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Ramleh “Grudge For Life”
実は、このRamlehのアルバムは、当時、付き合いがあったThe Gerogerigegegeの山之内純太郎くんから交換で頂いたものなんです。それで、聴くまでは、典型的パワ・エレだと思っていたのですが、実は、この作品作成の少し前に、Gary MundyはPhilip Bestと組んで、新Ramlehを始めたばかりで、音楽性も大きく変わっており、聴いてビックリした記憶があります。Ramlehのバイオグラフィーは以前に書いてありますので、そちらを参考にして下さい。この時期のRamlehは、初期の典型的パワー・エレクトロニクスのスタイルから、Mundyの志向がガラッと変わって、Skullflowerのようなギター・ノイズになったばかりで、本作品でも、バックはギターとベース(+オルガン)だけで全曲通してやっています。これを通して聴いた時は、文字通りのパワ・エレじゃなくて、がっかりしたのですが、今回、聴き直してみて、そのかっこ良さに気付きました。まるで、ヘビーなロックを聴いているようなリフとサウンドで、そこに、パワ・エレで鍛えたヴォーカルが乗り、ドラムレスの「ハード・ロック」のようです。しかも、リフやメロディまでありますから、それまでのRamlehファンは驚いたと思いますよ。しかしながら、こう言う変遷もあって、今のRamlehがある訳ですし、この前作品辺りでは、既にオルガン演奏によるメロディも含んでいた訳ですので、必然だったのかもしれませんね。皆さんも意外なRamlehのアルバム、聴いてみてください❗️ https://youtu.be/WyZJGZqO1_0 #Ramleh #GrudgeForLife #Vis-A-VisAudioArts #FeedbackNoise #NoiseRock #Experimental #Rock #Guitar #Bass #GaryMundy #PhilipBest #BrokenFlag
Noise / Industrial Vis-A-Vis Audio Arts 0円Dr K2
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Groenland Orchester “s/t”
またもや謎物件。どうも、独逸のGroenland Orchester (以下GOと表記)の唯一の12㌅EPみたいです。もう何故、買ったのか?全然、記憶にございません (どこかの政治家みたいですいません)。それを踏まえた上で、ちょっと調べてみました。GOはJyrgen Hall & Reznicekの2人で、1998年に結成されています。彼等は、特別の音楽的質と、通常のダンスミュージックが陥り易い美学的な罠を避けることを併せ持った電子ポップ・ミュージックを作製しています。彼等の音楽的背景は実験色が著明でありますが、常に単純で甘いメロディが満ち溢れています。この小さなオーケストラの指揮者はRenznicekとJyrgen Hall (Günter Adlerとも呼ばれる)の2人です。Renznicekは、programming, orchestration, E-Gを担当し、1995年から2001年の間に、ソロ作品をStaubgold, Odd Size, Wachsender Prozess, Meeuw Muzakなどからのソロ作品をリリースしている他、KlangkriegやFelix Kubinとのコラボ作もリリースしたり、画家のMariola Brillowskaとも行っています。一方で、Jyrgenは音響心理学や身体心理学のスペシャリストで、自身もProgramming, Transfer, Bなども用いています。そして、彼もまたGünter Adler名義で1999年から2012年までにソロ作品をリリースしています。そんな経歴を持ったデュオが、GOなんです。それで、本作品なのですが、4曲入り12㌅EPと言う体裁でリリースされています。どれも不思議な電子音で作られた、IDM (Intelligent Dance Music)と言うよりも、リズムのあるひんやりした電子音楽と言った方がしっかりくる音楽が収められています。「箱庭的テクノ」とでも言っても良いかもしれませんが、、、。ちょっと人間味が無い所で、好き嫌いが分かれるかもしれませんね。クラブで踊るよりも家で聴いていたいと思う方は一度聴いてみても良いかも。 “Haudura” https://youtu.be/bGbkb_JOoLk “Ballistik” https://youtu.be/9a2L84iSgkk #GroenlandOrchester #Staubgold #12inchEP #ExperimentalTechno #箱庭的テクノ #Renznicek #JyrgenHall #DanceMusic #Germany #ClubScene
Experimental techno Staubgold 不明Dr K2
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The Monochrome Set “Dante’s Casino”
出ました。The Monochrome Setの通算6枚目のアルバム”Dante’s Casino”です。このバンドのバイオグラフィーは前回書いていますが、ちょっと補足を。1978年に、The Monochrome Setsは、後にAdam Antと名乗ることになるStuart Goddardを含むThe B-Sidesと言う大学のサークル・バンドを元にLondonで結成されます。1980年に彼等はRough Tradeから数枚のシングルを出した後、1980年に、デビューアルバム”Strange Boutique”をVirgin Recordsの子会社DinDiscよりリリースします。それに続けて、セカンドアルバム”Love Zombies”もリリース。1982年には、Cherry Red Recordsに移籍して、サードアルバム”Eligible Bachelors”をリリース。1983年には、過去の音源(Rough Trade時代のシングルやBBCなどでのラジオ番組用の録音及び初期の未発表曲など)を集めたアルバム”Volume, Contrast, Brilliance...”