2020/7/29 金野の球状花崗岩

初版 2020/07/30 17:57

改訂 2022/09/07 12:43

公開日:2020/7/30

1974年に「長野県金野における球状構造の発見と天竜峡花こう岩の成因についてのその意義」と題する論文が出ています。球状構造の花崗岩は確認しなくてはなりません。

現地は道路が再整備され、論文にある旧道は途切れとぎれ、名勝天龍峡の急峻な地形もあり露頭の確認はできません。"発見できず"が結論です。よくあることです。論文だけの古典産地、いつの日にか新たな露頭が現れ再確認されるかもしれません。

金野といえばJR飯田線の秘境駅として有名です。2017年の乗車人員が0.54人/日、一部の普通電車が通過する駅です。最近はこの駅で降車して天竜峡駅まで歩く秘境駅ウォーキングで集客しているようです。暴れ川と呼ばれる天竜川、梅雨の長雨で「どっどど どどうど どどうど どどう」です。ゆったり川下りの船遊び、馬肉料理にリンゴ狩りはまたの機会です。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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