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Sodom “TV Murder”
何で、こんなもん持ってるのかなぁ?と言う訳で、Trans Records御三家(Asylum, Z.O.A.,Sodom)の一つSodomのアルバム”TV Murder”を紹介します。多分、何かの気の迷いで買ったのだと思いますが、よく覚えていません。1980年代中期〜1990年代までバンドブームが起こり、黒いモノトーンの服装の女の子のファンをトランス・ギャル、それに対してキラキラの色取り取りな可愛らしい服装のナゴム・ギャルと言うように棲み分けがありました。まぁそれは良いんですが、私が、初めてSodomを観たのは、Psychic TVの初来日の前座の時だと思ったのですが、どうでしよう?もしそうだとしたら、ちょっと「イタかった」です。 それで、Sodomのバイオグラフィーを書いておきます。1981年 Zazieを中心にSodomは結成され、1983年には、スターリンのタム氏が設立したADKレコードより発売された”ADK Omnibus vol.1”に収録されています。翌年1984年に、カセット・アルバム”聖レクイエム”をゴモラレコードからリリースしています。このアルバムは、世界的に上映禁止となった1975年作映画”ソドムの市”と同名のライブ活動をしていた時期の音源です。この時のメンバーは、Zazie (Vo), Shinoyan (G), Bara (B), Hayato (Drs, Piano)で、一曲だけゲストでBaki (G)が参加しています。そうして、1985年に、本作品でもあるファースト・アルバム(LP)”T.V. Murder”をTrans Recordsからリリースしています。この時には、Shinoyan (G)の代わりにKonan (G, Synth)が加入しています。1986年に、12㌅シングル”Material Flower”をTrans Recordsよりリリースしますが、一度活動を休止しています。その後、1987年に活動を再開しますが、その際、ダンス・パンクというジャンルをバンドに取り入れています。そして、1988年に、Tommyこと福富幸宏がメンバーとなって、ハウス・バンドとして復活し、セカンド・アルバム”King Of House”をCaptain Trip Records傘下のBang A GongよりCDリリースしています。この時のメンバーは、Zazie (Vo), Conan (Computer [Programming]), Tommy (Computer [Programming]), Marr (Perc)です。1991年に、サード・アルバム”Sodom”をAlpha Recordsからリリースし、これがメジャーデビューとなりますが、リリース直後に活動を停止してしまいます。その時のメンバーは、Zazie (Vo), Conan (Kbd, Back-Vo), Yukihiro Fukutomi (Kbd, Programming), Marr (Perc, Back-Vo)です。その後、2007年2月18日に、新宿Loftにて、Shoko-Fこと藤川祥虎が加わり、16年振りにSodom名義でライブを行い、活動を再開しますが、2009年の企画Drive To 2010では、Sodom Project名義で再復活し、暫くはこの名義で活動しています。2019年2月3日に新大久保Earthdomでの企画機械魔術フェスのライブ後、Sodomとして、2019年の全国ツアーが発表されています。 以上が、Sodomの略歴となります。最初のLPでもある本作品では、先述のように、Zazie (Vo), Bara (B), Konan (G, Synth), Hayato (Drs)がメンバーであり、プロデュースは、あの北村昌士がやっています。収録曲はA面3曲/B面4曲となっています。それでは、各曲をご紹介していきましょう。 ★A1 “Euro (Down On The Dead)”では、単調なピアノの単音弾きに呻くようなVoが乗ってきますが、突如、GのリフやDrsが入ってきて、ビートを刻み始めます。と同時にVoのテンションも上がりますが、一端静まり、再び、ビートをたたき出し、怒号のようなVoのテンションも上がります。長尺で曲構成はやや複雑で、緩急や音圧の振り幅も広いですが、飽きることはないですね。 ★A2 “TV Murder”では、ディレイの効いた掛け声で始まり、リズム隊も重厚でタイトなリズムを叩き出し、Gもひたすらリフを刻み、シアトリカルなVoも自在に怒声を放射しています。 ★A3 “Hills Garden”は、タムを多用したリズムと唸るようなBと控えめながらもツボるGをバックに、Voのテンションは高くなります。これって六本木ヒルズのことじゃないよね? ★B1 “Art Of Lab”では、ミニマルなリフをひたすら弾くBとGで始まり、Drsも入ってビートを、更に捨て鉢なVoも加わり、一丸となったタイトな演奏を繰り広げます。Gの音色が当時を思い出しますね。 ★B2 “In The Wall”は、微かな悶え声から、スネア連打のビートとなりますが、途端に、シンコペーションの効いたビートの曲に変換されます。曲の構成にはかなり柔軟ですが、演奏は極めてタイトです。 ★B3 “Calimrec”は、タイトなリズム隊にシグナルのようなGのリフから成る曲で、狂的なVoが異教徒の呪文のように暴れまくります。 ★B4 “Test Pattern Nº2”では、叫び声から、ポストパンク的リズムが叩き出され、演奏はミニマルですが、Voはシアトリカルで自在です。途中のブレイクなんかもカッコ良いですね。 当時、言われていた程、Gothな感じはないですね(これは当時の服装に寄る印象かと)。YBO2のベーシストでもある北村昌士が共同プロデュースと言うこともあってか、リズムの構築とか曲構成とかに気を使って練り上げられており、特にBの録音仕方が良いです。また、ZazieのVoも基本、怒声なのですが、結構シアトリカルかつ自由自在に歌っているようで、その点も興味深かったです。反対に、Gとかは敢えて抑え気味に仕上げられているのかなぁと思いましたし、フランジャーを多用したGの音色も当時の流行りだった思います。凄くノレる音楽ではないですが、プログレのように曲構成が割と複雑で、じっくり聴きたいものです。あと、この作品ではシンセは余り使われていませんね。ちょっと残念。 https://youtu.be/HLiwbAbQKwE?si=NAZ5rxJl0ldlQp4G A2 “TV Murder” [MV] https://youtu.be/6Bxsi8mbfRs?si=CSLuI6E-meYLXkTe #Sodom #TVMurder #TransRecords #2ndAlbum #JapaneseUnderground #PostPunk #AlternativeRock #Industrial #Zazie #Bara #Konan #Hayato #Co-Producer #MasashiKitamura
