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The Fall “458489 A Sides”
意外とこのバンド好きな人、多いんだよね。と言う訳でThe Fallが登場です。このバンドも息が長かったので、バイオグラフィーは大変かなぁと心配しつつ書いてみます。その前に、このアルバムは1984-1989年にリリースしたシングルのA面の曲を集めたセルフ・コンピで、同時期にB面の曲だけ集めた作品もあります(私は未聴、すまん!こっちの方が聴きたい!)。Voでフロントマンで、唯一のオリジナルメンバーであるMark E. Smithを中心に、1976年にManchesterで結成されます。その時のメンバーは、Mark (Vo), Martin Bramah (G), Una Baines (Perc→Kbd), Tony Friel (B)です。彼等は各々が書いたものを見せ合ったり、ドラッグを回したりしていたらしいです。そして、彼等はH.P. Lovecraft, Raymond ChandlerやMalcolm Lowryの小説が好きなだけではなく、音楽的にもMonksのようなガレージやThe Stoogesが好きだっただけではなく、CanやVelvet UndergroundやCaptain Beefheartも好きだったとのこと。それで、Markは、1976年にSex PistolsのライブをManchesterで観た後、バンド名をOutsidersにしようと言いますが、Tonyが拒否。Tonyが、カミュの小説「転落(The Fall)」から引用して、The Fallに決まります。Unaは初め、ドラマが決まるまでは、ビスケットの缶を叩いていましたが、ドラムがSteve Ormrodに決まるとKbdにスイッチしました。初ライブは1977年5月23日にNorth West Arts basementでした。基本的にThe Fallの音楽は「反復」から成り立っており、それが本質であるとMarkも明言しています。それで、先述のドラマーほ、他のメンバーと政治的心情が違うとして、その一回でやめてしまいます。代わって、Nuclear AngelのKarl BurnsがDrで加入します。The FallはBuzzcocksのマネージャーRichard Boonの目に止まって、1977年11月に”Bingo-Master's Break-Out”EPを録音をしていますが、結局はこの時はリリースできませんでした。結局、The FallのレコードデビューはManchesterのライブハウスThe Electric Circusでのライブ録音のコンピレーション”Short Circuit: Live at Electric Circus”(1978年)になります。その後、1977-1978年に第一回の大きなメンバーチェンジが行われます。Unaの友達で精神病院で働いていたKay Carrollがマネージャー兼バックVoとして加入しますが、Tonyはそれが気に入らなくて1977年12月に脱退します。この代わりにJonnie Brownが、その後にもEric McGannに代わります。この編成で1978年2月13日のGranada TV showに出演し、”Psycho Mafia”など3曲を披露しています。しかしながら、Una Bainesが、薬物のオーバードーズやそれによる神経衰弱で1978年3月に脱退します。代わりにYvonne Pawlettが加入。更に、ローディーだった16歳のMarc Rileyを新しいBとしてリクルートしてきます。先述のお蔵入りにらなりかけたEPは1978年8月に漸く、Step Forward Recordsからリリースされます。1978年12月に、ほんの1日だけで作ったデビューアルバム”Live at the Witch Trials”が、翌年3月にリリースされます。しかし、その直後、Karl Burns (Dr)が脱退し、1979年4月に代わりにMike Leighが加入します。が、一緒に曲を書いていたMartin Bramah (G)が続けて脱退します。それで、Marc RileyはBからGにスイッチし、Craig Scanlon (G)とSteve Hanley (B)が加入します。2人ともMarc Rileyのバンドメイトだったそうです。Steve Hanleyのベースラインはメロディックで、Mark E. Smithもベタ褒めです。1979年7月30日に3枚目のシングル”Rowche Rumble”をMark E.Smith, Craig Scanlon, Steve Hanley, Mike Leigh, Yvonne Pawlettで録音、その直後にYvonneは脱退しています。それでセカンドアルバム”Dragnet”を1979年10月26 日にリリース。格段に音は良くなっていました。The Fallは4枚目のシングルを1980年1月13日にリリースしますが、Mike Leighが脱退し、その代わりに、Steve Hanleyの弟Paul Hanley (Dr)が加入しますか、当時まだ16歳でまだ学校にも通っていました。その後、パンドはRough Tradeと契約、1980年11月に彼等のサードアルバム”Grotesque (After the Gramme)“をリリース。シングルカットされた”Totally Wired”は英国インディーチャートで1位になりますが、MarkはRough Tradeのポリシーが気に入らなくなり、1981年末に契約を切り、Kamera Recordsと言う小さなレーベルと契約します。その前後で、米国ツアーを計画しましたがが、Paulが若すぎて、ライブハウスで夜は出られない為、ビザが降りませんでした。そこで、再び、Karl Burns (Dr)を仮のメンバーとして加えることにし、米国ツアーを敢行します。帰ってきても、Karlはプレイしたいとのことで、ダブル・ドラムと言う編成になります。1982年3月8日に”Hex Enduction Hour”をKamera Recordsよりリリース、更には1982年9月27日にはアルバム”Room To Live”もリリースしています。