Conrad Schnitzler & Pharmakustik “Kontraktion”

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買っちゃいました!Conrad Schnitzler先生とPharmakustikことSiegmar Fricke氏のコラボ作品3連作の第1弾”Kontraktion (収縮)”です(因みに前回、紹介した”Schubkraft”は第3弾です)。このお2人のバイオグラフィーについては、前回やそれ以前に書いてありますので、そちらをご参照下さい。それで、この3連作は、第1弾”Kontraktion”が2016年に出て、第2弾”Extruder”が2018年、そして第3弾”Schubkraft”が2012年に出ています。因みに、このシリーズは通常盤が限定400枚で、クリア盤が100枚限定となっています。まあ、これらの音源は、1986年11月〜1987年7月に、BerlinのLeberstrasseにあったConrad Schnitzler Studioで録音されており、その際、使用した楽器は、EMS Synthi A, Korg MS-20, Dynachord Echocord, Automatic Rhythm Player. Digital Delay, Emax Sampler, Farfisa Organ, Magnetophoneと記載されています。この時の音源を、Fricke氏が、2014年12月(2011年にSchnitzler先生は亡くなっています)に、自身のスタジオPharmakustik Studioで、リフレッシュして再構築した曲から成っているのが、本作品です。それで、A面2曲、B面3曲が収められています。それでは、各曲について詳細を紹介していきます。
A1 “Kontraktion (Phase 1)”は、ホワイトノイズによるリズムで導かれて、何か機械の中にいるような不思議な電子音(機械内の環境音)で出来ています。A2 “Kontraktion (Phase 2)”では、ディレイを効かせたシンセ音がやがて、のたうち回るように暴れ始めるユニークな曲になっています。
では、B面にいきます。B1 “Electric Transmission”では駆動力のあるリズムマシンを中心に、飛び道具的にシンセ音やラジオ音(?)が挿入されます。B2 “Chromit”は、ホワイトノイズを伴う強迫的低音シンセのドローン・パルスによって構成される曲で、アンビエント風ではありますが、アンビエントではないです。B3 “Werkstoff”では、変態的なシーケンスを中心に、ドローンが聴こえてきますが、やがて、ゲーセンのような環境音になってしまいます。
とまあ、今回も中々、面白い音楽になっていますが、マシンリズムは控えめで、全体的に掴みどころの無い抽象的な音楽に仕上がっています。プリミティブと言うと聞こえは良いですが、本当に個性的な音楽は、「言葉」に出来ない位、抽象的になるんだろうなと確信しました。これは、Fricke氏のミックスによるところもあるとは思いますが、元々の音源がそもそも掴みどころの無い抽象性を持っていたのではないかとも思います。そんな2人の時空を越えたコラボ作品を一度は体験してみてはどうでしょうか❓通常盤でも400枚限定ですので、見つけたら、即ゲットですよ!

[trailer]
https://youtu.be/_9zQpGMVwGk

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