Geso / Kumio Kurachi “Loving The Obsolete Words... = 死語を愛して...”

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この作品をどうやって入手したかは、ホントに覚えていないんですよ。第五列を運営していたGesoさんこと藤本和男さんとDD. Recordsでも活躍していた倉地久
美夫さんのスプリット・ミニアルバムなんですが、2人とも私の知り合いなので、恐らく交換で入手したのでは?と思うのですが、内容を含め、覚えておりません(ごめんなさい)。1980年代、日本で最も活動していたカセットレーベル第五列とDD. Recordsの代表とも思える両者の音源を3〜4曲づつが収められている奇跡的なブツです。レーベル名も不明なのですが、Discogsを検索すると京都のZero Recordsとのことです。両者とも作曲・作詞・演奏・録音をほぼほぼ一人でやっていますので、宅録による多重録音と言うことになります。Gesoさんサイドは、Synth, G, Voで、Onnykこと金野さんがSaxやノイズでヘルプしています。Kurachiさんサイドは、Drs, B, G, Kbd, Voを一人で担当しています。両者に共通するのは、字余りの日本語による歌詞と、骨折したかのような変拍子を含む演奏ですが、その歌詞を乗せる為に、難解かつポップな曲となっている点です。日本版Art Bearsと言っても良いかもしれません。ポップと言っても、歌謡曲やロックでのポップネスではなく、もう一つの音楽の流れ(パラレル・ワールド的な)におけるポップソングです。強いて言うなら、「和製レコメン系」ですね。Gesoさんの方は、ベースをシーケンサーてやっており、ドラムマシンも含めて、奇数拍子の打ち込みをやっています。それでいて、1曲目「あの人たちがやってくる」や2曲目「犬は溺れ死ぬ」では転びながらの変な疾走感があります。4曲目「使用中の手足」ではOnnykさんのサックスが時にフリーキーに入り込んでいます。一方、Kurachiさんの方は、1曲目「おろかな雲」ではマーチング・ドラムが強烈で、誤解を承知の上で例えるならLaibachの如しですが、その日本語の歌詞の奇妙さが決定的に異なります。2曲目「仕出し屋が来る」のふざけているような歌詞や3曲目「ごめんよ」での不自然なブレイクなど、奇妙で時にドライブするポップソングが並んでいます。また、北里義之さんが書いた、このアルバムの内容及びタイトルについてのライナーノーツと、両者の歌詞カードも付属していますので、それらを紐解く標べとなるでしょう。今回、聴き直してみて、両者は共に「天才」と言えますね。another sideのポップソング、貴方も聴いてみませんか?

倉地久美夫 “仕出し屋が来る”
https://youtu.be/CKoRNMFWkuY 

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