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Male “Zensur & Zensur”
Maleと聞いて、ハッとするリスナーさんは、Neue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)に詳しいか、Die Kruppsのファンの方ではないでしょうか!そうなんです。Male (メイル)は、Die Kruppsを結成する前に、Jürgen EnglerとBernward Malakaがやっていたパンクバンドなんですよ。そして、「独のThe Clash」であり、独逸で最初のパンクバンドです。 それで、ちょっとMaleのバイオグラフィーを書いておきます。Maleの結成は、1976年12月のDüsseldorfで、彼等はまだ高校生でした。初代ドラマーはFritjof Aurinでしたが、やがてClaus Ritterに代わります。それで、1977年3月にはライブ・デビューしており、1978年には、ベルリンの有名なクラブSO36でのパンク・フェスのオープニング・アクトをこなしています。それで翌年1979年には、本アルバムのオリジナルでもあるファースト・アルバム”Zensur & Zensur (ツェンズール・ウント・ツェンズール)”をリリースしています。これは、歌詞が独逸語のパンクとしては結構早い方でした。その後、1980年5月には、シングル”Clever & Smart”をRondoより出しており、また、その頃、Clashの独逸ツアーのサポートも務めています。1980年8月末には、バンド名をVorsprung (フォルスプルンク)と替えて、一度だけ、Belehrung Und Unterhaltungフェスでライブをやりますが、その後1981年初頭に、2つに分裂し、前述のようにEnglerとMalalaはDie Kruppsとして、残りのSchwaabとRitterは、Freunde Der Nacht (フロインデ・デァ・ナハト)として活動していくことになります(因みに、後者は10㌅Mini-LPを出して終わったようです)。また、Maleは1990年から幾度となく再結成をしており、2005年には”Deutschland Im Herbst"と言う新録アルバムも制作していますが、今のところ、発売はされていません。 以上が、Maleの略歴となりますが、本作品の内容として、LP1は、1979年にModell Musikからリリースされた限定ファーストLP”Zensur & Zensur”を丸っと全曲を、LP2のC1とC2は、1979年にRondoからリリースされた7㌅シングル”Clever & Smart”の2曲を、LP2のC3は、1995年にTeenage Rebel Recordsからリリースされたセルフ・コンピCD”Male”から1曲を、 LP2のC4は、1991年にTeenage Rebel Recordsからリリースされた7㌅シングル”Die Toten Hosen Ihre Party”から1曲を、LP2のD5, D6, D9は、1980年にKonnekschenからリリースされたコンピLP”In Die Zukunft”から3曲を、LP2のD7は、1990年にTeenage Rebel Recordsよりリリースされた7㌅コンピ・シングル”Ein Tausendstel Düsseldorf”から1曲をセレクトして収録されています。しかしながら、LP2自体は、1979年6月29日、Markthalle Hamburgでのライブ音源からなりますので、上記の曲以外は未発表音源かもしれません(特にクレジットに記載は無いです)。そして、本作品に参加しているメンバーは、Jürgen Engler (Lead-Vo [A1-A3, A5-B3, B5-D7, D9-D11], G, Back-Vo [A4, B4, D8]), Stefan Schwaab (Lead-Vo [A4, B4, D8], G, Back-Vo [A1-A3, A5-B3, B5-D7, D9-D11]), Bernward Malaka (B), Claus Ritter (Drs)の4人です。それでは、各曲について紹介していきましょう。LP2D面は、ライブ音源で曲もダブっていますので、まとめて紹介しますね。 ◼️LP1: Album “Zensur & Zensur” ★A1 “Bilk 80” (2:02)は、ドラムロールから始まるノリの良いパンキッシュな曲で、EnglerのVoが若々しくて微笑ましい。ちょっとだけラテンっぽい? ★A2 “Risikofaktor 1:X” (1:29)は、キレの良いGで始まるUKパンクな曲ですね。掠れ気味のコーラスが初々しいです。 ★A3 “Kontrollabschnitt” (2:13)は、コーラスから始まるパンク曲で、ちょっとだけポストパンク臭がします。 ★A4 “Zensur & Zensur” (2:35)では、掻きむしるGが何ともパンクな演奏を想像させる良曲です。途中のインスト・パートが何とも良いです。 ★A5 “1 Tag Düsseldorf” (4:08)は、Gの単音弾きからBが入ってくるスローテンポな曲ですが、4人のアンサンブルは段々と加速していき、ミニマルな展開で終始します。 ★A6 “Haftbefehl” (1:33)は、2流UKパンクの様な曲ですが、歌詞は独逸語です。 ★A7 “Vaterland” (2:31)は、ドコドコしたDrsで始まるパンキッシュな曲で、コーラスワークも微笑ましい。 ★B1 “Polizei” (1:59)は、Gのリフで始まるノリは良いが、やや重めのBが効いたパンクソングで、結構カッコ良いです。コーラスパートも絶品です。 ★B2 “Ampelstadt” (1:31)は、アルペジオGから始まり、ブレイクの後、疾走するパンクソングで、何となく、The Clashの1stに入っていそうな曲です。 ★B3 “Grosseinsatz” (2:40)も、The Clashの1stを想起させるような曲調のパンクソングです。荒い音は録音の性かな? ★B4 “Zensur-Dub” (3:13)は、サイレンと共に、レゲエ調&過剰なエコーの掛かったダブな処理が為されたゆったりした曲です。 ★B5 “KH 3” (1:21)は、分厚い音の壁から成るパンクソングです。