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Ptôse Production “Early Recordings 79-83”
出ました!仏の地下実験ポップ界の一大勢力Ptôse (プトーズ)またの名をPtôse Productionの初期の音源を集めた2枚組のセルフ・コンピ・アルバム”Early Recordings 79-83“の登場です!版元は独のVinyl On Demandです(毎回、欲しいものばかりなのに、限定品なので困ってしまいます)。Ptôse Productionのバイオグラフィーについては、前回ご紹介していますので、そちらをご参照下さい。この時期のメンバーは、Lionel Jarlan, Benoît Jarlan, Pascal ‘ZZe’ Elineauの3人です。この2枚組のA面では、A1-A6はPPP K005(PPPとは、彼等のレーベルPtôse Production Présenteの略で、K001とはカセット・フォーマットでのリリースのカタログ番号のことです)“Hand-made Electronics”から、A7-A8は、PPP K003 “Seigneurs des Mouches"からの選曲で、B面は、PPP K006 “Apparaitre”からの選曲となっており、C面では、C1-C7は、PPP K009 “Moxisylyte N.”からの選曲で、C8は、仏レーベルSordide SentimentalからのシングルSS45001 “Women In The Moon”の曲となっており、D面では、D1-D4は、PPP K015 “Poisson Soluble”から、D5-D7は、PPP K019 “Night Of The Reptiles”からの選曲と、D8はPPP K018 カセットコンピ “Assemblée Générale 4”に収録した曲から成っています。また、C7は、日本のレーベルPinacotheka RecordsのコンピLP “なまこじょしこおせえ/Infecund Infection”に、また、D2は、仏レーベルAAAのコンピLP “Douze Pour Un”に、または、D4は、米国レーベルIdiosyncraticsのコンピ・カセット”On-Slaught No. 5”にも収録されています。それでは、各曲について紹介していきましょう。 ◼️Tracks From PPP K003 and PPP K005 (1979-1980) ★A1 “Interlude” (2:44)は、ミニマルなシーケンスから成る曲で、ピコったシンセが絡む曲で、ドラムマシンのアレンジが多彩。 ★A2 “The Baby's Song” (3:52)は、シーケンスに早回しVoと物音系Percからユーモラスな曲。後半のシンセも出鱈目で面白い。 ★A3 “Ouch!” (1:46)は、モヤったシーケンスに、鶏の首を絞めたようなVoから成る小曲。 ★A4 “Fernsehapparat / TV” (3:37)は、直線的シーケンスが多層化していき、合ってるかどうかも不明な曲。声も入っていますが、メロディは無いです。 ★A5 “Here Comes The Spotnics” (3:32)は、パルス音とホワイトノイズをリズムに、ウニョウニョしたシンセや不明瞭なVoが絡む曲で、The Residentsっぽい。 ★A6 “+Bonus” (1:04)は、ミニマルなシーケンスとキックとPercから成る小曲です。 ★A7 “Effritt” (3:35)も、パルス音のリズムに、ピュンピュンしたシンセが絡む曲で、テープ・スクラッチみたいな音も。 ★A8 “Wise And Busy” (3:20)は、ユニゾンっぽいシーケンスに、通常Voと早回しVoとが絡む、ユーモラスな曲です。シンセも出鱈目なアレンジで入っています。 ◼️Tracks From PPP K006 (1980) ★B1“Voyelles” (2:51)は、ホワホワしたパルス音とシーケンスを中心に聴き取りにくいVoとヘンテコなシンセから成る面白い曲です。 ★B2 “Apparition” (3:10)は、四つ打ちキックとミニマルなシーケンスのリズムに、歪んだGとシンセ音が絡む曲です。 ★B3 “Ritual” (2:11)では、ノイズっぽいバックの音に、明確なカシオトーンのメロディが乗っています。ぴょんぴょんしたシンセも可愛らしい。 ★B4 “Epoche” (2:45)も、不明瞭なパルス音をリズムに、「あー」って言うヴォイスが支配する曲です。 ★B5 “Dance” (1:50)は、シーケンスによるワルツのリズムに、へなへななシンセとGのメロディが乗る小曲です。 ★B6 “La Grande Epreuve” (1:46)も、パルス音によるミニマルなリズムと何ちゃってなシンセによるメロディとホワイトノイズのスネアとから成る小曲です。 ★B7 “Ignobles Limaces” (1:30)でも、不明瞭なリズムで、その代わりにシーケンスがテンポをキープし、途中、変調Voやグニュグニュなシンセも入ってきます。 ★B8 “Le Mort Qui Fuit” (2:49)も、シンセ・パルス音をリズムにユニゾンのようにシンセ音が多層化してくる曲です。 ★B9 “Part La Fenêtre” (2:21)も、キックに近い低音パルス音をリズムにして、ミニマルなシンセが乗る曲で、途中でピョロピョロ/ポワポワしたシンセも入ります。 ◼️Tracks From PPP K009 and SS45001 7" (1981) ★C1 “Proteus Mirabilis” (2:22)では、チープなリズムマシンとミニマルな手弾きシンセにGを弾きまくってます。 ★C2 “Fractions Ribosomales” (3:33)は、チープなリズムマシンとミニマルなシーケンスにGとピアノと言う組合せのインスト曲です。 ★C3 “Corazon” (5:15)も、DR-55のリズムとパルス状の低音シンセに引き攣るG、更に意味の無い鼻歌も!Gと共に段々盛り上がっていきます。 ★C4 “Le Jardin Inconnu” (2:37)も、チープなマシンリズムと手弾きのシンセBに、エレピが絡んでくるインスト曲です。 ★C5 “Légère Altération” (2:57)も、チープなマシンリズムとピコったシンセやらGやらが混然となる曲で、濁声Voも!宅録テクノ? ★C6 “J'ai Mal Au Coeur!” (2:24)は、手弾きシンセBと弱々しいリズムに手拍子と腑抜けたシンセのメロと言うインスト曲です。 ★C7 “Ecrasez La Vermine!” (1:57)は、お馴染みの曲の別アレンジですね。リコーダーとかも使っています。何とも言えないグダグダのVoも良きかな。 ★C8 “Women In The Moon” (4:40)は、直線的で単調なシーケンスに変調Gと不明瞭な変調Voと言う曲で、Ptôseらしい偏執狂的アレンジが光ります。 ◼️Tracks From PPP K015 and PPP K019 (1982-1983) ★D1 “Eat Your Fish” (2:34)は、グレードアップしたリズムマシンとシンセBに、金属的シンセやVoやGが乗る曲で、これも代表曲の別アレンジです。 ★D2 “Boule (Viens Ici!)” (2:35)では、太いシーケンス音とリズムマシンに、子供のようなVoや木琴、Gを使った曲で、これも代表曲の別アレンジです。 ★D3 “Waiting For My Soul” (3:31)も、代表曲の別アレンジで、マシンリズムとシーケンスに、GとなよっとしたVoから成ります。結構、Gのリフがキモです。 ★D4 “Our Only Food” (2:32)は、結構カッコ良いアレンジのサーフっぽい曲で、ここでもGとVoが大活躍です。 ★D5 “Night Of The Reptiles 2” (2:46)も、テンポは早いですが、代表曲の別アレンジです。Vo以外、殆どをシンセで演奏しています。これはカッコ良い! ★D6 “In Your Bush” (1:18)は、似非土俗的リズムとストリングスやVoが面白い曲です。 ★D7 “The Bogyman” (2:29)は、強力なマシンリズムにふんだんに使われたシンセ音とVoやGの掛け合いも興味深いです。 ★D8 “La Nuit Des Sauriens” (3:05)は、一転、ダウンテンポで、スライドGや手弾きシンセ等が、鬱々感を出すような曲です。 私がPtôse Productionを知ったのは、メール・アートをしていた時期で、丁度、1980年〜1983年頃であったので、仏に面白いグループがいると言うことは聞いていたのですが、直接コンタクトは取っていませんでした。今回、聴き直してみて、シアトリカルなVoやスライドGの使用は、The Residentsとの共通点もあるのかな?と思いました。一括りには出来ない程、個性的な音楽ですが、この時期は機材の面でもどんどんグレードアップしていたのが、良く分かりました。