エンロール・アカストイデス/防御態勢の三葉虫

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三葉虫は古生代における代表的な示準化石。
すなわち、その化石が産出した地層の年代を特定するうえで指標となる生物群です。

堅固な背甲と体節を持っているため、カブトガニやムカデなどと同じ節足動物でありました。

彼らはカンブリア紀に出現して以降、目覚ましい分化を遂げ、大量絶滅の発生したペルム紀まで綿々と命脈を繋ぎ続けました。

彼はその中でもデボン紀に生息していた『ファコープス』なる系統の個体で、多数の個眼からなる大型の集合複眼を備えているのが特徴です。

特に鉱物化していない素の化石ではありますが、彼の特筆すべき点はそのポージングにあります。
頭部と尾部を限りなく近づけ、弱点である腹部を隠すかのような防御態勢を取っているのです。

三葉虫といえば水底を這い蹲る扁平な姿が一般的に想像されますが、その身体構造は意外にもフレキシブル。
特定の種においては胸部関節の干渉が少ないため自由度の高い屈曲が可能となっており、球形態への移行もスムーズに行われるのです。
もちろんこのファコープス目も、そのような能力に長けていました。

こちらは全体的な状態も良好で、体節はもちろん複眼の凹凸など、各部のディティールが生前さながらに保存されています。
何よりもその丸まった姿は今も生きているようであり、ただの化石であることを忘れて愛らしさすら感じてしまうのです。

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    MOYO.

    2019/04/13

    スゴい!このポージングが又ゾイドっぽい(笑)。

    有り難う御座いますm(__)m。

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    • ありがとうございます!
      丸くなったヴァルガとグソックにそっくりですよね(笑)
      三葉虫って結構メカニカルな外観をしているので尚更ゾイドっぽいですね😆

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    tanupon

    2019/05/10

    こんな立体的な三葉虫初めて見ました。
    GWに展示してある化石見てきたばかりなので
    興味増します(^^)

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    • ありがとうございます!
      捕食者からの襲撃を免れ抜いたのか欠損もなく、また丁寧にクリーニングされているお陰で細部の輪郭まで際立ってます。
      やはり立体感のある化石には感動してしまいますよね😄
      化石は単に学術的な資料としてではなくちょっとした動物フィギュア的な楽しみ方もできると考えてますので、ぜひ様々な視点からお楽しみ頂ければと思います!

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  • Lion

    toy ambulance

    2019/07/22 - 編集済み

    三葉虫も漆黒の中に浮かび上がると、エイリアン的存在感があります。

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      テッツァライト

      2019/07/22 - 編集済み

      よくぞお気付きになりました!
      実はこれを意識して撮影してみたのです(笑)

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      nonstop24hours

      2019/07/22

      ちょっとフェイスハガーぽいですね。🦀

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    • おぉ、たしかにフェイスハガーとも似通ったところがありますね😆
      節だらけで骨張った感じなんかそれっぽいです!

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    • Lion

      toy ambulance

      2019/07/22

      H・R・ギーガーが創造主の三葉虫!

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    • まさかの新説ですね😆
      ギーガー、生命創造主説(笑)

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    Mineosaurus

    2024/01/16 - 編集済み

    おもしろいですね。危険を察知して球体になるのは現生のダンゴ虫そっくりですね。現生の等脚目はフォルムが前後で均一化していてもっと単純な気がしますが、海に近い場所にいるちょっと陸型よりも大きいハマダンゴ虫を突っついて丸めると、普通10秒ほどでm触覚で周りの安全性を確認し始め、やおら球体からほどけて逃走行動に移りますね。収斂進化の一形態だと推定すると、この三葉虫のポーズは解けることなくこのまま死を迎えたのだとして、その危機って、安全を確認するよりも強大で、即死したのか、あるいはこの姿勢を解くことができないほど長く続いたのか、はたまた死を迎えるときの通常の筋繊維の委縮によるものか(恐竜の完全体の化石が発見されるとき頸椎が反り、背中の方に首部が引っ張られる姿勢のものが多いのと同じ反応)、色々考えさせられます。古生物の死の瞬間が凝固しているようで、いろんな情景が浮かびます。

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    • ハマダンゴムシとは初めて耳にしましたがやや攻撃的な種なのでしょうか,面白い生態ですね!

      たしかに防御態勢をとるほどの危機が迫っていたにしては危害を加えられた損傷がありませんし何とも謎多き死に様ですよね。
      有名な「プロトケラトプスとヴェロキラプトルの闘争化石」ほどではないもののドラマ性を感じるといいますか,仰るとおりどのような最期を迎えたのかと想像を掻き立てられる標本ですね。

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