The Wirtschaftswunder “Television & Kommissar”

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皆さんは、もうThe Wirtschaftswunder (ザ・ヴィルトシャフツヴンダー)に関しては、よーく知っていると思いますが、念の為、簡単に略歴を書いておきます。The Wirtschaftswunderは、1980年から1984年まで活動していたNDWバンドで、メンバーは、イタリア出身のAngelo Galizia (Vo), チェコスロバキア出身のTom Dokoupil(G), カナダ出身のMark Pfurtschneller (Kbd), ドイツ出身のJürgen Beuth Drs)の4人です。1980年代初頭の英国ポストパンク/ニューウェーブに呼応して、独でも始まったのがNDWで、当時は、DAF, Malaria!, ZK等と同じような時期に始まっています。The Wirtschaftswunderは、1960年代に放送されていた犯罪ドラマのテーマソングを元にしたシングル”Der Kommissar”(本作品です)で、一気に登り詰め、1981年にはファースト・アルバム”Salmobray”をリリース。その最も著明な特徴としては、Galiziaの酷いイタリア語訛りの歌い方でした。そうして、彼等は、ドイツのGrammophonから、セカンド・アルバム”The Wirtschaftswunder”でしたが、ファースト・アルバム程、実験的ではありませんでした。4枚目のアルバム”Pop Adenauer”を同年にリリースし、1984年に最後のシングルを出して、バンドは解散します。Dokoupilはケルンを離れ、残りの3人は、Chin-Chatとして1985年まで活動しています。
 と言うのが、The Wirtschaftswunderの略歴ですが、その名前が広く知られるようになったキッカケが本作品です。特に、B面がサントラをアレンジした曲で、これでヒットしています。それでは、各面を紹介していきますね。

★A: “Television” (3:00)は、スキップしそうなリズムに、童謡調のオルガンの演奏やイタリア訛りの強いVoが被る曲で、ナレーションのテープ音も使われています。
★B: “Kommissar” (2:55)は、殆どLP収録曲と同じであり、スパイ映画のサントラっぽく、セリフのテープ音を使っており、シリアスそうな曲調なのですが、何処かコミカルな要素(子供のスパイごっこ的な要素)もあり、インスト曲ながら、良い曲となっています。

 まあ、B面は、以前から良く聴いていた曲で、独国内でも話題になった曲なので、ここで何度も書くのは憚られますが、A面には、既にThe Wurtschaftswunderっぽさが滲み出ており、このバンドはこう言う風にしか曲が作れないんだなぁ(悪い意味では無く、それだけの強烈な個性を持っていると言う意味で)と納得した次第です。それが、シリアスに演奏していても、どこかにコミカルな要素があると言う稀有なバンドであったと思います。LP持っている人は入手したくても良いですが、コレクターなら押さえておきたいシングルです!

https://youtu.be/VW8OkkrG0OE?si=MbjfGWfWwzMFlN4M

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