をリリースします。1985年には、新しいメンバーで、アルバム”The Lost Weekend”をWarner Bros. Recordsからリリースしますが、商業的には失敗で、その後、2〜3枚シングルをリリースしたところで、バンドは解散してしまいます。しかし、彼等は、Jessica Griffinのバックバンドとして活動を続け、The Would-Be-Goods名義て、一枚のアルバムも残しています。それで、1990年初頭に Bid, Lester Square, Andy Warrenは、Orson Presence (Kbd)とMike Slocombe (Dr: 本名Mike Urban)を加えて、The Monochrome Setを再結成します(因みにSlocombeは後にTrevor Readyと交代します)。そのメンツでツアーをしますが、特に日本での受けは良く、それが縁で、日本のレーベルVinyl JapanとCherry Red Recordsの共同で、本作品でもある”Dante’s Casino”を含む5枚のアルバムを1990年代に出していますが、1998年に再びバンドは解散しています。その後、2008年に再度、新メンバーを加えて活動をしており、現在も活動中です。 それで、本作品”Dante’s Casino”ですが、この時のメンバーは、Bid (Vo, G), Lester Square (G, Vo), Andy Warren (B, Vo), Orson Presence (Duelling-G, Kbd, Vo)で、ゲストとしてMark Slocombe (Drs), Tex Axile (Steel-G), Harry Ainu (Perc)が参加しています。プロデュースはRock Hardです。リユニオンした彼等の初めてのアルバムにあたりますが、独特のエキゾチックな曲調もしっかり持ちながら、絶妙なコーラスワークなピアノとオルガンなどのアレンジが凄く良くて、すっかり聴き入ってしまいます。特に、A3 “Hate Male”やB1 “House of God”などの軽妙なテンポの曲でそこら辺の個性が光りますね。一方、A5 “The Wildness”やB2 “Up”でのピアノ或いはアコギの弾き語り調のではしっとりと聴かせてくれます。Bidの柔らかくて艶やかなVoは変わらず堪らないです。なので、私的には捨て曲無いです❗️どうです?聴きたくなったでしょう!さあ、聴きましょう! A1 “Bella Morte” A2 “Walking With The Beast” A3 “Hate Male” A4 “The Wilderness” A5 “Golden Waters” B1 “House Of God” B2 “Up” B3 “Mindfield” B4 “White Lightning” B5 “Reverie” “Reverie” https://youtu.be/_KpqJr9XO7E [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_l9B9f3vtlXy93ayzDg7ZUeob4kERh6h8E #TheMonochromeSet #Dante’sCasino #VinylJapsn #CherryRedRecords #Reunion #NeoAcousticMusic #Exotic #Bid #LesterSquare #AndyWatten #OrsonPresence
Neo-Acoustic Vinyl Japan 不明Dr K2
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The Legendary Pink Dots “The Crushed Velvet Apocalypse”
漸く手に入れました。The Legendary Pink Dotsのアルバム”The Crushed Velvet Apocalypse”です。The Legendary Pink Dotsのバイオグラフィーは前回書きましたので、省略しておきます。以前にも書きましたが、メンバーは流動的ですが、コアメンバーがいます。それで、今回のメンバーはThe Silver Man (Kbd, Sampler, Devices, Perc), Qa’sepel (Vo, Kbd: 多分、Edward Ka-Spelのことだと思います), Bob Pistoor (E-G,A-G, Sitar, fretless B), Neil’s van Hoorn (Flute, Sax, Bass Clarinet), Hanz Myer (Electronics, Oboe, Timpani)です。歌詞も全てEdward Ka-Spelが書いています。彼等の音楽は色んな音楽が適度に混じり合っていて、一言では言い表せないのですが、サイケとトラッド、プログレ、エレクトロ・ポップなどが窺い知れます。本作品ではドラマーがいないので、ドラムマシンを使っていると思われます。それに対してオーボエやサックスと言った生楽器を入れてみたりしています。こんな風にちょこっとだけでもスパイス代わりにエレクトロ・ポップな技法やトラッドの作法を使ったりしています。なので、口で説明するよりも、実際に聴きてもらった方が良いと思います。また、時期やアルバムによっても、彼等の音楽の印象は変わりますので、時期の違うアルバムを聴くことをお勧めします。広い意味で、彼等の音楽はポップ・ミュージックなので、アヴァンギャルドなものではないです。お勧めですよ! “Just A Lifetime” https://youtu.be/WG0375yYPRI #TheLegendaryPinkDots #TheCrushedVelvetApocalypse #PlayItAgainSamRecords #Psychedelic #ElectroPop #TradMusic #Keltic #Holland #Belgium #UK
Experimental rock Play It Again Sam Records 2560円Dr K2
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Kastrierte Philosophen “Leipzig D.C.”