Post Punk / Alternative Rock / Industrial Trans Records 不明Dr K2
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Hajime Tachibana (立花ハジメ) “Hm”
Plasticsで、有名になった立花ハジメのセカンド・ソロアルバムが、この”Hm (エイチ・マイナー)”ですね。Plastics時代はギタリストとして活動していましたが、ソロでは、専らSaxを中心に自作楽器Alpsや自動打楽器なんかを演奏するようになっています。彼のバイオグラフィーは以前に書いてありますので、そちらをご参照下さい。本作品では、Hajime Tachibana (Sax)を始め、他にHiroyasu Yaguchi (Sax), Robin Thompson (Sax, Clarinet), Mitsuru Sawamura (Reeds, Sax), Tatsuo Kondo (Piano, Kbd), Donbay Nagata (B), Saeko Suzuki (Drs, Piano)がゲスト参加しています。本作品では、曲にコンセプトらしき文言が付随している場合があり、それをちょっと記載しておきます。「A2では、細分化されたPIANO PILLOWSのイメージが元に戻る一瞬前 とA4-A5では、自分の一生の映っているビデオテーブを手に入れた主人公。誕生、少年時代に見入る興奮とスリル。ふと60才の自分が見たくなり、早送りしたものの画面に何も映っていないショック! 50才、40才と戻す。まだ何も映らない。次の瞬間にも自分もしくは世の中全体がなくなってしまうのではないかという不安にかられながらタイマーを現在に戻し恐る恐る再生スイッチに手をのばす⋯。こ、こ、これは⋯⋯!!!」と付加されています。更に、B3では、副題に「月を背にして自分の影を見ながらサバクを歩く突起物 」と付いており、B4では、再創造される幼年期と加最度のついた日常生活とか、B5では、A documentary program showcasing facets of Japanese life as-is that ran from 1957 to 1964と付記されています。単なるお遊びなのかもしれませんが、当時の立花ハジメにとっては、彼の音楽を理解する為のヒントだったのかもしれませんね。と言う訳で、本作品(両面5曲ずつ収録)の各曲をご紹介していきたいと思います。 ★A1 “Theme From ‘Hm’ /「Hm」のテーマ” (3:09)は、仰々しいティンパニのマーチングリズムで始まり、前作の点描的音ではなく、それぞれの楽器が重々しいメロディを奏で、かなり「音楽的」になっています。 ★A2 “Piano Pillows Going Abstract / 細分化されたPIANO PILLOWS” (3:05)は、6拍子を刻む管楽器が上下するミニマルな曲で、ドラムレスで心地良いです。この曲の終わりは! ★A3 “Liquid / リキッド(清楚な熱帯夜)” (6:28)では、ドタドタしたDrsと柔らかいKbdのミニマルな演奏を基礎に、劇的な管楽器が多層化してメロディを奏でています。特に一定のメロディは無いようですが、非常に心地良いです。 ★A4 “This Is ...... !!! (Death Video)” (4:07)は、柔らかい管楽器のアンサンブルなのですが、中盤からやや不穏な雰囲気になってきますが、クラリネットがメインだからでしようか?悲しげな室内楽です。 ★A5 “Theme From ‘Sex Symbol Strikes Back’ / セックスシンボルの逆襲のテーマ“ (1:30)では、飛び跳ねるような管楽器のリズミックな演奏とそれに乗るSaxがメロディを奏で、フェイドアウトしていきます。 ★B1 “Sex Symbol Strikes Back / セックスシンボルの逆襲” (3:57)では、機械のように正確なティンパニとピアノのリズムとホーンによるミニマルなリフの反復に、Sax類がメロディを奏でていますが、肉感的なイメージは全く無いです。 ★B2 “Arrangement” (4:22)は、本作品では珍しく、DrsとBのロックリズムに、Sax類がメロディを奏でており、途中にピアノのコロコロしたソロ演奏を挟んで、再びロック・アンサンブルへ。 ★B3 “Yoru No Tokkibutsu / 夜の突起物” (3:35)では、足踏みオルガンの朴訥な演奏とSaxのほんわかした合奏ですが、音数が少ないので、落ち着きますね。 ★B4 “Ab1013” (4:57)は、Drsとピアノのダイナミックな演奏とSax類のせめぎ合うような曲ですが、シンプルなコード進行ですね。しかし、収録されている音自体はダイナミックです!転調してからがカッコ良いです。 ★B5 “Theme From ‘Nihon No Sugao’” / 「日本の素顔」のテーマ(2:34)も、Saxとピアノの素朴な合奏で、子供向けTV番組のエンディングみたいです。 今回は、極めて音楽的な作品になっており、言い換えれば、Saxとかを「普通」に演奏していますが、どうもPlasticsのイメージがあるからか、真っ白な無菌室のような音楽と感じてしまいます。もっと人間臭い音楽になるのかな?とも思っていたのですが、前述のような無機的で衛生的な音楽になっているところが面白い、と言うか凄いですね。B面には、立花ハジメ以外の方が書き下ろした曲やカバー曲も含まれていますが、聴いた感じには全く違和感はないですね。これも、彼の才能なのでしょう。あと、ミニマルな曲が多いのも、時代的には特徴かもしれません。Sax等によるインスト曲に興味がある方にはお勧めします!いい意味で、ファースト・アルバムの内容を裏切ってくれました❗️なお、プロデュースは高橋幸宏です。 A1 “Theme From ‘Hm’” (3:09) https://youtu.be/KH_dMTL3LV0?si=VdoQwAUnOFlK20rP A2 “Piano Pillows Going Abstract” (3:05) https://youtu.be/trMeUn5xcco?si=dv0eE_ocy5c53Jr8 A3 “Liquid” (6:28) https://youtu.be/L5YXSolGC2Y?si=we3MuUUmdNgKNTGH B1 “Sex Symbol Strikes Back” (3:57) [Garage Band version] https://youtu.be/YpyxO4Oz2Eo?si=wKiCrYwXhZb4yB4E B2 “Arrangement” (4:22) https://youtu.be/AymYA8kJBa0?si=sFjdJJvlqnv9Hqto B2 “Arrangement (Cover)” (4:22) https://youtu.be/KH8VB4o58ws?si=KwKUUB7NFBHT-qFL B5 “Theme From ‘Nihon No Sugao’” (2:34) https://youtu.be/k3kkNFriP6E?si=IVf5LlAs11PWhOoQ #HajimeTachibana #Hm #YenRecords #SecondAlbum #SoloAlbum #ExperimentalPop #Contemporary #Sax #HiroyasuYaguchi #RobinThompson #MitsuruSawamura #TatsuoKondo #DonbayNagata #SaekoSuzuki
