Holger Hiller & Thomas Fehlmann “Wir Bauen Ein Stadt”

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欧州サンプラー第一人者にして骨折ファンク・バンドPalais Schaumburgの初代Vo/Gであった Holger Hillerは、芸大時代に、後にPalais Schaumburgの創設メンバーでもあるThomas Fehlmannと知り合い、一緒に地下室で音を出し合ったり、録音したりしていたことは、以前にも書きましたが、その時の音源をまとめて、当時、NDWの中心的なレーベルになりつつあったATA TAKが、カセット作品として、1981年にリリースしたのが、本作品の元である”Wir Bauen Eine Stadt”です。それを、2006年に、Felix KubinのレーベルGagarin Recordsが片面LPとして再発しており、それを、今回、購入した訳です。なお、同レーベルは同時にCDでも再発しています。なので、音源としては、Palais Schaumburg結成前の、色々、シンセやらでやっていた頃の2人の貴重な音源な訳です(Gagarin Recordsさん、有難う!)。元々、この「子供の為の劇」は、1930年に独新即物主義の音楽家Paul Himdemith (ポール・ヒムデミット)が作曲したアマチュア・オーケストラのオリジナル・ミニチュア・シリーズであり、大都会にも関わらず、住民は全員子供と言う設定になっています。その中の曲"Wir bauen eine Stadt (「街を作ろう」の意)”をHolger HillerとThomas Fehlmannが、忠実に再現して、1981年に録音したと言う内容になっています。ただし、オーケストレーションはシンセに置き換わっています。また、収録曲の約半分には、歌詞が付いていますが、作詞はRobert Seitzによるもので、テーマを交通、教育、衛生、消費者保護及び犯罪に設定しているとのことです。勿論、Voは Holger Hillerが担当しており、この作品が、後のPalais Schaumburgのアイデアになっています。そう言う意味で、原点的作品ですね。割と短い曲が多く、あっという間に終わってしまいますが、Palais Schaumburgのような骨折ファンクではなく、あくまでも、劇中歌として、親しみ易いメロディになっており、リズムはそれ程、強烈ではないですが、どことなくぎこちないところが彼等らしいですね。A1やA9での奇妙なリズムやA3での東洋調のメロディ、A7での大人の職業(車掌や牛乳屋)についての皮肉なんかは、シンセを使ったヘンテコ歌曲集になっています。特に後半にそのような傾向が強いです。なので、中毒性が高く、何度も聴いてみたくなります。それにしても、これをよく録音したなと唸らせる位、結構、凝ったアレンジが施された作品となっていますので、気になる方や第1期Palais Schaumburgファンの方は是非とも聴いて欲しい作品です!

A1 “Wir Bauen Eine Stadt” (1:50)
A2 “Gibst Du Mir Steine, Geb Ich Dir Sand” (0:45)
A3 “Baumusik” (0:55)
A4 “Erst Kommt Der Bäcker” (1:27)
A5 “Mit Dem Autobus” (1:11)
A6 “Besuchermusik” (1:27)
A7 “Ich Bin Ein Schaffner” (1:07)
A8 “Guten Tag, Frau Bergmann” (1:39)
A9 “Jetzt Ist's Nacht, Alles Schläft” (1:16)
A10 “Bei Uns Haben Die Erwachsenen Nichts Zu Sagen” (1:02)

https://youtu.be/YSHsFFI2kDE?si=1Q-b-P2Pf99mYT9H

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