もし、1980年代初頭の宅録実験ポップに興味のある方は、入手困難とは思いますが、是非とも聴いてみて下さい❗️ クレジット LP1: Tracks From PPP K003 and PPP K005 A1 “Interlude” (2:44) A2 “The Baby's Song” (3:52) A3 “Ouch!” (1:46) A4 “Fernsehapparat / TV” (3:37) A5 “Here Comes The Spotnics” (3:32) A6 “+Bonus” (1:04) A7 “Effritt” (3:35) A8 “Wise And Busy” (3:20) Tracks From PPP K006 B1“Voyelles” (2:51) B2 “Apparition” (3:10) B3 “Ritual” (2:11) B4 “Epoche” (2:45) B5 “Dance” (1:50) B6 “La Grande Epreuve” (1:46) B7 “Ignobles Limaces” (1:30) B8 “Le Mort Qui Fuit” (2:49) B9 “Part La Fenêtre” (2:21) LP2: Tracks From PPP K009 and SS45001 C1 “Proteus Mirabilis” (2:22) C2 “Fractions Ribosomales” (3:33) C3 “Corazon” (5:15) C4 “Le Jardin Inconnu” (2:37) C5 “Légère Altération” (2:57) C6 “J'ai Mal Au Coeur!” (2:24) C7 “Ecrasez La Vermine!” (1:57) C8 “Women In The Moon” (4:40) Tracks From PPP K015 and PPP K019 D1 “Eat Your Fish” (2:34) D2 “Boule (Viens Ici!)” (2:35) D3 “Waiting For My Soul” (3:31) D4 “Our Only Food” (2:32) D5 “Night Of The Reptiles 2” (2:46) D6 “In Your Bush” (1:18) D7 “The Bogyman” (2:29) D8 “La Nuit Des Sauriens” (3:05) https://youtu.be/3PC2iXdBixU?si=Pxu0pM4C-Lh1Gqzf #PtôseProduction #EarlyRecordings79-83 #VinylOnDemand #SelfCompilation #DoubleAlbums #FrenchUnderground #SynthPop #ExperimentalPop #Synthesizers #1979年-1983年 #PtôseProductionPrésente #K003 #K005 #Hand-MadeElectronics #K006 #Apparaitre #K009 #MoxisylyteN. #SS45001 #WomenInTheMoon #Single #K015 #PoissonSoluble #K019 #NightOfTheReptiles #AssembléeGénérale4 #LionelJarlan #BenoîtJarlan #PascalZZeElineau #ErickaIrganon #LiKhui #PatrickPichon
Synth Wave / Experimental Pop Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Das Synthetische Mischgewebe “Inventaire & Contradictions - Retrospective 1982-1988“
君は、Das Synthetische Mischgewebe (「ダス・ジンテティッシェ・ミッシュゲヴーベ」と発音? 以下DSMと表記)を知っていますか? 1980年代初頭に、独Berlinで、Guido Hübnerを中心に結成された電子実験音楽/インダストリアル/アヴァン・ギャルド・グループです。当時は、他に、Isabelle CheminやYrefことRainer Freyなどが1〜2人程協力していたようです。 それで、活動初期はカセット作品を出していましたが、彼等のファースト・アルバムLP”The Harvest Of Magnetism”は、何と(!)スペインのDiscos Esplendor Geometricoからリリースされています。その後も、DSMの作品は、SFCR (仏), Pinch-A-Loaf Productions (米), Povertech (米)などの海外のレーベルからもレコードやCDとしてリリースされており、更にDSMは、MSBR (日), Frans de Waard (蘭), Ios Smolders (蘭), Artificial Memory Trace (捷), TBC (独), The Oval Language (波)などの様々なアーティスト/グループとコラボ作品も制作しています。先述のように、DSMはBerlinで活動を開始しましたが、この後、1987年にはスペインBalcelonaへ、そして1991年には仏Bordeauxへ移り、最終的には、仏Lower NormandyのCaenに活動の拠点を構えることになります。その際、1987年に、Cheminは、仏Nice近郊のSophia Antipoliに移り、社会的嫌悪に対して仮想空間がどれだけ耐えられるのかの環境開発に携わるコンサルティング・アーティストとして、DSMに参加しています。DSM、即ちHübnerは、国からグラント(資金)を貰いながら、科学的/医学的なプロジェクトとしても働いており、多くの欧州の大学と、音響環境に関するコラボをやってきています。既に、数多くのパフォーマンスやインスタレーションもやり続けており、活動を始めてから、40数年が経っていますが、今だに現役で活動しています。 DSMのバイオグラフィーはザッと上記のようになり、既に大ベテランですが、今回、紹介する作品は、DSMの極初期のカセット作品から抜粋されたトラックを集めたセルフ・コンピ・アルバムとなっています。貴重な曲も収録されていますので、機会があれば、是非体験してみて下さい❗️この時期のDSMのメンバーは、Guido Hübner (Electronics), Isabelle Chemin (アコースティック音収集), Yerf (弦楽器)となっています。それでは、各曲を紹介していきましょう。 A1 “Überlebensformen IV”(1987年, 未発表)では、フェイド・インする電子音に、強烈な弦楽器による打撃音や様々なテープ音/ジャンク音が混在してきて、独特の感触のサウンドスケープを描いています。また曲全体のミックスも緻密かつ秀逸で、長尺にも関わらず飽きないです。 A2 “Harvest Of Magnetism III” (1988年, 未発表)は、不気味で宗教的な雰囲気の強い曲で、低音(ベース?)の不安定な反復リズムと舎利のような音が印象的で、後半の電磁波音とのミックスが強烈! B1 “Works Pt. 2” (1982年, 独Das Cassettencombinatの同名カセットより抜粋)は、モコモコした不明瞭なリズムに、微かに乗ってくるジャンク音や環境音が絶妙で、タントラ様の感触が感じられます。 B2 “Loop Of Existence” (1985年, 独Alien Artists Berlinのコンピ”Illuminated No. 2”に収録曲)も、地響きのようなスローな反復リズムに、呻き声の如きテープ音がじわじわと被ってくる曲で、その恐ろしいまでの緊迫感が凄いです。 B3 “Ode An Conrad Elektronik” (1984年, 未発表)は、ラジオ波の迷宮のような曲で、ガソゴソと這いずり廻るノイズが脳波を錯乱させ、最後に素晴らしい歪みまくった演奏(?)へと跳躍します。 B4 “Bacchus Pt. 2” (1987年, 日ZSF Produktの同名カセットより抜粋)は、微かに聴こえるリズムとシンセによる電子音が織りなす舞踏曲で、やがて不明瞭に反復する雑音へと姿を変え、スピードを増したカオスへと変貌していきます。 総じて、DSMの初期の魅力が詰まった作品かと思います。その魅力とは、インダストリアルと音響系ノイズの狭間にある未分化なモノで、この1980年代と言う特異な時期にしか産み出されなかったのでは? そう言う意味では、DSMは早過ぎた「音響派ノイズ」なのでしよう。必聴です❗️ A2 “Harvest Of Magnetism III” https://youtu.be/YNHjIJ5BLG8?si=RKz-R8hDYLV9PA0f B1 “Works Pt. 2” https://youtu.be/I9_AqoKhQZo?si=GSgyX239zhsi9ljC B2 “Loop Of Existence” https://youtu.be/LFUS0_oBcUI?si=Cmz5Z_iBAae830Y3 #DasSynthetischeMischgewebe #Inventaire&Contradictions #Retrospective1982-1988 #VinylOnDemand #SelfCompilationAlbum #LimitedEditions #500部 #Experimental #Electro-Acoustic #Industrial #Performance #Installation #German/France #GuidoHübne #IsabelleChemin #Yref/RainerFrey
Electro-Acoustic / Experimental / Industrial Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Absolute Body Control “Is There An Exit?” in “Tapes 1981-89” box set