Experimental Pop / Contemporary Yen Records (Alpha Records) 不明Dr K2
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Self Deconstruction “Wounds”
何故か、惹かれてしまうバンド、通称「セルコン」ことSelf Deconstruction!結成は2010年だそうです。初めて観た時は、男女のツインVoに場違いな程ロリなGと屈強なDrsの4人組で、数年前の「地獄のコミュニケーション」で男性Voが脱退するとアナウンスされた時だと思う。その前に、X(旧Twitter)を始めた頃、Kuzuha (葛葉)さんから、SPKとかの古いノイズ系のカセットを購入したことが、一番初めのコンタクトかなぁ? その後、Kuzuha (G), Kubine (Vo), Jiro (Drs)の3人組としてセルコンは活動を続けていました。私は、1度だけ、落合SoupでChris Goudreauの日本ツアーの3daysが行われた時に、対バンをしたことがありますが、凄い迫力だったと記憶しています。その後、Kubineが脱退し、MarinoがVoで加入しますが、バンドは諸事情によりバラバラになり、Kuzuhaさんだけが、セルコンの看板を背負っている形になって、現在もメン募をしているようです。まあ、そんなこんなで、Kuzuhaさんの日常をFBとかで眺めていたのですが、先日、偶々、Kuzuhaさんが誕生日を迎えられたのをFBで知って、その時に、LPが欲しいと思い、その旨を伝えたら、早速、送ってくれました。Kuzuhaさん、どうも有難うございます。こちらのレコードの発送が遅れてすいませんでした。 それで、今回、入手したアルバム”Wounds”は、単体としては2枚目に当たり、実はこの作品は、アナログ盤の出た2年前の2016年に、CDでBreak The Recordsからリリースされています。そうして、2018年にミルキークリア盤は伊のF.O.A.D. Recordsから、血液赤盤は日本のBreak The Recordsからリリースされています。メンツは、Kuzuha/葛葉 (G), Kubine (Vo), Jiro (Drs)と言うベースレスのトリオです。彼等自身が標榜しているフリースタイル・グラインドコアがたっぷり23曲(A面13曲/B面10曲)詰まっています。ほぼほぼ1分以内の短い曲なので、曲間は良く分かりません。ですので、各曲毎の紹介ではなく、アルバム全体のご紹介をしたいと思います。 A1 “Disaster” (0:38) A2 “Ain't It Fun” (0:27) A3 “Spring's Trend” (0:37) A4 “Pay Up” (0:50) A5 “Dog” (0:28) A6 “Vulture” (0:44) A7 “Our Graves” (0:48) A8 “Dear Weekend” (0:41) A9 “Malice” (0:41) A10 “Psychowhore” (0:30) A11 “Taken For Granted” (0:38) A12 “Deeper” (0:39) A13 “Not For Me” (0:33) B1 “You Deserve” (0:22) B2 “Possession” (0:27) B3 “It Was Rain” (0:14) B4 “No Savior” (0:51) B5 “The Burden” (0:35) B6 “Hazard” (0:47) B7 “Virtue” (0:55) B8 “Force Fed” (0:48) B9 “Mess” (1:29) B10 “Grace Period” (1:25) 私自身、グラインドコアをLPでちゃんと聴くのはほぼほぼ初めてなのですが、ベースレスにも関わらず、音は、結構分厚く、また、タイトな録音にもなっているのに驚きました(Gとかは一部重ねている部分もあるのかな?)。とにかく、曲の中のリフと言うかパタンが殆ど繰り返されない、それこそ1曲の中で次々にリフが繰り出され、テンポすら目まぐるしく変わる演奏は、正しく「フリースタイル」グラインドコアであると確信しました。KuzuhaさんのGのキレが凄くて、何度も聴き直してしまいました。特に、曲間と思われるところの本の一瞬が特に好みです。また、Kubineちゃんのデスヴォイスも様になっています(これって歌詞があるのかな?といつも思ってます)。録音された演奏も迫力があるのですが、これらの曲を作曲し、ライブで演奏する方が大変なのでは?と思ってしまいます。この時期のセルコンは、結構好きだったこともあって、動画はよく観てましたが、アルバムとしての体験は初めてだったので、非常に楽しめました❗️また、Kuzuhaさんには、Self Deconstructionとして活動を復活して欲しいですね! https://youtu.be/noT6f0Acr5c?si=rb9BnLM0agiN1efL [BandcampのURLも貼っておきます] https://foadrecords.bandcamp.com/album/wounds-2 [オマケ: live in Obscene Extreme Fes. 2018] https://youtu.be/aURJlHxmjyQ?si=1FCc4h-Zt89QvSQo #SelfDeconstruction #Wounds #BreakTheRecords #F.O.A.D.Records #SecondFullAlbum #Japanese #GrindCore #FreeStyleGrindCore #PowerViolence #Bassless #Kuzuha #Kubine #Jiro
Grind-Core / Power Violence Break The Records / F.O.A.D. Records 不明Dr K2
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Shi-Shonen “Harvest”
