ミニシアター的! 映画がもっともっと好きになる本 大高宏雄

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 1998年7月20日発行。著者の大高氏は、この紹介文を作成している段階(2021年5月)においても『キネマ旬報』や『日刊ゲンダイ』などに寄稿するなど活動している映画ジャーナリストで、ネット検索で多数の著書の存在も確認できましたが、私はこの名前を失念していました。ただ、氏による何らかの寄稿文は多分読んだことはあるのでしょうね。
 さて、本書はざっくり言うと1998年頃の日本のミニシアター事情を綴ったもので、それなりに楽しめる内容でした。というのも、私自身がミニシアターブームの勃興から拡大、安定になる過程を観客として体現したからで、記述の内容によっては骨身に染みて理解できる事項もあり、共感したり、あるいは反論を持ったりと、多少興奮しながら読み進みました。主な内容は、ミニシアターの変遷、各劇場の現状解説とそれについてのコメント、ミニシアター上映作品のヒット作の解説などですが、私個人としては、やはり「ミニシアターの変遷」譚が興味深かったですね。各ミニシアターについてはいずれ語りたいと思っていますのでここでは内容そのものにはここでは踏み込みませんが、20年以上経過した時点でのミニシアターの現状を鑑みるに、本書内で氏の危惧していたことがある程度現実化してしまってたのは、氏がそれなりに慧眼であった、でもそれは残念な結果(劇場の閉館、消滅)でもあったということでしょう。あと、個人的には「俳優座シネマテン」・「俳優座トーキーナイト」にも触れて欲しかったし、1,980年代後半の「ヘラルド・クラシックス」の上映館についても言及があってもよかったとも思いましたが、その辺はいずれ私なりに振り返りたいですね。
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