疾走感も抜群です。 ★B6 “Erinnerungen” (2:38)は、Bのリフから始まるラテン調のインスト曲で、2本のGの絡みが秀逸です。 ★B7 “Planspiel” (2:49)は、爆発するエナジーをビシバシ感じるパンクソングで、EnglerはやっぱりJoe Strummerを意識していたのかな? ◼️LP2: Singles & Live Tracks ★C1 “Clever & Smart” (2:33)は、The Clashの3rdに入ってそうな、ソフイストケートされたパンクソングですが、最後でダブっぽいミックスになります。 ★C2 “Casablanca” (3:59)は、指パッチンのリズムに合わせたスパイ映画のサントラみたいな曲で、Voも抑制的に歌っており、エコーも効いて、雰囲気抜群! ★C3 “Sirenen” (1:59)では、サイレンと共に疾走感のあるパンキッシュな演奏が繰り広げられています。カッコ良いです! ★C4 “Shit Family” (0:35)は、掛け声一発、ハードコア並みの速さで、弾丸のように演奏され、あっと言う間に終わります。 ★D1 “Bilk 80 (live)” (2:02) ★D2 “Grosseinsatz (live)” (2:40) ★D3 “KH 3 (live)” (2:18) ★D4 “Ampelstadt (live)” (1:48) ★D5 “Vaterland (live)” (2:28) ★D6 “Sirenen (live)” (2:08) ★D7 “Polizei (live)” (2:05) ★D8 “Zensur Zensur (live)” (2:43) ★D9 “Risikofaktor 1:X (live)” (1:40) ★D10 “Kontrollabschnitt (live)” (2:19) ★D11 “1 Tag Düsseldorf (live)” (3:58) ラジカセでエア録音なのかな?音の分離がそれ程良くはないですが、寧ろ、1979年のライブ音源を今現在、聴く事が出来ると言うこと自体が凄く貴重だと思いますので、そこは差し引かなきゃと思います。ライブは本当に熱いですね!アレンジもスタジオ録音と大幅には変わっていません。結構、どストレートにぶっ飛ばしているところに好感が持てます。 ここまで聴いてきて、Maleは、UKパンクの影響を強く受けたパンクバンドではなかったのかなと思います。特に、The Clashのファースト・アルバムに影響されているようです。シングル曲は、The Clashの”London Calling”に入っていても違和感の無いような曲もあり、Engler達のルーツを垣間見る事が出来て、興味深かったです(実際、The Clashの独ツアーにはサポート・アクトとして帯同しています)。あと、録音に関しては予算の関係もあったとは思いますが、ちょっとプアで、2流UKパンクバンドのシングル或いはアルバムを聴いているような錯覚もあり、そこはちょっと残念でしたね。しかしながら、Englerが、1976年にして既に英国のパンク・ムーブメントに反応しているところに、彼の嗅覚の良さを感じますね。また、このようなパンクバンドから、Malakaと共にDie Kruppsを作り、更には、EBM〜インダストリアル・メタルと言われる新ジャンルまで進化をするとは、まさか、彼等も思ってはいなかったでしょう(しかしながら、思い返すと、Die Kruppsの”Stahlwerksynfonie”のミニマルさは、A5 “1 Tag Düsseldorf”のミニマルさから来ているのではとも思えます)。兎に角、ジャーマン・パンクに興味のある方はマストですね❗️ [live in Düsseldorf 2018] https://youtu.be/Gm9h_ECqQ_U?si=e0ZMQfJkJhpwnmb0 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_ni4rNZLvaFEB694vPPiBjMsqjJ9c9kh38&si=Pz2fnB5mDDDEnhmB #Male #Zensur&Zensur #TapeteRecords #2020年 #Reissue #Remastering #ModellMusik #1979年 #Rondo #TeenageRebelRecords #Studio&LiveTracks #2LPs #FirstAlbum #Singles #CompilationTracks #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #GermanPunk #Vorsprung #DieKrupps #JürgenEngler #StefanSchwaab #BernwardMalaka #ClausRitter
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock Tapete Records (Modell Musik) €37.49Dr K2
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Östro 430 “Keine Krise Kann Mich Schocken (Die Kompletten Studioaufnahmen 1981 - 1983)“
とうとう、究極のÖstro 430 (エストロ430)のセルフ・コンピ・アルバムを入手しました。最近、新譜を出して、NDW好き界隈で話題となった(と思う)Östro 430のファーストとセカンド・アルバムに、シングルやコンピへの収録曲をコンパイルした2枚組LPをやっと入手しました。この偉業は、音源を管理し、リマスタリングを施し、実際に配譜した、元Die ZinnförsterのTom Morgensternによるものです(現在は、音源管理とマスタリングの会社TMProductionsを運営しています)。ギターレスの女性パンクバンドÖstro 430のバイオグラフィーについては、前回書きましたので、そちらをご参照下さい。