すいません。私、これがどんな音楽かも知らずに今まで持ってました。バンドも分からなかった位です。装丁からして、現音系かと思ってましたが、とんだ間違いでした。バンド名がKastrierte Philosophenで、作品名が”Leipzig D.C.”でしたw 1983年にMatthias Arfmann とKatrin AchingerによってKastrierte Philosophen (「カストリールテ・フィロゾフェン」と読むのかな?)は結成されています。その年にMiniLPを出しており、1980年代から1990年代までに多くの作品をリリースしています。Kastrierte Philosophenはバンドと言うよりも音楽プロジェクトみたいなもので、各作品には2人以外に色んな参加者に召集をかけて曲を作ってきたみたいです。Wikiも独逸語版しか無いので、和訳する時間も根性もありません(すまん!)。Kastrierte Philosophenですが、この作品が彼等の6枚目のアルバムになります。今回のメンツは、先述の2人に加えて、The D.C. Orchestraとして、Nick En Esch (B: B1), Lucia Wojdak (Cello), Jochen Springer (Clarinet), Sabine Worthmann (Contra B), Rüdiger Klose (Dr, Perc, Loop), Christian Liebisch (Sax), Bernd Von Ostrowski (Vibraphone), Andy Giorbino (G solo [B2])がバックを固めています。Katrin Achingerは、ほぼ全てのヴォーカルを担当しているのは分かるのですが、Matthias Arfmannは何を担当したいるかは不明です(多分、Vo [A1]とかGとかKbd とか)。確かにリズムはヒップホップ調のモノもありますが、バックの楽器に結構、生楽器が使われている為か、チェンバー・ロックっぽさとかもあります。また、Katrinのオペラ調或いはイスラム調のVoとかもあり、曲も単なるロック・オペラに終わらず、ヴァラエティに富んだ内容になっています。全然、知らなかったバンドでしたので、返って新鮮に感じられました。独逸のSlapp Happyと言えば言い過ぎでしようか? 結構、踊れる曲も聴き入れることの出来る曲もありますので、是非皆さんも聴いてみて下さい。 A1 “Cold Room Volumes” (3:32) A2 “Strawberry Vibes” (2:04) A3 “You Can Feel The Beating” (3:18) A4 “The Fist” (3:25) A5 “Here Comes Trouble” (3:00) A6 “Zucker” (3:18) B1 “Leipzig D.C.” (4:18) B2 “America Is A Virus” (16:45) https://youtu.be/Qy2_quknfBE?si=5eqsv93VELN1K4SK #KastriertePhilosophen #LeipzigD.C. #NormalRecords #Hiphop #Experimental #ChamberRock #ChamberMusic#RockOpera #KatrinAchinger #MatthiasArfmann #AcousticMusic #TheD.C.Orchestra #NickEnEsch #LuciaWojdak #JochenSpringer #SabineWorthmann #RüdigerKlose #ChristianLiebisch #BerndVonOstrowski #AndyGiorbino
Experimental chamber Rock NORMAL RECORDS 不明Dr K2
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Mutter “Ich Schäme Mich Gedanken Zu Haben Die Andere Menschen In Ihrer Würde Verletzen”
Die Tödliche Dorisのレーベルからアルバムを出したMutter (ムッター: 「母」の意味)とは何者か⁉️メンバーは、Kerl Fieser (B), Florian Koerner von Gustorf (Dr), Frank Behnke (G), Max Müller (Vo)の4人組で、独逸ベルリンで、1986年に結成されています。それでピーンと来たので、「クラウトロック大全」を調べてみました。何と!VoのMax MüllerはあのDie Tödliche DorisのメンバーWolfgang Müllerの実弟とのこと。しかも現在も活動したいるらしいです。Wikiは独逸語版しかないので、和訳は諦めました(すまん!)。私はこのバンドの前身Campingsex (これもカッコ良いバンドです)は、YouTubeで少し聴いただけなので、一概には言えませんが、Mutterは、Campingsexよりもやや重さを減らしたSwansとややダウンテンポしたSonic Youthと合体のような音楽だと感じました。基本的には速さではなく、遅さと重さに特徴があるバンドだなぁと思います。裏ジャケにメンバーの写真があるのですが、寒々としたベルリンの街を歩く、4人の姿は、正しく、この不協和音な音を体現しているように感じます。A1”Einleitung”は謎なテープの音だけですし、他の曲では逆回転を使ったり、ループさせたりと、音楽的にも良い意味でのギミックを使っています。Mutterのその後の音楽は聴いていませんので、何とも言えませんが、結構、このアルバムは掘り出し物だと思います。スラッジーでロウ(raw)なロックが好きな人には堪らないでしょう(私もその口です)。