2021/1/16 笠貝島球状斑れい岩アーカイブ

初版 2021/01/16 17:54

改訂 2022/09/07 12:43

公開日:2021/1/16

球状岩の産地は人里離れた秘境ばかりです。笠貝島は牡鹿半島周辺の島嶼群、女川町の中心部から約13km沖合に位置する無人島です。海域にはラッコが生息しており、江島列島は海鳥の楽園です。島の上陸は制限されているようなので露頭の確認はできませんが、ネット情報では持ち去られて少なくなっているようです。江島では重い性質から漬物石に利用されたり、学校の門柱に装飾として使われています。

展示標本は埼玉県の古物商から2017年にヤフオクに出品されていました。重量から直接引き取りが敬遠されたのでしょう、格安でGETしました。(引き取りに要する交通費は馬鹿になりませんでしたが…)店主によれば都内からの出物だそうで、詳細な出自は不明だそうです。

1人では移動もできない重量はどうにかしなければなりません。近所の石材店に持ち込み解体です。標本を切り分け、残りを2枚におろします。やっと1人で運べる重さの石は未だに用途が決まっていません。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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