MC ROKKOR-PF 55mm F1.7

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解放F値がF1.8じゃなくてF1.7というちょっと半端な開放F値がマニアックです。でもロッコールレンズにはF1.7のレンズというのはけっこうあったりします。例えば,有名な中望遠レンズのMC ROKKORの85mmもF1.7です。

このレンズは,おそらく1966年に登場しています。フィルター径が52mmでこれ以前の多くのauto rokkorやmc rokkor (いずれもフィルター径55mm)よりも少しだけ小型化していますが最短撮影距離が55cmであと一歩が寄れない,という微妙なスペックです。これも想像ですが,このレンズはAuto Rokkorの55mm F2の光学系を引き継いでMC化を果たしたものだと思われます。

焦点距離が50mmよりもちょっと長い55mmで古い時代によくあった焦点距離の標準レンズで,かつ,寄れないというのがいかにも普及版レンズという感じを醸し出しています。でも,ちょっと頑張って解放F値は1.8ではなくて1.7。小型化,微妙な明るさ,最短撮影距離のトレードオフのなかで普及型としてアピールポイントをどこに置くか悩んだ末に,わかりやすい解放F値の明るさをアピールするという落とし所に持ってきたというのはたいへん興味深いものがあります。

この個体も新宿クラシックカメラ博でジャンク箱から救出してきた個体です。そんなにひどい状態だったわけでもなく,前後のレンズをお掃除したら普通に使えそうになりました。で,実際,普通に使えています。

このレンズによる作例は,
https://mor-s-photo.blogspot.com/search/label/MC%20ROKKOR-PF%2055mm%20F1.7
に置いています。

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