では皆さん、聴いてみましょう! A1 “Einleitung” (0:41) A2 “Was” (5:21) A3 “Augen” (4:08) A4 “Es Juckt” (2:54) A5 “Hören” (6:11) A6 “Langeweile” (0:44) A7 “XXX” (2:58) B1 “Alt Und Schwul” (4:39) B2 “Recht” (5:58) B3 “Schweineknie” (5:23) B4 “Ohne Diese Dinge Leben” (4:24) https://youtu.be/sqM7lmsQ30I?si=ixsq4jIaXrU9iI6H #Mutter #IchSchämeMichGedankenZuHabenDieAndereMenschenInIhrerWürdeVerletzen #DieTödlicheDorisSchallplatten #GermanRock #SludgeCore #Raw #Swans #SonicYouth #NoWave #Campingsex #MaxMüller #KerlFieser #FlorianKoernerVonGustorf #FrankBehnke
Sludge-Core / No Wave Die Tödliche Doris Schallplatten 1000円Dr K2
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The Fall “458489 A Sides”
意外とこのバンド好きな人、多いんだよね。と言う訳でThe Fallが登場です。このバンドも息が長かったので、バイオグラフィーは大変かなぁと心配しつつ書いてみます。その前に、このアルバムは1984-1989年にリリースしたシングルのA面の曲を集めたセルフ・コンピで、同時期にB面の曲だけ集めた作品もあります(私は未聴、すまん!こっちの方が聴きたい!)。Voでフロントマンで、唯一のオリジナルメンバーであるMark E. Smithを中心に、1976年にManchesterで結成されます。その時のメンバーは、Mark (Vo), Martin Bramah (G), Una Baines (Perc→Kbd), Tony Friel (B)です。彼等は各々が書いたものを見せ合ったり、ドラッグを回したりしていたらしいです。そして、彼等はH.P. Lovecraft, Raymond ChandlerやMalcolm Lowryの小説が好きなだけではなく、音楽的にもMonksのようなガレージやThe Stoogesが好きだっただけではなく、CanやVelvet UndergroundやCaptain Beefheartも好きだったとのこと。それで、Markは、1976年にSex PistolsのライブをManchesterで観た後、バンド名をOutsidersにしようと言いますが、Tonyが拒否。Tonyが、カミュの小説「転落(The Fall)」から引用して、The Fallに決まります。Unaは初め、ドラマが決まるまでは、ビスケットの缶を叩いていましたが、ドラムがSteve Ormrodに決まるとKbdにスイッチしました。初ライブは1977年5月23日にNorth West Arts basementでした。基本的にThe Fallの音楽は「反復」から成り立っており、それが本質であるとMarkも明言しています。それで、先述のドラマーほ、他のメンバーと政治的心情が違うとして、その一回でやめてしまいます。代わって、Nuclear AngelのKarl BurnsがDrで加入します。The FallはBuzzcocksのマネージャーRichard Boonの目に止まって、1977年11月に”Bingo-Master's Break-Out”EPを録音をしていますが、結局はこの時はリリースできませんでした。結局、The FallのレコードデビューはManchesterのライブハウスThe Electric Circusでのライブ録音のコンピレーション”Short Circuit: Live at Electric Circus”(1978年)になります。その後、1977-1978年に第一回の大きなメンバーチェンジが行われます。Unaの友達で精神病院で働いていたKay Carrollがマネージャー兼バックVoとして加入しますが、Tonyはそれが気に入らなくて1977年12月に脱退します。この代わりにJonnie Brownが、その後にもEric McGannに代わります。この編成で1978年2月13日のGranada TV showに出演し、”Psycho Mafia”など3曲を披露しています。しかしながら、Una Bainesが、薬物のオーバードーズやそれによる神経衰弱で1978年3月に脱退します。代わりにYvonne Pawlettが加入。更に、ローディーだった16歳のMarc Rileyを新しいBとしてリクルートしてきます。先述のお蔵入りにらなりかけたEPは1978年8月に漸く、Step Forward Recordsからリリースされます。1978年12月に、ほんの1日だけで作ったデビューアルバム”Live at the Witch Trials”が、翌年3月にリリースされます。しかし、その直後、Karl Burns (Dr)が脱退し、1979年4月に代わりにMike Leighが加入します。が、一緒に曲を書いていたMartin Bramah (G)が続けて脱退します。それで、Marc RileyはBからGにスイッチし、Craig Scanlon (G)とSteve Hanley (B)が加入します。2人ともMarc Rileyのバンドメイトだったそうです。Steve Hanleyのベースラインはメロディックで、Mark E. Smithもベタ褒めです。1979年7月30日に3枚目のシングル”Rowche Rumble”をMark E.Smith, Craig Scanlon, Steve Hanley, Mike Leigh, Yvonne Pawlettで録音、その直後にYvonneは脱退しています。それでセカンドアルバム”Dragnet”を1979年10月26 日にリリース。格段に音は良くなっていました。The Fallは4枚目のシングルを1980年1月13日にリリースしますが、Mike Leighが脱退し、その代わりに、Steve Hanleyの弟Paul Hanley (Dr)が加入しますか、当時まだ16歳でまだ学校にも通っていました。