Gerechtigkeits Liga “Hypnotischer Existenzialismus”

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正義同盟を意味する独逸語のGerechtigkeits Liga(「ゲレヒティクカイツ・リガ」かな?以下G.L.と表記する)は西ドイツのBremenで1981年に結成されています。中心人物はTill Brüggemannで、それからカセット、ヴァイナル、VHSなどの媒体を多数リリースしており、本作“Hypnotischer Existenzialismus (催眠的実存主義の意?)”を初のコンセプチュアル・アルバムとして、SPKで有名なSide Effect Recordsより1985年にリリースしています(その前に12インチ”The Game Must Go On”をリリースしてます)。その時のメンツはTillとThomas Furchとのデュオでした。しかし、中央ヨーロッパや米国での人気もあって、この作品は翌年、米国SFのThermidor Recordsより再発されています。そして、1987年にはTillはロンドンに移っています。彼等は1980年代から1990年初期までは主にメール・アートやカセット・カルチャーの世界で活動しており、国際コンピなどで聴くことが出来るようでした。その後、沈黙しますが、Tillはライブをやろうと決意し、メンツを変えています。そして2006年にミュージシャンでプロデューサーであるDJ Ragnarの協力の元、ライブ活動を始めます。同年にはIsegrimm RecordsがアンソロジーCDをリリース、また2008年にはVinyl-On-Demandが過去作の2枚組LP+7inchシングル+DVD(初期のVHSの再発)のボックスセットをリリースしています。その後も、多数のヴァイナルなどをリリースしていますが、2011年には自身のレーベルZyklusより”Dystopia”LPをリリースします。この作品には古い友達であるJohn Murphy(Kraang)が参加しています。Johnは2015年に死去しますが、彼のやってたパンドLast Dominion Lostに、彼の死後Tillは加入し、元々のG.L.は消滅したようです。
それで、本作品ですが、適度にトライバルなリズムを使い、その上で、テープ音やそれらのショート・ループ、更には過剰なディレイをかけた電子音が横わると言う、如何にもSPKのグレアムが好きそうなインダストリアル・ミュージックに仕上げでいます。メール・アートの地下人脈で培った音楽ですね(私もメール・アートをやっていたので、何となく分かります)。意外とヴォイスは入れないのが、彼等のスタイルでしようか?割と短かい曲が多いのですが、それだけアイデアがあったのでしよう。そんなTillが率いたG.L.の地下工業音楽はどうでしょうか?

https://youtu.be/nTOgbwLvaYQ

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