Record Monthly 1984年7月- 1984年12月

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Record Monthly誌 1984年7月〜12月号です。

1984年7月号より、予告通りに誌面が一新されます。

サイズが B5 (普通のノートブックと同じ)になり、読み易くなりました。
カラ−・ページも増加し、ビジュアル面でのインパクトを加えながら、
特集やアーティスト・インタビューなどの内容面も充実が図られています。

ヒット・チャートも、枠が拡大されると同時に、海外チャートも充実し、
見た目がオリコン等も意識した作りになっています。
集計元が「全国レコード商組合調査」と明記され、
コピー・ライトに関するコメントも加えられました。
集計対象となる加盟店も増やしたのではないでしょうか。
(レコード店にPOSシステムが普及するのは、もっと後の話です)

新譜リストには、アイテム毎の発売日が記載されるようになりました。
これはユーザーにとっては大切な情報です。
(従来は「4月5日~5月5日発売分」などと一括りにされていました)

その他に紙面を見ていて気付くのは
「メーカー広告がよくとれていること」です。
川上のメーカー,川下の小売店,両社を結ぶ商組合がよく協力して
この改訂に取り組んだのでしょう。
価格は ¥180 を据え置きということも考え、
この改訂は、与えられた条件の範囲内で
精一杯の仕事をしたと言えるように思います。
7月号の編集後記にも、「できる限りのことはやった」という自負心も
ストレートに書かれています。

ただし、この紙面を見ていて感じるのは、
レコード卸の最大手だった星光堂
(正確に言えば、その姉妹会社のミュージック・スター社)
が発行していた「ミュージック・ガイド」誌に似ているかも、
ということです。
「ミュージック・ガイド」は1960年代から
このサイズで作られていましたし、
改訂に際して、参考にしたのは間違いないだろうと思います。
(レコード商組合としては、こうしたことは認めないでしょうが)

しかし世の中では、新たな形態として書店で販売する「CDジャーナル」も、
この1984年には創刊されています。時代は動いていたわけですね。

この時代のニュー・メディアだったレーザー・ディスクと
VHDディスクの広告ページを
掲載しておきます。前者は1984年7月号、後者は12月号です。

CDの普及は、結構ゆっくりとしたものでした。
やはり価格の高さは大きなネックだったと思います。
本格的に広がったのは、メイン価格が ¥3,200 になってからでした。
画像8の「CDガイド」ページは1984年12月号のものですが、
この辺りから漸く ¥3,200 盤が登場しました。

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