2021/1/21 万波球状岩アーカイブ

初版 2021/01/20 17:37

改訂 2022/09/07 12:43


公開日:2021/1/21

1969年の「飛騨変成帯の球状岩」という論文に未公表として万波の転石が記載されています。

万波高原は標高950m〜1100mの細長い高原で明治期に開墾が本格的に始められましたが、自然の厳しさから昭和10年には無住の地になったそうです。この高冷地を岐阜県は農地開発します。全体計画63.2ha・総事業費1453百万円・昭和62年着工、3年間施工した時点で耕作土が不足しました。当初危惧した予想通りと言いますから日本の農業政策はどうかしています。現在は一部の耕地で短い雪のない期間にブランド"万波そば"が栽培されています。

初めての訪問は2018年10月でした。酷道471号から林道に入り、視界の開けた万波川の広い河原が印象的でした。以来、幾度か訪問しましたが球状岩と呼べる転石は1個のみです。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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