMachine #MaraBarenbaum #Max+Mara
Synth Wave / Electro Pop Dark Entries 1100円Dr K2
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The World “First World Record”
The Worldと言っても、グラインドコアのVVorld (最近、New Worldと改名したらしい)とは違いますよ。The Worldは、米国CAのOaklandのポスト・パンク・バンドのことです。私も、全然、知らずに購入しましたので、調べようと思ったのですが、中々、良いソースが無くて、正体は不明でした。最初の作品が2016年に出ていますので、恐らくその前に結成されたのだろうと思います。メンバーは、Andy Jordan (G, Whistle, Harmonica), Alexa Pantalone (Sax, Bongos), Stanley Martinez (Sax, Wood Block), Amber Sermeno (B, Vo), Elyse Schrock (Drs, Vo)の5人組で、今回は、ゲストにBrett Eastman (Perc)も参加しています。その後、2018年にセカンド・アルバム”Reddish”を出して、2020年1月に解散しています。Pantaloneは、2008年にソロ作品を出していますし、SermeñoとJordanはThe World以前にはNaked Roommateにも参加しているようで、特に、Jordanは1999年にはThe Cutsのメンバーとして作品も出しています。Schrockは、The Worldの前には、2015年にFleeceに参加しています。Sermenoは、2017年まではRaysに参加しています。The Worldについては、これ位しか分かりませんでした(すまん!)。と言う訳で、本作品についてご紹介しましょう。メンバー及びゲストは前述の通りで、内容は両面とも6曲ずつ収録されています。では、各曲をご紹介していきましょう。 ★A1 “Hot Shopper” (1:58)は、ちょっとコミカルでちょっとシリアスな焦燥感溢れるポストパンクな曲ですが、Saxがポイントかな? ★A2 “Itch” (1:57)も、バタバタしたリズム隊に変なリフのGとSaxのアンサンブルで、Voもちょっとヌケたような惚けた感じの曲です。タイトルが「痒み」って? ★A3 “Some Like It Hot” (4:00)は、割と正統派のSax入りのポストパンクな曲で、先ず思い浮かべるのは、X-Ray Spex辺りの曲調なんですが、女性Voには、精気とか覇気が無いですね。 ★A4 “Loser” (2:04)も、ちょいとLo-Fiな録音で、この曲では、Voは頑張ってます。SaxとGも良い塩梅です。 ★A5 “Chet Baker” (0:56)は、ツービートなアップテンポで走るパンキッシュな短い曲で、疾走感が心地よい。 ★A6 “Ghost Town” (2:41)は、ドタバタしたリズム隊に、GのリフとSaxのメロディが上手くハマっています。Voの覇気の無さは無関心さの裏返しなのかな? ★B1 “Namaste” (2:09)では、ズンドコビートに、SaxとGのカッティングが少しコミカルに支えて、それにやややる気のないVoで歌っています。 ★B2 “La La Coach” (2:22)では、Saxに導かれて、直線的ビートを叩き出すリズム隊と不可思議なGとVoが一味違います。 ★B3 “Cool” (1:40)も、アップテンポな曲で、全体のアンサンブルはバッチリです。でも、何となく、ちょっとコミカルな所がアメリカンですね。 ★B4 “New Pearls” (1:47)も、ややアップテンポですが、アレンジが特異です。ひょっとしてわざとそうしてる? 間奏のSaxはフリーキーで、カッコ良い! ★B5 “Gary Panter” (1:08)もツービートで疾走する曲ですが、間奏のBがゴリゴリしていてカッコ良いです。 ★B6 “I Fell In Love With A Slumlord” (2:42)も、ズンドコ・ビートの曲で、ユーモアな要素も聴取出来きます。 総じて、このThe Worldは、X-Ray Spex系譜のポストパンクな曲を奏でていますが、録音自体がややLo-Fiっぽくて、また何処となくコミカルな要素も持ち合わせていて、そこら辺が、英国X-Ray Spexの辛辣さと違って、アメリカンなんだなあと思います。しかも、The Worldは西海岸だし、、、。そこら辺のさじ加減が持ち味或いは滲み出る個性だと思います。Lo-Fiさはガレージからの影響もあるのかな?と。そう考えると、解散してしまったのは、ちょっと残念ですね。もう少し、このバンドでの作品を聴いてみたかったです。皆さんもそうでしょ? B1 “Namaste” (2:09) https://youtu.be/w0puQOnBiTw?si=EgrJBcjROw7jAruo [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_ls7ZmKp6wJg5WoY1_8YlBD9rBp_OD7qBs&si=a32Nzvh3d4H3S2N3 #TheWorld #FirstWorldRecord #Upset!TheRhythm #FirstAlbum #2010年代 #ClearVinyl #USUnderground #PostPunk #Garage #Sax #FemaleVocal #AndyJordan #AlexaPantalone #StanleyMartinez #AmberSermeno #ElyseSchrock #Guest #BrettEastman
