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Der Moderne Man “80 Tage Aus See”
漸く、入手しました。Der Moderne Manのファースト・アルバム”80 Tage Auf See (80ターゲ・アウス・ゼェー)”です。が、再発盤ということで、比較的入手や代金はそんなに困る程ではありませんでした。Der Moderne Manのバイオグラフィーは、前回までに書いてありますので、そちらをご参照下さい。Der Moderne Man (デァ・モダーネ・マン)は、1979に独ハノーバーで結成されていますが、本作品では、若干メンバーの入れ替えがあったようで、参加者は、Ziggy XY (Vo, Synth; 本名Michael Jarick; ミヒャエル・ヤリック), E. K. T. (G, Back-Vo; 本名Eckart Kurtz; エッカート・クルツ), Mattus (B, Back-Vo; 本名Martin Simons; マルチン・ジモンズ), Claudi H. (Drs, Piano, Kravierteile; 本名Claudius Hempelmann; クラウディウス・ハンペルマン)の4人です。バンドとしては、1984年に解散しています。担当楽器からも予想できるように、シンセとかが隠し味になったニューウェーブ調〜パンク調の楽曲が並びます。内容はA面8曲/B面7曲が収録。それでは、各曲についてご紹介しますね。 ★A1 “Der Unbekannte” (2:12)は、イントロが特徴的ですが、何と無く投げやりなVoとベースラインが特徴的もパンキッシュな曲です。 ★A2 “Telefonlied” (2:04)は、シンコペーションのドラムで始まる曲で、語り調のVoが乗る曲ですが、途中で歌う部分もあります。 ★A3 “Dreizehn” (4:04) は、ややレゲエ調のリズムを用いた曲ですが、Voは怒声〜呟きまで使いこなして、サビになると通常のロック調になり、途中でブレイクが入り、そこにSE的シンセが加わります。 ★A4 “Haarschnitt” (3:17)は、直線的Bのリフに、SE的シンセとピアノが絡むドラムレスな曲で、そこにVoが入ってきますが、ピアノのアレンジが何か変です。 ★A5 “Dauerlauf” (1:39)は、突進するようなストレートなパンクな曲で、投げやりでヘナヘナなVoは相変わらずですが、コーラスは良いですね。 ★A6 “Licht Und Dunkelheit” (3:45)は、やや凝ったイントロで始まり、反復するようなリフ回しの後、サビはコーラスワークとバタバタなDrsで乗り切る曲で、間奏にはピアノソロが!でも合っていないような!? ★A7 “Mitternacht” (1:48)は、Wireの”Pink Flag”に入っていそうな反復する曲で、地味ながら興味深いです。また間奏には変なシンセが入ります。 ★A8 “Gib Mir Den Tod” (4:08)は、珍しく歪んだGを使った曲で、Bが活躍しており、コーラスがグー! カズーのようなシンセ音が面白いです。 ★B1 “Farblich Gesehen” (3:13)は、やたら慌ただしいアップテンポの曲で、Drsはハードコアと言うよりもカントリー&ウエスタン調に近いです。ダレたかなと思ったら、最後にVoが「黒!」って叫んで終わります。 ★B2 “Heute” (3:03)は、ドラマチックな曲調ですが、如何せんシンセの音がショボ過ぎるインスト曲です。 ★B3 “Vergesslichkeit” (2:56)も、スパイ映画のサントラのようですが、ちゃんとパンキッシュな曲になります。サビのコーラスは良いですねー。 ★B4 “Flucht” (5:52)では、シンバルが響き渡り、Gの爪弾かれるイントロから、単調なリフでのパンクな曲へと移ります。間奏ではBソロも聴取できますが、最後は息切れで終わります。 ★B5 “Unmodern” (1:48)でも、歪んだGがリフを刻むアップテンポな曲ですが、Voはタイトルを何度も叫んでいます。 ★B6 “30 Grad - / 30 Grad +” (3:35)は、中々カッコ良いイントロで始まる曲で、Voにもやる気が出てきたようです(おいおい、やっとかよ!)。 ★B7 “Disco-Lied” (3:51)では、直立したリズムに、正気を帯びたVoが歌い上げるノリの良い曲ですのら最後はちょっとだけグチャグチャに! しかしながら、Der Moderne Manってこんなんだっけと、そのショボさにビックリしました。確か、VoのZiggy XYことMichael Jarickは、あのKosmonauntentraumに在籍していたのだと思いましたが、如何にもぶっきらぼうに歌っており、録音の性か、どうも説得力に欠ける感じがします。逆に、それが面白いとも思えるのかも知れませんが。なお、彼はこのアルバムの後に脱退しています。どうにも彼にとっては、不完全燃焼だったのではないでしようか?でもここら辺の脱力が下手ウマで面白いとも言えますが、皆さんどうでしょう?私はもう一度、セカンドとかを聴き直してみたくなりました! https://youtu.be/02nuhhwO_W0?si=9xW2mPX6f0lhB3Ip [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLpKx6HYPySaQZOqRdW_TnLo-4dyb2jQIR&si=wokcCV4d0sfEm9w9 #DerModerneMan #80TageAufSee #FirstAlbum #2019年 #RockersRecords #Reissue #1980年 #NoFunRecords #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #NewWave #Synthesizers #ZiggyXY #E.K.T. #Mattus #ClaudiH.
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Rockers Records (No Fun Records) €15.00Dr K2
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S.Y.P.H. “Pst”
久々に引っ張り出してきました。独のS.Y.P.H.(いつも読み方が分からないのだが、「ジフ」で良いらしい)のセカンド・アルバム”Pst (プストと読む?)”です。当時、Neue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)の中で、そのユニークな音楽性から、「Canの再来」とまで言われたグループが、S.Y.P.H.でした。ファースト・アルバムは同年2月で、本作品は8月にリリースされており、溢れるアイデアを即座にパックしているのが伺い知れます。しかも、今回は、元CanのHolger Czukayも参加していると言う豪華さです。S.Y.P.H.のバイオグラフィーは既に書いてあると思いますので、詳細はそちらをご参照して下さい。それで、本作品についてですが、バンドメンバーは、Harry Rag (Vo, G; ハリー・ラグ), Uwe Jahnke (G; ウーヴェ・ヤーンケ), Jürgen Wolter (B; ユルゲン・ヴォルター), Uli Putsch (Drs; ウリ・プッチュ)で、ゲストとしてHolger Czukay (Horn, Perc, B, Harmonica [A3, A5, A7, B1, B3])も参加しており、また、本作品は、S.Y.P.H.とHolger Czukayが共同プロデュースしており、録音もInner Space Studioを借りきって、10日間セッションをやり続け、その膨大な録音音源から、ロック色の強いテイクを厳選して作製されています (小柳カヲル氏「クラウトロック大全」による)。内容は、A面7曲/B面3曲となっています。それでは、各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “Euroton” (0:52)は、ひたすら掻きむしられるGと一本調子のリズム隊に、笑い声すら使うVoが乗る小曲です。メタパーも使ってる? ★A2 “Einsam In Wien (Lustlos)” (5:32)は、単調で催眠的なビートを刻むリズム隊と自由に弾かれるGと呪文のようなVoが乗る曲で、バックの反復が気持ち良いです。Voとかは喚きそうになります。 ★A3 “Moderne Romantik” (3:01)は、16ビートのアップテンポの曲ですが、バックはひたすら反復しており、そこにGのカッティングや自在なVo(喚き声を含む)が絡んできます。何とも催眠的な曲です。 ★A4 “Lametta” (3:50)は、一転、静かな音数の少ないイントロで始まりますが、やがてキックとBのリフが延々と続き、フリーなVoも入ってくる曲で、背景にはGのスライド奏法や鋭いカッティングも聴取出来ます。 ★A5 “Modell” (1:47)は、単調なアップテンポな曲で、ひたすら反復するリズム隊に自在なGや喚き声のような多彩なVoが被ってきます。 ★A6 “Alpha & Vieta” (1:35)も、アップテンポな曲で、規則的なGのカッティングと単調なリズム隊に、機関銃のようなVoが逆に心地良いです。 ★A7 “Nachbar” (3:15)は、何ともゆったりとした土俗的リズム隊の静かな反復演奏に、呟くようなVoが乗る曲で、やがてGが弾きまくられます。小鳥の囀りも流されています。 ★B1 “Regentanz” (8:43)は、執拗に反復するリズム隊に、ホーンの音やGのカッティングやオルガン或いはファズG、叫び声なんかが無作為にカットイン/カットアウトしたりする、ミックスに凝ったフリーな曲で、Voも偶にはありますが、ほぼインスト扱いですね。 ★B2 “Stress” (6:45)は、静かで不穏なリズムレスなイントロから、民族楽器のような打楽器が立ち現れ、変調VoやGなどの音や物音音が人為的にミックスされている曲です。勿論、呪文のようなVoも微かに聴こえますが、テープの速度もイジっています。 ★B3 “Do The Fleischwurst” (4:26)は、B2に連続して、反復するリズム隊の上を、フリーフォームなGや他の音等が自在に跳ね回っている印象で、開放感が半端ないです。 以前、初めて聴いた時とは違う印象で、一聴すると有り勝ちな曲構造のようにも思えるのですが、本当に良く出来たフリーフォームな演奏で、特にB&Drsの禁欲的で催眠的な反復と、GやVoなんかの自由度のコンビネーションは神がかっていますね。それと、B面、特にB1のミックスが凄過ぎます!「流石、Holger Czukay!正しくCanだ!」と言うところでしようか。こう言う風に聴けるようになったのは、Canの良さが分かったからでは?と個人的に思っています。単にNDWのバンドとかパンクとかの先入観を捨てて聴いてみて下さい!完成度は非常に高いので、フリーなロックに関心のある方は、S.Y.P.H.のセカンド、是非とも聴いてみて欲しいです❗️正に、瞑想(迷走)する音楽ですね!名作! https://youtu.be/PeY2JzEu-S0?si=vpPPMPnlq1iPi9hN #S.Y.P.H. #Pst #PureFreude #SecondAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Can #Repetition #HarryRag #UweJahnke #JürgenWolter #UliPutsch #Guest #Co-Producer #HolgerCzukay