それで、本作品の内容ですが、LP1のA1-B6は、1983年のセカンド・アルバム“Weiber Wie Wir (ヴァイパー・ヴィ・ヴィル)”を丸っと全曲、LP2のC1-C2は、1982年リリースの唯一のシングル“Vampir (ファムピール)”の両面2曲とLP2のC3-D4は、1981年リリースのファースト・アルバム”Durch Dick & Dünn (デュルヒ・ディック・ウント・デューン)”を丸っと全曲、更に、LP2のD5-D7は、1980年リリースのコンピレーション・アルバム“Schallmauer Sampler”の収録曲を全曲をコンパイルした、彼女達の1980年代初頭のリリースを全て収録しています。それで、メンバーについては、コアメンバーのMartina Weith (Vo, Sax), Bettina Flörchinger(Kbd)以外にGisela Hottenroth (B [A1-C2]), Birgit Köster (Drs [A1-C2])とOlivia Casali (B [C3-D7]), Marita Welling (Drs [C3-D7])とがそれぞれ参加しています。それでLP1にはA面5曲/B面6曲が、LP2にはC面6曲/D面7曲が収録されています。では、各曲についてご紹介していきましよう。 ◼️LP1: “Weiber Wie Wir” ★A1 “Dallas” (3:02)は、強靭なビートといきなりのシンセのリフで始まり、Weithの力強いVoから成る曲で、結構キャッチーです。 ★A2 “Vampir” (3:15)も、アップテンポの曲ですが、程良いSaxと吐き捨てるようなVoから成り、また、Bのリフも効いてます。 ★A3 “Sei Lieb” (2:57)は、ややコミカルさも感じられる陽性のパンキッシュな曲ですが、Voは強力です。Saxも良い塩梅です。 ★A4 “Triebtäter” (3:03)は、一転、スローな曲で、アコーディオンらしき音が中心となっていますが、Voには力が籠っています。やがてテンポアップになったりしますが、ブレイクを挟んで元に戻ります。 ★A5 “Normal” (3:06)は、やはりシンセのリフで始まるアップテンポな曲で、野太いVoと掛け声のようなコーラスの掛け合いが絶妙です。Bのリフも良きかな。 ★B1 “Sonntag” (4:55)は、重めのゴーゴーのリズムにポリシンセとSaxが乗る曲で、Voはやや捨て鉢っぽくて、それがまた魅力的です。 ★B2 “Keine Krise Kann Mich Schocken” (3:40)は、表題曲で、エレピとSaxとリズム隊でいきなり始まりますが、Voはやはり力強いので、恐らく歌詞に思い入れがあるのでは? ★B3 “Mabel” (2:21)は、ロッケンローなBのリフと速めのテンポのDrsで始まり、KbdとSaxとVoにコーラスと言うノリの良い曲です。 ★B4 “Meerschweinchen” (2:35)は、直線的なビートとシンセに、やはり力強いVoが被り、サビではコーラスも加わります。Bの音色がゴリゴリでカッコ良いです。 ★B5 “Randale Und Bier” (1:39)も、アップテンポな曲で、Saxも入りますが、Voとコーラスが絶妙で、シンガロング・パートもあります。 ★B6 “In The Mood” (1:36)は、シンセによる既知の曲の演奏に、Saxが斬り込んできますが、やがて、一丸となってのロッケンローなアンサンブルになります。 ◼️LP2: Single & “Durch Dick & Dünn” & Compilation “Schallmauer Sampler (D5-D7)” ★C1 “Vampir (single version)” (3:13)は、別バージョンですが、こちらの方が全体的にシャープな感じがします。Bのゴリゴリ具合もVoの力強さは勿論、ポリシンセも絶妙です。 ★C2 “Meerschweinchen (single version)” (3:17)は、スローなビートで始まり、Vo一声、アップテンポのパンキッシュな曲になります。シンセの音が結構効いていますが、全体的の印象は軽めな仕上がりです。 ★C3 “Das Quietschende Bett” (2:42)は、ポストパンクのようなビートとエレピに、パンキッシュなVoが加わる曲で、彼女らの元々の音楽を聴くことが出来ます。 ★C4 “Sechzehn” (2:50)も、代表的な曲で、エレピにパンクなビートと言う組合せですが、Voは相変わらず力強く、Saxも荒いです。 ★C5 “Sexueller Notstand” (2:47)では、忙しそうなDrsとビートをキープするBとエレピのリフに、強靭なVoが加わり、間奏にはSaxも! ★C6 “Plastikwelt” (2:54)は、ロータムを多用した重めのビートで、メインVoは力強いですが、コーラスは呟きのようで、その対比が面白いです。 ★D1 “S-Bahn” (2:47)は、手数の多いDrsとドライブするBとガナり散らすVo、それからやや引っ込んだエレピから成る曲で、結構荒削りです。 ★D2 “Ich Halt' Mich Raus” (2:19)は、Saxとエレピをメインにしたビート感のある曲で、Voは相変わらずドスが効いてます。 ★D3 “Idi Otto” (2:44)は、ブリブリのBで始まり、エレピとDrsに合わせて、ちょっとロッケンローな曲となっており、Voの存在感はやはり凄いです。 ★D4 “Zu Cool” (2:44)でも、ブリブリのBと器用なエレピとDrsをバックに、Voはガナるように歌います。 ★D5 “Sexueller Notstand (version 1)” (3:03)は、バージョン違いですが、こちらの方がややスローで、エレピの音が前に出ていますね。Voは相変わらずです。 ★D6 “Triebtäter (version 1)” (2:16)も、バージョン違いですが、エレピを使っているだけで、かなり印象が異なります。アレンジも変えているようで、よりプリミティブです。 ★D7 “Too Cool” (2:59)は、恐らくD4の元曲だと思いますが、全員で歌っている所が一番の違いですかね。まだ、この曲ではそれ程パンキッシュではないです。まろやか⁈ LP1では、シンセも多用されていることもありますが、パンキッシュなニューウェーブ色の濃い出来になっており、個人的にはかなり楽しめました。一方、LP2のC3-D4(ファースト・アルバム)は、個人的には、思い入れのあるサウンドで、確かに拙い演奏なんですが、エレピの使い方が流石と言うか特徴的で、パンクと言うよりもポストパンクな感じが強いんですよね。