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V.A. “Lieber Zuviel Als Zuwenig (ZickZack Sommerhits 81)”
独逸独自のNew Waveとして活動していたバンドは1980年前後に沢山いましたが、その中でも、有名なZick Zack Plattenよりリリースされたコンピがこちらの作品になります。このコンピには、「過少より過剰を」と題されており、更に副題として「サマーヒット曲集1981年」と記されており、更に、収録曲は全曲、このコンピの為に録り下ろした曲からなっていると言う、中々にマニアックなアイテムです。と同時に、1981年当時のNDW(Neue Deutsche Welle: German New Wave)を俯瞰できる人選となっていますので、初心者にもとっつき易いと思います。A1 Frontは哀愁のハーモニカが特徴的なファンキーな曲、A2 Kosmonautentraumは高圧電流通したようなギターと腑抜けたトランペットが特徴的な曲。A3 Aus Lauter Liebeはデッドな音処理で、かなり硬質な曲を提供。A4 Falsche Faknenはたった2秒の曲で、SEみたいです。A5 Die Tödliche Dorisは出鱈目に近いギターとオルガンとパーカッションをバックにヴォーカルが乗る彼等らしい曲。A6 Abwärtsは突進する戦車のようなベースが潔い曲。A7 Andy Giorbinoはチープなリズムボックスにシンセが美しいが調子外れのメロを奏でる、ZickZackとしては異色の出来。A8 Saal 2は波の寄せる音にアンニュイな電子音楽ですが、途中でアップテンポに。A9 Nachdenkliche Wehrpflichtigeはタイトル通りBuzzcocksの曲”You Say You Don’t Love Me”を調子外れなアカペラ合唱で。B面に移りまして、B1 Palais Schaumburgは骨折したビートにシンセやホーンの音が絡む曲で、唯一無比の出来。B2 Einstürzende Neubautenは初期の鋼のような硬さを持っトライバルなバックにBlixaが叫ぶ!B3 Andreas Dorauは、オルガンとシンセを使った、これまた童謡のような優しいミニマル曲。B4 Die Zimmermännerは、独逸版AORとも取れる落ち着いた雰囲気の洒落た曲。B5 Freiwillige Selbstkontrolleはリズムボックスと電流系ギターから成り、NYのNo Waveの影響もありか? B6 Vielleichtorsはガチャガチャとっ散らかったアンサンブルから成るインスト曲。B7 Wirtschaftswunderは唯一ライブ曲で、如何にも彼等らしい曲で、バックのオルガン(?)がポイント高し。B8 X-Mal Deutschlandは彼等らしい英国ニューウェーブな曲だが、独逸語Voが良き。B9 Die Radiererは早回しの声から始まるパンク・チューン。独特のユーモアも待ち合わせている。 以上の様な内容ですが、少しでも琴線に触れたら、digしてみても良いかも。 https://youtu.be/bjfTuqw9yCY #VariousArtists #LieberZuvielAlsZuwenig #ZickZackSommerhits81 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #ZickZackPlatten #Front #Kosmonautentraum #AusLauterLiebe #FalscheFaknen #DieTödlicheDoris #Abwärts #AndyGiorbino #Saal2 #NachdenklicheWehrpflichtige #PalaisSchaumburg #EinstürzendeNeubauten #AndreasDorau #DieZimmermänner #FreiwilligeSelbstkontrolle #Vielleichtors #Wirtschaftswunder #X-MalDeutschland #DieRadierer
Neue Deutche Welle (German New Wave) Zick Zack Platten 不明。Dr K2
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Die Radierer “Eisbären & Zitronen”
