月報 東芝(東芝音楽工業) 1960〜1963年

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60年代に入ると、発売レーベルがどんどん増えて行きます。

1960年02月新譜(1962.01.20 発売)より キャップ・レコード
 ブライアン・ハイランド、アーサー・キット、ロジャー・ウィリアムス等
 後にビートルズの仕掛人となる高嶋弘之さんが、入社直後に担当したレーベルです。
1962年05月新譜(1962.04.15 発売)より リバティ・レコード
 ベンチャーズ、ボビー・ヴィー、ジュリー・ロンドン等
 単発的にキング・レコードから発売されていましたが、レーベル全体としては初登場。
1962年09月新譜(1962.08.05 発売)より ワーナー・ブラザース(日蓄工業より移行)
 エヴァリー・ブラザース、ジョニー・ソマーズ、カスケーズ、ピーター・ポール&マリー等
1962年10月新譜(1962.09.05 発売)より ステーツサイド・レコード
 フレディー・キャノン、シフォンズ、ディオン等
1963年02新譜より イギリス・コロムビア原盤(日本コロムビアより移行)
 クラシックではオットー・クレンペラー、カラヤン、マリア・カラス,ジュリーニなど。
  (エンジェル・レーベル)
 ポピュラーではクリフ・リチャード、シャドウズ、ヘレン・シャピロ、アルマ・コーガン等
 この時オデオン・レーベルが登場しました。
レーベルが増えると同時にレコード番号の規格(KP,LIB,7B,Y,CM 等)も増えました。この辺りが64年からのシリーズ統一化の要因になっていると思います。
  
邦楽系では、坂本九(初レコードはビクター)、森山加代子、スリー・ファンキーズ、弘田三枝子など、従来の歌謡曲とは違ったタイプのアーティストが台頭します。

会社としては、東芝芝浦電気から独立し、東芝音楽工業が設立されます。
(1960年10月1日創立、同年12月より営業開始)

また、月報に関しては 1961年3月号をもって一旦発行が中止されました。再開されるのは1961年10月号からで、その間はタブロイド判の新聞(東芝レコード・マンスリー)が発行されました。

最後に赤盤ヒストリーです。
アイテム限定からスタートした赤盤は、ステレオ盤の全て〜30cmLPの全てと対象を拡大し(ここから通常価格に組み込まれます)、1961年12月新譜以降は25cm盤も含めたLP全般に適用されます。

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#レコード資料

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    Nobuaki Sugiura

    2023/08/31 - 編集済み

    chirolin_bandさん、いつもフォローしてくださりありがとうございます。赤盤は当初特別価格だったんですね。1つお聞きしたいことがあります。東芝の1960年頃のLPの背表紙内側に竹ひごが入っていますが、その経緯についてお分かりでしたらお教え頂きたく思います。よろしくお願いいたします。
    ※お名前間違えてすみませんでした。

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      chirolin_band

      2023/08/31

      コメントありがとうございます。竹ひごに関しては、これに触れている資料を見たことがなく、残念ながら確かなことは判らないんです。従って推測になりますが、目的はペラ・ジャケットの背中の強化でしょうね。最初期の東芝のLPジャケットは、背中に「マチ」がなかったので、竹ひごはありませんでした。「マチ」を作って背表紙にタイトル等を印刷するようになるのは、1959年〜1960年頃でしょうか? おそらくこれと同時期に竹ひご対応もスタートしたのだろうと思います。当時のペラ・ジャケ・タイプには総て付けられていたようですね。(東芝のように徹底してませんが、当時のグラモフォン盤にもあるようです)
      終わりは1968年頃だと思います。ちょうどペラ・ジャケから厚手ジャケットに切り替わる頃です。手持ちのLPでは、1968年10月10日発売のペラ・ジャケで竹ひごのないものもあります。
      なお赤盤に関しては、小生のLabジャーナル「アナログ・レコードの自由研究2」にてご紹介しておりますので、よろしかったらご覧下さい。

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      Nobuaki Sugiura

      2023/08/31

      竹ひごの件、ありがとうございました。東芝のレコードだけかと思いましたが、グラモフォンでも竹ひご付ジャケットがあったんですね。勉強になりました。

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