Post Punk Upset! The Rhythm 580円Dr K2
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Hajime Tachibana (立花ハジメ) “Hm”
Plasticsで、有名になった立花ハジメのセカンド・ソロアルバムが、この”Hm (エイチ・マイナー)”ですね。Plastics時代はギタリストとして活動していましたが、ソロでは、専らSaxを中心に自作楽器Alpsや自動打楽器なんかを演奏するようになっています。彼のバイオグラフィーは以前に書いてありますので、そちらをご参照下さい。本作品では、Hajime Tachibana (Sax)を始め、他にHiroyasu Yaguchi (Sax), Robin Thompson (Sax, Clarinet), Mitsuru Sawamura (Reeds, Sax), Tatsuo Kondo (Piano, Kbd), Donbay Nagata (B), Saeko Suzuki (Drs, Piano)がゲスト参加しています。本作品では、曲にコンセプトらしき文言が付随している場合があり、それをちょっと記載しておきます。「A2では、細分化されたPIANO PILLOWSのイメージが元に戻る一瞬前 とA4-A5では、自分の一生の映っているビデオテーブを手に入れた主人公。誕生、少年時代に見入る興奮とスリル。ふと60才の自分が見たくなり、早送りしたものの画面に何も映っていないショック! 50才、40才と戻す。まだ何も映らない。次の瞬間にも自分もしくは世の中全体がなくなってしまうのではないかという不安にかられながらタイマーを現在に戻し恐る恐る再生スイッチに手をのばす⋯。こ、こ、これは⋯⋯!!!」と付加されています。更に、B3では、副題に「月を背にして自分の影を見ながらサバクを歩く突起物 」と付いており、B4では、再創造される幼年期と加最度のついた日常生活とか、B5では、A documentary program showcasing facets of Japanese life as-is that ran from 1957 to 1964と付記されています。単なるお遊びなのかもしれませんが、当時の立花ハジメにとっては、彼の音楽を理解する為のヒントだったのかもしれませんね。と言う訳で、本作品(両面5曲ずつ収録)の各曲をご紹介していきたいと思います。 ★A1 “Theme From ‘Hm’ /「Hm」のテーマ” (3:09)は、仰々しいティンパニのマーチングリズムで始まり、前作の点描的音ではなく、それぞれの楽器が重々しいメロディを奏で、かなり「音楽的」になっています。 ★A2 “Piano Pillows Going Abstract / 細分化されたPIANO PILLOWS” (3:05)は、6拍子を刻む管楽器が上下するミニマルな曲で、ドラムレスで心地良いです。この曲の終わりは! ★A3 “Liquid / リキッド(清楚な熱帯夜)” (6:28)では、ドタドタしたDrsと柔らかいKbdのミニマルな演奏を基礎に、劇的な管楽器が多層化してメロディを奏でています。特に一定のメロディは無いようですが、非常に心地良いです。 ★A4 “This Is ...... !!! (Death Video)” (4:07)は、柔らかい管楽器のアンサンブルなのですが、中盤からやや不穏な雰囲気になってきますが、クラリネットがメインだからでしようか?悲しげな室内楽です。 ★A5 “Theme From ‘Sex Symbol Strikes Back’ / セックスシンボルの逆襲のテーマ“ (1:30)では、飛び跳ねるような管楽器のリズミックな演奏とそれに乗るSaxがメロディを奏で、フェイドアウトしていきます。 ★B1 “Sex Symbol Strikes Back / セックスシンボルの逆襲” (3:57)では、機械のように正確なティンパニとピアノのリズムとホーンによるミニマルなリフの反復に、Sax類がメロディを奏でていますが、肉感的なイメージは全く無いです。 ★B2 “Arrangement” (4:22)は、本作品では珍しく、DrsとBのロックリズムに、Sax類がメロディを奏でており、途中にピアノのコロコロしたソロ演奏を挟んで、再びロック・アンサンブルへ。 ★B3 “Yoru No Tokkibutsu / 夜の突起物” (3:35)では、足踏みオルガンの朴訥な演奏とSaxのほんわかした合奏ですが、音数が少ないので、落ち着きますね。 ★B4 “Ab1013” (4:57)は、Drsとピアノのダイナミックな演奏とSax類のせめぎ合うような曲ですが、シンプルなコード進行ですね。しかし、収録されている音自体はダイナミックです!転調してからがカッコ良いです。 ★B5 “Theme From ‘Nihon No Sugao’” / 「日本の素顔」のテーマ(2:34)も、Saxとピアノの素朴な合奏で、子供向けTV番組のエンディングみたいです。 今回は、極めて音楽的な作品になっており、言い換えれば、Saxとかを「普通」に演奏していますが、どうもPlasticsのイメージがあるからか、真っ白な無菌室のような音楽と感じてしまいます。もっと人間臭い音楽になるのかな?とも思っていたのですが、前述のような無機的で衛生的な音楽になっているところが面白い、と言うか凄いですね。B面には、立花ハジメ以外の方が書き下ろした曲やカバー曲も含まれていますが、聴いた感じには全く違和感はないですね。これも、彼の才能なのでしょう。あと、ミニマルな曲が多いのも、時代的には特徴かもしれません。Sax等によるインスト曲に興味がある方にはお勧めします!いい意味で、ファースト・アルバムの内容を裏切ってくれました❗️なお、プロデュースは高橋幸宏です。 A1 “Theme From ‘Hm’” (3:09) https://youtu.be/KH_dMTL3LV0?si=VdoQwAUnOFlK20rP A2 “Piano Pillows Going Abstract” (3:05) https://youtu.be/trMeUn5xcco?si=dv0eE_ocy5c53Jr8 A3 “Liquid” (6:28) https://youtu.be/L5YXSolGC2Y?si=we3MuUUmdNgKNTGH B1 “Sex Symbol Strikes Back” (3:57) [Garage Band version] https://youtu.be/YpyxO4Oz2Eo?si=wKiCrYwXhZb4yB4E B2 “Arrangement” (4:22) https://youtu.be/AymYA8kJBa0?si=sFjdJJvlqnv9Hqto B2 “Arrangement (Cover)” (4:22) https://youtu.be/KH8VB4o58ws?si=KwKUUB7NFBHT-qFL B5 “Theme From ‘Nihon No Sugao’” (2:34) https://youtu.be/k3kkNFriP6E?si=IVf5LlAs11PWhOoQ #HajimeTachibana #Hm #YenRecords #SecondAlbum #SoloAlbum #ExperimentalPop #Contemporary #Sax #HiroyasuYaguchi #RobinThompson #MitsuruSawamura #TatsuoKondo #DonbayNagata #SaekoSuzuki
Experimental Pop / Contemporary Yen Records (Alpha Records) 不明Dr K2
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Fear Of God “As Statues Fell”
Fear Of God (以下FOGと表記)を覚えているかい? Napalm Deathと同じ時期(1980年代中盤に活躍していた)に、ブラスト・ビートを引っ提げて、欧州で初めてグラインドコアをやったグループとして、当時のシーンに現れ、その後も、グラインドコアを牽引していきます。1986年に、スイスZulichで、Erich Keller (Vo), Dave Phillips (B, Vo), Reto "Tschösi" Kühne (G), Franz "Osi" Oswald(Drs, Perc)によって結成され、1988年解散した短命なバンドでしたが、欧州のグラインドコアの発展に大きく寄与しています。その後、2002年中盤に一過性に再結成されたことがありますが、Erich Keller (Vo)とFranz Oswald (Drs)だけがオリジナル・メンバーで、他は、Hervé Geuggis (G), Gilles Geuggis (G), Massimo (B)から成っていたとのことです。そんな中でも、最も良く知られた作品は、1991年にAtrocious RecordsからでたEP ”Pneumatic Slaughter”とされています。また、オリジナルメンバーのDave Phillipsは、その後、スイスのアクショニズム集団Schimpfluch-Gruppe (シムフルッフ・グルッペ)に近づき、そこで、よりノイズ的な音楽に傾倒し、現在では、世界各地のフィールド録音を元にして、サウンドスケープを具現化したようなミュージシャンとして活発に活動しています。