その後、パンドはRough Tradeと契約、1980年11月に彼等のサードアルバム”Grotesque (After the Gramme)“をリリース。シングルカットされた”Totally Wired”は英国インディーチャートで1位になりますが、MarkはRough Tradeのポリシーが気に入らなくなり、1981年末に契約を切り、Kamera Recordsと言う小さなレーベルと契約します。その前後で、米国ツアーを計画しましたがが、Paulが若すぎて、ライブハウスで夜は出られない為、ビザが降りませんでした。そこで、再び、Karl Burns (Dr)を仮のメンバーとして加えることにし、米国ツアーを敢行します。帰ってきても、Karlはプレイしたいとのことで、ダブル・ドラムと言う編成になります。1982年3月8日に”Hex Enduction Hour”をKamera Recordsよりリリース、更には1982年9月27日にはアルバム”Room To Live”もリリースしています。しかしながら、Marc Rilayが色んな問題・批判があって、1982年末には解任されます。1983年になると、Rough TradeもKamera Recordsもそれぞれ違うシングルをリリースしています。それで、当時のMarkの米国人の恋人(後に結婚)Brix SmithがGで加入。彼女も曲を書きます。比較的保守的ですが、強力にポップな曲を書きます。その為か、イントロ・コーラス・イントロみたいなオーソドックスな構成の曲が多くなります。また、ファッション的にも変化があって、ワーキング・クラスからすると奇異に映る位、グラマラスで派手な服装になるようにメンバーも指示を与えます。1983年に12月5日にRough Trade では最後となるアルバム”Perverted by Language”をリリース。それがBixが参加した最初のアルバムになります。この時期(1983-1989年)はBixの影響もあって、バンドの音楽性も聴き易くなり、多くのファンを獲得できたのではないでしょうか? シングルだと、Dean Taylorのカバー "There's a Ghost in My House" (1987)やthe Kinksのカバー"Victoria" (1988)がヒットしましたし、彼等の曲 "Hey! Luciani" (1986)や"Hit the North" (1987)もヒットしています。この時期のアルバム”The Wonderful and Frightening World of The Fall”(1984), “This Nation's Saving Grace” (1985), “Bend Sinister “(1986)や”The Frenz Experiment” (1988)は音楽評論家からも概ね良いレスポンスが書かれていたとか。この時、ツアー中にPaul Hanleyが脱退してしまいます。代わりにSimon WolstencroftがDrとして加入します。彼は単独ドラマーになりつつあり、Karl Burnsのドラマーと違って、軽快でファンキーな音を出します。後にSimonは2014年に”You Can Drum But You Can’t Hide”でThe Fallでのドラムをことについてのメモアールを出版しています。ええっと、もうこんなに書いてしまいましたが、1990年代と2000年代についてはまた、機会がありましたら、書くことにします。因みに、リーダーのMark E. Smithは、末期の肺癌と腎癌を患っており、2018年1月24日にManchesterの自宅で亡くなっています。60歳でした。彼の死を持ってThe Fallは活動を停止したことになります。The Fallの1980年代の一番良質な音楽をやっていた頃のことは先に記した通りなので、その時にリリースされた曲をコンパイルした本作品について紹介をしていきたいと思います。 メンバー構成については、前述を参考にして下さい。基本的にはMark E. Smith (Vo, Tape, Piano), Craig Scanlon (G), Steve Hanley (B, A-G) Brix Smith (G, Vo)にPaul Hanlay (Kbd, Dr), Karl Burns (Dr, Perc, B), Simon Wolstencroft (Dr, Perc), Simon Rogers (Kbd, G), Marcia Schofield (Kbd, B-Vo)が時期をずらして加わったりしています。また一回限りではGavin Friday (Vo)やFredrica Federation (G)ですね。初期の野暮ったさは上手く書き換えられており、クリアな音になってますね。タイトなリズム隊とMark E. Smithの非ラップ的スポークン・ヴォーカルがあれば、いつだってThe Fallは最高さと言って言ったのは私の友人だが、その通りだと思いますね。本作を聴いて確信しました。グルグル回るような「反復」が気持ちよいではないですか❗️しかもBrixの加入で、曲に幅ができた感じもします。この次はこの企画盤の裏盤”B Sides”を聴いてみたいですね。個人的にはここら辺のThe Fallを良く聴いていたので(特にB面)、聴き慣れている分、気持ちいいです。皆さんもこの時期のThe Fall、きっと気に入りますよ!是非是非! [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nD8B-4y55KTiLQOItOK-5QyzVEhWevGWA #TheFall #458489ASides BeggarsBanquet #PostPunk #MarkE.Smith #SteveHanley #CraigScanlon #BrixSmith #1984-1989
Post Punk Beggars Banquet 2740円Dr K2
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F.M. Einheit “Stein”
