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NHK大河ドラマ・ストーリー 黄金の日日
1978年1月10日発行。昭和53年に放映された大河ドラマ『黄金の日日』のガイドブックという体は同フロアに展示の『花神』のそれと同様ですが、それなりの変化は見られました。まず、本のサイズがA4版からB5版に、そして内容的には出演俳優の紹介欄が格段に充実しました。ですので、役名と俳優名を把握するのが前作の場合よりかなり容易になり、その点に関しては有難かったです。あと、原作者の城山三郎氏や脚本の市川森一氏の寄稿も、今読み返してみても興味深い内容です。要するに、本作はそれまでの原作の小説ありきではなく、大河ドラマ制作のためにこの両者が内容をすり合わせつつ、それぞれのフィールドで執筆を行ったという、画期的な取り組みを行ったということだそうで、その是非はともかくとして、チャレンジはしていたのだ、ということは再認識できました。もっとも、オン・タイムでこのドラマを観ていた当時はそんなことは全く意識していなかったのですが…。
今回、本アイテムを展示・登録するにあたり、上記の出演俳優の紹介欄を読み返すにつけ、すでに鬼籍に入られた方々も数多く掲載されており、改めて時の流れを感じますが、なかでも洗礼名モニカ役の夏目雅子の欄には惹きつけられました。彼女は、同年後半から放映されたテレビドラマ『西遊記』の三蔵法師役で俳優としての確固たる地位を確立したと言えるのでしょうが、その気配がこの『黄金の日日』での出演シーンでも垣間見えていたような気がします。
と、ここまでは割と肯定的なことを述べてきましたが、1年を見通しての正直な感想は「このドラマはそれほど面白くはなかった」というのが、40年以上経過した現在においても変わらない見解かな。その理由を挙げてもいいのですが、何か死者に鞭打つような心境になりそうなので、それは控えさせて戴きます。
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