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Pure Freude 不明Dr K2
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Ja Ja Ja “s/t”
しかしながら、ATA TAKは、いつも凄いバンドを見つけてくるよなー。と言う訳で、今回、ご紹介するのは、当時、Neue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)の渦中にあったバンドJa Ja Ja (ヤーヤーヤー)の唯一のアルバムです。もう、ジャケからして脱力してしまう、このバンドは、米国人のJulie Jigsaw,に、独逸人のWietn Wito (ヴイートン・ヴィト)とFrank Sambaから成るトリオです。 それで、ちょっと調べていたら、VoのJulie JigsawことJulie A. Ashcraftのちょっとした自叙伝みたいな記事を見つけましたので、なるべく簡潔に書いておきます(現在はJigsawnovich名義で活動)。どうも、彼女は米国在住であったようで、1980年にNYCのPratt研究所に通う為にDallasから引っ越して、そこで、美学生のTed Parsons (Drs)とGregory Grinnell (G)とで、最初のバンドGroup of Treesを組んで、彼女はVoとCasiotoneを担当しています。彼女曰く、サーフの影響を受けたポストパンク/ノーウェーブなサウンドであったとのこと。しかし、ParsonsはThe Swansに、GrinnellはThe Toastersに加入して、バンドは消滅します。話しが少し前後しますが、1978年〜1980年には、彼女は、Liquid Liquid, Siouxsie & The Banshees, Bad Brains, The Slits, Captain BeefheartやDevoのライブを観ており、その中で、CrassのSteve Ignorantとも直接会っています。一方で、彼女は、京劇や小野洋子, Der Plan, DAF, Holger Hiller, The Wirtschaftswunder, ? & The Mysterians, The Residents, Kraftwerk, Mars, DNA, PIL, Wire, Ornette Colemanなんかも聴いていました。それで、週1回、ラジオ局WPIRのPratt RadioでDJをやるようになります。1981年に、彼女はDer Planのアルバム”Geri Reig”をジャケ買いし、独逸語のサウンドが大好きになって、Der Planの曲を歌おうと練習していました。そして、彼等にファンレターを送り、そのアートワークとか彼等の求めている音楽とかについて尋ねます。それに対して、レーベルのグラフィック・デザイナー兼リードVoのMoritz Rから返事ももらい、その後、手紙やカセット作品の交換を経て、独逸に来ないかと誘われます。それで、彼女はDüsseldorfに行き、ATA TAKスタジオのゲストルームに住みつきます。そこで、PyrolatorことKurt DahlkeとFrank Fenstermacherらと、かなりディープな哲学的な会話を交わすようになり、特に、Dahlkeが”同一性”について語ったことを、彼女にもっと詩的に書き直させて、それが後のJa! Ja! Ja! (意味は「はい!はい!はい!」)の持ち歌の歌詞になります。それで、彼女は、ピアノでメロディを、ドラムでリズムを作っていたりしましたが、ATA TAKスタジオにあったベースやトランペット、シンセにもチャレンジして、Fenstermacherには「天然の才能だね」と言われ、Dahlkeも友人を紹介するからと言って、Frank SambaとWietn Witoを連れてきました。会った日の晩に早速3人でセッションを行い、即興で歌詞も歌も付けてジャムっていました。それを聴いていたDahlkeがサッと録音ブースに入って、そのセッションを録音しています。その中からベストテイクを選び、Witoの一言で、”Wahrheit (ヴァールハイト; The Truth)”として、1982年のコンビ・アルバム”Klar! 80 Sampler, ALLES ODER NICHTS (アーレス・オーダー・ニヒツ; EVERYTHING OR NOTHING)”に収録し、その翌日、3人で、”Katz Rap”(カッツ・ラップ; Cat Rap)と“Mom”の2曲をシングルとして、ATA TAKからリリースしています。その時に、グループ名をJa Ja Jaとしています。1981年〜1982年に、彼女は、Blixa BargeldやGudrun Gut, Bettina Köster, Robert Görl, Andreas Dorauらと会い、NMEの記事の為に、Holger Hillerにインタビューし、実際にPalais SchaumburgやEinstürzende Neubauten, Der KFCのステージも観ています。彼女はその時に、ベルリンの壁で、西側と東側の両方から、その緊張感やスクワットや暴れ方を実体験しており、独の若者達から「米軍基地の為に、冷戦中、しなければならない業務があるのだ」と言うことを再度伝えて欲しいと言われ、その体験から、“Habt Nicht Mehr Angst (Have No More Fear)”の歌詞が出来たとか。それで、NYCで書いていた歌詞に加えて、Ja Ja Jaでの新曲では、彼女は、全て独逸語で歌詞を書くようになりました。それと、1982年にリリースした”Katz Rap”で、彼女は、欧州で最初の女性ラッパーとして録音されたらしく、また、同年のその後、“Graffiti Artists International”も欧州で最初に「落書きアート」に関してのラップ曲となったとも言われています。また、ジャケ絵は、David Icke (デヴィット・イケ)によるモノで、バンドの曲”I Am An Animal”に関係しています。一方、他の2人は、素晴らしいミュージシャンHenry Scott IIIをバンドに加えることを提案し、実際、ライブでも凄かったらしいです。ただ、3人の音楽性がバラバラで、良い意味で、バンドとしては、色んな要素を含んでいました。例えば、Zurichでのライブでは、観客の半分はゴリゴリのパンクスで、残りの半分はオタクのような若者と言う感じだったとか。彼等は、独、蘭、スイス、ベルギーのクラブや大学、フェスでライブ活動を行っていますし、NYCのダンステリア・クラブからのオファーもありました。John Peelも、BBCラジオ番組で”Katz Rap”を掛けてくれていますし、Zurichの独逸語ラジオ番組でもインタビューも受けています。後、NDWの裏番長Xao Seffchequeが1曲、彼女(Julie Jigsaw)のことを取り上げた曲”Julie In Germany”を1982年にリリースされたコンピ”Klar und Wahr – Sounds Rettet Deutschland (クラー・ウント・ヴァール-サウンズ・レテッテ・ドイッチュランド)”に収録したのは、彼女にとっては嬉しかったようです。Ja Ja Jaでは、彼女が歌詞とメロディを作り、他の2人がアレンジして曲にすると言うやり方でしたので、クレジットもそれぞれ別にしていましたが、ある日、Witoが新曲を書いたと言ってきて、彼の主張によると、複数のクレジットにしてもらえないかと言うことでした。また、彼自身は、よりプログレ・ジャズの方向に向かっていましたが、Jigsawはもっとヒップポップ的にしたかったようです。そう言うこともあって、彼女は、1983年にNYCに戻り、ヒップポップ・ムーブメントにどっぷりハマり、また落書きアーティストとしても活動していくことになり、独でのJa Ja Ja は自然消滅してしまいます。 ちょっと長くなってしまいましたね。すいません。それで、即席セッションから発展したJa Ja Jaの唯一のセルフ・タイトルのアルバムを紹介していきます。先述のように、このバンドは、Julie Jigsaw (Vo, Casiotone, Harmonica), Wietn Wito (Fretless-B, Chapman Stick), Frank Samba (Drs[Sonor], Perc, Vibes)から成るトリオで、本作品には、Henry Scott III (Trumpet, Flugelhorn, Vo)がゲストで参加しています。またプロデューサーは、PyrolatorことKurt Dahlkeです。内容的には、A面4曲/B面6曲を収録しています。それでは、各曲について紹介していきましょう。 ★A1 “Ain't Gonna Give Up Yet” (2:33)はChapman Stick (以下Stickと表記)とカシオの音に導かれて、不思議なメロディとなる曲で、B級感満載です。 ★A2 “Graffitti Artists International” (6:29)も、Stickのリフから始まり、Drsとカシオが被って行きますが、VoがモロRap調で、NDWとしては異端的ですね。間奏にはホーン類が吹きまくってますし、Stickのソロもあります。 ★A3 “Mom” (3:48)では、ミュートしたBから静かに始まったかと思ったら、いきなり急かすようなアンサンブルが始まります。Slap奏法も交えて、凄い迫力です。 ★A4 “I Am An Animal” (3:36)は、カシオの音とVoから成るキュートな曲ですが、バックの演奏は高度です。この曲でジャケが決まったとのことですが、私にはその理由は良く分かりません。 ★B1 “On The Other Side” (2:36)でも、Stickの高度な演奏とビートをキープするDrsに、英詞のVoがシアトリカルに絡んできます。 ★B2 “Red” (3:36)は、アップテンポで手数の多いDrsとBをバックに、元気一杯なVoが乗っかる曲ですが、途中、鉄琴ソロで、一息付けます。 ★B3 “Katz Rap” (2:51)は、Slap奏法も冴えるBとDrsとVoで始まりますが、やがて更にアップテンポになって、ややRap調のVoとStickの速弾きが最高にファンキーでご機嫌です。 ★B4 “Ja! Ja! Ja!” (2:20)は、リバーブの効いたDrsに、Bと囁くようなVoが被ってきますが、間奏にハーモニカのソロも良い味付けです。 ★B5 “Destiny” (3:50)は、ホーン類のユニゾンで始まり、強力なリズム隊と、爽やかなVoが独自の空間を作り上げています。間奏のトランペット・ソロも良し!更にそれに絡まるBソロとの掛け合いも凄いです。 ★B6 “Habt Nicht Mehr Angst!” (1:45)は、地を這うようなリズム隊に、Voが独語歌詞を不貞腐れたように歌い、間奏には歪んだStick(?)のノイジーなソロも聴取できます。 これは、当時のNDWの流れの中では、異色作ですね。多くはどちらかと言うとミニマルで、ドラムマシンを使うことが多い印象でしたが、Ja Ja Jaは、上手過ぎるStick/Bの演奏(私は当時、Chapman Stickを弾きこなすNDW関係のアーティストを知らなかったです)とそれに耐えうるDrsの力量からして、別格で、更に曲もプログレっぽくもあり、アレンジも最高です。まだ、Jigsawが米国人の為、独逸語の歌詞が極端に少なく、その点でも通常のNDWとは異なります。購入当時、個人的には、そのStick/Bとかの速弾きがどうにも腑に至らず、そのまま、余り聴いていませんでしたが、今聴くと、凄っく面白いです❗️しかも、これが、ATA TAKからあんなジャケでリリースされたことに驚愕してしまいます。なので、ジャケとかに惑わさらないで、聴いてみて下さい! https://youtu.be/m_-iH3Y8PD4?si=uCMdjUDHfCVGMYzt #JaJaJa #ATATAK #First&LastAlbum #1982年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #JulieJigsaw #NewYorker #WietnWito #FrankSamba #Drums #Casiotone #ChapmanStick #HipHop #Rap #Guest #HenryScottIII #Producer #Pyrolator
Neue Deutsche Welle (German New Wave) ATA TAK 不明Dr K2
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Croox “A”
やっと手に入れました、Neue Deutsche Welle (NDW)の徒花Croox (クルックス)のファースト・アルバム、この名も”A”です!私はセカンド・アルバム”Geld Her!”は持っていて、既に本ミュージアム内でも紹介していますが、日本でファーストの中古は中々出回っていなかったので、海外通販でやっと購入しました。Crooxのバイオグラフィーは前回書いてありますので、そちらをご参照下さい。それで、今回の参加メンバーは、ClemenzことClemens Golz (Lead-Vo, G), CrashmanことGerd Gaida(G, Vo), Mike Schmidt (B, Kbd, Vo), BineことSabine Niedergassel (Synth, Kbd, Vo), Micky Reinhard (Wind Instruments, Vo), Kay Wolde (Drs, Perc)の6人です。内容も目一杯詰まって、両面(A面はThe Other side, B面はThis Sideと表記されています)9曲ずつです。それでは、各曲について紹介していきましょう。因みに、リリース元のInk Recordsは、DüsseldorfでMike Schmidtが運営していました。 ◼️side A: The Other Side ★A1 “The Croox Opera” (1:10)は、水音で始まり、ピアノの伴奏に素人合唱から成る曲です。 ★A2 “Scotch” (2:58)は、ギクシャクしたフレーズの曲で、生の女性Voと変調男性Voの掛け合いが面白く、途中のシンセソロも興味深く、Saxも吹きまくっています。 ★A3 “Ain't Got Time To Leave” (2:55)は、アップテンポでパンキッシュな曲で、シンプルな仕上がりになっています。メインは女性Vo、コーラスは男性。間奏のSaxソロもイカしています。 ★A4 “Commercial No.1” (0:38)は、ヘンテコなシンセとリズム隊と女性Voから成る小曲です。 ★A5 “A Ska” (2:32)は、曲名通り、スカのリズムで、Saxやトランペットも大活躍の曲です。後になって、男性コーラスでの歌が出てきます。 ★A6 “Oh No!” (2:40)は、オルガンの効いたニューウェーブな曲で、Voは男性。痙攣するGソロがカッコ良いです。 ★A7 “Commercial No.2” (0:51)では、土俗的リズムと不明瞭なバックの演奏に合わせて、呪文のような低音男性Voが聴取されます。 ★A8 “Nifty Cube” (6:11)は、男性Voとコーラスの対比が面白い、割と軽めの曲ですが、間奏のフリーキーなGソロとシンセソロ及びSaxソロ、それぞれが違った味があって、面白いですね。 ★A9 “Commercial No.3” (0:32)は、何かのセッションテイクだろうか?グラインダーも使っているみたいです。 ◼️side B: This Side ★B1 “Commercial No.4” (0:29)は、多重録音したSaxから成る小曲です。 ★B2 “Mon Dieu!” (3:00)は、シンセの使い方がユニークなニューウェーブ曲で、男性Voが飄々と歌い、コーラスもグー!Gソロも重ねている? ★B3 “Backyard Rats” (2:37)も、パンキッシュな曲で、コーラスやVoもパンク調なのですが、バックのシンセが、頭の中を擽ってきます。 ★B4 “A Dub” (0:30)は、早回しDrsとシンセから成る小曲ですが、ダブは良く分かりませんでした。 ★B5 “Lonely” (3:25)では、イントロのシンセ音でイッちゃいますね。その後は、Saxも加えたポストパンク調になります。 ★B6 “City Lights” (2:13)は、ピンクパンサー調の雰囲気の曲で、特にSaxが雰囲気を出しています。バックのエレピも良い塩梅。途中のブレイクとその後の乱れっぷりが最高。 ★B7 “Commercial No.5” (0:51)は、声の逆回転から鉄琴とBと唸り声(?)から成る小曲です。 ★B8 “I See You” (2:10)も、パンキッシュなテンポの速いストレートな曲で、カッコ良いです。間奏のSaxも聴きどころですね。 ★B9 “Stiff Beach” (4:53)は、シーケンスのようなシンセとシンセBを背景に、Saxが泣くイントロですが、その後は、ほぼシンセから成る曲になりますが、再び、イントロのパートに戻り、フェイドアウトしていきます。 アルバム全体から受ける印象は、その言葉通り、正に、「独逸のニューウェーブ」です!それも、プリミティブで、良くも悪くもB級(垢抜けない)のニューウェーブですね。なので、好きな人にはハマると思いますよ。そう言えば、この手の音楽をやっている独バンドって、考えたら、この時期の(NDW)シーンには少なかったですね。だからこそ、貴重なバンドだと思います。その意味で、世界中のニューウェーブ・ファンに聴いて欲しい一枚です❗️ https://youtu.be/0epAdRkJ0vc?si=lrEaDWaEUhGQDNrS #Croox #A #InkRecords #FirstAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #NewWave #Experimental #ClemensClemenzGolz #GerdCrashmanGaida #MikeSchmidt #SabineBineNiedergassel #MickyReinhard #KayWolde
Neue Deutsche Welle (German New Wave) INK Records €4.90Dr K2
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Alu “Die Vertreibung Der Zeit”