何と!あのEinstürzende Neubautenの創設メンバーにして、頭脳の一角を担っていた”Mufti”ことF.M. Einheitの初ソロ・アルバムです。その名も「石(Stein)」です。F.M. Einheitと言えば、長らくEinstürzende Neubautenでメタル・パーカッションを叩きまくり、時にはハンマードリルで会場を破壊、或いは火をつけたりとかなりヤバい人と言うイメージがありますが、彼は1970年代にはハンブルクのパンクバンドAbwärtsのメンバーであったり、Palais Schaumburgのメンバーでもありました。その後、Neubautenに参加する訳ですが、先述したようにかなり過激なライブをやっていました。その一方で、ハンドメイドの「楽器」を作り出して Neubautenでも使用しています。またNeubautenに影響を受けたKMFDMやGoethes Erbenともコラボをやっていますし、Diamanda Galás, Mona Mur, Andreas Ammer, Ulrike Haageのような多彩なアーティストともコラボや参加でアルバムを出しています。 そんな彼の初のソロアルバムですが、どうも煮え切らないと言うか、大人し目の曲が多いですね。そして、Neubautenが段々「曲」らしくなっていくのに対して、ソロではアブストラクトでより深みのある実験性をを実践しているように思えます。詳しいクレジットは無いのですが、von Voovなる人物と一緒に録音(プロデュース?)したようです(これも独逸語なのでハッキリとは理解できてませんが)。Wikiによると、この頃、F.M. Einheitは、ベルリンのRainbirdsのメンバーでもあるUlrike HaageとKatharina Franckと一緒に、Steinと言うバンドのメンバーでもあったと書いてあるのですが、現物にはそのような記述はありません。なので、真相は謎のままです。内容的には、かなりリズムに気を使って演奏しているようで、そのヴァリエーションの広さに驚きます。また、UlrikeかKatharinaかは不明ですが、Diamanda Galasを彷彿させる女性ヴォーカルも聞くことができます。シーケンサーによるベースラインや不明瞭なサウンド・エフェクトもありで、聴き込むとスルメのように味が出てきますね。それ程過激な音楽では無いですが、このような地味ながら細部に拘った音楽がその時期の彼が求めていた音楽なのかもしれないですね。しかしながら、ドラマティックな展開もあり、少しだけワグナーを思い起こしました。また、リズムセクションではEBMとの親和性もあり、Neubautenとは違った音志向も聴いて取れます。そんな彼の音楽にも触れてみて下さい。もしかしたら、私の気付かない何らかの発見がありますよ。出来れば是非爆音で❗️ [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL8mWuGQuzRbbEHtZcKBTDbZPjdQxYVTxQ #F.M.Einheit #Stein #SomeBizarre #SoloAlbum #EinstürzendeNeubauten #FirstAlbum #Industrial #Experimental #SoundDesign #UlrikeHaage #KatharinaFranck #VonVoov
Industrial / Experimental Some Bizarre 不明Dr K2
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AMM “Combine and Laminates”
1965年から現在まで、ラジカルにしてアクティブな即興グループAMMの1990年に行ったライブの模様を収めた,彼等の9枚目のアルバムです。AMMは Keith Rowe (G)とLou Gare (Sax)とEddie Prévost (Dr)が会合して出来た即興演奏グループで、それから現在に至るまで、様々なミュージシャンが入れ替わり立ち替わりして継続しています。そのメンバーの遍歴だけで膨大な量になりますので、ここでは割愛させて頂きます。また前回もある程度、バイオグラフィーを書いてありますので、そちらを参考にして下さい。本アルバムでは、John Tilbury (Piano)とKeith Rowe (G)及びEddie Prévost (Dr)のトリオの編成で、1984年5月25日、シカゴのArts Clubでのライブ演奏から成り、それを1990年にThomas Dimzioがデジタル化し、David PrescottとAl Margolis及びAMMがプロデュースしたモノになります。そして,その内容ですが、時にリリカルに時にドラマチックにピアノを操るJohn、不気味なノイズを放射したりガキガキしたノイズ的奏法で、テーブルトップ・ギターを操るKeith、緩急自在に空間を支配するドラムのEddie、3人の奏でるスポンティーニアスでスリリングな演奏が丸々体験できます。静かなところは落ち着いて、盛り上がるところはめい一杯、と言う風なインタープレイですが、特に盛り上がりそうなバーニング・ポイントの掛け合いが凄いです。AMMは時期によって音が違いますので、何処かで貴方に合う盤が見つかるでしよう。探してみてね。 https://youtu.be/kWazmbqAKLc #AMM #CombineAndLaminates #FreeImprovization #Spontaneous #JohnTilbury #KeithRowe #EddiePrévost #OogusProduction
Free improvisation Pogus Productions 不明Dr K2
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The Legendary Pink Dots “Princess Coldheart”