話しを元に戻しますと、本作品は、FOGのファースト・アルバムで、A面は、1988年10月1日に、スイスのFrinourgでライブ録音された音源であり、B面は、1988年7月1日に、独Hanauでライブ録音された音源を収録しています。オリジナル・メンバーによるLPとしては唯一のアルバムです(同年、オリジナルメンバーによるセルフタイトルの7㌅シングルも出ています)。グラインドコアのアルバムに有りがちで、曲は極端に短く、またアルバムには、目一杯詰め込まれていますので(A面12曲/B面14曲収録で、しかも45回転)、曲単位でのご紹介では無く、アルバム全体のご紹介をしたいと思います。 A1 “As Statues Fell” A2 “Controlled By Fear” A3 “Locked Away” A4 “Thy Beauty” A5 “Trouble Maker” A6 “Absolution” A7 “The Two Sides Of The Coin” A8 “Pneumatic Slaughter” A9 “A Life In Rigorism” A10 “Running Through The Blood” A11 “Which Way?” A12 “World Under My Fingernail” B1 “The Two Sides Of The Coin” B2 “Pharmageddon” B3 “1000 Ways To Die” B4 “Veil Of Oblivion” B5 “Under The Chainsaw” B6 “My Hands” B7 “Raise The Siege” B8 “Rubbish Planet” B9 “I've Seen” B10 “Pneumatic Slaughter” B11 “Ripping Apart” B12 “Running Through The Blood” B13 “Kill Miss Millie” B14 “First Class People A面は、とにかく速いのは分かりました!が、何如せん、各パートのバランスが悪い過ぎますね。VoとDrsだけが前面に飛び出ていて、GとBが引っ込んでいます。Voは勿論デスヴォイスですが、殆ど動物の咆哮のようです。恐らくPAのラインから録音したと思われるので、個々の音はクリアーですが、今ひとつ乗れなかったです。一方、B面は、エアーで録音されているようで、音質は悪く、もうグラインドコアを通り越して、ノイズコアになっています。もう全ての楽器の音やVoが一丸となって放射されており、こちらの録音の方が個人的には好みですねぇ。そして、14曲の演奏が、あっと言う間に終わります。これぞ、グラインドコアの真髄ですね。こう言う音楽のextremityこそ、当時は、新たな「プログレ」だったのかもしれませんね。先日、聴いた日本のSelf Deconstructionは、そこから更にフリースタイルに進化したのが、良く分かりました。特に、この作品では、より速く、よりうるさくが徹底しており、そこら辺が本作品の面白さだと思いました。すぐに終わるので、もう一度聴きたくなりますね❗️ https://youtu.be/2M6kC9ibNhE?si=zoemM9lQ0cAdH3Xs #FearOfGod #AsStatuesFell #OffTheDiskRecords #FirstAlbum #LiveAlbum #1988年 #Switzerland #Germany #EarlyGrind-Core #SwissUnderground #Grind-Core #ErichKeller #DavePhillips #Reto’Tschösi’Kühne #Franz’Osi’Oswald
Grind-Core Off The Disk Records 2920円Dr K2
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Reifenstahl “Die Wunderwaffe”
強烈なジャケ写で登場したのは、1980年代初頭の独DüsseldorfのデュオReifenstahl (ライフェンシュタール)で、本作品は彼等のファースト・アルバムでもあります。先ず、バンド名からしてふざけています。ナチのベルリン・オリンピック記録映画「民族の祭典」を撮影した女性映画監督Leni Riefenstahl (レニ・リーフェンシュタール)を文字って「熟した鋼」としたところは得点高いですね。 それで、彼等のバイオグラフィーを少し調べてみました。DüsseldorfでPAレンタルをしていたGerd Gaida (CrooxのGでもある)と、彼の同級生Mathias Rappの2人によって、1979年に結成されています。その後、同郷の自主制作レーベルInk Recordsから、1980年にデビュー・シングル”Radio Moskau”をリリースし、その翌年1981年に、本作品でもあるファースト・アルバム”Die Wunderwaffe” (WW2でナチスが命名した「秘密超兵器」のこと)をリリースしています。