Alu、それはNeue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)のファンなら、一度は聴いたことがあるバンドです。ちょっと前に、英国AttritionとのスプリットCDをPeripheral Minimalから再発したことで知った方もいるのではないでしようか? 今回、マニアックなセレクションで再発盤を出している独レーベルBureau Bより、Aluのセルフ・コンピ・アルバム“Die Vertreibung Der Zeit”を入手しましたので、紹介したいと思います。先ず、彼等のバイオグラフィーを書いておきます。実は彼等は、クラウトロック・バンドであったSandが解散して、1979年に新たに出来たバンドで、その時のメンバーは、Ludwig Papenberg (G, Kbd, Drum Machine)とJohannes Vester (Vo, Kbd)のデュオ形態でした。そうして、1981年に、Nadja Molt (Vo)が加入し、ライブ・バンドになります。とは言っても、1981年に自身のレーベルDer Letzte Schrei !からリリースした彼等の最初の7㌅シングル”Bitte Warten Sie!” (ここにはNadjaは参加していない)や後にリリースされたデュオ時代(1980年)のスタジオ音源から成るアルバム”Autismenschen”とは、全く違う音楽をライブでは演奏していました。その頃は、NDWと言うよりも、Nocturnal EmissionsやCabaret Voltaire等のインダストリアル・シーンと関わっており、ある意味、BerlinのCold Waveであったようです。そんな訳で、Nadja加入後はAlu IIと言うべき変化があったようで、その頃にライブ・アルバム” Störfaktor I - Alu's Riskantes Experiment 31.7.81 Im Risiko”を1981年に、”Licht”を1982年にリリースしています。そして、1982年前に、Papenbergが脱退しており、その後は、Johannes VesterとNadja Mortのデュオになり、Alu IIIとして活動していきます。この頃はシンセとドラムマシンとヴォーカルの即興演奏だったらしく、1983年にライブ・カセット作品”Geistige Erneuerung”を出しています。また同年にスタジオ・アルバム”Ungesunde Traumbilder”と先述のAtrittionとのスプリット・アルバム”Attrition/Alu”の2枚のアルバムも出しています。これらのアルバムが、Aluの最後のスタジオ・アルバムとなり、1986年に、HumburgのFabriekでのライブが最後となります。大体のAluの流れはこんな感じです。では、本アルバムの各曲を紹介していきましょう。 A1 “Der Schänder Ist Unterwegs”は、如何にもAluとも言えるちょいインダストリアルなマシンリズムにNadjaの巫女的ヴォーカルが絡んでくる曲です。 A2 “Ich Mag Mich”では、ギターの低音部の刻みと不明瞭なシンセから始まりますが、途中で急にアップテンポのマシンリズムに変わり、呪文のようなヘロヘロのNadjaのヴォーカルが出てきます。そうして、ベース・シーケンスに再び移行します。何だか統合失調症のような曲展開です。 A3 “Funkturm”では、ミニマルでぶっ太いベースシンセとややユーモラスなマシンリズムで、そこにVesterの切迫したヴォーカルが斬り込んできます。これは初期の曲でしようか? A4 “Vendetta”でも、ややユーモラスなベース・シーケンスを中心としたモコモコしたリズムから成る、割とNDW的な曲ですが、Nadjaの(ウィスパー、時に叫び声のような)ヴォーカルが入り込んできて、延々と続きます。 B1 “Sie Kriegt Alles Was Sie Will”では、単調なシンセのパルスと、それにまとわりつく電子音から始まりますが、やがて太いベース・シンセとキック音が入り込み、更にVesterのヴォーカルも加わり、より曲っぽくなっていきます。これも初期の曲でしょう。 B2 “Mein Verlor'nes Glück”は、結構カッコ良いマシンリズムと虚なNadjaのヴォーカルから成る夢遊病のような曲です。勿論、ミニマル! B3 “Aludome”も、またモコモコしたユーモラスなリズムに、シンセ・ベースとキーボードがバックを固め、それ程上手くはないが味のあるVesterのヴォーカルが乗ってくる、どこか牧歌的な曲です。 B4 “Jetzt Ein Bisschen Liebe”は、機材的にも大躍進が見られ、カッコ良いバックのリズムやシンセのリフとNadjaの朗々としたヴォーカルが聴取出来る曲です。 先述のように、Aluは3つの時期に分けられますが、各時期の曲がバランスよく収録されていますね。なので、Aluの魅力を存分に味わえますね(でも、本当は2枚組にして欲しかった!)。それと、B4以外のNadjaのスタイルは一種のシャーマン的な雰囲気が強いのもよく分かりました。そう言う意味では、Aluはリチュアル・インダストリアルだったのかも。そうすると初期の曲は典型的NDWであったようにも思えて、Nadjaの存在がAluの個性に大きく寄与したと確信しました❗️NDWに興味のあるリスナーさんは絶対聴いた方が良い一枚ですよ‼️ [first single] ”Bitte Warten Sie!” https://youtu.be/EDDG9QH_DgM?si=QOrgMzFwJ_ywXdKr [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kNO_GJ5kP2F-aV9bxbCa6cmx3q9nRA_D8&si=to1mG00SWwrLasc0 #Alu #DieVertreibungDerZeit #BureauB #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #SelfCompilationAlbum #ElectroPop #ColdWave #Berlin #Experimental #Industrial #Synthesizers #DrumMachine #Vocal #Sand #Krautrock #JohannesVester #NadjaMort #LudwigPapenberg
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Bureau B £43.02Dr K2
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Lunapark “Gefangene Vögel”
これは初めて聞きました。Lunaparkってバンドは全然知りませんでした。また、Neue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)のバンドってことで競り落としました。なので、先ず、彼等のバイオグラフィーについて調べてみました。1981年に、独Wuppertalにて、Burkhard Ballein, Klaus “Schlips” Gebauer, Reinhard “Zoppen” Benischによって、Lunaparkは結成されています。Sigi Domkeと言うメンバーもいたようですが、脱退しています。彼等は、当時のNDWに乗った形でしたが、Sex Pistols, Ian Dury & The Blockheads, Blondie等だけでなく、The Beatles, Colloseum, Roxy Music, Frank Zappa等にも影響を受けていました。それで、1982年に、彼等のデビュー・アルバム”Gefangene Vögel’ (Prisoner Birds)”をStuttgartの極小レーベルIntakt-Recordsからリリースしていますが、これが唯一の彼等のアルバムとなりました。彼等は、ギター、ベース、ドラム、ドラムマシン、シンセKorg MS-20を使って録音しています。彼等の音楽は、当然、独逸語で歌っていますが、ちょっと変わったNDWとベルギー等のCold Waveの音楽との間のミッシング・リンクのような立ち位置であったとのことです。また、ジャケには、同じデザインで、黄色、青色、赤色、青緑色の4種類がありました。彼等の歌詞は、冷戦時代の楽観的考え方に関する内容だったとか。このアルバム以外に、シングル”Lederhosen”を1枚出して、バンドは消滅していますが、BalleinやGebauerはその後も音楽活動をしています。なお、このアルバムは、2016年に米Dark Entries Recordsがリマスターして再発していますので、こちらの方が入手し易いかもです。この位しか分かりませんでした(すまん!) それでは、内容について紹介していきます。両面とも5曲ずつ収録されています。 A1 “So Verliebt”では、ポストパンクなリズム隊と流れるようなギターに抑制されたヴォーカルが心地良いですね。途中サビのユニゾンはちょっとだけDevoっぽいかな? A2 “Komm Her”は、四つ打ちキックと重めのベースに細かく刻むギター、それに風のような効果音とサビのリフのシンセ及びハッキリした独逸語ヴォーカルから成り、割とポストポスト〜ニューウェーブな音作りです。 A3 “Gefangene Vögel”では、いきなりドラムマシンにファンキーなベースと言う展開で始まり、そこにギターなオモチャのようなシンセ音が入り込み、やや抑制的ないヴォーカルも。ギターはGang of Fourっぽいかな? A4 “Dieser Tag”はやや忙しないテンポですが、ベースはシンセ・ベースですね。ここではヴォーカルは朗々と歌っています。 A5 “Worte”は、またもやマシンリズムとシーケンスですが、やや暗い曲調で、ベースがリードっぽいです。ヴォーカルの危機迫る感もグーです。 B1 “Lederhosen”では、マシンリズムとシーケンスに導かれて、何と女性(少女?)ヴォーカルが乗ってきます。サビでは男性コーラスとハモっており、如何にもNDWっぽい曲ですね。 B2 “Eine Frage - Keine Antwort”は、ベースシンセにドラムと言うリズム隊ですが、ギターのアレンジはどちらかと言うとポストパンクな感じです。ヴォーカルの掛け合いも良きかな。またシンセソロもNDWっぽい。 B3 “John Lennon”は、タイトルからして凄いんですが、ガクガクのドラムにゴリゴリのベース及びシンセで曲を作っており、何が”John Lennon”がは不明です。 B4 “Renn, Wenn Du Kannst”は、ミディアムテンポの落ち着いた曲で、男性合唱でのヴォーカルが特徴的です。 B5 “Der Tunnel”では、マシンリズムとシンセによる効果音の絡みから始まり、段々と曲っぽくなっていく、不穏な雰囲気の曲です。 全体の印象としては、ちょっと全体像が掴みにくいのですが、多分の色んな所から影響を受けているように思えます。例えば、NDW、英国ポストパンク、所謂オールドウェーブなんかですね。上手く消化している曲もあるのですが、全体の印象はや」散漫なのは否めません。ただ、こう言う多方向性も含めて、Lunaparkの魅力だと思いますので、ここら辺に興味のある方は是非とも聴いてみて下さい‼️ B1 “Lederhosen” (7 inch single version) https://youtu.be/GfQ5V5SNfE0 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_k4IpLR-1_PzFTUGkF5L-N75Eabd-SH_sw&si=16A4YBJPCaga1EZk #Lunapark #GefangeneVögel #Intakt #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #ColdWave #Minimal #FirstAlbum #Guitar #Bass #Drums #DrumMachine #Synthesizers #BurkhardBallein #Klaus“Schlips”Gebauer #Reinhard“Zoppen”Benisch
