200クラシック用語事典

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 1994年2月25日発行。タイトルに「事典」とありますが、ここで取り上げるくらいですから、いわゆる「楽典」で学ぶような用語の解説本ではありません。もちろん、その要素もないわけではないですが、要はクラシック音楽を日常的に楽しむためにその意味を踏まえておいても損はないような用語を集めてそれぞれに解説を加えたもので、当然のことながらその中身は一筋縄ではいきません。例えば、用語の一つ目が「作曲/作曲家」、二つ目が「作品」ですが、はっきり言って解説になっていません。だったらダメなのか、というとそうではなく、「これらの言葉について限られた字数で何か書け」と依頼された作曲家の吉松隆氏が、彼流の肩の力を抜けたコメントをしており、それがまた楽しかったりします。そして本書で最も興味深いのが「クラシック・グルメのためのおいしさ表現ワード集」で挙げられている用語で、例えば、完成度、円熟、音楽性、人間味/人間性、精神性、色彩感、説得力のある、絶妙の、などがあるのですが、どんな解説・コメントなのでしょうね。
#クラシック音楽 

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