何故か、聞いたことのある名前だなあと思って、中古屋で購入したのが、Shi-Shonenのマキシ・シングル”Harvest”でした。当時は、バブルも弾けて、シャレ乙ニューウェーブは廃れていたこともあり、聴いても余りピーンと来なかったので、今回、聴き直してみることにしました。それで、先ずは、彼等のバイオグラフィーを調べてみました。元々は、戸田誠司が、中央大学在学中に、渡辺等、友田真吾らと、極東通信と言うバンドを結成し、シンセを用いた宅録テープコンテストで多数入賞し、そこへ、福原まりが1981年秋に参加しで、Shi-Shonenと改名して活動を本格的に行います。日本Columbiaのディレクター三野明洋に見出され、1983年2月21日に、日本Columbia傘下のレーベルShan-Shanより、シングル”嗚呼上々”と、本作品でもある12インチ・マキシシングル”Harvest”の同時発売でメジャー・デビューを果たしています。また、彼等は、芸能事務所アミューズに所属し、TV音楽番組”アップルシティ500”などにも出演しています。1985年には、テイチク内で細野晴臣が立ち上げたレーベルNon-Standardに移籍し、同年5月にファースト・アルバム”Singing Circuit”を、また12月には12インチシングル”Do Do Do”をリリースしていますが、1986年2月の草月ホールでのライブを最後に、渡辺と友田が脱退し、同年7月に戸田と福原の2人ユニットとして、最後のアルバム”2001年の恋人達”を発表しています。しかしながら、その福原も脱退したり、レーベルの方も活動が鈍ってきたりした為、1987年秋にバンドは消滅します。 と言うのが、Shi-Shonenの略歴となります。それで、今回は、彼等のファースト・マキシシングル”Harvest”を紹介しますが、この時のメンバーは、戸田誠司 (Vo, G, Kbd, Sax), 福原まり (Vo, Kbd), 渡辺等 (B), 友田真吾 (Drs)で、立花ハジメ (Horn), 矢口博康 (Horn), Robin Thompson (Horn), MOMO (Horn)がゲスト参加しています。それでは、各曲についてご紹介しますね。 ★A “Harvest (Long Size)” (6:28)は、Chakraをもう少しシャレ乙にしたかのような曲で、Bの存在感が凄いのは勿論、似非中華風のアレンジやゴージャスなホーンの導入も聴くことができます。福原まりがVoですね。途中で突然、シンセ主体のアンビエント調の曲にカットインしますが、また元に戻ります。 ★B1 “今天好” (4:06)は、中華風ニューウェーブなんですが、Voは戸田誠司がやっています。アコギも使って、ちょいスカのリズムも取り入れています。相変わらず、Bはブリブリしています。因みに、作詞はなかにし礼です。 ★B2 “叛乱-ロマンス-” (4:05)も、中華風ニューウェーブですが、テンポは早めで、Voは戸田誠司がやっています。この頃のニューウェーブって何としても、シンセと中華音階を結びつけ易かったのですね。リズム隊が強靭で、タイトな演奏になっていますね。 まぁ、ここら辺の後続バンドは、初期YMOの影響を拡大解釈したのかなぁと思いますね。それが良いのか悪いのか、良くは分かりませんが、個人的には、YMOは、”BGM”と”Technodelic”しか評価していない私にとっては、Shi-Shonenは、これで充分かなと思いました。この如何にも垢抜けた感じが、返って「産業ロック」に思えますね。でも、戸田誠司は一時期、Yapoosにも入っていたみたいですし、福原まりや渡辺等もソロ等で最近まで活動していたみたいなので、気になる方はチェックしてみてはどうでしょう? A “Harvest (Long Size)” https://youtu.be/OBVFRI1GFaE?si=9Weqci9NKz1X5vzC B1 “今天好” https://youtu.be/Pbh4wY7MLfA?si=kZ413ZDxMsy9yL9Z B2 “叛乱-ロマンス-” https://youtu.be/aW9fUdo7jHY?si=9ycBSm0H_LgKIh-G #Shi-Shonen #Harvest #Shan-Shan #Columbia #12inchEP #Japanese #NewWave #中華風 #SynthPop #Synthesizers #戸田誠司 #SeijiToda #まり #MariFukuhara #渡辺等 #HitoshiWatanabe #友田真吾 #ShingoTomoda #Guests #HornSection and #立花ハジメ #矢口博康 #RobinThompson #MOMO
New Wave / Synth Pop Shan-Shan / Columbia 不明Dr K2
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Sadie Sads “Box With Little Doll”
前回、ご紹介しましたSadie Sadsの唯一のアルバム”Box With Little Doll”を早速入手しましたので、ご紹介したいと思います。今回、彼等のバイオグラフィーとは大きな違いはありませんので、本作品に関しての情報だけ加筆しておきます。メンバーは、Sad (Vo), Igarashi (G), Kazumi (B), Kan (Drs)に加えて、Takeshi (Stage Visual)がクレジットされており、更に佐藤薫プロデュースとなっております。また、LP1(甲/乙)は両面とも45回転、LP2 C面(丙)も45回転ですが、D面は33 1/3回転となっており、かなり変則的な仕様です。また、ナンバリングはされていますが、限定品ではないようです(因みに、私が購入したのは、289と印字されています)。と言う訳で、早速、各曲を紹介していきましよう。 ◼️LP1: side A(甲)/side B(乙) ★A1 “Day Dream”は、悲鳴のようなGからメタパーの乱打、そして3拍子のリズムにSadの逆回転と正回転を混ぜたようなVoが呪文のように続き、時にサンプリング音も挿入され、エフェクトの掛け方が佐藤薫らしいなぁと思います。 ★A2 “Japana”は、割とストレートでノリの良い音作りですが、ドライブするBと引き攣るGが凄いです。サビでのDrsもロータム使って大迫力!Voのエフェクトも強烈です。 ★B1 “Junk College”では、エフェクトを掛けたミニマルなBを中心に、6/8拍子のドコドコしたDrsと延ばされたG、更には珍しく朗々と歌うVoが印象的ですね。 ★B2 “W.S.D.G.”では、パルス音から始まり、やがてリズム隊がTGの”Discipline”のように演奏し始め、そこにVoが乗ってきますが、コーラスも入ります。時々、演奏の逆回転も挿入。リズムとこう言うエフェクトは佐藤薫のプロデュース力かな?と。 ◼️LP2: side C(丙)/ side D[33 1/3回転] ★C1 “L.H.O.O.Q.も、メタパーも入れていますが、割と直球勝負なポジ・パン・サウンドに仕上がっています。Voは巧みな表現力はありますが、癖が強いです。後、バックのアフリカンな合いの手も高得点です! ★C2 “Glas Bruch”は、メタパーも入れてややアップテンポで走りますが、途中、拍子とリズム、更にはテンポまで変わってしまう所が、この曲のキモですね。 ★D1 “Psi-Tech House U.N.O.”は、変調VoとDrsとメタパーで始まり、Voと共に盛り上がっていく曲です。不明瞭なノイズも聴取できますが、Bの存在感が凄いです。最後は、かなり実験的で荒涼とした曲調になって終わります。 ★D2 “Holding Easy”は、左右にパンされた電子音に合わせて、曲が始まります。