この時期に、英国BBCでは、DJのJohn Peelが盛んに自分の番組Radio 1で掛けており、Reifenstahlのことをダイナミック・デュオと呼んでいたそうです。実際、彼等は、GやSynth以外にも、チェーンやおもちゃの風船、エナメルのボール等を色んな風に使って出した音をミニマル・ウェーブの要素として用いていました。その後、Crooxのファーストに参加していたSax奏者Micky Reinhard ことMichael ReinhardtとInk Recordsも運営していたCrooxのギタリストMike Schmidtが加入し、4人組となりますが、一度、解散してしまいます。その後、1984年に、Geld Gaida, Michael Reinhardt, Mike Schmidtの3人で、(第2期)Reifenstahlを再開し、Ink Recordsの後継レーベルDer Produzentenklubから、1986年にセカンド・アルバム”Rex”をリリースしますが、活動休止となっています。 以上が、Reifenstahlの略歴ですが、本作品では、強烈なジャケ写で分かる通り、ホラー/サスペンスへのオマージュとして制作されているらしく、そのバックボーンには、プログレ、バッハ、レゲエ、ファンクまでの色んな音楽をごった煮にして、ホラー要素を少々振りかけたエレクトロ・ポップが詰め込まれているとのことです。なお、録音は1980年12月23日〜1981年1月11日に、DüsseldorfのInk Recordsスタジオで行われています。それでは、本作品(A面7曲/B面5曲)に収録されている各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “One Two” (2:11)は、キックと共にカウントを数える声と物音系の音、その他、BやらDrsやら何やら。全くナンセンスな曲です。 ★A2 “Die Wunderwaffe” (3:47)は、線の細いシーケンスにBの低音リフと抑制的Voから成る曲で、時にシンセ等が挿入されますが、何かサビみたいな所やその後のSaxとGによる間奏も意味不明に素晴らしい。 ★A3 “Der Wüstenfuchs” (3:41)では、上下するパルス音に、トイドラムとオペラめいたVo、そして時々電子ノイズも。何だこれ? ★A4 “Epilog” (0:28)では、トイドラム対トイサックスの試合かな? ★A5 “Space Invaders” (4:10)も、パルス音に合わせたぶっ壊れたロッケンローが素晴らしい。Bはちゃんと弾けるのかな?変調VoとかGとか、、かっこ良い! ★A6 “Zerbröckelnde Gesellschaftsstrukturen” (1:08)は、おもちゃの笛とシンセ音と反復する癇癪VoとミュートしたBの混合物ですが、全然混ざり合っていないです。 ★A7 “Bonanza” (1:25)は、割とまともな曲で、ビックリだよ!しかし、逆回転とか挟むなよぉ!と言いたくなる。 ★B1 “Intellektuell” (4:17)は、スカスカで完全にLo-Fiなロックで、潔い程、下らない、その中ではDrs(とB)が無理矢理を曲を維持している。そしてVoも! ★B2 “Reumütige Raumfahrer”(4:09)は、ぼんやりした低音Bと何とか「曲」にしようと踠いているGとかDrs等諸々の音断片達から成り、後半では曲っぽくなって巻き返しするインストです。 ★B3 “Tritt Bitte Nicht Auf Mein Glas” (1:57)では、こんな下手な演奏でも朗々と歌えるぜ的Voに思わず泣かされます。 ★B4 “Je T' Air (Ich Dich Luft)” (4:12)は、メトロノーム音に太いBがドライブする曲で、Gも割とまともだし、ユーモラスなシンセも活躍するインスト曲。途中の歪んだGもグーですね。最後テープは何? ★B5 “Ich Denke Oft An Dich (Live Version)” (2:52)では、何かネジ切れたようなGとリフを弾いているらしいBとかがカオスっていますが、段々とシンセやPercで落ち着いてきます。 しかし、これは凄いわ!内容は、もうジャケ写通りの類人猿がやっているような音楽(らしきモノ)ですよ。タガが外れていますが、時々、人類になる所もあり、カテゴライズ不可能ですね。まあ、時代が時代だったし、今はこれは出来ないでしょう。こう言うユーモア・センスが、1980年頃の独逸人っぽいなぁ。日本で言えば、ほぶらきんに相当? 下らなくて、崇高な音楽を演奏するグループですね。要チェック❗️ A7 “Bonanza” (1:25) https://youtu.be/ZDSmNjVyl90?si=MDF2EcgPU_uMlWcu [full album(曲順違い&ボートラあり)] https://youtube.com/playlist?list=PLLvdvodyj3fLUiCdewzWRA8pOL-sVXdPb&si=h_kPEj5dOo8iN43w #Reifenstahl #DieWunderwaffe #InkRecords #FirstAlbum #Düsseldorf #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #ExperimentalPop#Electro #Bass #Percussions #Guitar #Synthesizers #Toys #Croox #GerdGaida #MathiasRapp
