太陽ト諸星トノ大小比較ヲ示ス(その2)@明治の天文掛図

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二十世紀始めに描かれた、太陽と太陽系惑星との大きさ比較図。惑星の方をひとつづつ見てみよう。
衛星については、「惑星との大きさ比較」という考えは盛り込まれず、単に「それぞれいくつあるか」だけを示したものと思われる。木星以遠の衛星の大きさなど当時は測りようがなかったから、これは仕方がない。
火星は〇、木星は四、土星は六、天王星は七、海王星は一つの衛星が描き込まれているが、明治二十四年に出された通俗天文書を覧ると、火星の二つの衛星は一八七七年(明治十年)に発見されたとある。また、木星は四つ、海王星は一つで合っているものの、土星は八つ、天王星は四つと喰い違っていて、どうやら何か間違ったデータを元に描いてしまったらしい。
なお出典資料については、当研Q所「架蔵資料目録」ブログにて紹介している。
http://lab-4-retroimage-jp.seesaa.net/article/456711483.html

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