2020/6/27 宮守球状斑れい岩の露頭は何処?

初版 2020/07/02 18:02

改訂 2022/09/07 12:43

公開日:2020/7/2

宮守球状斑れい岩の採取地の状況を把握します。現地は樹木を伐採したばかりで地盤が確認できます。チャンスです。お願いして山に入らせていただきました。

調査報告書によれば付近の地質は古生層であるフォルンフェルスと断層で接する遠野花崗岩体です。分離した球状岩は「細粒で緻密な球状体のみが風化を免れ、球状斑れい岩由来の残留土、あるいはこれからもたらされた崩積土の可能性が高い」と記されています。同感です。表土には、コアストーンのような周囲の風化した丸くて重い苦鉄質の岩石が埋もれています。この石のように二次堆積物が道路工事の際に多数見つかった模様です。露出する岩盤は蛇紋岩?花崗岩質マイロナイト?フォルンフェルスとは顔付が違う感じです。細かに叩いて調査すべきですが、時間に余裕がありません。和山沢上流の採石場と中流の民家の石垣からの発見、長泉寺にある1m大の球状岩の岩塊、採取された球状岩の摩滅状況を考えれば供給した岩体は近くにあるはずです。

老人会のおばあちゃん達が花壇を整備しています。挨拶して雑談です。方言で半分ぐらいは意味がわからない、多分こちらの話も半分ぐらいは伝わっていないでしょう。両者で25%です。しかし、同じ日本人です、心が繋がります。おばあちゃんの「ハンレイガンモッテイキナサイ」の言葉に甘えて頂戴しました。ありがとうございます。最高のプレゼントです。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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