2019/12/14 熊野川の球状岩

初版 2019/12/14 21:48

改訂 2022/09/07 12:43

公開日:2019/12/14

山口大学地球科学標本室のHPを覗いていると富山県常願寺川の球状岩の隣に”富山県熊野川の球状岩”が掲載されています。標本は比較的角ばった礫です。球顆はマトリックス部分に質が類似した角閃岩様の不規則な岩片を核として、同心円状に外殻がとりまいている様子が観察できます。一見、多久の球状閃緑岩に似ています。

早速Google Mapsで検索すると、常願寺川に向かう道中いつも横切る河川です。資料収集が足りません、反省です。熊野川は常願寺川の極近くを流れているにもかかわらず、水系は神通川です。行かねばなりますまい。

現地は草に覆われてはいますが礫は豊富、岩石の種類も多種です。花崗岩~閃緑岩に分類される岩石は、よくもまれた感じのもの、捕獲岩を含むもの、層状に岩相が異なるものなど球状岩のニオイがプンプンです。山口大学の標本とは岩相が違いますが、?と感じる標本を採取出来ました。来年は時間をかけて探査の予定です。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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