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Experimental Pop INK Records €15.00Dr K2
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Embryo “Live"
また、ちょっと買っちゃったので、紹介します。独ロック界の中でも、超絶テクのジャズロックからエスノ・ロックへと移行していたEmbryoのライブ・アルバムです。なお、Embryoのバイオグラフィーは前回書きましたので、そちらをご参照下さい。Embryoは、結構、メンバーが代わっていますので、本作品での参加メンバーを列挙しておきます。Christian Burchard (Vo, Drs, Marimba, Vibes), Roman Bunka (G, Vo, Oud, Perc), Uve Müllrich (B, Dilruba, Perc), Charlie Mariano (Alto Sax, Soprano Sax, Flute, Nagasuram), Dieter Miekautsch (Fender Rhodes Piano), Maria Archer (Vo, Perc)で、1976年2月のライブ音源からコンパイルされています。この時点では、Burchardと一緒にEmbryoを立ち上げたEdger Hoffmannはいませんし、Amon Düül IIに在籍していたChris Karrerはまだ加入していません。しかも、このアルバムは、装丁がチープで、ジャケはカラーコピーを2枚、表と裏で挟み込んだだと言うチープなもので、それこそ1980年代初頭の日本の弱小自主制作レーベル並で、そこがちょっと残念です。まあ、それは良いとして、本作品は、A面3曲/B面6曲が収録されており、同じライブなのかどうかは不明です。それでは、各曲についてご紹介していきたいと思います。 ★A1 “Bambus Railway” (5:06)は、軽快なリズムに乗せて、歌い上げるVoで、正しくジャスロックですね。エレピソロは聴かせてくれます。 ★A2 “You Can Turn Me On” (13:13)は、やや複雑なリズムパタンを弾くエレピとリズム隊に、自在に吹きまくるSaxと弾きまくるGの絡みが拮抗する良曲で、Voを含めバネのあるファンクを感じます。 ★A3 “Tiflis” (5:52)では、民族打楽器のリズムをエレピやFluteが引っ張っていきますが、やがて熱いVibesの演奏が入ってきますが、フェイドアウトが残念。 ★B1 “Road Song” (3:35)は、ワウったGとDrsやBが如何にジャズロックで、Voも「黒っぽい」ですが、Bの唸りが凄いです。 ★B2 “After The Rain” (3:25)では、熱帯雨林のスコール後のような雰囲気を醸し出すエレピやGが心地良いですが、後半のプレイは一気に熱量が上がります。 ★B3 “Bambule” (3:50)では、アコギとFlute、それにVibesの絡み合いが、何ともターキッシュな雰囲気で、心地良いです。 ★B4 “No More Love” (4:35)では、かなり弾けるインタープレイが聴けます。ArcherのVoもソウルフルで、昔TVで観ていた「ソウルトレイン」を想起しました。 ★B5 “Sho Do Ima(項度今)” (1:19)は、しっとりした演奏で、ArcherのVoを中心に進みます。でも、この日本語の意味は? ★B6 “The Orange Man” (7:09)は、ターキッシュなムードのSaxとGの演奏に導かれて、次第にリズム隊も加わってきますが、全体的にエスニックで、しかもGは弾きまくって、アルバムを締めていきます。 う〜む、そうですねぇ、独逸のクラウトロック・バンドがこんなブラックでソウルフルな音楽を志向しているのに、ちょっと驚きましたが、時代的にそうなるしかなかったのかな?とも思います。もっと民族音楽的な感触かなと期待していたんですが、内容はジャスロックでしたね。それと、殆どの曲がフェイドアウトで終わってしまうのが、ちょっと残念で、曲数減らしても、最後までを収録して欲しかったです。余り、初心者向けではないですが、熱いインタープレイを聴きたいのであれば、試してみても良いかも? https://youtu.be/ANjnxwXkcJQ?si=Byd1OVm0Z-1Sx4Ay #Embryo #Live #April #Reissue #LiveAlbum #1976年 #Krautrock #JazzRock #Ethno #Funk #EthnicInstruments #ChristianBurchard #RomanBunka #UveMüllrich #CharlieMariano #DieterMiekautsch #MariaArcher