テープ音やメタパーも使われており、ダブ的な要素も伺えます。初期のNeubauten的でもありますね。 ★D3 “Ai Thought”は、逆にGとDrsを使った似非民族音楽らしき小曲です。 ★D4 “Box With Little Doll”は、やや複雑な間を持った曲で、これを演奏出来ると言うスキルも凄いです。曲自体はミニマルっぽいですし、編成も通常の楽器ですが、サビ前にブレイクの入れたりして、曲構成も見事です。 今回、2LPsを聴き通してみて、誤解を承知で言えば、所謂「インテリ・ヤクザ」のような立ち位置ではなかったのかなぁと想像します。と言うのも、特にノリが良いとか、カッコ良いリフがあるとかではなく、平気で実験的な領域に踏み込んでしまえる度胸が凄いです。音作りにも、このことは当てはまりますが、今回も一点だけ付け加えるなら、メタパーの音の録り方ですね。また、今回、プロデュースを佐藤薫がやっていることも、そう言った実験的領域への踏み込みに拍車をかけているようです。まぁそれは別としても、様々なアイデアと力量で曲を作り、完奏するSadie Sadsを応援したくなりました❗️もうNeubauten云々は言わせない! https://youtu.be/C-f_RBOiTHA?si=SHzu0SurOHqctHEr #SadieSads #BoxWithLittleDoll #WechselbalgSyndicate #TelegraphRecords #FirstAndLastAlbum #2LPs #45rpm #331/3rpm #PositivePunk #GothRock #Experimental #MetalPercussions #Sad #Igarashi #Kazumi #Kan #Producer #KaoruSato #StageVisual #Takeshi
Positive Punk / Experimental Wechselbalg Syndicate (Telegraph Records) 3840円Dr K2
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招き猫カゲキ団 “第一歌曲集”
以前に、日本のインディーズ出自のバンドとして、恐らく一番成功したのが、Zeldaではないか?と言って、Zeldaのアルバムを紹介していたと思うのですが、今回は、そのZeldaのVoの高橋小夜子とBの小嶋さちほから成るスピンオフ・ユニット招き猫カゲキ団の10㌅EP”第一歌曲集”を紹介します。どこかで読んだと記憶しているのですが、レーベルのTelegraph Recordsが方向性か金銭面かで行き詰まっていた時に、このEPを出したら、何とかレーベル存続が出来て、うまくいったとのことで、正にTelegraph Recordsにとって救世主であったようです。メンバーは先述の高橋小夜子と小嶋さちほの2人ですが、このEPでは、他に、鈴木ヨーコ(G), 渡邉雅美(Drs)が参加しており、また、小山まさのり (Bell, Back-Vo), 小貫隆信 (Cymbal), 小西造次 (泣きG), 小杉均 (Hihat), 地引雄一 (オルゴール)もゲスト参加しています。曲によって演奏する楽器も代えているので、それらも含めて、各曲を紹介していきますね。 ★A1 “人形” (3:48)では、オルゴールに導かれて、やがてオムニコードの調べに乗せて、Voが静かに、そしてハキハキと歌っており、2人のコーラスワークも冴えています。 [小嶋さちほ(Vo, オムニコード), 高橋小夜子(Vo, オムニハープ)] ★A2 “砂漠のマリアンヌ” (3:42)では、民族音楽調のタムを多用したDrsとピアノに、小夜子のVoのちょい一生懸命なVoが切羽詰まって歌っていますが、サビ以降は素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれます。 [高橋小夜子(Vo, Drs, Piano), 小嶋さちほ(B, Vo, Piano), 鈴木ヨーコ(G), 渡邉雅美 (Drs)] ★B1 “森のおくりもの” (2:20)は、アコーディオンとDrsとClarinetによるワルツで、サビのコーラス部分は秀逸です。時にファルセット気味なVoも良い塩梅! [高橋小夜子(Vo, Clarinet), 小嶋さちほ(B, Vo, オムニコード&ハープ), 鈴木ヨーコ(G, B, Vo), 渡邉雅美(Drs, B, Vo, アコーディオン)] ★B2 “幻夜” (4:43)は、落ち着いたゆったりした曲ですが、Drsとオムニコードに合わせて歌う小夜子のVoとさちほのコーラスが心地よいです。バックの演奏も良くアレンジされています。 [高橋小夜子(Vo, オムニコード), 小嶋さちほ(B, Vo, オムニコード&ハープ), 鈴木ヨーコ(G), 渡邉雅美(Drs)] 久しぶりに聴いてみたのですが、やっぱりに「歌もの」にフォーカスしている点で、内省的で感受性豊かな音楽だなぁと感心しました。このユニットが、この1枚しか録音物を残さなかったのは残念です。Zeldaとは方向性は違いますが、こう言う「遊び心」のある音楽は、大切に聴いていきたいと、改めて思いました。10㌅、45回転、全4曲入りなので、聴き終わっても、またすぐに聴きたくなりますね。耳が疲れた時には、この作品を聴いてみて下さい!また、おまけに彼女らのライブ音源も貼っておきますので、聴いてみて下さい。 [full EP] https://youtu.be/IQcXTOh7IRw?si=UjTSAYqnfbHjn-md [おまけ: Live at Four Vally on Sep. 4, 1983] https://youtu.be/iXk3ruxoZaE?si=9LGKzPSJX4rQFA1Z #招き猫カゲキ団 #第一歌曲集 #TelegraphRecords #JapaneseUnderground #Spin-OffUnit #Zelda #WorldMusic #Folk #Acoustic #歌謡 #10inchEP #高橋小夜子 #小嶋さちほ #鈴木ヨーコ #渡邉雅美 #Guests #小山まさのり #小貫隆信 #小西造次 #小杉均 #地引雄一
Post Punk / Folk / World Telegraph Records 不明Dr K2
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Sadie Sads “Angora”