いよいよ、これでAbsolute Body Control (以下、ABC)のボックスセットの紹介は最後になります。今回は、彼等のファースト・シングル”Is There An Exit?”のスタジオ・ヴァージョンとライブ・ヴァージョンのカップリング7㌅シングルとなります。先述しましたように、このシングル(スタジオ・ヴァージョン)は、彼等のカルトヒットしたシングルになります。オリジナルのシングルはベルギーのBritz Recordsより1981年にリリースされたものであり、L1とL2は、1983年1月22日にMelseleのDjemでの同名曲のライブ音源となっています。また、K面では、Mark De Jonghe (Synth)が参加していますが、L面では代わりにEric Van Wonterghem (Synth)が参加しています。そう考えると、このEPは貴重な作品だと言えます。K1とK2は、何処となく懐かしさを感じるアレンジで、この2曲で、ABCが世に知られるようになった記念すべきトラックと言うことになります。また、Dirk Ivensの声も若いですね。一方、L1とL2は、ライブ・トラックと言うこともあって、Veerle De Schepperのコーラスがやや目立ち、バックのシンセもやや簡素になっていますが、L2 “I’m Leaving”では、アレンジが大幅に変わっており、バックでウネウネするシンセが効果絶大です。 と言う訳で、ABCのカセット作品(特に自身のレーベルBody Recordsからリリースした5枚の作品)と最初のシングル曲のスタジオ・トラックとライブ・トラックを抱き合せたEPから成るボックス・セットを1枚ずつ紹介してきましたが、どうでしたでしようか?ABCのこのボックス・セットは、Vinyl On Demandにしては珍しく、再発しているようなので、それだけのニーズ/人気があったと言うことでしょう❗️ABCはまだ現役なので、機会があったら、是非とも気に留めておいて下さい❗️ K1 “Is There An Exit?” K2 “I'm Leaving” L1 “Is There An Exit? (live)” L2 “I'm Leaving (live)” K1 “Is There An Exit?” https://youtu.be/fvdYgjT-Zpw K2 “I’m Leaving” https://youtu.be/B42azptD8fA #AbsoluteBodyControl #IsThereAnExit? #I’mLeaving #BritzRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #FirstSingle #StudioVersion #LiveVersion #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #MarkDeJonghe #EricVanWonterghem, #VeerleDeSchepper
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Absolute Body Control “Tracks” in “Tapes 1981-89” box set
ベルジャン・シンセ・ウェーブの始祖の一つでもあるAbsolute Body Control (以下、ABCと表記)の第5弾は、”Tracks”です。この作品は、元々1982年2月〜1989年7月の期間に、作製されたカセット作品からの曲とこの時期に国際コンピに提供した曲をコンパイルしたセルフ・コンピレーション・アルバムとして、Body Recordsよりカセット作品としてリリースされたものです。メンバーは、いつものDirk Ivens (Vo, Synth)と Eric Van Wonterghem (Synth)で、曲によってはVeerle De Schepper (Back-Vo)も参加しているとのことです。なお、J4とJ5は、ボーナストラックで、1983年3月19日にKontichのLintfabriekで行われたライブ音源で、J4 “Nightclubbing”は、David Bowie&Iggy Popの曲のカバーです(The Human Leagueもカバーしていましたね)。やはり、1989年作ともなると、機材の進歩や録音技術の向上が著明で、聴き応えも十二分です。また、I2 “Final Report”やJ3 ”Suffer In Silence”のようにインダストリアルな要素を取り入れた曲もあり、ABCとしての音楽の幅も広がっています。それと、I4 “Faceless”やI7 “Car Fever”(殆ど喘ぎ声)でのヴォイスの使い方やI5 “Tanzmusik”のようなインスト曲も格段にスキルが高くなっていますし、メロディも秀逸になっています。また、リズムマシンも高級機になり、シンセもデジタルのような音色に聴こえます。それと、J1 “Do You Feel It Inside?”は、最初期の曲(LP1 “Untitled”のB2)のセルフ・カバーなのですが、やはりこの手の音楽は機材の進歩と並行するので、更に魅力的にアレンジされています。また、先述のJ4 “Nightclubbing”のカバーも結構かっこ良く、The Human Leagueによるカバーと比較するのも楽しいんじゃないかな? まあ、歌詞は英語みたいなので、そこら辺は好みが分かれるところかも知れませんが、ABCの集大成的な作品であるとは言えますね❗️もし、今までの4枚LPが琴線に触れたリスナーさんであれば、きっと、この作品も「どストライク」ですよ‼️ I1 “Slow Action” I2 “Final Report” I3 “Faceless” I4 “Film 1” I5 “Tanzmusik” I6 “Lonely This Night” I7 “Car Fever” I8 “Film 3” I9 “B6” J1 “Do You Feel It Inside? (Remake)” J2 “Me And My Desire” J3 “Suffer In Silence” J4 “Nightclubbing” J5 “Switch On” J1 “Do You Feel It Inside?” https://youtu.be/iMdhnjJPe5s?si=DylpiMdowB4yQTVV [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/tracks-1989 #AbsoluteBodyControl #Tracks #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #SelfCompilationAlbum #InternationalCompilation #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem #VeerleDeSchepper
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Absolute Body Control “Live” in “Tapes 1981-89” box set
さてさて、次に行きますよー。ベルギーのシンセ・ウェーブの至宝Absolute Body Control (以下 ABCと表記)のボックスセット第4弾は”Live”です。元々は、1984年に自身のレーベルBody Recordsからカセット作品としてリリースされていたものです。ライブ時のメンバーは、Dirk Ivens (Vo, Synth)とEric Van Wonterghem (Synth)で、Veerle De Schepper (Back-Vo)も参加しています。そして、内容は、G1-G3は、1983年3月19日にKontichのLintfabriekでのライブ音源を、G4-G6とH1は、1984年1月13日にBoechoutのSfinksでのライブ音源を、G7は、1983年1月22日にMelseleのDjemでのライブ音源を、H2とH3は、1984年9月30日にNiklaasのInfraroodでのライブ音源を、H4-H6は、1984年12月23日にBeverenのFunky Kingstoneでのライブ音源をコンパイルしたものです。なお、G1 “So Obvious / Sister Ray”の後半(これはちょっと良く分からなかった)はLou Reedの曲で、G3 “Radiation”はSuicideの曲で、更に、H6 “Back To Nature”はFrank Tovey (Fad Gadget)の曲のカバーを演っています。音は、単純に言ってしまえば、リズムマシンとシーケンサーにシンセのメロディやリフ、更にヴォーカルが入ると言う構造なのですが、カバー曲も含めて、どの曲も単純ですが、カッコ良いです。ヴォーカルはAlan Vegaを思わせる面もあり、彼等のルーツを想像する上で、ヒントになるかもです。そして、各曲の根本は、「テクノ」ではなく、「ロック」なリズムが中心であることも指摘したいところです。また、本作品にはライブ感もあり、適度な緊張感を持っての演奏で、引き込まれますねぇ。それと、色んな所でのライブ音源なのに、連続して聴いても、それ程違和感がありません。それだけ、彼等がライブ慣れしていると言う事でしようか?貴重なライブ音源を集めていますので、ABCのライブ・バンドとしての魅力を存分に感じることが出来ると思います‼️ABCの音楽にハマったリスナーさんは必聴ですね❗️ G1 “So Obvious / Sister Ray” G2 “Is There An Exit?” G3 “Radiation” G4 “I Wasn't There” G5 “Dance Dance” G6 “Pictures On The Wall” G7 “Touch Your Skin” H1 “Burning Inside” H2 “So Hard” H3 “Move Up” H4 “Wait And See (It Is Just)” H5 “Dirt” H6 “Back To Nature” H2 “So Hard” https://youtu.be/nMLCO0x4-k0?si=Gl4y8HQXFpEK998u [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/live-1984 #AbsoluteBodyControl #Live #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #LiveTracks #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem #VeerleDeSchepper
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Absolute Body Control “Figures” in “Tapes 1981-89” box set