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Intakt 3900円Dr K2
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V. A. “Klar! 80 - Ein Kassetten Label aus Düsseldorf 1980-82”
これは❗️これに反応するリスナーさんは、相当のNeue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)のファンの方ですね。しかも、2023年に出たばっかりで、まだDiscogsに写真は載ってませんでした(データは探せば載っています)。元々の話しをすると、その昔(1980年前後)に盛り上がったNDWがあるのですが、今まで紹介してきたのは、その中でも比較的有名で、名前もそれなりに通っているバンドなんですが、ここに収められているバンドなんかは全くの無名で、しかも、当時は、DüsseldorfにあったTape Klar!と言う、カセットを扱う自主制作モノのお店の名前だったのです。このお店は、Rainer Rabowskが経営しており、1980年10月〜1982年4月の間にカセット・レーベルとしても運営しています(最後には12㌅EP3枚組も出している)。例えば、誰かが、自分の作品をカセットでダビングして作ったとして、それを、このお店に持って行くと、何本かを買取りして、このお店で売ってくれると言うシステムであったようで、差し詰め、日本で言うところの「フジヤマ」に近いかと思います。なお、インナーには阿木譲氏のインタビュー写真も掲載されており、それが発行されたRock Magazineは、当時の私には「聖書」でした。そんな独逸のカセットカルチャーを支えたTape Klar!ですが、中には、元DAFのChrislo Haasと元Einstürzende Neubautenで、後にMania Dを結成するBeate Bartel のデュオCHBBなどのような隠れた傑作も扱っています(因みにこの2人はその後、Liaisons Dangereusesを結成しています)。そんなNDW最盛期のサンプラーが、独Bureau Bの尽力のおかげで、今回、LPでリリースされました❗️有難う、Bureau B!と言う訳で、各曲を紹介していきます。 A1 Strafe Für Rebellion “Blaue Mig”は、DüsseldorfのBernd KastnerとSiegfried Michail Syniugaのデュオで、1979年結成。一時期解散状態でしたが、2014年に新作を発表し、復活。何だかよく分からないBとテープ音?Organ?から成るラジカセ録りの小曲。A2 Rotor Stern Belgrad “Ta Ku Say”は、当時はDüsseldorの正体不明のバンドでしたが、後にRainer Rabowski, Charly Morrow (Vo), Axel Grube (Mix)によるトリオと判明しました。重いキックの強烈なマシンリズムに呟きのようなヴォーカルと最小限のSynthが加わっている、ミニマルで「ダンサブル」な曲です。A3 Und Piloten “Umsturz”は全く情報無しです。ヘンテコなリズムに、合っているかどうかわからないような低音シンセ、それが無くなったら、生Drsとシーケンスに引き攣ったようなVoが! A4 Strafe Für Rebellion “Alpha Waves”は、A1のバンドで、この曲は、ディレイを掛けたBらしき音とそのバックのOrganの不協和音からなります。A5 Europa “Dein Zauber”は、メンバーが、Franz Bielmeier (G, Perc), Klaus Audersch (Drs, Vo), Peter Stiefermann (B), Petra Kleinsorg (B, Vo), Rolf Appelbaum (G, Vo), Viridiana Audersch (Synth, Perc, Vo)から成るバンドで、やや軽やかでミニマルなリズムに、深いリバーブで沈んでいるSynth、それに独特の独逸語の歌がハマりますねー。このコンピでは一番まともかな? A6 Ralf & Ernie “Ralph & Ernie”は、B2のバンドEraserheadのRalph EikenrothとErnie Müllerのデュオのこと。電気的(電子的ではない!)な通奏低音と時に乗っかる電子音による実験的な曲です。子供の声のテープ音もグーです。A7 Xao Seffcheque Und Der Rest “Mir Fehlen Die Worte”は、先日亡くなったNDWの仕掛け人Xao Seffchequeのバンドで、メンバーはAndreas Brüning (Sax, G, Clarinet), Frank Mart (G), Rainer Mackenthun (Drs), Ralph Albertini (Sax), Xao Seffcheque (Vo, Electronics, G, Casio)です。曲は、ノリの良いファンク調の反復する音楽で、Seffchequeの雲のようなVoと時折り入るSaxが上手く作用しています。これもまともな曲! B面に行きます。B1 Rainer Rabowski, Axel Grube & Ralph Albertini “Rara, Axel & Ralph”は、店主のRobowskiとmix担当のGrube、そしてSaxのAlbertiniのセッションでしようか? セッションにしては良く合ってます。雰囲気はアフリカンですが、如何にもと言う所が独逸っぽい。結構、Sax吹きまくってます。また、ちょっとしたダブ的ミックスもあり。B2 Eraserhead “OT”は、Ernie Müller, Ralf EikenrothとJoachim Hohのトリオで、同名異種のバンドと間違えないように! 何だ、これ?音はラジカセ録りで、DrsとG?Synth?の短い反復音が重なって、最後はDrsとシーケンスだけに成る。やっぱりNDWの奥は深い! B3 P. Projekta & G. Ranzz “M4”は全く情報無しです。Synth-B?エレクトーンのB音?らしき重低音に、引き攣ったGが乗る曲で、やはりラジカセ録りの為か音は悪いか、面白い音です。B4 CHBB “Mau-Mau”は、先述のChrislo HaasとBeate Bartelのデュオで、多分、この中では一番の有名かと思います。何と!生Drs入りで、マシンと同期演奏。単調なリズムにテープ音やSaxやSynthらしきノイズが塗してある曲。こりゃCHBBのカセット集めなきゃ! B5 Roter Stern Belgrad “Blas Dein Knie Ein”もA2のバンドのことで、力強いビートに電話での会話などをコラージュした曲で、流石、色々聴いてる店主だけのことはあると言う感じです。B6 Blässe “Taktlose Klapperschangen”は、後にNeubauten にも参加するAlexander Von Borsig (Alexander Hacke: B, Synth, G), Michael Richard Hirsch (Synth), Brigitte Bühler (G, B), Bernward Malaka (B), Xao Seffcheque (Drs, Synth), Eva-Maria Gößling (Sax)から成るフェイク・ジャズ・バンドで、曲自体はプリミティブな部分と洗練された部分が程よくミックスされて、段々、ノイズっぽい音に浸食されていきます。SaxとDrsがキモかな。 とにかく、面白い音楽と言うか音を聴くことができますね。録音レベルも様々ではありますが、それ以上に興味深い音楽がこの時期にあったのだなと確信しました。また名前しか知らなかったバンドの音楽を聴く事が出来て、満足です。この作品はマニア向けではありますが、NDWに興味のある方にサンプラーとして聴いても良いと思いますので、是非❗️ CHBB (red) 1981 (本作品とは直接関係ないです) https://youtu.be/-qgS1R70Q3E それと、阿木譲氏によるKlar!のインタビューです。 https://youtu.be/8JRQj51f6UY [取り敢えず、BandcampのURLを貼っておきます] https://bureaub.bandcamp.com/album/v-a-klar-80 #VariousArtists #Klar!80 #EinKassettenLabelAusDüsseldorf1980-82 #BureauB #Remaster #TapeKlar! #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #CassetteCulture #Underground #StrafeFürRebellion #RotorSternBelgrad #UndPiloten #Europa #Ralf&Ernie #XaoSeffchequeUndDerRest #RainerRabowski,AxelGrube&RalphAlbertini #Eraserhead #P.Projekta&G.Ranzz #CHBB #Blässe
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Bureau B 不明Dr K2
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Notorische Reflexe “s/t”