LP2のC1-C2のシングル・バージョンは、より荒削りでパンクっぽいのですが、LP1のセカンド・アルバムの音と比べるとやや音が薄い感じがします。しかし、パンクを意識しているのはビンビンに伝わってきます!LP2のD5-D7は、多分ちゃんとしたエンジニアも付かずに録音したのではないかな?と感じますね。皆んな、最初はそうだもの。しかしながら、ギターレスで、代わりにエレピとかシンセと言う「異形のパンク」を今まで続けてきたÖstro 430は本当に凄いと思います❗️なので是非この盤で彼女らのパンクを体験してみて下さい!新譜も宜しく! [live “Sexueller Notstand” in Hönhie Fes. 2023] https://youtu.be/hx5_4WnuEy8?si=Ou2w_PnACfdpBLGf [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mgRo9-5mjnahmApmbWgPzCkOOpPkIUdBU&si=plPR9iwF2nr798F2 #Östro430 #KeineKriseKannMichSchocken #DieKomplettenStudioaufnahmen1981-1983 #SelfCompilationAlbum #2LPs #Remastering #Compiler #TomMorgenstern #1981-1983年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #FemalePunk #GuitarlessPunk #FirstAlbum #SecondAlbum #Single #CompilationTracks #MartinaWeith #BettinaFlörchinger #GiselaHottenroth #OliviaCasali #BirgitKöster #MaritaWelling
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock Tapete Records €29.99Dr K2
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Hans-A-Plast “s/t”
Hans-A-Plast (ハンズ・ア・プラスト)とは、独Hannoverで、1978年に結成されたパンク・バンドです。当時は、Neue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)が押し寄せてきた時期でもあり、その一つのバンドと捉えられることが多かったですね。彼等は、1978年のNo Fun Festivalに出演しようと思い、女性VoにSlimeに居たAnnette Benjaminを加えて、出演したのがキッカケで、翌年には、セルフ・タイトルのファースト・アルバムであり、本作品でもあるアルバムを出しています。1979年に、このアルバムは、Lava Recordsから出ていますが、これは米国向けレーベルであったようで、1980年には、独のNo Fun Recordsから同じ内容でリリースされています。Hans-A-Plastのバイオグラフィーは以前にも書いてありますので、そちらをご参照下さい。 それで、このファースト・アルバムでのメンバーは、Annette Benjamin (Vo, Sax), Jens Meyer (G), Micha Polten (G), Renate Baumgart (B), BettyことBettina Schröder (Drs, Vo), Phil Luland (Vo; 実はLiveMixer)の6人組ですが、クレジットでは、Willi (変わり者)もメンバーだったみたいです。内容は、A面7曲/B面6曲となっています。では、各曲をご紹介していきましょう。 ★A1 “Rock'n Roll Freitag” (1:28)は、元気一杯でアップテンポのパンキッシュな曲で、一発目から飛ばしていきますね。 ★A2 “Lederhosentyp” (2:00)は、浮遊感のある女性Vo/コーラスから始まり、その後、お得意のパンク・サウンドをぶちかましてくれます。後半のBenjaminの奇声も中々ハマってます。 ★A3 “Für 'Ne Frau” (1:57)は、ツービートで走り回るハードコアの原型みたいな曲ですが、間奏のGソロがなんか変です。 ★A4 “Monopoly” (2:03)は、分厚いパンク・サウンドで、独語歌詞が良くマッチしています。それにしても、間奏のGソロでの不協和音はわざとなのかな? ★A5 “Teenage Traum” (2:45)は、口笛で始まり、ポップ・ミュージックかなあと思っていたら、サビはしっかりパンクでした!後半のコーラスワークも面白いです。 ★A6 “Rank Xerox” (2:37)は、ロータムのややスローなリズムで始まりますが、直ぐにお得意の軽快なパンク・サウンドに取って代わります。Benjaminの早口独逸語Voは面白いですね。 ★A7 “Es Brennt” (4:03)では、始め、Benjaminの語るようなVoと唐突なGノイズなんかが続きますが、やがてビートが生まれ、フリーキーなGも入ってきます。Benjaminの笑い声やしつこい位の歌詞の反復なんかもあって、ちょい実験的な曲です。 ★B1 “Starfighter” (2:43)は、スライド奏法のGなんかも含むポストパンクな曲で、A面よりもNo Wave的です。投げやりなVoもグーだし、最後のぐちゃぐちゃ具合も面白いですね。 ★B2 “Polizeiknüppel” (2:53)も、パンキッシュな曲で、疾走感もあってカッコ良いですね。間奏の銃撃音は、「警棒」って曲だからかな? ★B3 “Man Of Stone” (2:22)も、パンクよりもポストパンクな曲で、コーラスワークも冴えています。Benjaminの早口Voは結構な特徴ですね。 ★B4 “Amerikaner” (4:00)は、4拍子に3拍子のパートが組み合わさった不思議な曲で、寧ろ、Alternative TVのようなポストパンクなトラックで、メンバー各人のアイデアで演奏が駆動しています。 ★B5 “Hau Ab Du Stinkst” (2:44)は、一転、パンキッシュな曲で、Bのドライブ感がカッコ良いです。Benjaminの弾けっ振りも素晴らしいです。 ★B6 “O, O, O” (1:58)は、B→Drs→Gの順で音が厚くなり、そこにVoも加わり、ストップ&ゴーを繰り返しながら、最後はふにゃふにゃになります。 以前に紹介したライブ盤のことをすっかり忘れていましたので、今回、初めてスタジオ・アルバムを聴いて、「おっパンクじゃん!」と再認識した次第です。それでも、全曲パンクと言う訳ではなく、程良く実験的なことを組み入れており、それが、Benjaminの若気の至り?と言うか瑞々しさと相まって、相乗効果を成しているなあと感心してしまいました。それにしても、Benjaminのちょっとハスキーな声質は、個人的には好みです。しかし、Gが2人もいるのに、そんなに音が分厚くないのも、ちょっと不思議でしたね。まあ、1978年録音で、かつ独逸と言うことで、英国みたいなストレートなパンクでは無く、独逸らしいユーモアの粉を振りかけたパンク〜ポストパンクな作品になったのではないでしょうか?そんな意味でも興味深いので、もし見つけたら、ゲットして下さい❗️ https://youtu.be/wkUY6q5jIVk?si=NkOaRwa-do5BkCZk [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nxasK5dsz6k12dO15bAF1cJS6qeD2lMZM&si=crvIBBPltJ4a104L #Hans-A-Plast #FirstAlbum #LavaRecords #1979年 #NoFunRecords #1980年 #Reissue #2023年 #TapeteRecords #Hannover #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #PunkRock #AnnetteBenjamin #JensMeyer #MichaPolten #RenateBaumgart #BettinaSchröder #PhilLuland #Willi
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock Tapete Records (Lava Records) €28.95Dr K2
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Östro 430 “Punkrock Nach Hausfrauenart”
皆さんは、Östro 430 (発音は「エストロ・フィーア・ドライ・ヌル」かな?)と言うバンドを知っているだろうか? 何を隠そう、Neue Deutsche Welleの時代に現れた全員女性のパンキッシュなバンドなんです。それが、2023年になって、新譜を出したと言うことで、いつもお世話になっているSuezan Studio (小柳カヲルさん)が個人輸入した分から通販でポチりました。先ずは、このバンドのバイオグラフィーを書いておきます。Östro 430は、1979年に、独Düsseldorfで、Martina Weith (Vo, Sax), Bettina Flörchinger (Kbd), Marita Welling (Drs), Monika Kellermann (B)の4人によって結成された全員女性のパンク・バンドです。1980年にMonika Kellermannが脱退して、代わりにOlivia Casali (B)が加入し、1980年5月3日に、Neuss郡のクラブOkie Dokieで、パンク・ファンジンSchmierがが主催したフェスに出演しており、それが縁で、彼女らは、バンドVorgruppeと国内ツアーを行っています。また、同年には、コンピ・アルバムLP”Schallmauer-Sampler”にÖstro 430の3曲が収録され、翌年1981年には、Östro 430の8曲入りEP”Durch Dick & Dünn”がレーベルSchallmauerからリリースされます。この時のメンバーは、Proll-BuhことMartina Weith (Vo, Kazoo), Bettina Flörchinger (Kbd), Marita Welling (Drs, G, Vo), J.J.ことOlivia Casali (B, Vo)とクレジットされています。このEPのリリース後に、Marita WellingとOlivia Casaliが脱退し、代わりに、Gisela Hottenroth (B), Birgit Köster (Drs)が加入します。そうして、1983年に、ファースト・アルバム”Weiber Wie Wir”をリリースしますが、このアルバム制作前に、それまでメンバーだったRalf Küpping (G)は脱退し、残りの4人で完成させています。しかしながら、小さな自主制作であったレーベルもこのアルバムをリリースした後に消滅しています。それで、1984年5月25日に、DüsseldorfのFreizeitstätte Garathで最後のコンサートを行い、バンドは解散してしまいます。ただ、1999年5月28日に、DüsseldorfのクラブTor 3で、1回だけリユニオン・コンサートを行っています。その後、2020年に、Östro 430のスタジオ録音ベスト盤”Keine Krise Kann Mich Schocken (Die Kompletten Studioaufnahmen 1981 - 1983)”が、独Tapete Recordsからリリースされ、再評価が高まってきます。そうして、翌年2021年8月に、Östro 430はハンブルクで再結成コンサートをやり、2023年には、本作品でもある新作アルバム”Punkrock Nach Hausfrauenart”をリリースして、復活しています。再結成時のÖstro 430は、Martina Weith (Vo, Sax), Bettina Flörchinger (Kbd, Synth), Anja Petrerssen (Vo, B), Sandy Black (Drs)と言うメンバーになっています。 大体のÖstro 430の流れはこのようになります。それでは、2023年時点での最新作アルバム”Punkrock Nach Hausfrauenart”の内容を紹介していきましょう。