Mania D. “Track 4”

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M_Sessionsとところでも出てきた独NDW女傑Beate Bartel (B, Vo), Gudrun Gut (Drs, Vo), Bettina Köster (Sax, Vo)の女性3人で結成したのが、このMania D.です。多分、NDWの中でも、古参に入るのではないでしょうか?
今回は、Mania D.のバイオグラフィーも書いておきます。その最初の最初は、SaloméことWolfgang Ludwig CihlarzやMiddendorfらとベルリン芸術アカデミーでHoedecke(ヘデッケ)教授のクラスで学んでいたKarin Lunaが、1977年にNYCに留学し、そこで、スーパー8で映画”Bored”を撮って作り、最終的には、Martin Kippenberger監督の計らいで、独のクラブSO 36で上映されています。また、Lunaは、NYC滞在中に、Lou ReedのバンドのFred Maherにドラムのレッスンを受けています。1978年にLunaは、独Düsseldorfを訪れた時に、クラブRatinger Hofに行き、そこで、Eva-Maria Gößlingと出会い、そこで、ベルリンに戻ったら、ガールズバンドを結成しようと約束しています。ベルリンに国内留学していた2人は、Wittenbergplatz 駅構内で、ベーシストでサウンド・エンジニアのBearte Bartelに出会い、また、彼女達の最初の音合わせの時には、テナーサックス奏者Bettina KösterとMini Moogシンセ奏者Gudrun Gutも参加しています。1979年の夏の間、彼女達は、スタジオで毎日リハーサルを行っていますが、Bartelがバンドに名前を付けたのに対し、Lunaはスーパー8の映画を撮影してすべてのコンサートで上映するというアイデアを持っていてので、スーパー 8 映画”Fashion Interlection”を撮影し、この映像での衣装は、Eisengrau, Claudia Skoda, そしてLuner自身によってデザインされています。Martin Kippenberger, Volker Anding, Oswald Wienerは、この若いバンドをブッシュしており、Mania D.の最初のライブは、1979年9月、Wuppertal NordstadtのギャラリーSappenedで行われました。そうこうしていると、彼女達の噂はNYCにまで伝わり、1979年10月24日、NYCのBroome StreetのArleen Schlossのパフォーマンス・ロフトA'sで、Mania D.の初の海外ライブが行われており、大きな反応がありました。Mania D.は、11月末にクラブTier 3で、当時、SAMOと同居していたEva-Maria Gößling無しでライブを行っています。LunaはそのままNYCに滞在しましたが、残りのメンバーは独に戻り、Eva Gosslingは、Alexander von BorsigことAlexander HackeとRichard Hirschに誘われて、ベルリンでBlässeに加入します。残ったメンバー3人は、1979年12日からMania D.として活動していますが、1981年にはバンドは、Malaria!となります。Gudrun Gut と Bettina Köster は、Eisengrauと言うファッション・レーベルとコンセプト・ストアを立ち上げ、この名前の下で、彼らは型破りなステージ衣装を作成しています。伝説の「霧のコンサート」は、1980 年 1 月 18 日、客の息遣いが見えるほど寒かった暖房のない SO36 クラブで開催されており、このイベントの未公開ビデオが 2010 年にビデオ アーティスト兼映像作家のWerner Schmiedel(ヴェルナー ・シュミーデル)のアーカイブから発見されています。Mania D.は全く商業主義的バンドではありませんでした。
 以上がManua D.の略歴となります。それで、Manua D.は、活動時期には、本シングルと1本のライブ・カセット作品だけしかリリースしていません。そして、この作品では、プロデュースは自分等でやっていますが、、マックスダウンは、元Tangerine Dream/もとAgitation FreeのChristoph Frankeがを行っています。それでは本作品の各曲をご紹介していきましょう。

★A1 “Track 4” (3:28)は、やや重いドラムとBに、女性Voと多層化したSaxがカッコ良い曲で、多分2名以上がVoを取っていると思われます。本のちょっとだけ、Malaria!を思い起こす所がありますね。
★B1 “HERZschlag” (2:54)は、割とフリーな演奏で、やがてスローテンポのDrsとBに憂鬱な音色のSaxと、やはり2名以上のVoが絡み合いながら、蛇が徐々に大物の餌を飲み込んでいくようです。
★B2 “Kinderfunk” (1:05)は、マーチングDrsとBに、はっきりとしたSaxから成る曲ですが、途中でグチャグチャになりますが、元に戻って終わります。

 Mania D.も異形のバンドですが、前々から気になっていたので、昔、購入したシングルを聴ける訳です。まぁすっかり持っていることも忘れていましたが。聴き直した印象は、音数は少ないですが、結構、フリーロックみたいな自由な演奏(即興演奏ではない!)をしているなあと言うことですね。まあ確かに演奏自体は決して上手くはないのですが、それ以上の「何か」があります。この作品が、その後の独音楽界の原点の一つであると考えると感慨深いですね。今では、中古市場にも余り出回らないですが、NDWの原石なので、見つけたら、即ゲットですよ!

https://youtu.be/RLunJ5r2OFc?si=fDVUc2ASxRPFiHeq

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