さて、次に行きますよー。Absolute Body Control (以下、ABCと表記)のボックス・セット第3弾は”Figures”です。再び、曲名も付いて、ヴォーカルも入った作品になります。オリジナルのリリースは、1983年で、メンバーは、Dirk Ivens (Vo, Synth)とEric Van Wonterghem (Synth)で、それにVeerle De Schepper (Back-Vo)も加わっているようです。F4-F6はボーナストラックで、1983年1月22日にMelseleのDjemで行ったライブ音源です。しかも、F4 “Cheree”はSuicideのカバー曲です。この頃になると、機材的にも技術的にも大きな進歩があったようで、見違えるようなかなり高度な録音になっています(勿論、今回もリマスターはしてあるとは思いますが)。多分、この作品がABCのカセットとしては最高傑作じゃないかな? そんな貴重な音源をLPとして再発してくれたVinyl On Demandに大大大感謝です❗️内容も最高なので、シンセ・ウェーブ・ファンはみんな聴くべし‼️ E1 “The Man I Wanna Be” E2 “Automatic 1” E3 “Love At First Sight” E4 “Melting Away” E5 “5 Minutes” E6 “Figures F1 “Give Me Your Hands” F2 “Terminus” F3 “Automatic 2” F4 “Cheree” (live) F5 “Cover Of A Magazine” (live) F6 “Did You Do It?” (live) F1 “Give Me Your Hands” https://youtu.be/txsp1FFUeQ8 [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/figures-1983 #AbsoluteBodyControl #Figures #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #ThirdAlbum #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem #VeerleDeSchepper
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Absolute Body Control “Numbers” in “Tapes 1981-89” box set
ベルギーのシンセ・ウェーブの至宝Absolute Body Control (以下、ABCと表記)のカセット作品の再発ボックス・セットより、第二弾は2本目のカセット作品”Numbers”の再発LPで、オリジナルは1982年リリースです。この作品では、明瞭な曲名が付いておらず、全て通し番号になっています。また、本作品は、2013年に独レーベルSleepless Records Berlinで、デジタル配信での再発をされていますが、それ以外には今まで再発されておらず、今回の再発は大変貴重なものとなっています。しかも、今回は全てインスト曲と言う徹底振りです。ここら辺で、Veerle De SchepperやMark De Jongheが脱退したようで、メンバーはDirk IvensとEric Van Wonterghemとクレジットされています。内容は、先述のように、全てインスト曲です。それで、リズムマシンも確かにTR-606も使っていますが、曲によってはDR-55やCansioToneのプリセットの安っぽいリズムマシンを使ったり、逆に高級リズムマシンTR-808を使っていたり、或いはシーケンサーだけでリズムマシンを使わない曲があったりとヴァラエティに富んでいます。と同時にヴォーカルがない為か、曲も短くなっているように思います。実際はC面10曲B面6曲となっていますが、オリジナルのカセット作品が60分テープだったので、「曲が多い=曲が短い」と感じてしまうのでしょう。本作品はABCの中でも、最も抽象的な作品でると同時に最も実験的作品でもあると言えるでしょう。そんな挑戦的なABCの作品は、懐かしさと共にアイデアの豊富さに思わず感嘆してしまいます❗️なので、これもABCの語る上で重要作品ですね。必聴❗️ C1 “Numbers 01”〜C10 “Number 10” D1 “Numbers 11”〜D6 “Number 16” D4 “Number 14” https://youtu.be/3wgnzT7O_mE [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/numbers-16 #AbsoluteBodyControl #Numbers #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #SecondAlbum #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem
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Absolute Body Control “Untitled” in “Tapes 1981-89” box set
いよいよ、このブツを紹介する時が来ました❗️そうです、ベルギーのEBMの始祖にしてシンセ・ウェーブの先鋒Absolute Body Control (以下ABCと表記)の膨大なな作品をLP其々にコンパイルしたLP5枚組と7㌅シングル1枚から成るボックス・セットです。ただ、私がこれをどうやって入手したのかは良く覚えていないんです(老人性健忘症?)。それで、先ずは、ABCのバイオグラフィーを紹介します。ABCは1979年に、ベルギーにて、Dirk Ivens (Synth, Vo)にMark De Jonghe (Synth)とVeerle De Schepper (Back-Vo)が加わって結成されたエレクトロ・バンドで、シングル"Is There An Exit?"がちょっとしたカルト・ヒットになって、その界隈で有名になりました。その後、1981年に、De Jongheは脱退し、代わってEric Van Wonterghem (Synth)が加入しています。ABCはその後もライブ活動や1993年〜2005年の間に国際コンピ等へ参加したりして、じわじわと知名度を高めていきます。1984年から、Ivens自身のレーベルBody Recordsから着実にカセット作品をリリースしており、世界的なカセット・カルチャー・シーンでも活躍しています。今回のボックスセットもここら辺のカセット作品の再発ですね。恐らく、ここら辺の時期にDe Schepperは脱退しているようです。その一方で、IvensとVan WonterghemはThe KlinikとSonarと言う別ユニットでも並行して活動していきます。ABCは、2007年にアルバム“Wind[Re]Wind”をCDと(ピクチャー)LPでリリースし、2016年にも2枚組LP(これについてはDiscogsに記載はない)をリリースしています。更に、2010年には、アルバム”Shattered Illusion”を独Daft Recordsからリリースしています。2020年には、3枚組のABCへのトリビュート・アルバム”Absolute Body Control - 1980/2020”をスペインのOraculo Recordsがリリースしています。2021年には新録の10㌅Mini-LP”A New Dawn”をポーランドのMecanicaからリリースする一方で、未発表曲をコンパイルした4枚組LP又は2枚組CDでボックス・セット”Lost/Found”も同レーベルよりリリースしています。 ザッとABCの活動はこのような流れになります。それでは、LP1 “Untitled”を紹介します。これは、元々Body Recordsの第一作目としてセルフ・タイトルで、1981年にカセットでリリースされていました。なお、B5-B7の3曲は、1983年1月22日にMelseleのDjemでのライブ音源で、後に再発された時に追加された曲です。今回は、各曲の解説はしませんが、アナログ・シンセによるメロディ、シーケンサーでのベースライン、そして、恐らくRoland TR-606と思われるリズムマシン(曲によってはBOSS DR-55も使用)に、男(女)のヴォーカルと言う、正にシンセ・ウェーブの王道な音楽がたっぷりと収められています。またB3 “Games For Laugh”などのように、過剰なディレイを掛けたちょっと実験的な曲も含まれています。なので、1980年代初頭のシンセ・ウェーブに興味のある方は是非とも、この作品は体験して欲しいです❗️また、今では入手困難なアルバムをLPで再発してくれたVinyl On Demandに感謝です!因みに、A3 “Baby’s On Fire”は1979年のBrian Enoのソロ・シングルのカバーです。 A1 “Waving Hands” A2 “Touch Your Skin” A3 “Baby's On Fire” A4 “So Obvious” A5 “Total Control” B1 “A Broken Dream” B2 “Do You Feel It Inside?” B3 “Game For A Laugh” B4 “Shake” B5 “Intro” B6 “A Better Way” B7 “Turning Around” https://youtu.be/QtxSQCm8j84 [BandcampのURLも貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/untitled-1981 #AbsoluteBodyControl #Untitled #SelfTitle #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #FirstAlbum #Baby’sOnFire #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #MarkDeJonghe #VeerleDeSchepper
Synth Wave Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Bene Gesserit “Another Cup of Blood” c/w “.. Son Petit Magasin ...”