私は、ここら辺の前後関係は良く知らないのですが、ちょっと何かの知識を聞き齧って、多少、興味を持ったので、当時、とりあえず買ってみた記憶はあります。そんなSadie Sadsのファースト・シングル”Angora”を今回は取り上げてみたいと思います。音は全然覚えていなかったので、今回、聴き直した訳です。先ず、Sadie Sadsについて調べてみました。Sadie Sadsは1982年に、Sad (Vo)を中心に結成され、メンバーは、Sad (Vo), Igarashi (G), Kazumi (B), Kan (Drs)で、Igarashiこと五十嵐義秀 (Yoshihide Igarashi)はこの前にはNubileに在籍していました。それで、彼等は一応、ポジ・パン(Positive Punk)に分類されるものの、やはり異端的な存在です。と言うのも、Voは創作言語による無国籍風唱法であり、また、日本のアングラ・シーンでいち早くメタル・ジャンク(又はパーカッション)の導入し、インダストリアルな硬質な音作りも特異でした。更に、ライブではスライドを用いての舞踏的な要素を取り入れており、単にポジ・パンに括れない存在だったそうです。そうして、1984年に、本作でもあるデビュー・シングル”Angora”を自主制作レーベルTelegraph Recordsの傘下のWechselbalg Syndicate (ヴェクセルバルク・シンジケート)よりリリース、翌年には、同レーベルからセカンド・シングル”Angora D.”と唯一のアルバム”Box With Little Doll”をリリースしています。その間にも、Sadie Sadsは、Auto-Mod主催のライブ企画「時の葬列」にも参加しており、その中で、ライブ企画”Bloody Valentine”での偶発的な事故による流血パフォーマンスを展開しており、今では伝説となっているようです。彼らの音楽性は徐々にダンサンブルなものへと変化していきます。そうして、1987年にはバンド名をSadsに改め、ホーンセクションを取り入れたファンク・サウンドへと変化を遂げますが、やがてバンドは終焉を迎えます。 以上がSadie Sadsのバイオグラフィーになりますが、本作でも、上記のメンバーで制作されています。プロデュースは、Auto-Modのマネージャー兼レーベルの共同創設者である宮部知彦 (Miyabe, Tomohiko)と彼等でやっています。それでは、本作の各曲をご紹介していきましょう。 ★A “Angora”では、まだメタパーは使われていないようですが、ドライブするリズム隊を含め、電線のようなGや創作言語を絞り出すように歌うVoも含めて、結構カッコ良いです。 ★B “Id”は、メタル・ジャンクのフリーな演奏とそのバックに咆哮のような音が鳴っていますが、途中から、通常のパンド演奏に変わり、トライバルなリズム隊とひたすらリフを弾き続けるGに、呪術的Voが良く映えるのですが、再び、最初のメタル・ジャンク演奏とバンド演奏が交互にカットアウト/カットインされており、興味深いです。 まぁ、A面は聴く分には、ポジ・パンと言っても、それ程的外れではないですが、個人的にはB面のメタル・ジャンク演奏とバンド演奏をポスト・プロダクションしている所に興味を持てました。私自身もメタル・ジャンク演奏はしていましたが、案外、メタル・ジャンクの音をそれっぽく録音するのは難しいんですよ。そこら辺がちょっと残念だったかな?とも思いますが、このバンドの先進性を感じることができました。今度は、LPボックス、聴いてみようかな? [full single] https://youtu.be/0VuGja8nk1g?si=Nh5lJSftxuP_eMED #SadieSads #Angora #Id #WechselbalgSyndicate #TelegraphRecords #FirstSingle #7InchSingle #1982-1985年 #JapaneseUnderground #PositivePunk #GothRock #Experimental #時の葬列 #MetalJunks #創作言語 #SlideProjector #Sad #Igarashi #Kazumi #Kan #Sads #TomohikoMiyabe
Positive Punk / Experimental Wechselbalg Syndicate / Telegraph Records 不明Dr K2
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The No Comments “Psychedelic ‘C’”
私は、このバンドの名前は聞いたことはあるんですが、どう言うバンドかは、全然知らなかったので、「まあ、一度、聴いてみよう」と思い、本作品”Psychedelic ‘C’”を買ってみました。(敬称略).The No Commentsは、関西のバンドで、元々はAunt Sallyの丸山孝 (Drs)と中岡義雄 (B)が、1979年に結成したバンドで、その時は、明石昌人(G)達を加えた4人編成で活動しています。INU、のいずんずり、ウルトラ・ビデ等と対バンして、日本語のオリジナル曲を演奏しています。リーダーの佐原一哉 (Kbd)は、「京都黒人会」と言う黒人に憧れている京都在住の若手音楽家の寄り合いサークルの発起人でもあり、その影響で、バンドはスカ・ニューウェーブへと傾倒していったようです。それで、1979年秋に中岡が脱退し(恐らく、丸山も脱退し、Drsは西岡潤一郎に)、野田達哉がVoからBにパート・チェンジし、佐原と野杁秀二が再加入、それを機に、Voとして山崎憲、川嶋晃教、中島律子も加入し、8人編成のバンドとなり、音楽性が変わります。そして、彼等は、日本初のスカ・ニューウェーブ・バンドとして名を馳せ、同年大晦日の京大西部講堂でのイベント”REVO ‘80”に出演、Friction、不正療法、グンジョーガクレヨン、突然段ボール等と対バンしています。1980年4月29日から5月2日の間、法政大学学館ホールにて行われたイベント”Imaging kids garage”に、ジグザグ、INU、だててんりゅう等の関西勢とともに出演し、S-KEN、ハルメンズ、イヤミ、CHACHA'82等とも対バンしています。同年6月には、来日したThe Specialsの前座も務めており、また同年、来日したMadnessの日比谷野外音楽堂ライヴでのオープニング・アクトも務めています。そうして、同年12月に、ビクター音楽産業傘下のInvitationより、ファースト・アルバム”No Comments”をリリースし、メジャー・デビューしています。このアルバムでは、”ひょっこりひょうたん島”のカバーをスカでやっています。1981年4月5日には、日比谷野外音楽堂でのイベント”100円コンサート”に出演し、ARB、アナーキー、ロッカーズ、ルースターズ、シルバースターズ等とも対バンしています。同年9月、大村憲司がプロデュースしたセカンド・アルバム”東京ガール”をリリースし、表題曲”東京ガール”はシングルカットされ、早過ぎたスカコア歌謡として再評価の声も高いらしいです。しかしながら、音楽性の違いにより、野田、山崎、明石、野杁が脱退してしまい、野田と山崎は、玉城宏志、安藤”アンディ”文雄、神田ヒデヒロ、望月ジュンコの4人と共に、アーバン・ニューウェイブ・ファンクをコンセプトとするノンカテリアンズを結成しています。1982年には、ノンカテリアンズが本格的に活動を始めますが、残ったThe No Commentsは、同年1月21日に、本作品でもあるサード・アルバム”Psychedelic ‘C’”をビクター傘下のInvitationからリリースしていますが、このアルバム制作時には、川嶋、西岡、野田、山崎、明石、野杁、山崎、会長、りつこがまだ在籍中でした。