Krautrock / Jazz Rock / Ethno April 不明Dr K2
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Penguin Cafe Orchestra “Music From The Penguin Cafe”
皆さんは、Penguin Cafe Orchestra (以下PCOと表記)を覚えてますか? 1980年代初頭に日本でも大ブームを巻き起こした英国グループで、Brian EnoのObscure Recordsの一貫としても紹介され、当時のアンビエント・ブームに乗っかる形で、それこそOLや女子大生にまで人気がありました。その時は、私は全然興味が無かったのですが、ふとしたキッカケで中古日本盤を購入していました。 先ずは、PCOのバイオグラフィーを書いていきたいと思います。中心人物のSimon Jeffesは、英国サセックス州生まれ、カナダ育ちで、13歳の時に、Gを弾いて欧州を回っており、その時に、クラシックGやPiano、音楽理論をChiswick Polytechnicで学んでましたが、卒業前にドロップアウトしています。それで、1972年に日本に住んでいたらしいのですが、その頃は、クラシックの硬直性とロックの限界を感じ、そのどちらにも幻滅していた時期で、その代わりに、いわゆるフォークミュージックに可能性を見出してしたらしいです。そして、その時に、エスニック・ミュージック、特にアフリカン・スタイルに興味を抱き、これらのスタイルを西洋の古典的音楽に掛け合わせようと決意します。こうして、Jeffesは、自ら作曲して、それを演奏する為に、PCOを始めます。ただ、Jeffesは、Penguin Cafeについて語る時、それは、1972年夏、南仏で不味い魚料理で食中毒になり、ホテルのベッドで横になっていた時に、「自分がPenguin Cafeの経営者になって、適当に話しをしていく」夢を見たことによるとしています。彼は、PCOの音楽をmodern semi-acoustic chamber musicと評しています。そうして、Jeffesは、本作品でもあるPCOのファースト・アルバム”Music From Penguin Cafe Orchestra”を1974-1976年に録音しており、この作品は、Brian EnoのObscure Recordsのシリーズとして、Edition EGから1976年にリリースされます。その後、メンバーも落ち着いてきて、1981年には、セルフタイトルのセカンド・アルバムを出しています。PCOは、1976年10月に、KraftwerkのRoundhouseでのライブサポートとして、初めて大きな会場での演奏を行っています。その後は、LondonのSouth Bankの専属になりながらも、様々なフェスに参加、1976年〜1996年に、北米、豪州、日本、欧州、英国で演奏をしています。1987年3月には、ITVのアートシリーズThe South Bank Showでも出演し、演奏を披露しています。一方、Jeffesは、より実験的な方向性を打ち出し、トロンボーンやオーボエも入れて、PCOをダンス・オーケストラにしようとします。その為か、オリジナル・メンバーのGavyn Wrightは1984年に、Steve Nyeは1988年にバンドを脱退してしまい、新たなラインナップで活動を続けます。新メンバーは1975年頃から1988年までの間に加入し、1995年に、アルバム”Concert Program”をリリースしています。しかしながら、1997年に、リーダーのJeffesは、脳腫瘍で亡くなってしまい、PCOは一旦休止状態となります。しかしながら、2007年に”Concert Program”の時のメンバー(若干の違いはある)でリユニオンを果たし、特に、Jeffesの息子Arthur JeffesがPercとKbdで加入してから、Arthurはバンド名を単にPenguin Cafeとして活動していますが、元々のPCOのメンバーの内4人はThe Anteatersと名乗ってフェスに出演したりしています。 以上がPCOの略歴となりますが、本作品はPCOとしてのデビュー・アルバムに当たります。少々、混乱するかも知れませんが、クレジットには、2種類のバンド名(?)が記載されています。一つは、ZOPFで、Simon Jeffes (G, B, Ukulele, Quatro, Spinet, E-Piano, Mouth Perc, Vo, Zither, Ring Modulator, Cello [A2-2]), Helen Leibmann (Cello), Gavyn Wright (Vln, Viola), Neil Rennie (Ukulele [A2-5]), Emily Young (Vo), Steve Nye (Mixing)から成り、主にA2を担当、もう一つは、Penguin Cafe Quartetで、Helen Leibmann (Cello), Gavyn Wright (Vln), Steve Nye (E-Piano, Engineer), Simon Jeffes (E-G)から成り、主にB面を担当しているようです。