ベルギーの古参にして最重要レーベルInsane Musicのアーカイブ・ボックス”The Insane Box”の最後に紹介するのは、オマケのBene Gesseritの7㌅シングルです。Bene Gesseritについては、前回や他の作品でも紹介していますので、そちらをご参照ください。A面”Another Cup of Blood”は、いきなりドライブする生ドラムとギターで押し進み、それに力強い女性ヴォーカルが叱咤激励するように入ってくると言う、今までにない感じです。一方、B面”.. Son Petit Magasin ...”は、Benedict Gのシアトリカルな女性ヴォーカルと言うか語りとストリングス・オルガンと足踏みオルガン(?)が段々と盛り上げ、そこにヴァイオリンのような音がメロディを奏でる曲で、やはりLP1”(Sweet Sour) Belgians From Outer Space”での音楽とは異なるアプローチです。クレジットにデータはありませんが、恐らく、2000年代の新録ではないでしょうか?とは言うものの、Benedict Gの語りのようなヴォーカルは健在ですね。とにかく、これも面白いです‼️ https://youtu.be/or01XwUEJbc #BeneGesserit #AnotherCupOfBlood. #SonPetitMagasin .. #TheInsaneBox #VinylOnDemand #Single #NewRecording??? #B.Ghola #BenedictG #AlainNeffe #NadineBal
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Subject “The Light Side Of Life” & I Scream “Prehistoric Madness” in box set “The Insane Music”
“The Insane Music”ボックスセットもいよいよ大詰めになってきました。G面はSubject “The Light Side Of Life”で5曲、H面はI Scream “Prehistoric Madness”で5曲が、それぞれに収録されています。Subjectは、Daniel Malempré (B, G)とAlain Neffe (Synth, Strings Organ, Vocoder, Rhythm Box)のデュオに、Mirella Brunello (Vo [G3])とIsabelle Guillemon (Vo, Text [G1, G5])をが客演しており、1981年〜1984年に8トラックレコーダーで作成されています。なお、G2 “Mistake”はカセットコンピ”Insane Music For Insane People Vol. 4”に、G4 “What Happened To You?”はカセットコンピ ”Integration”に収められています。Subjectは多重録音によるポップミュージックを演るユニット名で、それ程、Alain Neffeは熱心には活動していなかったようで、スプリット・シングル1枚しか出していませんね。 それで、各曲を紹介していきましょう。 G1 “Don't Be Blind”は、Roland TR-606のリズムに乗って、シンセとギターが極上のポップを奏で、加えてGuillemon嬢のフィメール・ヴォーカルも聴くことが出来るシンセ・ウェーブです。G2 “Mistake”は特徴的なシンセと単純なリズムボックスを中心に、ベースがメロディアスなリフを刻むインスト曲で、ポップです。G3 “Be Careful! 2nd Mix”も一部、Human Fleshも想起するストリングス・オルガンと規則正しいリズムボックスを中心としたシンセ・ウェーブで、Brunello嬢の囁くようなフィメール・ヴォーカルも聴かれます。G4 “What Happened To You?”ではリズミックでミニマルなシーケンサーとリズムボックスのビートに乗って、ヴォコーダー・ヴォイスとギターのリフから成る曲です。G5 “Strange Girl”ではDR-55のリズムで始まり、ベースのリフやGuillemon嬢のフィメール・ヴォーカルの囁きで持っていくアンビエント・ポップで、後半にはTR-606のリズムボックスも代わってます。G6 “Elegant Void”でもミニマルなベースラインとギターにピロピロしたキッチュなシンセからなっていますが、途中でディレイを利用したブレイクが入るインスト曲です。 これだけ聴いてみると、1980年初頭から始まったシンセ・ウェーブな極上のポップ・ミュージックを演奏するのが、Subject名義であったのだと分かりますね。これはこれで、面白いと、個人的には思いましたので、このまま、続けていってもらいたかったです。 一方、I Screamは1972年ー1978年の間に、2台の古いオープンリール・テープマシン(要するにピンポン録音)にて、ベルギーTrazegniesに住んでいたNeffeの寝室で、録音された極初期の音源であり、Alain Neffe (Synth, Ring Oscillator, Organ. 旧式のRhythm Box, Tarang, Strings Organ, Electronics, Vo, G, Tapes, Radio)の初期のソロユニットです。なお、H3 “Take Your Headphones And Dance !”とH4 “Tarang ?”は、カセット作品”Tomorrow Is Another Day”に、 H5 “Dracustein's Revenge”はカセットコンピ”Insane Music For Insane People”に収録されています。こちらも、それ程、活発に活動していた訳ではないですが、ベルギーのGrafika Airlineから1本のカセット・アルバムと伊のf:A.R.とのスプリット・カセットを出しているのみです。 それでは、各曲を紹介していきましょう。H1 “Pink Dreams”は、重厚なストリングス・オルガンに導かれて、シンセのピロピロした音とディレイ処理されたオルガンの音の波状攻撃からなりますが、次第に落ち着いて、Brian Enoのようなビートレスでアンビエント感もある曲調へと変化していきます。H2 “Nothing To Do 2nd Version”では、いきなりラジオ音のコラージュから始まり、ランダムパルスなシンセなどが絡んで、背後からリズムが聴こえてくる実験的な曲です。シンセを買ったら、絶対、こう言う感じの音を出すだろうなと言う感じです。H3 “Take Your Headphones And Dance !”ではキュルキュルしたシンセのLFOによる反復音とバックのリズム(音自体は小さい)から成る小曲です。H4 “Tarang ?”でもストリングス・オルガンの持続音に微音のリズムボックスの音、それれの上で、ギターやシンセを自由に弾きまくっています。H5 “Dracustein's Revenge”では、スローなメロディを奏でるシンセ(? ストリングス・オルガン)から成る曲で、そのバックには、台風のようなシンセの音が鳴っています。やがて、その風のような音のみになり、再び、ホワイト・ノイズとディレイでぐちゃぐちゃになって、この面を締めています。 このI Screamが、Alain Neffeの最も初期の音源で、最も実験的(?)な音楽を演っていますが、これは、恐らく、シンセとかを買ったら、誰でもこう言う音を出して面白がるよなぁと言う音から、曲へと昇華させた音楽ユニットなのだと思います。なので、一番プリミティブな音楽だろうと感じました、 いやー、それにしても、今まで聴いてきた”The Insane Box”、5つのユニットが収録されていましたが、どれもそれぞれに特徴があって、かつその完成度も高く、それをAlain Neffeを中心にやっていたことは、彼の才能なのでしょう。なので、皆さん、このボックス・セットをもし見かけたら、即買いなので、お勧めです‼️ G5 “Strange Girl” https://youtu.be/sT2aVlkiPW4 H2 “Nothing To Do 2nd Version“ https://youtu.be/HTy2OanWcgc はは H5 “Dracustein's Revenge” https://youtu.be/HTy2OanWcgc #Subject #TheLightSideOfLife #IScream #PrehistoricMadness #VinylOnDemand #TheInsaneBox #LP4 #Primitive #ExperimentalPop #Electronic #Synthesizers #StringsOrgan # #DanielMalempré #AlainNeffe #Duo #MirellaBrunello #IsabelleGuillemon #AlainNeffeSoloUnit