The No Commentsは、同年12月には大阪バラードでのイベント”千年王国の夜”に出演し、ゲルニカ、Spoil、佐藤薫(EP-4)、Animal-Z等と対バンしています。なお、The No Commentsにもノーカテリアンズにも入っていなかったメンバーは、ノカメ[NO, KA, ME]を結成し、後にコンフントココアーズと改称しています。1983年には、The No Commentsのリーダー佐原が河内家菊水丸と交流を深め、その内、河内音頭に傾倒し、菊水丸のバックバンドとして、1984年に結成した河内家菊水丸&エスノ・リズム・オールスターズでの活動に重点を置くうちに、The No Commentsは自然消滅しています。 以上が、The No Commentsのバイオグラフィーになります。先述のように、本作品は、分裂後にリリースされたものですが、アルバム制作時のメンバーは、Ken Yamazaki (山崎憲: Vo, Sax), Ritsuko Nakajima (中島律子: Vo, Sax), Atsunori Kawashima (川嶋晃教: Vo), Kazuya Sahara (佐原一哉: Kbd, Cho), Tatsuya Noda (野田達哉: B), Masato Akashi (明石昌人: G), Junichiro Nishioka (西岡潤一郎: Drs)で、ゲストとして、Shuji Noiri (野杁秀二: G), Hiroshi Muraji (Alto Sax, Tenor Sax), Kenji Sato (Tenor Sax, Bass Sax), Hideki Mitsumori (Kbd)も参加しています。内容はA面5曲/B面4曲が収録されています。それでは、各曲についてご紹介していきましょう。 ★A1 “Psychedelic Boogie (サイケデリック・ブギ)”は、ちょっとだけスカっぽいリズムに、何となく惚けた歌詞を女性Voが歌い、男性のコーラスが絡む曲です。 ★A2 “Pink Flamingos (ピンク・フラミンゴ)”は、ファンク調のドコドコしたDrsがダンス・ミュージックで、そこにスラップ奏法も魅せるBや多重化されたSaxが絡む曲で、やはりやや惚けた歌詞の女性Voを聴くことができます。 ★A3 “Radio Atlantis (ラジオ・アトランティス)”は、ダンサブルなリズム隊に、マンドリンらしき哀愁のメロディ及び感情たっぷりな男性VoとラジオDJのような女性Voの掛け合いが効果的な曲です。 ★A4 “Jungle Night (ジャングル・ナイト)”は、SaxやGやオルガンのイントロから、強力なリズムとコケティッシュな女性Voが続くスカっぽい歌謡曲です。 ★A5 “Oikimuchi March (オイキムチ・マーチ)”も、ダンサブルなスカっぽい歌謡曲で、焼肉応援な歌詞を男性Voが歌っています。リズムは基本的にスカなんですが、余りその影響を感じさせないですね。Saxも良い塩梅です。 ★B1 “Mezurashi (珍)”は、一転、スローでジャジーな曲かと思うと、いきなりアップテンポなスカっぽいリズムになります。「軽快な」とは、この曲の為の言葉ですね。 ★B2 “Dance Market”は、強力なリズム隊とSax隊から成るダンサブルな曲で、男性Voが割と真面目な(?)歌詞を歌っています。ノリノリですが、いきなり終わります。 ★B3 “Uwakina Sailor (浮気なセイラー)”も、スカっぽいリズムの上で、女性Voがニューウェーブな歌詞を歌っている曲です。アレンジもニューウェーブですね。 ★B4 “Seikimatsu Mania (世紀末マニア)”も、強力なリズム隊と男女のVoが活躍するダンサブルな曲ですが、所謂、ニューウェーブ歌謡曲的なノリですね。終わり方にピアノを使ったギミックが差し込まれています。 総じて、スカのリズムを日本語歌詞向けに上手くアレンジしたニューウェーブ歌謡曲と言った印象なのですが、当時はこう言うバンドあったよなぁ!と納得してしまいますね。まあ、サイケデリックではないですが、アレンジ力が卓越していて、英国Two Tonesの様な、もろスカと感じさせずに、ダンサブルなリズムを繰り出すのには驚きました。そんな1980年代のダンサブルなThe No Comments、如何ですか? A3 “Radio Atlantis” https://youtu.be/AVJ6ufgp5HE?si=RspbGf7YF167G1FD [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lO63Tit6kLAn0NgsfY8YZtVWoDL_Qjff0&si=45YX6nuID8-ctPxw #TheNoComments #PsychedelicC #Invitation #3RdAlbum #JapaneseBand #NewWave #Ska #DanceMusic #KenYamazaki #山崎憲 #KazuyaSahara #佐原一哉 #TatsuyaNoda #野田達哉 #RitsukoNakajima #中島律子 #AtsunoriKawashima #川嶋晃教 #MasatoAkashi #明石昌人 #JunichiroNishioka #西岡潤一郎 #Guest #ShujiNoiri #野杁秀二 #HiroshiMuraji #KenjiSato #HidekiMitsumori
New Wave / Pop Music Invitation 782円Dr K2
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非常階段 “Viva Angel”
今回は、最凶/最強のノイズ・バンド非常階段のセカンド・アルバム”Viva Angel”を紹介します。このアルバムは1984年に、自身のレーベルAlchemy Recordsからリリースされていますが、この頃になると、ファースト・アルバムのような「キワモノ」扱いはすっかり下火になり、ノイズを単なる騒音パフォーマンスから音楽としてのノイズへとシフトしていってます。その為か、このセカンド・アルバムは余り評価されていないようにも思えます。実際、私もこのアルバムに関しては、リリース当時は某友人から聴かせてもらったけれども、最初は琴線に触れなかった位ですから。既にパフォーマンス組は離脱しており、音楽組だけが残り、非常階段を続けていたようです。この時のメンバーは、JOJO広重 (G), Junko N. (Vo), 林直人 (B), 横山Sakevi (Others), T.美川 (Electronics, Vo)の5人でした。また、このアルバムは、ライブ録音では無く、1984年9月にAlchemy Studioでのスタジオ録音であったことも大きいようです。 それでは、ピュアにノイズ・ミュージックをやり始めた非常階段のセカンド・アルバムを紹介していきましょう。先ず、ジャケのデザインはFaustの”So Far”のオマージュでかつアルバム・タイトルはLa Düsseldorfのアルバム”Viva”から来ているようです。