また、録音時期もA1, B1は1974年に、B2, B3は1976年に行われていますが、A2についての録音時期の記載はありません。しかしながら、作曲は全てSimon Jeffesで、プロデュースはJeffesとSteve Nyeが行っています。そうして、A面には2曲(内A2曲は7パートから出来ています)/B面は3曲と言う内容になっています。それでは、各曲についてご紹介していきましょう。 ★A1 “Penguin Cafe Single” (6:14)は、恐らくPCOとしての発想が初めて具現化した曲だと思います。弦楽器のリズミカルな音とピアノの軽やかな音の対比や、途中で即興っぽく、或いはロッケンローっぽくなってしまう辺りの崩し方が絶妙です。 ◼️ZOPF ★A2-1 “From The Colonies (For N.R.)” (1:38)は、弦楽器を弾く音とチェンバロ風の楽器にBが底上げしているミニマルな曲です。 ★A2-2 “In A Sydney Motel” (2:27)は、アコギと虚なVoからリズミカルな展開になるダイナミックな曲で、その対比が面白い。 ★A2-3 “Surface Tension (Where The Trees Meet The Sky)” (2:20)は、ショッキングなピアノで始まり、チェロやVlnが絡んでくるゆったりした曲です。 ★A2-4 “Milk” (2:20)は、BとVoのミニマルな曲で、変調音やフリーキーなチェンバロ音が絡んでくる曲。 ★A2-5 “Coronation” (1:30)は、弦楽四重奏をバックにゆったりと歌う曲ですね。 ★A2-6 “Giles Farnaby's Dream” (2:17)では、チェンバロのイントロから、Bやウクレレなんかがちょっとポップス調にメロディを奏でています。 ★A2-7 “Pigtail” (2:45)では、ポロロンとしたピアノに変調された音が被ってくる曲で、ミニマルにゆっくりと展開します。 ◼️Penguin Cafe Quartet ★B1 “The Sound Of Someone You Love Who's Going Away And It Doesn't Matter” (11:38)では、軽妙なGソロ弾きから次第にピアノや弦楽器がお互いに絡み合い、どれがメインとなる訳でもなく、躁鬱病のように流れていきますが、エレピの高音と弦楽器でいきなり「電気的」にもなったり、「不仲」になったりします。 ★B2 “Hugebaby” (4:43)でも、Gとエレピとチェロが網目のように絡み合いながら、盛り上がりかけたり、落ち着いたりします。 ★B3 “Chartered Flight” (6:37)は、漆黒の中からVlnが立ち現れ、エレピやチェロも出てきますが、突然、弾むんで散歩するような曲調へ。エレピソロが目立ちますが、やがて離陸していき、最後はVlnのピッキングでフェイドアウトしていきます。 普段、聴かない音楽なので、中々興味深く楽しめました。多分、サティ辺りの「家具の音楽」との関連もあるとは思いますが、A2の短い曲の連続もそれぞれの曲に工夫が凝らしてあって面白かったですし、B面の長めの曲も、表情の変化の移ろいが感じ取れて、面白かったです。特に、エレピの高音をああ言う風に弾くと、かなりエレクトリックな感じになるのが、発見でした。まだまだ、セミ・アコースティックでも新しい音楽が作れると確信出来た時代だったのかもしれませんね。まぁ「家具の音楽」と言うよりも「Obscure」と言った方がピンときます。貴方は聴きますか? A2-3 “Surface Tension (Where The Trees Meet The Sky)” https://youtu.be/e_VWTJeA3w0?si=0DDb8udV6ZmHiQVy [full album(B2を除く)] https://youtube.com/playlist?list=PLgUklsPQ_4toXsZljE4B7Kc7WhFZktD2z&si=fan-XsaHtUkMSj6v #PenguinCafeOrchestra #MusicFromThePenguinCafe #EditionsEG #PolydorRecords #ObscureRecords #FirstAlbum #1974-1976年 #日本盤 #Contemporary #ChamberMusic #Semi-Acoustic #ZOPF #PenguinCafeQuartet #SimonJeffes #SteveNye #HelenLeibmann #GavynWright #EmilyYoung #NeilRennie
Contemporary / Semi-Acoustic Editions EG / Polydor Records 不明Dr K2