ウルトラセブン EPISODE:0 武上純希著

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 2002年5月31日発行。「EPISODE:0」というのが何に対して「0(ゼロ)」なのかというと、この後にリリースされたDVD「ウルトラセブン誕生35周年 ”EVOLUTION” 5部作」のEPISODE:1~5に対してであり、この5部作の前日譚という位置づけになっていますが、この前日譚というのは、取りも直さず、ウルトラセブン1999最終章6部作」の各作品であるわけで、本展示アイテムの内容も基本的にはその6部作の設定に則ったストーリー仕立ての小説になっています。ただ、そこは映像化を伴わない小説ですから、発想はさらに膨らんでおり、例えばモロボシ・ダンを6部作では壮年の森次氏が演じていましたが、小説内では若々しいウルトラ警備隊隊員当時の姿に設定されています。同様に、「1999最終章6部作」第6作「わたしは地球人」で渡辺典子が演じたノンマルトの変身体が、小説内ではモロボシ・ダンの心の反映として若い頃の友里アンヌと生き写しの女性、さらには「わたしは地球人」ではその姿を見せることができなかったキリヤマが登場したりします。また、「誕生35周年 ”EVOLUTION” 5部作」ではカザモリが除隊、サトミが予備役という設定となるのですが、ビデオ本編では触れられなかったその辺りの経緯も描かれています。
 要するに、武上氏がもともと映像化したかったアイデアの投影が本展示アイテム収録作に描かれている、という解釈が成り立つわけで、その要素の中には俳優の年齢などの状況やビデオの制作環境などから実現不可能なことも多々存在し、それでも作り上げたのが「1999最終章6部作」ということになるわけです。ですので、本書内でも触れられていましたが、本展示アイテム収録作と「1999最終章6部作」はパラレルな関係であり、両方の内容を踏まえることで「誕生35周年 ”EVOLUTION” 5部作」がより楽しめる、というのが武上氏の意図だったのかな。
#ウルトラセブン #武上純希 

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