1980年代より活動する究極のサイケ・ポップあるいは実験的ポップなバンド、それがThe Legendary Pink Dots (LPD)です。膨大な数のリリースがある為、中々、どれが良いとは言えませんが、とりあえずバイオグラフィーを。1980年に英国ロンドンで,アングロ・オランダ人によってLPDは結成されましたが、1984年には本拠をアムステルダムに移します。割と流動的なメンバーで活動をしていますが、コアメンバーがいます。それはEdward Ka-Spel (Vo, Songwrighting, Kbd)とPhil Knight (Kbd)の二人です。この風変わりなバンド名は、スタジオのピアノの鍵盤の上に付いていたピンク色のシミにインスパイアされて,突如、名付けられたそうです。LPDは1980年代ではMirrordotやInPhazeからアルバムをリリースしていましたが、1985年に Play It Again Sam Recordsと契約して、”The Lovers”をリリースしています。本作品も同レーベルよりリリースされています。因みに、LPDはメインストリームなバンドではなかったのですが、1988年にはUSツアーをやって成功を収めています。その時のメンツはEdwardとPhilの他にNiels van Hoornblower (Horns)とBob Pistoor (G)か加わった形で活動していました。その後、Bobが癌で死亡し、代わりにMartijn de Kleerが加入、更にドラマーとしてRyan Mooreが加入しています。1995年にはメキシコで2500人ものファンを沸かせています、兎に角、Edwardの作曲能力が半端ではなく、このLPDの曲以外にもソロ作品もバンバン出しています。因みに、2012年の段階では、メンバーはEdward Ka-Spel (Vo, Kbd, Songwriter), Phil “The Silverman” Knight (Kbd, Electronics), Erik Drost (G), Raymond Steeg (Live Sound Engineer)となっており、現在も活動を続けています。そして、LPDの音楽性も多様で、ネオ・サイケ、アヴァン・ロック、アンビエント、エレクトロニカ、プログレ・ジャズ、ゴス・ロックなとなど色々言われてますが、その雑食性が最大の魅力かなと思います。それは初心者にはどの作品を聴けば良いかを示唆し辛いですね。かく言う私も、LPDには好きな作品と苦手な作品があります。それで、今回のマキシシングルですが、これは私には当たりでしたね。複雑なアレンジや展開を示すキーボードやシンセに、Edwardのヴォーカルが変調されて絡みつきます。多分、コード進行は比較的単純だと思うのですが、アレンジ力が半端無いです。また、 このマキシシングルは、1990年にリリースされた彼等のアルバム” Crushed Velvet Apocalypse”からのシングルカットでもあり、この時のメンバーは、Qa'SepelことEdward Ka-Spel (Vo, Kbd), The Silver ManことPhil Knight (Kbd, Sampler, Devices, Perc), Bob Pistoor (G, Sitar, B), Niels van Hoorn (Flute, Sax, Bass-Clarinet), Hanz Myer (Electronics, Oboe, Tymphanis)の4人となっています。B2 ”The Collector”と言う曲は初期レジデンツをも想起させる不安定な音程なんですが、何となくケルティックな不気味さも感じられますね。そうなんですよ、結構、根っこにはケルト的要素があるのでは?と思ってます。歌詞はよくは分かりませんが、シド・バレットの影響も示唆されています。また、音楽的にはCan, Faust, Brainticketなどの影響も指摘されてますね。聴けば聴く程、味のある音楽ですので、興味がある方は是非、LPDの音楽に触れてみて下さい。 クレジット曲順 A “Princess Coldheart” (6:40) B1 “The Pleasure Palace” (8:10) B2 “The Collector” )5:20 Side A “Princess Coldheart” https://youtu.be/t-hZiGCV1UM #LegendaryPinkDots #PrincessColdheart #APlayItAgainSamRecords #MaxiSingle #Psychederic #Keyboards #Pop #EdwatdKa-Spel #QaSepel #PhilKnight #TheSilverMan #NielsVanHoorn #HanzMyer
Experimental / Psychedelic Pop A Play It Again Sam Records 不明Dr K2
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Kapotte Musiek “History Is What Was”
Kapotte Musiekはオランダの音響派ノイズ・バンドで、1984年にFrans de WaardらによってNijmegen,で結成されています。ここら辺のことは以前に書きましたので、そちらを参考にしてください。Kapotte Musiekは数本のカセット作品を出した後、1990年に彼等のファーストアルバム(LP)である本作を同じオランダのIF Recordsよりリリースしました。この時期はまだPCやラップトップを使われておらず、テープループの作製やピッチの変化など、かなりアナログな手法で、曲を仕上げています。本作品でも,かなりアブストラクトな曲が大半を占めており、どのようにその音素材を入手したかは不明です。まだ、細かい操作や変調は行っておらず、チープな味わいのある音響系ノイズになっています。元の音源は不明ですが、何かコンタクトマイクで拾った音でしようか? それ程凝った音作りでないですが、その稚拙な感じが微笑ましいですね。そして、彼等は、ここら辺から音響系ノイズの道を進んでいくことになります。この作品のA面B面にはレコードにlocked grooveが作られているので、その度に針を上げないといけない仕様になっています。オランダの音響系地下シーンは正にここから始まったと言えるでしょう。そして、Fransは,後にStaalPlaatの傘下に入るKorn Plasticsを1984年に設立し、他の音響系ノイズミュージックを世に送り出していきます。そんなオランダ、否、欧州の実験音楽シーンの中心になったFrans de WaadのKapotte Musiekの初期衝動が詰まった本作品も聴いてみて下さい。 “Element” https://youtu.be/DUntK3oyUQQ “The Valley of Death” https://youtu.be/RJrkct3Ny7c #KapotteMusiek #HistoryIsWhatWas #FransDeWaad #IFRecords #Holland