本作品には、Östro 430のメンバーとして、Martina Weith (Vo, Sax, Accordion), Anja Petrerssen (Vo, B), Bettina Flörchinger (Kbd, Synth), Sandy Black (Drs)が参加しており、その他にもStoppok (Banjo, Choir, Voice), Bela B. (Choir, Voice), Annette Grotkasten (Choir, Back-Vo), Kai (Choir, Back-Vo), Marki (Choir, Back-Vo)がゲストで参加しています。 ★A1 “Alte Männer”は、吐き捨てるような独語VoとSaxから成るアップテンポなパンキッシュな曲です。最後のコーラスがまた良い! ★A2 “Klugscheisser”は、ややポップ調で、シンセのリフとサビのコーラスも効いてますね。また、エレピを使っているのも、如何にもÖstro 430っぽい! ★A3 “Bleib Hier”は、ややダークな曲調ですが、サビでのVoで一気にそんな雰囲気が吹っ飛びます。そんな元気一杯の曲! ★A4 “Fick Das System”は、アップテンポで、Voもかなりバンキッシュの曲ですが、ピロピロしたシンセが独特のユーモアを醸し出し、またコーラスもグー! ★A5 “Kiribati”は、何やら雰囲気のある曲ですが、アコーディオンやSaxがブルージーに効いてますね。サビのコーラスが耳に残ります。 ★B1 “Dein Hintern”は、やや重めのベースに導かれて、ドコドコしたDrsと独語Voが印象的です。間奏のシンセもグーです。 ★B2 “Wörterpolizei”は、タイトでアップテンポな曲でカッコ良い曲です。サビでのエレピが懐かしい! ★B3 “Gegen Den Strom”は、アコーディオンとシンセで始まるワルツ調の曲で、何処となく悲しげですが、Voは堂々としています。 ★B4 “Lass Los”は、またゴリゴリしたベースで始まるアップテンポな曲で、イントロ等でのSaxがグーです。 ★B5 “Giftig”も、ポップで跳ねるような曲ですが、何だかスパイ映画に出てくるサントラのような雰囲気もします。 ★B6 “Lahmarschfête”は、鼻歌で始まるものの、アップテンポな怒涛の曲で、ひたすらカッコ良いです。 Weichの独語歌詞のVoが、昔から変わらず、パンキッシュかつ朗々と歌っているのが、嬉しい限りです。彼女達の変わらないモチベーションの高さが分かります。ギターレスのバンドなのに、パンクであることを続けている最強のバンドです❗️ また、どの曲も良く出来ていますので、NDWファンのみならず、全てのリスナーさんに聴いて欲しいアルバムです!Let’s Listen‼️ 因みに、バンド名Östro 430は、女性ホルモンのエストロゲンとDüsseldorfの番地から取ったとの噂です。 [A4 “Fick Das System” live version] https://youtu.be/YiT0Vmt5aVM?si=WQ-CnaCZWe9gsezP [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nuvx3qs-5-R1NK86CQrIEtiUzkIeXog_4&si=mUd6vh5BOPM0Vu-8 #Östro430 #PunkrockNachHausfrauenart #TapeteRecords #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #FemaleBand #3rdAlbum #MartinaWeith #AnjaPetrerssen #BettinaFlörchinger #SandyBlack
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock Tapete Records 4290円Dr K2
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Hans-A-Plast “Live At Rockpalast 1980: Dedicated To Jens Meyer”
独逸のパンクバンドとして有名なHans-A-PlastのJens Mejer追悼特別盤です。内容は独逸の音楽番組としては古くからあるRockpalastに出演した際の、1980年のライブをそのままグリーン盤に真空パックしてものです。その前にHans-A-Plastについて少し書いておきましょう。Hans-A-Plast は、ハノーバーで1978年に結成されました。メンツは、Jens Meyer (G: 2021年に死亡), Micha Polten (G), Renate Baumgart (B), Bettina Schröder (Dr), Annette Benjamin (Vo, Sax)でした。それで、彼等はかなり早い段階から独逸でパンクをやっていた訳ですが、JensはHollow Skaiと一緒にNo Fun Recordsを運営して、後発の独逸パンクバンドの後押しをしていました。その為か、あっという間に、ハノーバーは独逸の中で一大パンク都市になってしまった感があります。やはり特徴的なのは、Annette姐さんのシャウトするヴォーカルでしょうか。1979年にファーストアルバム”Hans-A-Plast”をリリース、1981年にセカンド・アルバム”2”を、1983年に”Ausradiert”をNo Fun Recordsよりリリースして、バンドは解散しています。それでギターのJensが2021年に他界しましたので、追悼盤としてリリースされたのが、本作品になります。Annette姐さんのシャウトもカッコいいんですが、独逸語の語感とパンクロック特有の早目の曲がマッチしていて、それがまたいい感じで、コロナなかったら、今にもモッシュしてしまいそうですね。メンバーも、解散後も音楽を辞めた訳ではなく、チョコチョコっと何かをリリースしていますね。それがまた素敵なんですよねー。そんな彼等のライブ音源は貴重ですよ。見つけたら即買いです!しかしながら凄い装丁です。見れば分かりますが、2枚の発泡スチロール性の板をガムテープで貼り付けていると言う。