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綱不知海岸の高温石英/ベータクォーツ
青森県の今別町で舎利石探しの傍らに採取した高温石英です。
普通 "水晶" あるいは "石英" と聞いて真っ先にイメージする姿というと、恐らく先端の尖った六角柱の結晶が殆どだと思います。
しかし彼らのように柱面を著しく欠いた特徴的な結晶形の者も存在します。
それが約573~867℃の高温条件で晶出した『高温石英』です。
今別の海での遭遇率はうんと低く、そういった意味では舎利石よりも貴重な存在です。
思えば私が舎利石拾いを始めたのはホームグラウンドである近所の海岸で高温石英を採取していたことに端を発します。
波打ち際の砂利溜まりで高温石英を拾い集めていたときのこと。
ごくごく稀に『表面がブツブツ』『内部に半透明の核を有する』不思議なメノウを発見することがあったため選別して集めていました。
後に詳細を調べたところその特異なメノウは舎利石であることが判明。
感銘を受けた私は舎利石の本場である青森県今別町へ足を延ばすに至ります。
そして憧れの地で舎利石を採取する中、ごくごく稀に遭遇する特異な石英…。
まさかこんなところでも高温石英を拾い集めることになるとは思いもしませんでした。
遠く離れた地でもこの見慣れた両錘十二面体と対面できるのは本当に嬉しいです。