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Pseudo Code “Life On Stage” in box “The Insane Box”
さてさて、これが本命でしようか?ベルギーの実験レーベルInsane Musicのアーカイブから、今回はPseudo Codeを紹介します。タイトルは”Life On Stage”で、E/F面5曲ずつが収録されています。Pseudo Codeはこのレーベルの中では、1番バンドらしいバンドで、メンバーは、Xavier S. (Vo, Text), Guy Marc Hinant (Pianet, G, Perc, Casio, Text, Sound Effects), Alain Neffe (Synth, Strings-Organ, Sax, Piano, Vocoder, Flute, Rhythm Box, Sound Effects, Text, Radio)から成り、3人が固定メンバーです。本作品に収録されているのは、1981年〜1982年にBrusselsとBruggeにて2トラック・レコーダーで録音されたもので、その内、E1 “Introduction: Surrounding”, E2 “Monarch In My Kingdom”及びR4 “The Crook Of Your Heart”はカセット作品”Remains To Be Heard Vol. 1”から取られています。どうも全部ライブ音源みたいです。それでは各曲を紹介していきます。 E1 “Introduction: Surrounding”は2分間弱のシンセとピアネットの合奏です。ピアネットの旋律が美しい。E2 “Monarch In My Kingdom”は、混沌の中から、ダブ処理されたリズムボックスとXavierの粘着質が語りように歌うスタイルのヴォーカル及びオルガンの不協和音が立ち上がり、次第にギターノイズも加わり、不定形へと拡散していきます。E3 “Keep Smiling!”ほ、一定のリズムを刻むリズムボックスはあり、バックのシンセも楽曲のようにフレーズを弾いてはいるのですが、結構、ノイジーで、ヴォーカルも字余りです。またオルガンの不協和音も聴こえます。E4 “The Crook Of Your Heart”は、不気味なシンセの通奏低音の上で、ヴォーカルがゆっくりと語り出し、不穏で強迫的な曲になっています。またディレイを使ったエフェクト処理もそれに輪を掛けています。当然、ビートレスです。E5 “No More Groans”は、安物のリズムボックス(エレクトーンに付いているような)と適当なパーカッションとフルートとが混ざり合い、憂鬱なヴォーカルも相まってダウナーな曲に仕上がっています。 そしてF面にいきます。F1 “Forgive Me”は単調なリズムで始まり、不協和音気味のストリングス・オルガンとXavierの語り口調のヴォーカルが、聴く者を憂鬱にさせます。フェイドアウトすると見せかけて、再びサックスのダルな演奏を伴って、フェイドインしてきます。F2 “Such A Long Time”も3拍子のカシオトーンのリズム隊による単調な演奏に纏わりつくXavierのヴォーカルと、恐らく即興と思われるシンセのメロディとオルガンのクラスタ奏法が、何故か聴く者の不安を煽ります。F3 “Who Betrays The Other”はやや調子の良いリズムに、ムーディーなサックスとオルガン及びピアネットが合わせてきますが、やはり字余りのヴォーカルが「陰」な感情を刺激してきます。「まるで嘘つきだ!」と唱える歌詞もダウナーな感情を刺激します。F4 “Salaam”では、何と生ドラム入りです!弾いているのはHinantでしょうか?そして、この曲は奇数拍子です。それにサックスとヴォーカルが乗ってくる、やや短い曲です。F5 “Even Americans Can Cry”は涅槃のような曲で、ポロンと弾かれるベースとシンセとが鳴り、その上に、全てを観念したかのようなヴォーカルが乗ってきます。淡々とした中に諦念を感じます。 それで、思ったのですが、これは、1981年〜1982年と言う時代性も考慮すると、世界中に飛び火したインダストリアル・ミュージックを彼等なりに解釈して演っていたのではないかと言うことです。そして、Alain Neffeの他のユニットの中で、一番サイキックで実験的な音楽をやっていたと確認できます。ただ、Neffeがマルチ奏者だったこともあり、世の数多の屑インダストリアル・バンドには陥らなかったのでしょう。一方で、欧州的なデカダンスも感じられますが、それはPseudo Codeだからの化学反応だと思います。貴重なライブ音源なので、是非聴いてみて下さい‼️ それにしてもXavierのヴォーカルは凄いです! E3 “Keep Smiling” https://youtu.be/6joHck_PTJE E4 “The Crook Of Your Heart” https://youtu.be/YVzS1ygXcNI #PseudoCode #LifeOnStage #TheInsaneBox #VinylOnDemand #LP3 #TrioGroup #LiveRecording #Experimental #Electronic #StringsOrgam #Synthesizers #Vocal #Guitar #Brussels #Brugge #2TrackRecorder #XavierS. #GuyMarcHinant #AlainNeffe
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Human Flesh “Young Flesh” in “The Insane Box”
1980年代に活発な活動をしていたベルギーのレーベルInsane Musicのボックスセット”The Insane Box”より、今回はHuman Fleshをご紹介します。タイトルは”Young Flesh”で、前回も書きましたが、このHuman Fleshは、レーベル主催者でもあるAlain Neffeの個人的プロジェクトで、知り合いなどから、音源を送ってもらったりして、彼がそれらをTEAC 8トラックレコーダーに入れていき、最終ミックスしていくと言う方法論で、ノイズ・ミュージックではなく、実験的ポップミュージックを作成しています。本作品は1981年〜1986年の期間で作成された曲を集めています。バイオグラフィーは以前紹介しましたので、そちらをご参照下さい。今回、参加しているのは、Alain Neffe (Strings Organ, Rhythm Box, Sax, Tapes, Synth, G, Organ, Casio mini-Kbd, Text)を中心に、Daniel Malempre (B, G), Xavier S. (Vo), Cor Gout (Vo, 蘭語訳), Lydia Tomkiv (Vo), Mirella Brunello (Vo, Jew’s Harp), Paula Jesgarz (Vo, 独語訳)も其々参加したいます。 それでは、各曲を紹介していきます。C1 “Sons Of God?”は、いきなりアジる演説のテープで始まり、一定のビートで突き進みますが、サックスとシンセとが交互に挿入されます。気怠いサックスの音色に酔います。C2 “This Is A Slow, Slow World”はカセット作品”Life In Reverse”及び”Eternal Scream Of The Human Soul”からですが、今度は、逆回転の男性の語りと歌がメインの曲になります。ついでにギターもシンセも逆回転です。この曲が収録されていた作品”Life In Reverse”は、収録曲の殆どの要素が逆回転になっています。C3 “Wij!!”は、もの凄くカッコ良いマシンビートをシンセやギターがサポートして、掛け声や呟くようなヴォーカルが乗る疾走感溢れるニューウェーブな曲ですね。C4 “Organic Feeling”は、またまた逆回転の女性ヴォーカルに、ゆったりしたサックスの音が、不思議な趣きを醸し出しています。ビートレスです。C5 “Alone, 3rd Part”は、カセット作品”Tecnologie Del Movimento II”からの曲で、女性の語りから始まり、そのバックにはポロンポロンしたエレピや穏やかなオルガンが調べが聴こえてきて、更に段々とギターノイズがフェイドインしてくるも、再び、Eyeless In Gazaのような穏やかで美しい曲調へと収束していきます。