これまた、謎のNeue Deutsche Welle (NDW)です。Suezan Studioの小柳カヲルさん(いつも有難うございます)から直で購入しましたが、私は、このバンドNotorische Reflexe(「ノトリッシェ・レフレクセ」と発音? 以下NRと表記)についての予備知識は全然無かったです。NRは1982年に独Berlinで結成され、1枚のシングルと1枚のLP (本作品のオリジナル)をリリースした後、1986年に解散しています。メンバーは、Ghasi Twist (本名: Günter Friedenberg), Sascha Von Oertzen, Ralf Buron, Knut Hoffmeister, Christoph Doeringの5人で、当時から、Super 8 FilmをVHSに変換するマルチメディア的ライブ活動をしていたそうで、また、サンプリングも早い時期から使っており、視覚的にも聴覚的にも刺激的かつ実験的であったとのこと。1983年にリリースされたシングル”Breschnew Rap”では、Leonid Iljitsch Breschnew (旧ソ連のブレジネフ大統領)の声をサンプリングしており、ちょっとした地下音楽界でヒットとなります。なお、このシングルには、メンバーのKnut Hoffmeister制作の映像が付いていたみたいです。1985年に、Rebel Rec.よりセルフタイトルのアルバムをリリースしています。なお、2015年には、Mark Reeder, Regie von Jörg A. Hoppe, Klaus Maeck, Heiko Lange, Alexander von Sturmfederによって制作された”B-Movie: Lust & Sound in West-Berlin 1979-1989”と言うドキュメント映像に参加しているようです。当時のNDWの中では、Die Tödliche Doris, Einstürzende Neubauten, Malaria!程、有名ではなかったのですが、それでも重要なバンドであったとされています。しかしながら、調べても、NRについては、この位しか分かりませんでした(すまん!)。それで、本作品ですが、前述の5人のメンバー以外に、ゲストとしてBernd Seifert, Butze Fischer, Jahn Schade, Jutta Möller, Jörg Miegel, Tom Averbeck, Yana Yoが参加しています。調べても、メンバーを含めて、誰が何を演奏しているかは全然分かりませんでした。A面6曲B面7曲が収録されていますが、B7 “Hammer (Live Mitschnitt)”は、この再発盤ではボーナストラックとして追加されています。内容は素晴らしいの一言です‼️A1 “Das Afrikateil”から、ドラムとシーケンスの同期演奏と言う、あの名作”Zero Set”を彷彿とさせるスタイルにパンキッシュなヴォーカルと言う曲で飛ばしたかと思えば、フリーフォームなギターと吐き捨てるようなヴォーカルの掛け合いから成る曲A3 “Waiting”を挟んで、再び、”Zero Set”+パンクなカッコいいビートの曲A5 “Wisp”もあり、ドラマーのスキルの高さが尋常じゃないです (しかも変拍子も叩ける)。下手するとDAFより良いんじゃないか? A6 “Jalan Bai”も分厚いシンセのシーケンスと生ドラムそしてNDWっぽい独逸語ヴォーカルでA面を締めています。B1 “Bresnjev Rap”では、チンドンのような管楽器のフレージングとブレジネフ大統領の声のサンプリングがファンキーなマシン・リズムの乗って続くのは面白いです。B2 “Yang Sun, Ein Stellungloser Flieger”では、能の唄いがサンプリングされてます。また、B4 “Je Veux Partir”ではリズム隊のスキルが高くて、強烈なファンクネスを放出しています。ボーナストラックのB7 “Hammer (Live Mitschnitt)”は単調なメタパーの音だけから成る曲です。A面はビート感が目立ち、B面はファンク色と実験性がやや目立つ印象です。まあ、とにかく、素晴らしい出来映えで、これが埋もれてしまうのは本当に惜しいです。よくぞ、再発してくれました。Bureau Bに感謝です‼️ B1 ”Breschnew Rap” https://youtu.be/LOMaTX9EvSw [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nT2dAd7c1fBXslVehBvpbXP37NaQfHTg0 #NotorischeReflaxe #RebelRec. #BureauB #Reissue #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Experimental #NewWave #Funk #Sequence #Electronics #FirstAlbum #GhasiTwist #SaschaVonOertzen #RalfBuron #KnutHoffmeister #ChristophDoering #Multimedia #Super8FilmToVHS
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Bureau B 2490円Dr K2
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Liaisons Dangereuses “s/t”
私、うっかりしていたのですが、同じジャケなので、このLiaisons Dangereuses (仏語なので「リエゾン・ダンジェルース」と発音。以下「リエゾン」と表記)のレコードは12㌅EPしかないと思っていました。しかしながら、同じようなジャケで、彼等のフル・アルバムがあったと気付いて、急いで、ポチりました。と言う訳で、Liaisons Dangereusesのファースト・アルバムにしてファイナル・アルバムである、この作品を紹介していこうと思います(因みに、私が購入したのはスイスのレーベルからの再発盤で、リマスターされているものです)。リエゾンのバイオグラフィーについては、前回、書きましたので、そちらを参考にして下さい。メンバーは同じですが、ちょっと補足しておきます。初期のDAF/Minus Delta T/Der PlanのメンバーであったChristo Haas (Electronics), 元Einstürzende Neubauten/Mania D/MatadorのBeate Bartel (Electronics)、この2人がやっていたのが、CHBBで、そこに独人と仏人のハーフで、青年期にスペイン在住していたKrishna Goineau (Vo)が加わって、リエゾンは結成されています。活動期間は1981-1982年と短期間ですが、その後のEBM (Electronic Body Music)やTechnoの形成に多大な影響を与えています。 それで、本作品の内容ですが、スペイン語(?)で歌いまくるGoineauと対照的に、バックを固めるHaasとBartelの2人は全て電子音で武装しており、冷徹でありながらも、人間臭いところも魅せています。この2人は、元々、先述のように、CHBBと言うデュオで、カセット作品をリリースしていたので、やりたいことは恐らく熟知しているのであろうと思います。同じNDWバンドのD.A.F.の「汗」の飛び散る肉体性とは別のクールなダンスを志向していたのでは?と思われます(実際、Bartelなんかは美人なのに、ニコリともしない)。そんなイカしたダンスミュージックを多量の機材から奏で、そこに暑苦しいまでのVoを乗せるリエゾンは当時としてはイケてるグループでした。もう少し、活動が続いたら、また違ったかもしれませんが、短命に終わったのが、残念です。この時点では、電子楽器による歪なポップミュージックではありましたが、後進への影響は大きかった。今聴いても、カッコいいです❗️極めて独逸的なバンドでしたね。今からでも遅くはないので、テクノやEBMに興味のある方、NDWに興味のある方は、是非とも聴いて欲しい一枚です!因みに、A1 “Mystère Dans Le Brouillard”にはKrishnaの妹JoannaもVoで参加しています。 A3 “Etre Assis Ou Danser” https://youtu.be/l7bdJ8IyZeE [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLZ6buqfHtmF9IaiWIBf12ED3BM_QF3COZ #LiaisonsDangereuses #TIS #SoulsheriffRecords #Reissue #Remastering #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Electronic #Synthesizers #Vocal #CHBB #ChrisloHaas #BeateBartel #KrishnaGoineau #ElectronicBodyMusic #Techno
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Soulsheriff Records (TIS) 3080円Dr K2
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Vono “Dinner Für 2”