Experimental, Electro-acoustic IF Records 不明Dr K2
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The New Blockaders with Ferial Confine “Final Recordings”
ご存知、The New Blockaders (TNB)がFerial Confineの協力の元、独逸のChristoph HeemanのレーベルDom Bartwuchsよりリリースしたアルバム”Final Recordings”です。TNBについては少しバイオグラフィーを書いておきます。TNBとは、英国人Phillip & Richard Rupenus兄弟を中心としたBladder Fraskを母体として、1980年代初期に登場した不定形グループで、主に金属の摩擦音や打撃音などの音をミックスした曲を作るベテラン・ノイズ・ユニットです。そんな彼等の1982年にRRRecordsからリリースされたファーストアルバム ”Changez Les Blockeurs”で、最も有名な声明文があります。他の雑誌などでも掲載されていますので、ここでは訳文は書きませんが、締めに書かれたこと文章が彼等の真の姿勢です「アンチアートすらもアートである。故に我々はそれも拒絶する」と。強い意志を感じますね。それで、今回のタイトルは”Final Recordings”とされているにも関わらず、全然「ファイナル」ではなかった訳ですが(苦笑)、そこら辺の「かまし」が如何にもTNBっぽい(或いはRichard Rupenusっぽい)ですね。一方、本作品に協力したFerial Confineは、音響系ノイズの最右翼の一人Andrew Chalkのソロノイズ・ユニットですが、Ferial Confineとしての活動は1986年までとなっています(本名名義ではその後も活動しています)。どのように協力したのかは不明ですね。多分,音源の提供かエンジニアリングかと思いますが、クレジットが無いので不明です。それで、内容についてですが、両面共に「金属音のシンフォニー」とも言える問答無用のストロング・スタイルのノイズです。ただし、それはEinstrutzende Neubautenのように「音楽」にする為の打撃音では無く、「音楽になることを拒絶」する為の摩擦音などが主体となっているように思います。フィードバック音も含めて、兎に角,キリキリ・ガチャガチャした音塊ですので、割と聴く人を選ぶノイズかな?と思います。それでも、本作品は名盤であるので、是非、皆さん,聴いてみてください。勿論、爆音で❗️ https://youtu.be/vA5DvY84xlE #TheNewBlockaders #FinalRecordings #FerialConfine #DomBartwuchs #RichardRepenus #PhillipRupenus #AndrewChalk #MetalJunk #Anti
Noise Dom Bartwuchs 不明Dr K2
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Organum & The New Blockaders “Wrack (In 4 Parts)”
遂にやってきました❗️Organum & The New Blockaders (TNB)の決定版”Wrack (In 4 Parts)”の登場です❗️ OrganumはDavid Jackmanのソロノイズプロジェクトと言うことは以前に紹介しましたが、TNBは?と言うと、Richard & Philip D Rupenus兄弟を中心にした英国のノイズプロジェクトです。この英国の2つのノイズプロジェクトについては既に書いてありますので、そちらを参照して下さい。それで、通称 ”Organum/ TNB”の ”Wrack (In 4 Parts)”ですが、かなりTNBのノイズ度が高いです。しかしそこに入っている持続音はOrganumの音かな?金属ジャンクをギコギコ/ガチャガチャと擦ったりして出た音を増幅・変調した音源と金属質なギーって言う持続音を(一発?)録音した曲が4つのパートに分かれて収められています。どれも同じように聴こえますが、多分、何回か演奏してみて、良かった部分だけを取り出したのでは?と思います。この辺りの作品は、正に私の趣味にピッタリ合うと言うか、私も同様の演奏をしていたので、親近感が湧きます(今聴くと、私の”The Rust”[前回参照のこと]とほぼほぼ同じ録音仕方をしているのでは?と思います)。多分の両者のコラボ音源としては最高の作品ではないでしょうか?また、限定でクリア盤で余計な情報が無いなので、ちょっと素っ気ない感じもしますが、そこがまた、彼ららしいと言えばらしいですね。本来は45回転ですが、33 1/3回転でも聴けます笑) あとレーベルのDom Bartwuchsですが、これはH.N.A.S.のChristoph Heemannが1989-1992年にやっていたDOMのサブレーベルです。役者は全て揃ったと言う感じですね。音圧もちゃんとあって、聴き応えも満足です。私の愛聴盤の一つですね。クリア盤は限定なので、今からの入手は難しいかと思いますが、メタル・ジャンク・ノイズの金字塔なので、是非とも探してゲットして下さい。 https://youtu.be/yQ7kTvpt3vs #Organum #TheNewBlockaders #Wrack #DomWartwuchs #ChristophHeemann #MetalJunk
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