C6 “My Fears Are My Only Friends, 2nd Mix”は、単調なリズムボックスのビートに、断片的なストリングス・オルガンやギター音の破片が挿入され、段々と盛り上がっていくと同時に、ウィスパー・ヴォーカルも絡んでくる曲で、Human Fleshに対する、私の最初の印象に近い音作りです。C7 “Hymn For A Dark Future”は、コンピLP”Ohrenschmalz”からの曲で、Neffeがギターだけを多重録音しています。ノイジーな感触が堪らないですね。当然、ビートレスです。 D “Langsam”は、片面を占める長尺の曲で、カセット・コンピ”Insane Music For Insane People Vol. 3”から取られています。この曲も如何にもHuman Fleshらしいです。スローテンポで単調なリズムボックスのビートに、断片化されディレイ処理されたストリングス・オルガンが絡みついていき、その背後にはギターやシンセが必要最小限のリフを刻むと言う曲で、19分36秒もある大作です。このストリングス・オルガンの使い方が最も特徴的ですね。また、この曲では、テープ音やスクラッチ音、そして女性の独語の語りも挿入されています。このアレンジは欧州的ロマンティシズムに感じられます。 個人的には、C6やD面は白眉でしたね。「これぞ!Human Flesh」と言う感じで。多重録音によって、音楽的にも数段複雑で細部に気を使った音楽が可能になったのではないでしようか。Alain Neffeのセンスが光ります‼️マストですね!因みに、Human Fleshは2017年に突然、再始動し、新録作品”Another Red Planet (Guitar Music For An Imaginary Series)”を出して、リスナーやファンを驚かせました。 C2 “This Is A Slow, Slow World” https://youtu.be/cbcaRZyRkNE C3 “Wik !!” https://youtu.be/PT5Y8I781Sg C4 “Organic Feeling” https://youtu.be/PDg1Hjr01Rw D “Langsam” https://youtu.be/mpbZfW3fngM #HumanFlesh #YoungFlesh #TheInsaneBox #VinylOnDemand #LP2 #Compilation #SoloProject #TEAC8TrackRecorder #ExperimentalPop #Electronic #Synthesizers #Sax #RhythmBox #Guitar #Reverse #Collaborators #AlainNeffe
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Bene Gesserit “(Sweet Sour) Belgians From Outer Space” in “The Insane Box”
今回は、1980年代初頭から活動しているベルギーの実験ポップ・レーベルInsane Musicのアーカイブ・ボックス・セット”The Insane Box”4LPs&7inchを1枚ずつ紹介していきます。Insane Musicは、ベルギーのマルチ奏者でもあり、多くのユニットのメンバーでもあるAlain Neffeが運営していた、主にカセット作品をリリースし、当時のメール・アート&ミュージック・シーンで活動したレーベルです。そこに所属する5つのバンド(ユニット)の1980年代初頭の音源をそれぞれに分けて、1ユニットずつコンパイルしたものです。Insane Musicは、名物コンピレーション・カセット”Insane Music For Insane People”を第26巻までリリースしています。この名称はThrobbing Gristle(実はMonte Cazazzaが発案)のスローガンIndustrial Music For Industrial Peopleを文字ったものですが、1981年から2014年までリリースされていたものです。 それで、今回は、最も長く続いて活動しているBene Gesseritの”(Sweet Sour) Belgians From Outer Space”を紹介します。Bene Gesseritについては、以前に別の作品を紹介していますので、バイオグラフィーなどはそちらを参照して下さい。このLP1”(Sweet Sour) Belgians From Outer Space”は、1981年〜1986年の間に、ベルギーCharleroiのThe RoomやFontaine L'EvèqueやNivellesのThe Caveと言った場所で作製された音源をコンパイルしたもので、この時のメンバーは、 Benedict G.ことNadine Bal (Vo, Texts, Casio VL Tone)とB. GholaことAlain Neffe (Synth, String Organ, Rhythm Box, Texts, Vo, S.10, G, Bells, Perc, Tarang Radio)で、ゲストとして、Daniel Malempre (B, G)でA5 “Halloween”とB4 “Postcards (2nd Version)”に参加しています。因みにNadine BalはAlain Neffeの奥さんです。 各曲について紹介していきます。A1 “Russian Thanks”はコンピ・カセット”Beneden De Grens”からで、恐らくRoland TR-606のリズムボックスと可愛らしいシンセ音と悪戯好きそうな女性Voからなります。A2 “La Chanson D'Ugly”はコンピLP“Fashion Is A Dirty Word”からで、下品な笑い声が特徴のエレ・ポップ・ソングです。A3 “Courou Coucou Coucou Coucou Coucou”は、何かの擬態語から来ているのでは?と思います。A4 “Je Veux Ma Maman ! (2nd Mix)”では、基本的にはミニマル・ウェーブな勢いですが、ここでも笑い声が使われています。A5 “Halloween”も余り明瞭なメロディのない曲なんですが、これは恐らくエフェクトを掛けた女性ヴォーカルによると思われます。A6 “Quiet Life / Grey Life”はコンピ・カセット“Gut Level One: A Compilation”からですが、特徴的なストリングス・オルガンが使われています。歌はやや控えめ。A7 “Que Lit Lilly?”はコンピ・カセット”Insanités”からで、ここではリズムボックスはBOSS DR-55が使われています。次にB面にいきますね。B1 “White Men (1st Version)”でも、DR-55のリズムボックスとギターとシンセが使われていますが、語りのような女性ヴォーカルと歌い上げるヴォーカルからなります。B2 “Broken Toy”はコンピLP“Terra Incognita I”及び独コンピ・カセット”West To East”からで、ミニマルなシンセのリフに、絞り出すような女性ヴォーカルか特徴的な曲です。B3 “Épinoches”はヴォイスの早回しとエフェクトによる短い曲で、B4 “Postcards (2nd Version)”は、逆回転のリズムボックスに、珍しくベースのリフ、更にはストリングス・オルガンなどが被ってきます。ちょっとしたミックスのギミックもあります。B5 “Do What You Have To Do!”はコンピ・カセット“Postcards From Arrakis”から取られていますが、ややプリミティブな曲で、リズムボックスはDR-55でしようか?B6 “Middle Class Madness”では、リズムボックスはTR-606で、そこにシアトリカルなヴォイスが自由に交雑してきます。最後にはギターも。B7 “Ti Amoooo”は、ゆったりとしたテンポのCasioのリズムボックスに、これまたお下劣な女性ヴォイスやテープ音が絡んできますが、曲としてはちゃんとしています。B8 “Mon Poisson Rouge... (Jinge For Belgian National Radio)”は女性ヴォーカルの鼻歌のみです。 以上が本LPの内容ですが、Alain Neffeが、元々はレーベルInsane Musicの雑用を担当していたNadine Balに歌ってみないか?とふざけて、声をかけたところから、このユニットは始まっているようで、結果として、Alain Neffeのヘンテコなアレンジの曲に、彼女が自由奔放に声を駆使すると言うスタイルになっていったようです。また、先述の通り、Insane Musicの中でも、最も息の長いユニットになっています。しかしながら、各曲に感じられる「音の外し方」が特徴なのですが、好き嫌いは分かれるかもしれませんね。でも、ベルギー地下音楽を知りたいのであれば、一度は体験してみた方が良いでしょう‼️ A2 “La Chanson D'Ugly” https://youtu.be/riJ8jSaRrVs A3 “Courou Coucou Coucou Coucou Coucou” https://youtu.be/0GvaXLKGN6w B5 “Do What You Have To Do!” https://youtu.be/EPgWDHRSA-E #BeneGesserit #(SweetSour)BelgiansFromOuterSpace #TheInsaneBox #LP1 #VinylOnDemand #ExperimentalPop #Electronic #Synthesizers #Vocal #BenedictG. #NadineBal #B.Ghola #AlainNeffe #DanielMalempre
