1968年3月1日発売 サージェント・ペパーズ Capitol直輸入オープンリール

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日本でのビートルズ初のミュージック・テープは、
「サージェント・ペパーズ〜」のオープン・リールでした。
米国キャピトルからの直輸入で、1巻 ¥3.000 です。
発売日は 1968年3月1日です。

当時はこの「サージェント・ペパーズ〜」が最新アルバムで、
シングルは「ハロー・グッドバイ」まで、「レディ・マドンナ」はまだ出ていません。
「マジカル・ミステリー・ツアー」のコンパクト盤がもうじき発売される、
という時期でした。

収録曲や曲順はレコードと全く同じです。

キャピトルは、同一アイテムの場合、形態が異なっても同じ番号を付けていたようです。
「サージェント・ペパーズ〜」の場合、このようになっています。
レコード SMAS-2653
オープン・リール Y1T-2653
カートリッジ8TR 8XT-2653

オープンリール・テープを御存知ない方もいらっしゃるかと思い、簡単に記します。
画像4がオープンリール・テープの実物です。
ただし、これは5号リールというタイプで、家庭用に多く使われていたものです。
録音済の鑑賞用テープとして市販されていたのは7号リールで、
この「サージェント・ペパーズ〜」も7号です。
号数はインチを表すので、7号はレコードのシングル盤と同じくらいです。

他に3号、10号などがありましたが、10号が音楽ファンに使われるのは
もっと後の時代です。
テープ速度は
4.75 cm/S
9.5 cm/S
19 cm/S
38 cm/S
ですが、観賞用の音楽テープは 19cm/S が標準でした。
参考までに、8カートリッジ・テープは 9.5cm/S,カセットは 4.75cm/S が標準です。
38cm/S は、ハイエンドのオーディオ機器として「38・2TR」
などが出て来るようになってからです。

4トラックの構成ですが、
オープンリールは第1&第3トラックがA面で、第2&第4トラックがB面
カセットは第1&第2トラックがA面で、第3&第4トラックがB面
となっていました。
オープンリールはL・Rのクロストークを回避したかった
カセットはモノラルとの互換性を重視した
ということではないかと思います。

市販テープは1本のリールに巻き付けられていますので、聞くにせよ録音するにせよ、
使用に際しては巻き取り用の相方となる空リールが必須になります。
購入したテープをテープ・デッキの左側にセットし、一定程度テープを引き出し、
キャプスタン、ヘッド部分、ピンチローラーなどを経由して相方のリールに巻き付けます。
使用後は、必ず巻き戻しや早送りで元通りに巻き取ってからケースに収納します。
(カセットのように、途中でイジェクトなどは御法度です)
面倒と言えば面倒ですが、結構楽しんでやっていました。
また、構造的に、レコードの様に「回転数一定型」でなく「線速度一定型」なので
最初から最後まで同レベルの音質が保証されます。
これは、明らかにレコードより優れていました。
(レコードは内周部に進むにつれて音質が劣化)

なお、レア度は資料としての月報の評価であり、現物のテープのものではありません。

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