これのパンクのDIYでしょうか?手にとってみて、ビックリしました! A1 “Rock'N' Roll Freitag” (1:30) A2 “Man Of Stone” (2:45) A3 “Für Ne Frau” (2:05) A4 “Ich Zünd Mich An” (2:35) A5 “Kaufhaus” (2:15) A6 “Teenage Traum” (3:00) A7 “Polizeiknüppel” (3:20) A8 “Reicher Vati” (3:50) B1 “Starfighter” (2:40) B2 “Lederhosentyp” (2:30) B3 “Spielfilm” (2:50) B4 “Rank Xerox” (3:10) B5 “Amerikaner” (4:30) B6 “Hau Ab, Du Stinkst” (2:30) B7 “Es Brennt” (4:10) B8 “O, O, O,” (3:00) B6 “Hau Ab, Du Stinkst” (2:30) https://youtu.be/f6_L44tvScs?si=gSuPapwHdaxbrt7J [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_m8EP1o2ifsM5oUzJDpX_PgxebnRbDeqNk&si=Am9mldu7XntfGX_d #Hans-A-Plast #LiveAtRockpalast1980 #DedictedToJensMeyer #BlitzkriegPop!Records #4ThAlbum #LiveAlbum #GermanPunk #Punk #Hannover #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #JensMeyer #MichaPolten #RenateBaumgart #BettinaSchröder #AnnetteBenjamin
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock Blitzkrieg Pop! Records 6890円Dr K2
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Rabotti “Bunt”
これも、何で買ったのか?良く分からないブツです。Neue Deutsche Welle(NDW: German New Wave)の時に独逸で出てきたバンドの一つなのでしょうが、詳細は不明、と言うかマイナー過ぎて殆ど情報が無いです。またアルバムを含めて作品はDiscogsではこれしか無いようです。メンバーは、Andi Stil (Vo), Rolf Kirschbaum (G, Back-Vo), Thomas Stern (B), Herr Aleweld (G), Swami Anand Purnam (Dr)の5人組で、どうも独逸ブレーメンのバンドらしいです。バンドメンバーの顔写真のコピーを見ると、結構、髭生やして長髪の方もいるみたいで、単なる新人NDWバンドでは無さそうです。演奏の方も、かなり上手いグルービーなBやファンキーなカッティングをするかと思えば、所々で早弾きしたりするGも聴くことができるので、実はセミプロがメンバーにいるのでは?と勘繰ってしまいます。ただ、Voは時に戯けたような歌詞も大仰に歌うので、そこら辺はNDW受けを狙っているようにも思えますが、多分、一発屋なのかも知れませんね。A-1なんかはスカまでやってます。噂では200枚限定とのこと。こんなバンドもあったと言うことで、興味があれば、聴いてみて下さい。 A1 “Satruk Naba” A2 “Mildred Spricht” A3 “Angst” A4 “Mondstaub” A5 “Märtyrer Blues” B1 “Bo Mammon” B2 “Müsli 2000” B3 “Hass” B4 “Bombule” B5 “Hirnriss” B3 “Hass” https://youtu.be/dPRpjR4wDg4?si=1K_4hwqPUqTkjyMH #Rabotti #Bunt #SchwarzWeissRecords #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #GermanUnderground #Bremen #AndiStil #RolfKirschbaum #ThomasStern #HerrAleweld #SwamiAnandPurnam
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock Schwarz Weiss Records 不明Dr K2
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Der Moderne Man “Neues auf Hong Kong”
先に紹介したDer Moderne Manの最後のミニアルバム “Neues aus Hong Kong”です。A面は33 1/3回転で5曲、B面は45回転で1曲と言う作品です。リリースは勿論、No Fun Recordsです。この時のメンバーはTonio Scorpo (Sax), Alex Wicke (B), E.K.T. (G), Fe Wolter (Dr), Mattus (Vo)に加えて、Holger Thenert (Trombone), Thomas Constien (Trumpet)も参加したいます。音楽的には、かなりファンク色が強くなってきて、単にSaxと言うよりも、プラスに近いアレンジになっていますし、ドラムやベースの音もファンキーなアレンジになっています。なので、A面1曲目”R.A.G.”を聴いた時はビックリしました。また、45回転のB面の1曲”Für Frau Krause”はA面3曲目のアレンジ違いなのですが、後者の方がファンク色が強いですし、Voもラップ調になっており、ベースのスラップ奏法やギターのカッティングなんかはまるでファンクですね。しかしながら、そこはNDWのバンドなので、ドイツ語の語感の為、英語圏のファンクとは異なりますね。