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Hunting Lodge “Live Lodge | Harrington Ballroom | S/M Operations” from “Shadows Out Of Time ‘82-‘83”
Hunting LodgeボックスのLP3はライブ・アルバムになっています。E1-E5は1983年にミシガンのFort Gratiotでのライブ”The Lodge”からのライブトラックをコンパイルしています。この時には、Karl Nordstromが脱退した後で、メンバーはLon C. Diehl (B-Synth Combo)とRichard Skott (MS-20 Synth、G)の2人になっており、より音響的であったとのこと。音がやや薄いのは仕方ないですが、時折り聞こえるヴォーカルというか咆哮にインダストリアル魂がこもってますね。E6, E7はNordstromがまだ在籍していた頃、1982年のライブ・トラックで、彼等のレーベルS/M Operationsからカセット作品としてリリースされていた”Harrington Ballroom 09 04 82”からチョイスされています。この2曲は音質も幾分良くなってますね。F1-F7は、F2を除いて、彼等のレーベルからリリースされてコンピレーション・カセット作品”S/M Operations”に収録されているトラックからのチョイスとなっていますが、これらのトラックはライブではないようで(ただ、スタジオでの一発録りの可能性はありますが)、結構、クリアに聴こえ、音の分離も良いです。内容的にはミニマルなシンセ・ウェーブのような曲もありますが、リズムマシンを使いながらも、結構、カオティックなところも残していて、この先どうなるのかなと言うところが興味深いですね。また、この頃、彼等はJohn Wrightと関係があったみたいで、F2はそのWrightの歌をスタジオで録音したものとのことです(ちょっとJohn Wrightについて調べてましたが、何かヤバい人物のようです)。まあ、歌物自体はそれ程でもなかったです。 と言う訳ですが、ボーナスの7㌅シングルについても少し紹介しておきます。A面は、John Wight作詞の曲(F2)”Stellazine Shuffle”の編集版、B面は”Learn To Will”(F1)で、日本のレーベルBeast 666のコンピに提供したヴァージョンです。A面は本当にカッコいいインダストリアル・ミュージックに仕上がっています。なお両面共スタジオ録音です。 このボックスを聴けば、1982-1983年の米国インダストリアルの潮流を大体掴めると思いますので、好事家の方は是非とも❗️ F6 “De Omnibus Dubitandum” https://youtu.be/fjpkfnjtQyY シングルA面”Stellazine Shuffle (edit)” https://youtu.be/ho4bwJJQrGU #HuntingLodge #TheLodge|HarrigtonBallroom|S/MOperations #ShadowsOutOfTime’82-‘83 #VinylOnDemand #S/MOperations #LiveTracks #TheLodge #HarringtonBallroom090482 #LonC.Diehl #RichardSkott #JohnWright #KarlNordstrom #Electronics #RhythmMachine #Voice #Guitar #Bass-SynthCombo
Industrial Music Vinyl on Demand 5000円前後?Dr K2
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Hunting Lodge “Unreleased” from “Shadows Out Of Time ‘82-‘83”
Hunting LodgeのボックスセットLP2 “Unreleased”を紹介します。Hunting Lodgeについては前回の文章を参考にして下さい。 それで本作品の内容ですが、C1 “Exhumed Era Outtake”はまだインダストリアルで良いのですが、C2-C5の4曲は”Intermission”として、Lon C. Diehlのソロトラックからなっており、「ノイズ」要素は取り除いたシンセ・ウェーブな曲です。まあこれを Hunting Lodgeのボックスに入れて良いのかどうかは分かりませんが。それで使っている機材は、Roland CQS-600シーケンサー, SH-09 シンセ, TR-808リズムマシンで、曲によっては、Bassline TB-303なんかも使っています。これらの曲はS/M Operation主催のライブの時、バンドの転換の時にPalette CleanersとしてDiehlが演奏していたみたいです。結構、ミニマルでカッコいいですよ。それで、D1, D2, D5はいずれも 彼等のプロモーション作品”23 Minutes of Murder”の録音時のセッションのヴァージョン違いです。特に”23 Minutes of Murder Session (Dark)”ではかなり暗黒度が高いですね。この時はまだKarl Nordstromが在籍しており、彼はSH-09シンセとTR-808リズムマシンを演奏してました。またこの時の録音にはKarlの兄弟のThomasの家の地下室で行われています。DiehlはRoland G-88ベースで、GR-33Bベースシンセを演奏していますが、Synare 3とVoでも参加しています。一方、SkottはMS-20のパッチングをしたり、Roland P/V シンセSPV-355を通したギターを弾いていたとのこと。そう考えると、彼等は当時としては結構、機材を持っていたのだなあと。それにギターシンセなんかも持っていて使っていたなんて、ビックリです(と言うか、羨ましい❗️)、それとDiehlのVoはタントラの様にも聞こえ、そう考えると、このセッションは電子曼荼羅ではないかな?とも思えます。 D3 “Sonderkommando” は、Skottのソロで、彼は、Korg MS20シンセとSQ-10シーケンサーだけで録音したらしいです。こちらはミニマルなシークエンスに絡みつく電子ノイズと言ったところでしようか? D4 “Sounds Like A Picture (Edit-Ending)” は彼等のアルバムLP”Will”に収められている同名曲の後半半分で、ダブを意識して録音されているらしいです。確かにディレイが効いた電子音が虚空に放たれるような曲になっています。ヴォーカルやテープ音にもロング・ディレイがかけられており、全てが霧散するようです。 未発表音源が聴けるのはホント有り難いですね。また、彼等の機材マニアなところとか、ソロトラックなんかも興味深かったですね。このLP2と為に、ボックス買っても良いのではないでしようか? “Sound Like Picture (Edit - Ending)” https://youtu.be/7e4lFThl8bk #HuntingLodge #Unreleased #ShadowsOutOfTime’82-‘83 #VinylOnDemand #S/MOperation #LonC.Diehl #RichardSkott #KarlNordstrom #ThomasNordstrom #Synthesizers #SynthBass #GuitarSynth #RhythmMachine #Sequencer #PaletteCleaners #SynthWave #Mininal
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