Sprung Aus Den Wolken “Early Recordings”

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Sprung Aus Den Wolken (「シュプルンク・アウス・デン・ヴォルケン」と呼ぶ。以下、SADWと表記)のことを覚えていますか? SADWは、1980年12月にKiddy Citnyのソロ・プロジェクトとして活動を開始しています。彼はそれ以前にInri Intrigoで活動してました。そして、1980年代初期に、Einstrutzende Neubauten やMechanik Destrüktiw Komandöhらと共に「天才的ディレタント(Geniale Dilletanten)運動」に加わります。この運動はダダやフルクサスなどに影響を受けて、音楽、絵画、演劇などジャンルに捉われず、とにかく面白い新しいことをしようとして集まったアーティスト(もどき)が、短い間でしたが、行っていた活動です(わざと綴りが間違ったまま、使われている)。そこで揉まれたSADWは色んな人をメンバーに迎え入れたり、脱退させたりしています。関係者は首謀者Kiddy Cintyの他、Alexander Hacke(早熟の天才、ノイバウテンのメンバーでもあった), Fred Alpi, Jochen Arbeit, Piet Essens及びThierry Noirが在籍していました。最初期は、Kiddyが立ち上げたレーベルDas Casseten Combinatからカセットをリリースしていましたが、その内、別の自分達のレーベルFaux Pasや仏Les Disques Du Soleil Et De L'Acieからもヴァイナルやカセットのフォーマットで多数リリースしていきます。意外とマイペースで活動しており、2011年まではオフィシャルでリリースが認められます。彼等の1985年の曲"Pas Attendre"はWim Wendersの映画"Wings of Desire"で使われており、ちょっとしたアングラ・ヒットになっています。1990年代はやや沈黙していましたが、KiddyはRenault Schubertともにデュオで活動を再開し、異端のエレクトロ・クラッシュ・バンドことFILM 2の協力の元、昔から変わらない音楽を作り出しています。
それで本作品ですが、最後の1曲を除いて、1981(-1982)年に作られた未発表音源或いは少数リリースされたカセットやシングルからの音源から成ります。チャカポコしたリズムボックスや、何ともハーモニーやリズムを見事に外したトライバル(?)な曲が収められており、彼等の初期の音楽を知ることができると言う意味で、有難い選曲となっています。ドコドコしたドラムやリズム、独逸語の歌詞、短い曲、不明瞭な電子音(シンセ音音)、どれを取っても、正しくNeue Deutsche Welle(NDW: German New Wave)の王道とも言える音楽です。SADWが聴ければ、貴方もNDWをきっと好きになれると思いますよ。一度、聴いてみて下さい。

“Es Reicht-noch Lange Nicht”
https://youtu.be/pbD56JBQxH4

“Pas Attendre”
https://youtu.be/RorwWxGwq20

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