これも、「クラウトロック大全」でいつもお世話になっている小柳カヲル氏が少数個人輸入したものを通販で購入したブツです(いつも有難う御座います♪)。バンド名はVono、そして、この作品は元々、Sky Recordsからリリースされていた、彼等のファースト・アルバム”Dinner Für 2”を、またまたいつもお世話になっている独逸Bureau Bが再発したブツであった訳です。Sky Recordsと言うと、独プログレ界で名門のレーベルですが、何でも、ゲストで参加しているStephan Kaskeがレーベルの知り合いだった関係で契約できたそうです。それで、このVono については、私は何も知らなかった訳で、ちょっと調べてみると、Norbert SchultzeとVolker Schultzeの兄弟デュオと言うことが分かりました。NOことNorbert Schultze (Synth [Jupiter-8])で、VOことVolker Schultze (Vo)によって、1970年代後半に結成されたものの活動は今ひとつでした。しかしながら、その後、1982年に再活動をベルリンのクラブ等で始めました。そこに、Sky RecordsとのコネのあったStephan Kaskeがプロデュースの話しを持ちかけ、デビューアルバムを作製しましたが、彼等はもっとギターやドラムを入れたロック・ミュージックがやりたかったので、そっちの方向にシフトしていきました。今回のアルバムには、マルチ奏者のKaske (Drum Programming)も参加していますが、この頃は、Vonoは、ラディカルな程のミニマルなシンセ・ウェーブ、特にダンサブルなダーク・エレクトロな音楽をやっており、それなりに評価は受けていたので、その後、音楽性が変わったのは残念です。そんな彼等のファースト・アルバムが、この”Dinner Für 2”です。また、他にも彼等は2枚のオリジナル・アルバムを出していますが、彼等のことは今まで悉く無視されており、その後の音楽性の変化については不明です。 と言う訳で、早速、本作品の内容を紹介したいきたいと思います。先述のようにミニマルな曲が特徴ですが、B1 “Tief Im Dschungel”では単一コードの曲もあり、ダダイズムの影響もあったようです。そして何と言っても、リズムにドラムマシンの音をそのまま使っておらず、シンセのパルス音でリズムを刻んでいることが特徴でしょうか。その為か、ドスドスと踊れる曲と言うよりも、寧ろリズムを感じながら聴く音楽と言う気がします。そんなところは、何だか初期のThe Residentsっぽい感じも少ししますね。そして、音自体はかなりシンプルで、難解な音楽ではないです。それにしても、殆ど一発録りのような音ですね。それと、NDW的に典型的な短い曲が多いです。肩意地張らずに聴くことが出来ますので、NDWやシンセ・ウェーブに興味のある方は是非とも聴いてみることをお勧めします❗️ A4 “Lottozahlen” https://youtu.be/Mp3vYlqKn3g [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nqX6wxfWvKjjk3f-bQK42lu4EihM2VgA0 #Vono #DinnerFür2 #BureauB #SkyRecords #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Minimal #ElectronicPop #NorbertSchultze #VolkerSchultze #StephanKaske
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Bureau B (Sky Records) 3490円Dr K2
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The Wirtschaftswunder “Preziosen & Profanes”
またまた、お世話になります、小柳カヲルさま。前回に引き続き、The Wirtschaftswunderのセルフ・コンピレーション・ミニ・アルバムを紹介します。The Wirtschaftswunderのバイオグラフィーにつきましては、以前にも書いてありますので、そちらを参照してください。本作品は再発ではなく、2021年にTapete Recordsが作ったセルフ・コンピです。と言うことは、やはり独逸でもこのバンドの再評価は高まっていると言うことでしょうか? 副題でも書いてあるのですが、 "Singles & Raritäten 1980-1981"と言うマニア飲唾の盤となっています。12㌅ですが、45回転で、A面5曲B面4曲が収められています(ただし、A1 “Anruf Schallplattenfirma”は47秒の謎曲ですので、ほぼほぼ両面4曲ずつと考えて良いでしょう)。A2-5には彼等のファースト・シングル”Allein”に収録されていた”Allein”, ”So Ist Es”, “(Don't Listen) Politsong”, “Metall”がそのまま収録されており、B1とB2にはセカンド・シングル”Television & Kommissar”のB面”Kommissar”とA面”Television”がそれぞれ収録されており、更にはB3にはソノシートでのみリリースされていた”Ich Steh Auf Hagen”も収録されています。なので、A1 “Anruf Schallplattenfirma”とB4 “Träum Was Schönes”は未発表曲と言うことでしょうか?この中でも、B1 “Kommissar”は名曲で、彼等のヒット曲でもあります。また、A2 “Allein”もNDWっぽい佳作ですし、A3 “So Ist Es”のコミカルさも捨てがたいですね。A5 “Metall”は、タイトル通り金属に対する「愛情」に溢れた曲でもあり、彼等の代表曲でもあります。B3 ”Ich Steh Auf Hagen”はソノシートだけだったので、これをちゃんと聴くことができただけでも儲け物です。B4 “Träum Was Schönes”は彼等にしてはマジなフリーっぽい曲で、意外です。と言う訳で、マニアなら、この12㌅Mini-LPは持っておいて良いでしょう❗️中々、日本国内では出回らないとは思いますので、海外通販で是非❗️ “Metall” (live) https://youtu.be/q3MZj80qW7U [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mtLH9ii20gNfL7uhlbH50BCdYMNc7QGSo #TheWirtschaftswunder #Preziosen&Profanes #TapeteRecords #Singles&Raritäten1980-1981 #Singles #PreviouslyUnreleasedTracks #Allein #Kommissar #Television #IchStehAufHagen #AngeloGalizia #TomDokoupil #MarkPfurtschneller #JürgenBeuth
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Tapete Records 3940円Dr K2
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The Wirtschaftswunder “Salmobray”
Suezan Studiosの小柳カヲル氏のお陰で、やっと入手しました❗️独逸のThe Wirtschaftswunderのファースト・アルバム”Salmobray”です。彼等のバイオグラフィーについては既に書いてありますので、詳しくはそちらをご参照ください。このアルバムのオリジナルは1980年に、あのZick Zackよりリリースされていますが、今回、入手したのはTapete Recordsからの再発盤です。因みに、このアルバムひ再発される度に、ジャケの色が変わっていきます。メンバーは、Angelo Galizia (Vo; 伊), Tom Dokoupil (G; チェコスロヴァキア), Mark Pfurtschneller (Kbd; 加), Jürgen Beuth (Drs; 独)の4人組ですが、出身国は皆んなバラバラです。その中でも、最重要人物がDokoupilで、彼の関わったバンド(The WirtschaftswunderやDie Radierer)やユニット(Siluetes 61)はどれもふざけたような無軌道振りを現しており、現在は、ケルンでWhitehouse-Studiosを運営し、Werkと言うレーベルもやっています。そんな彼等のファースト・アルバムですが、いきなりA1 “Analphabet”では、「あ、 え、い、お、う。僕はアナル・ファベッド」と言う歌詞で始まり、本気か?冗談なのか?よく分からないままに、進行していきます。サウンド面でも、スカスカで、ヘンテコですが、伊訛りの強いヴォーカルもまた特徴的です。彼等の音楽は、NDWに特徴的な柔軟なパートの入換えと硬いリズム、それに何とも合っているのかいないのかよく分からない独逸語歌詞が、コンパクトに収まっているところで、B面に行くと、更に「実験的」と言うか「ギャグ的」と言うか、自由な発想での曲が多くなってきます。そんな彼等のファースト・アルバムですが、一度、聴いたら、二度と忘れないでしょう (歌詞カード付きです!)‼️ B4 “Marktwirtschaft” https://youtu.be/w69T8hXRSO0 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nHuOrHqPk4oU-ZOo6dpQZCAdFK-kz46Ag #TheWirtschaftswunder #Salmobray #TapeteRecords #ZickZack #Reissue #FirstAlbum #NeueDeutscheWelle #Experimental #Pop #AngeloGalizia #TomDokoupil #MarkPfurtschneller #JürgenBeuth
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Tapete Records (Zick Zack) 3940円Dr K2
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Palais Schaumburg “Lupa”
