2021/1/9 銭石アーカイブ

初版 2021/01/09 17:59

改訂 2022/09/07 12:43

公開日:2021/1/9

万古川の球状岩は古くから地元で"銭石"と呼ばれていました。研究者は二軒屋から遡上し露頭を探したのですが、険しい地形に阻まれて産地は久しく謎でした。2007年、飯田市千代地区の万古渓谷不動滝下流で露頭発見の報告がされます。

現地はアマゴが飛び跳ねる秘境です。ゴルジュ帯をへつったり高まきしたり、それなりの装備が必要です。過去には遭難者が出た際に、ヘリも使えない急峻な地形で大変だったと釣り人に聞きました。

私は2度不動滝にチャレンジしたのですが体力的に無理、断念しました。記述によれば球状岩の露頭は幅50m・高さ20mほどのオーバーハングした崖で、露頭に近づくことはできないとされており、転石を発見できれば上出来です(2019.9撮影)。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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