また、表題曲”Neues aus Hong-King”はファンクともパンクとも異なり、キーボードがアクセントになっているインスト曲で、どこが、”Hong Kong”なのか?(ジャケやタイトルと共に)疑問が残りますね。その他の曲もかなりリズムに気を使っており、そう言う意味では、ヴァラエティーに富んだミニアルバムだと思います。この変則アルバムでDer Moderne Manは解散してしまいますが、この多様な音楽性がかえって、散漫なイメージになってバンドの崩壊を招いたようにも思われます。そんなDer Moderne Manの最後のアルバムも一度は聴いてみてください。何か発見できるかも? A1 “R.A.G.” (4:13) A2 “Neues Aus Hong-Kong” (2:16) A3 “Für Frau Krause” (4:17) A4 “Kinderfest” (2:09) A5 “Kein Film” (3:57) B “Für Frau Krause (Including The Return Of Frau Krause)” (7:50) A3 “Für Frau Krause” https://youtu.be/XR0Q-hxilfg?si=hVNiZeMux5eaE_xp [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_l1BhDi_aTRqbBdTZgXX3Y42Fi64lyv61U #DerModerneMan #NeuesAusHongKong #Funk #PostPunk #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #LastAlbum #TonioScorpo #AlexWicke #E.K.T. #FeWolter #Mattus
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock No Fun Records 不明Dr K2
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Der Moderne Man “Unmodern”
独逸のNeue Deutsche Welle (German New Wave)の中でもパンク寄りのレコードをリリースしていたNo Fun Recordsより1982年に出たDer Moderne Man(デァ・モデルネ・マン)のスタジオ録音のアルバムとしてはセカンドに当たるのが、この”Unmodern”です(その前にライブ・ミニアルバム”Verstimmt”が出ています)。今回参加のメンバーはE.K.T.ことEckart Kurtz (G, Synth, B-Vo), MattusことMartin Simons (Vo, Synth), Jens “Galli” Gallmeyer (B), Alex Wicke (B), Felix "Fé" (Helge) Wolter (Dr, Synth, B), Tonio ScorpoことThomas Schnura (Sax, Synth)ですが、別にトリプルベースと言う訳ではなく、バンドの過渡期であったので、曲によって演奏者が異なるだけです。また、結成メンバーであった初代VoのZiggy XYことMichael JarickとE.K.T.とはKosmonauntentraumのメンバーでした。結成は1979年のHannoverで、1984年には解散しています。Wikiがドイツ語しかないので、良くは分かりませんが、1983年3月8日のRockpalast(独逸の人気音楽TV番組)に出演したり、最近では2011年にボーナストラックを付けて、本作品のCD再発もあり、独逸では意外と人気があったみたいです。それで、本作品”Unmodern”ですが、レーベルカラーとはちょっと異なり、既にポストパンクっぽい曲が主体を占めており、それ程ストレートなパンク・サウンドではありません。サックスやシンセの音がアクセントになっていますね。特にサックスの入る曲は英国のX-Ray Spexを想起させます。まあ、その時点で1982年ですから、当然と言えば当然ですね。ギターのカッティングや凝ったアレンジのフレーズ、それに加えて、曲を引っ張っていくベースラインやドラムも一聴に値すると思います。また、独逸語の子音の多い歌詞も独特のイントネーションで、面白いと思います。自らを「現代人」と言う割に、作品タイトルを「非現代的」なんてね、今となっては、ちょい恥ずかしいですが、そんなこととは関係なく、捨て曲も無く、アルバム全体としても非常に良く出来ていますので、少しでも興味のある方は、一回聴いてみて下さい。 曲順 A1 “Anakonda” (3:55) A2 “Blaue Matrosen” (3:03) A3 “Nur Die” (4:22) A4 “Nicht Warten” (3:52) A5 “Gurus & Geheimagenten” (4:11) B1 “Bis Ans Ende Der Welt” (2:57) B2 “Das Tier” (4:20) B3 “Unmodern” (4:08) B4 “Laut” (3:15) B5 “Roter Mond” (4:02) A2 “Blaue Matrosen” https://youtu.be/b_46oKtUN5k?si=KJPv0ahp6JaojECk [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kSjOcllvkCd9bJMHCaY96iwH_efWfKyI0&si=iED_0HqfdX41-R3t #DerModerneMan #Unmodern #NoFunRecords #PostPunk #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #ZiggyXY #E.K.T. #EckartKurtz #Mattus #MartinSimons #JensGalliGallmeyer #AlexWicke #FelixFé(Helge)Wolter #TonioScorpo #ThomasSchnura
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock No Fun Records 不明Dr K2