Palais Schaumburg(通称「パレ・シャン」)については以前にも紹介していますが、それは多分Holger Hillerが関わっていたバンドとして聴いていたからだと思います。それで、Hillerが脱退した後のパレ・シャンには興味が無かったのですが、先日、YouTubeで電気グルーヴの石野卓球氏が紹介していて、俄然興味が湧いてきて、思わずポチッた訳です。この作品”Lupa”はセカンド・アルバムになるのですが、それまでの経緯などは以前に書いた通りですので、ここでは省略させて頂きます。このセカンド・アルバムのメンツは、Walter Thielsch (Vo), Ralf Hertwig (Drs), Timo Blunck (B, Choir), Thomas Fehlmann (Synth, Trumpet), Stefan Bauer (Vibes, Trombone, Piano)であり、ファーストで参加していたHiller (Vo, G)とWigbert Zelfel (Sax)が抜けています。なお、新VoのThielschはSterea Lisaなどの短期のバンドで活動していたVo兼Drs兼ソングライターです。またBlunckは後にDie Zimmermännerに参加しています。パレ・シャンは3枚アルバムを出していますが、3枚ともVoが違うと言う変わったバンドです。内容の方は、ホーンの目立つ「カキクケ」ファンク・テイストな曲からなりますが、あのHiller特有の骨折ファンクよりもずっとポップ(聴きやすく)になってぃます。そして、何よりもギターレスな編成になっている点も特筆すべきでしよう。まあ、Voが代わっただけで、バックに変化はないので、当然と言えば当然ですが。そうですね、曲によっては、Vibraphoneやトランペットを使っていることもあって、ラテンミュージックやジャズ・テイストの曲もあり、ポップミュージック/ワールドミュージックとしてはちょっと歪ですが、良くできたアルバムだと思います。なので、Hillerが抜けただけじゃなくても、聴かれるべき作品ですね。 A1 “3 Nach 9” (3:09) A2 “Nett Sein” (3:33) A3 “Lupa” (4:11) A4 “Sprung Über Vier Pferde” (3:08) A5 “Sieg Auf Knien” (2:51) A6 “Rosen” (3:40) B1 “Nationen” (3:00) B2 “Der Tiger Und Die Stimme” (3:13) B3 “Stich Auf Stich” (5:43) B4 “Europa” (3:30) B5 “Papperazzo” (5:10) https://youtu.be/frY5Yh4_XCM?si=o2z-f1OCCNzM7s9w #PalaisSchamburg #Lupa #PalaisSchamburg #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #SecondAlbum #PopMusic #WorldMusic #Latin #Jazzy #WalterThielsch #RalfHertwig #TimoBlunck #ThomasFehlmann #StefanBauer
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Palais Schaumburg €34.49Dr K2
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Fehlfarben ”Tag Und Nacht / Dollars Und Deutschmarks“
独逸音楽界(NDW)のスーパーグルーブにして現役バンドFehlfarben (「フェールファルベン」と発音)の7枚目のシングル “Tag Und Nacht / Dollars Und Deutschmarks (Speed Dance Mix)を紹介します。この12㌅マキシ・シングルはサード・アルバム”Glut Und Asche”からのシングルカットになっています。Fehlfarbenについては前回書きましたので、バイオグラフィーは省略させて頂きますが、この元になったアルバムの参加メンバーは、Rüdiger Sterz (B), Uwe Bauer (Drs, Back-Vo), Thomas Schwebel (Vo, G, Synth, Back-Vo), Uwe Jahnke (G, Back-Vo), Achim Fink (Horn), Rainer Winterschladen (Horn), Wolfgang Schubert (Horn), Lionel Dussauchoy (Perc, Back-Vo), Mattias Keul (Piano, Clavinet), Friederike Zumach (Strings), Stefan Kriegeskorte (Strings), Ulrich Alshuth (Strings), Ulrike Kleine (Strings), Harald Lepschies (Synth), Jochen Schmidt (Vibraphones)から成ります。それで内容ですが、A面B面共に、タイトなリズムに煌びやかなホーン・セクションを大々的にフィーチャーしたダンサブルな曲で、特にB面はかなりファンク調のベースが強調されたミックスになっており、思わず踊りたくなるチューンにリミックスされています。また、SchmidtのVibraphonesも良い雰囲気になってますね。これの元のアルバム”Glut Und Asche”の前のセカンド・アルバム”33 Tage In Ketten”は以前にも紹介しましたが、それと比べると段違いにメジャー寄りと言うか、格段に洗練されたスマートな内容になっています。Fehlfarbenは、このアルバムをリリース後、一度バンドは解散していますが、1990年代には、2枚のリミックス・アルバムをリリースしています。因みに、オリジナルをリリースしているWelt-Rekordは初代VoのPeter Heinが1980年代に運営していた自主レーベルで、後にEMIに吸収されています。1980年代のFehlfaubenの音楽の一端を知るには良いブツなので、見つけたら、購入するのは良いかも⁉️ A “Tag Und Nacht” (4:38) B “Dollars Und Deutschmarks (Special Dance Mix)” (5:54) A “Tag Und Nacht” https://youtu.be/Bby0nivalJ8 B “Dollars Und Deutschmarks (Special Dance Mix)” (5:54) https://youtu.be/S8dT88--esc?si=aJE4Q9dsTno2HWPt #Fehlfarben #TagUndNacht #DollarsUndDeutschmarks #Welt-Rekord #EMIElectrola #1983年 #SingleCut #GlutUndAsche #DanceMusic #Funk #Horns #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #RüdigerSterz #UweBauer #ThomasSchwebel #UweJahnke #Guests #AchimFink #RainerWinterschladen #WolfgangSchuber #LionelDussauchoy #MattiasKeul #FriederikeZumach #StefanKriegeskorte #UlrichAlshuth #UlrikeKleine #HaraldLepschies #JochenSchmidt
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Welt-Rekord (EMI Electrola) 1500円Dr K2
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Geisterfahrer “„Aus Den Verschollenen Masterbändern Vol.1 1979 - 1983”
このブツは「クラウトロック大全」の著者である小柳カヲル氏が運営するSuezan Studiosの配給で入手したGeisterfahrer (「ガイスラーファラー」と発音。高速道路を逆走する幽霊ドライバーの意味)の初期音源のセルフ・コンピレーション・アルバムです。それで、Geisterfahrerなんですが、1979年にHamburgで結成されたNDWバンドです。この時の参加者は、Erdem Güngörecek (?), Hans Keller (G), Jürgen Weiß (Drs), Matthias Schuster (Synth, Vo, G), Michael Ruff (Vo, G)の5人から成ります。彼等が最初に出したカセット作品には、NDWを牽引している音職人Holger Hillerも客演していますし、後期にはAndy Gilbinoも加入していたようです。そんな重要バンドの一つなのですが、本作品は嬉しいことに、初期音源をコンパイルした貴重な内容になっています。また、このバンドは、NDWの最重要レーベルZick Zackの1番初めのシングルの座を射止めています。まあ、今回の曲はほぼ全て、 Schusterが運営していたGeisterfahrer Studioで録音された音源です(因みに、このスタジオにはKorgやArp、Rolandのシンセやシーケンサーがあったとのこと)。内容は多分、スタジオでのリハを録音したものではないかと思われる程、曲がりなりにも良い音質とは言えませんが、その分、生々しさも体験できます。構成ではドラムマシンと生ドラムが半々くらいで、曲によっては両方とも。そんなにもシンセは使われていません。これはちょっと意外でしたね。英国や米国におけるポストパンク的な存在であったようですが、やはり独逸と言うことで独自の解釈や変遷があったのでは?と思います。短い曲は如何にも独逸的。しかも、プリミティブと言う仕様。これは好きなリスナーには堪らないでしよう。入手は困難かも知れませんが、気になる方は是非とも❗️Vol.1と言うことは続編がらあるのかな? A2 “Alles Dreht Sich” https://youtu.be/AIIvDWZYKOM B1 “Geisterfahrer II” https://youtu.be/Uo2dk-tvd18 B8 “Weisse Seele (Vocoder Version)” https://youtu.be/RIJACDsRmD0 #Geisterfahrer #AusDenVerschollenenMasterbändernVol.11979-1983 #HolyHourRecords #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #ZickZack #Hamburg #1979-1983 #ErdemGüngörecek #HansKeller #JürgenWeiß #MatthiasSchuster #MichaelRuff
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Holy Hour Records 3290円Dr K2