モルガナイトのピーチフィズ
エメラルドやアクアマリンとの色違い種である鉱物『モルガナイト』を拡大したものです。 彼の内部には水と気泡が無数に封じ込められています。 桃色の中にソーダ泡が漂っているような、どことなく清涼感のある小景です。 https://muuseo.com/tezzarite/items/71 マルチカラー・ベリル/緑柱石 | MUUSEO(ミューゼオ) https://muuseo.com/tezzarite/items/71 テッツァライト
不純物として含まれるマンガン(或いはセシウムやリチウム)により、ピンクに色づいたベリルが『モルガナイト』と呼ばれます。
クロム由来の緑色ベリル「エメラルド」や、鉄由来の水色ベリル「アクアマリン」らとは色違いの同種にあたる鉱物です。
一方で、何物にも染められていない純潔な個体は『ゴッシェナイト』。
実際には完全な無垢というわけではなく発色に至らない程度の不純物を含んでおり、特にセシウムを内に秘めていることが多いとのこと。
しかし地質由来の微量元素の影響を受けやすく何らかの色味を帯びて産出することが多いベリルにとって、無色透明な姿はある意味珍しいことでありましょう。
こちらはそのモルガナイトとゴッシェナイトが1:1となるように切り出したものであると思われます。
丁度半分が淡く桜色に染まっており、何とも心温まる色相を織りなしています。
彼らの内部を注意深く観察した結果、水溶液と気泡からなる「二相インクルージョン」が無数に閉じ込められていることが分かりました。
石を傾けることで気泡が動く様子がしっかりと確認できます。