やっと登場、Die Radiererのファーストアルバムですよ!と言ってもわかんねーよとか言われそうなので、ちょっとだけバイオグラフィーを書いておきます(と言うか、元情報が殆ど無いので)。このバンドはNDWの真っ只中の1980年にLimburg an der Lahnから現れたバンドで、メンバーは、Jürgen Beuth (G), Christian B. Bodenstein (Vo), Peter Lack (Dr), Walter Holthaus (B)及びBernd Pulch (Sax)ですが、ChristianはDie Radiererの前身バンドTerry & the Roristsのメンバーでした。Peterが抜けた後、天才Tom Dokoupil (G, Synth)が加入し、JürgenがDrにチェンジ(?)したのかな。このTom氏、以前に紹介したSiluetes 61と言う名義でも活動していました。また、その後、Walterが脱退し、Lilith Winter (B, Synth)が加入。そして、現在もバンドは継続しています。そして、何故、彼らが、NDWで重要かと言うと、1980年にZickZackから出したファースト・シングル ”Angriff Auf's Schlaraffenland”がヒットだったからです。出来れば、これも聴いてみて下さい。 本作品はDie Radiererのファースト・アルバムで、タイトルの意味は「北極熊とレモン」と言う意味らしいです(ひょっとすると何かの隠語かも?)。どの曲も短いのが特徴で、この頃のNDWに有り勝ちなスタイルです。LPなのに、マキシ・シングル並みの短さです。しかし、ジャケにあるように、シンセやギターが癖になるくらい独特で、なおかつ、ヴォーカルがノリの悪い(褒め言葉です)独逸語で歌っており、唯一無比のキャラ立ちしています。この時期はまだサックス奏者が加入してないですみたいです。A-3には”Autobahn”と言う曲がありますが、Kraftwerkの曲とは同名異曲です。全体的にどの楽器も硬目でドライな感触に録音されており、レーベルZick Zackを代表するするマスタリングになっているのも、彼らの偉業ですね。そんなDie Radiererのファーストを聴いてみてください! https://youtu.be/1cF2Xdz0wwk #DieRadierer #Eisbären&Zitronen #ZickZack #FirstAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNeeWave #TomDokoupil #JürgenBeuth #ChristianB.Bodenstein #LilithWinter #PeterLack #WalterHolthaus #BerndPulch
Neue Deutche Welle (German New Wave) Zick Zack Platten 不明Dr K2
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Siluetes 61 “s/t”
これまた、謎が謎を呼ぶと言う位、訳の分からないブツと言うが、このバンドと言うか。Siluetes 61の登場です。今、パッと調べて分かるのは、この作品がファーストアルバムで、Siluetes 61がTom Dokoupilのソロ・プロジェクトのこと位です。そして、Tomは、独逸の音楽家、作曲家、画家、チェコ出身のプロデューサーにして、俳優でもある人物です。彼はDie Partei, Die Radierer(その内紹介しますね), Quick Culture, Slinky Gym School, The WirtschaftswunderおよびMaler der Neuen Wildenでギタリストとして活躍していたそうです。なので、KeinMenschと言うバンドのシングル曲のプロデュースをしたり、映画の音楽を担当したりもしています。ただ、勿論、Neue Deutsche Welle真っ只中なバンド(?)ではありますが、、、「ホントに画家?とも思え、まあ、ジャケからしてB級と言うかC級と言うか。内容も押して知るべし。このTomなる人物、日本のYximalooのように、G, B. Kbdを操り、多重録音をしているみたいです。バックにはリズムボックスを用いてるようですが、時にトランペットやヴァイオリンも使用。多彩ですが、どこにも回収されない独自路線をひた走ってます。また、リズムボックスに対抗して生ドラムを叩きまくったりもしてます。良く聴いてみると、ギターなんかもそこそこ上手いのに、敢えて変な弾き方をしたいるような、天然なような。聴き方によっては、飲み過ぎでクラクラしてるクラフトワークや新歓コンパで一気飲みしたレジデンツの劣化版の様にも聴こえますが、全てのネジが外れている為、ヘロヘロな音楽にしか聞こえない。それはそれで凄い才能でもありますね。そんなTomの空・バンドの音楽で脳内麻薬を増やしてみたらいいのではないでしようか。 https://youtu.be/IBCF9U4o9xA #Siluetes61 #Album #ZickZack #TomDokoupil #NeueDeutscheWelle #ExperimentalPop #ヘタウマ
Neue Deutche Welle (German New Wave) Zick Zack Platten 不明Dr K2