レコード・メーカーの総目録
レコード・メーカーの総目録です。
レコード・メーカーが定期発行していた資料の中で、「月報」がコンシューマー向けの販促物だったのに対し、「総目録」はディーラー向けの商品カタログでした。
掲載商品も、「月報」が月々の新譜だけであるのに対し、「総目録」は発売アイテム全般(廃盤は除く)となっていました。
そのためページ数も多くなり、会社によっては洋楽と邦楽を分冊にしていたところもあります。
発行は年1回でした。
基本的に実用的な商品リストであり、表紙等のビジュアルも特に目を惹く要素もないため、いくつかをピックアップしてご紹介します。
情報のディジタル化やネットが普及する前は、レコード店にとって、この「総目録」が顧客の問い合わせ等に対応する重要なツールでした。
1年間通して使うことを前提にしていたので、新譜が発売されることを想定し、予め空白ページも用意されていました。
月々の新譜は定期的にシール対応の印刷物が送付され、お店でそれを貼り込んでいました。
また、廃盤が発生した場合は、対象商品を返品するのと同時に、総目録上の該当商品を消し込む(赤ペンで斜線を入れる等)こともお店の仕事になっていました。
次年度用が配布されると、それまでの分は廃棄されていましたので、「月報」と違って残されている数は少ないです。
中にはお店と懇意になって、廃棄する分を貰ったというマニアもいたそうです。
また、レコード店全店に行き渡っていたわけでもなく、卸店と契約した小型店や併売店などには、最初から配布されないところもありました。
その為、卸店では、タイトルでの注文を受け付け、品番を調べて出荷するサービスも行われていました。
メーカーによっては、ディーラー用とは別に、コンシューマー用の目録も作っていました。こちらは番号順ではなく、作曲家別や演奏家別になってものが多かったようです。
わだえみこ・娯楽「も」大事。
2023/12/07 - 編集済み国会図書館・音楽資料室で大変お世話になりました。残っている事に感謝します。
chirolin_band
2023/12/07開架で見ることが出来るのは、大変有難いと思います。
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