しかしながら、Marc Rilayが色んな問題・批判があって、1982年末には解任されます。1983年になると、Rough TradeもKamera Recordsもそれぞれ違うシングルをリリースしています。それで、当時のMarkの米国人の恋人(後に結婚)Brix SmithがGで加入。彼女も曲を書きます。比較的保守的ですが、強力にポップな曲を書きます。その為か、イントロ・コーラス・イントロみたいなオーソドックスな構成の曲が多くなります。また、ファッション的にも変化があって、ワーキング・クラスからすると奇異に映る位、グラマラスで派手な服装になるようにメンバーも指示を与えます。1983年に12月5日にRough Trade では最後となるアルバム”Perverted by Language”をリリース。それがBixが参加した最初のアルバムになります。この時期(1983-1989年)はBixの影響もあって、バンドの音楽性も聴き易くなり、多くのファンを獲得できたのではないでしょうか? シングルだと、Dean Taylorのカバー "There's a Ghost in My House" (1987)やthe Kinksのカバー"Victoria" (1988)がヒットしましたし、彼等の曲 "Hey! Luciani" (1986)や"Hit the North" (1987)もヒットしています。この時期のアルバム”The Wonderful and Frightening World of The Fall”(1984), “This Nation's Saving Grace” (1985), “Bend Sinister “(1986)や”The Frenz Experiment” (1988)は音楽評論家からも概ね良いレスポンスが書かれていたとか。この時、ツアー中にPaul Hanleyが脱退してしまいます。代わりにSimon WolstencroftがDrとして加入します。彼は単独ドラマーになりつつあり、Karl Burnsのドラマーと違って、軽快でファンキーな音を出します。後にSimonは2014年に”You Can Drum But You Can’t Hide”でThe Fallでのドラムをことについてのメモアールを出版しています。ええっと、もうこんなに書いてしまいましたが、1990年代と2000年代についてはまた、機会がありましたら、書くことにします。因みに、リーダーのMark E. Smithは、末期の肺癌と腎癌を患っており、2018年1月24日にManchesterの自宅で亡くなっています。60歳でした。彼の死を持ってThe Fallは活動を停止したことになります。The Fallの1980年代の一番良質な音楽をやっていた頃のことは先に記した通りなので、その時にリリースされた曲をコンパイルした本作品について紹介をしていきたいと思います。
メンバー構成については、前述を参考にして下さい。基本的にはMark E. Smith (Vo, Tape, Piano), Craig Scanlon (G), Steve Hanley (B, A-G) Brix Smith (G, Vo)にPaul Hanlay (Kbd, Dr), Karl Burns (Dr, Perc, B), Simon Wolstencroft (Dr, Perc), Simon Rogers (Kbd, G), Marcia Schofield (Kbd, B-Vo)が時期をずらして加わったりしています。また一回限りではGavin Friday (Vo)やFredrica Federation (G)ですね。初期の野暮ったさは上手く書き換えられており、クリアな音になってますね。タイトなリズム隊とMark E. Smithの非ラップ的スポークン・ヴォーカルがあれば、いつだってThe Fallは最高さと言って言ったのは私の友人だが、その通りだと思いますね。本作を聴いて確信しました。グルグル回るような「反復」が気持ちよいではないですか❗️しかもBrixの加入で、曲に幅ができた感じもします。この次はこの企画盤の裏盤”B Sides”を聴いてみたいですね。個人的にはここら辺のThe Fallを良く聴いていたので(特にB面)、聴き慣れている分、気持ちいいです。皆さんもこの時期のThe Fall、きっと気に入りますよ!是非是非!
A1 “Oh! Brother” (4:01)
A2 “C.R.E.E.P.” (2:54)
A3 “No Bulbs 3” (4:28)
A4 “Rollin' Dany” (2:24)
A5 “Couldn't Get Ahead” (2:35)
A6 “Cruisers Creek” (4:16)
A7 “L.A” (4:09)
A8 “Living Too Late” (4:29)
B1 “Hit The North (Part 1)” (4:00)
B2 “Mr. Pharmacist” (2:19)
B3 “Hey! Luciani” (3:34)
B4 “There's A Ghost In My House” (2:36)
B5 “Victoria” (2:43)
B6 “Big New Prinz” (3:23)
B7 “Wrong Place, Right Time No. 2” (2:53)
B8 “Jerusalem” (3:49)
B9 “Dead Beat Descendant” (2:22)
B1 “Hit The North (Part 1)” (4:00)
https://youtu.be/wAK3qlW6Zyo?si=bjSdf2AfRflPBRNn
[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nD8B-4y55KTiLQOItOK-5QyzVEhWevGWA&si=7vf5HsfS8hYIUZQM
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