そんなプログレ好きな非常階段のアイデアが詰まっています。内容もA面6曲/B面1曲と言うアシンメトリーな構成になっています。それでは、各曲を紹介していきます。 ★A1 “Seeds Rock 'N Roll”では、呪文のようなVoと電子音と単調なスネアの反復打撃音から成り、一応、リズムらしき構造は聴取出来ます。 ★A2 “Hellthy Girl”は、分厚い電子音とGノイズが暴れる上に、Junkoと思われるVoiceが聴こえる曲です。フィードバック音がノイズだなあと思わせます。 ★A3 “Secret Desire”は、浮遊する電子音とGらしきノイズ音から成る曲で、引いた感じがまた良い。スタジオ録音らしい出来映えで、新境地ですね。 ★A4 “Twilight Guitar”は、空間を切り裂くGノイズが前面に、そしてバックには電子音が聴取できる曲です。JOJOさんのG、凄いですね。 ★A5 “Viva Angel”は、ビートを叩き出すDrsとBの上に、Gノイズ(と電子音?)が乗ると言った元祖ノイズ・ロック的な曲で、Voiceすら聴くことが可能で、異色なチューンで、カッコ良いです! ★A6 “Broken Young Bud”は再び、電子音とGノイズのテンションの高い絡みから成る曲で、複数のVoiceと言うか咆哮から成る曲です。これらのバックに通奏低音のような持続電子音が流れています。 ★B “Bad Character, But Great Sounds”は、A面とは異なり、Gノイズと電子音とBらしき低音等がかなりの音圧で収められており、ここら辺から、ノイズ・バンドとして自覚的に曲を録音するようになったのではないかと思われます。A5と共に、B面一杯使ったこの曲も、本アルバムのハイライトでしょう。個人的には、この曲が一番のお気に入りです。それにしても、曲名の「性格悪いが、音凄い」とは誰のことでしょう? スタジオを使っての録音と言うこともあって、各音が比較的分離して良く聴こえます。それが良い悪いは別として、「音楽」としては聴き易くなっていますし、それでも、B面一杯を使っての曲などは、強靭な音(=ノイズ)を放射しており、その後の非常階段の音楽性を示唆する出来映えだと思います。また、A5のようなロック的アプローチも興味深いですが、確か、多重録音で録ったとか(間違っていたら、ごめんなさい!)で、当時はそんな音楽を欲していたので、良く覚えていましたね。きっとJOJOさんのロックへの偏愛なのでしょう! 非常階段がプログレから始まったのを確認出来る一枚となっています。なので、そのルーツとその後の発展性を知るには重要なアルバムだと思いますので、ノイズ偏愛者のリスナーさんはマストなアルバムですよ‼️ A1 “Seeds Rock 'N Roll” A2 “Hellthy Girl” A3 “Secret Desire” A4 “Twilight Guitar” A5 “Viva Angel” A6 “Broken Young Bud” B “Bad Character, But Great Sounds” https://youtu.be/bgi_TeuhGLc?si=wU5FD2XqR6Jd3Whj #Hijokaidan #非常階段 #VivaAngel #AlchemyRecords #Noise #NoiseMusic #StudioAlbum #SecondAlbum #JOJO広重 #JOJOHiroshige #JunkoN. #NaotoHayashi #林直人 #Sakevi #横山Sakevi #美川俊治 #T.Mikawa
Noise / Noise Rock Alchemy Records 不明Dr K2
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あぶらだこ “あぶらだこ (穴盤)”
やっと入手しました。あぶらだこの「穴盤」です。オリジナルは2004年にCDのみでリリースされており、本作品は、2LPsとしてのみ再発されています。なお、リマスタリングはPeace Musicの中村宗一郎が行っています。あぶらだこのバイオグラフィーは以前にも書きましたので、そちらをご参考にして下さい。なお、このアルバム制作時のメンバーと担当楽器は、長谷川裕倫 (Vo, ??, Thermen), 大國正人 (G), 小町 裕 (B, 口琴, Piano), 伊藤健一 (Drs, Perc, Triangle, Kazoo, Harmonica, Whistles, Chorus)の4人です。いつもながら、タイトルからして難解そう/面白そうですね LP1: ★A1 “都塵気孔”は、まるでロックであることを拒むようなガクガクの構成ですが、サビでは疾走します。長谷川の歌詞と言うかVoも引き攣れててグー! 個人的には、レコメン系ロックのような印象です。 ★A2 “夏風邪へ漁群”は、初め軽快なリズムで始まり、Voパートが出てきても、余りテンポが崩れないので安心しました。この曲は割とロックっぽい。 ★A3 “磁場”では、緩急の激しい展開で、最初に歌詞から曲を作るのかなと思う程、字余りで骨折しそうな演奏です。 ★A4 “鰐園”でも、不協和音がギクシャクと歩みを進めるような曲ですが、間奏ではカッコ良いロックっぽいノリも聴取できます。 ★A5 “ファストダンスは僕に”は、寸止めで逝きそうでいけないインスト曲です。もう前進しているか後進しているかも分からなくなってしまいます!そもそも、これはロックなのか! ★B1 “映発トンネル”は、ドコドコしたDrsで始まりますが、やはり字余りの歌詞に合わせたような演奏になります。サビではちょっとだけ良いノリもありますが、間奏のリバーブ掛けたGに痺れます。 ★B2 “湿原へ砂浜”は、Gの単音弾きから始まりますが、点描のような演奏になり、時にノリが良く、時に骨折させられたようなブレイクを挟みまくります。最後のDrsも締まっています。 ★B3 “素懐手”も、聴き方によっては、レコメン系のような構成なんですが、Voの灰汁の強さが、そのような「ロック」と一線を画します。 ★B4 “自転車の窓から”は、珍しくVoも演奏も拍子を合わせたような曲ですが、間奏のファズGが普通じゃない程、カッコ良いです。 LP2 (片面のみ) ★C1 “トリプルレインボー”は、中々始まらないと思っていると、微かな軋む音が聞こえてきて、やがて段々とGやBと分かるようになってきますが、いつまでも不定形な雰囲気で、一度、奇声が聞こえてきます。が、また闇の中へ。真綿で首を絞められるような微音の中、DrsとBが緩いビートを刻み始め、Gも加わり、奇声?カズー?も。やっとVoも加わり「曲」らしくなりますが、そこはやはり「あぶらだこ」です。 一通り聴いてみて。やはり、あぶらだこは凄かった❗️今回、感じたのは、やはりレコメン系ロックを思わせる構成の複雑さなんですが、そこはやはり似ているような印象があるだけで、ワン・アンド・オンリーな奇想天外さと下品さ/アウトロー感が一線を画している訳で、出自がハードコアであることが少しだけ窺える所がまた痺れます。特に、C1 “トリプルレインボー”は新境地のように思える一大叙事詩となっています。全ての音楽ファンへ、マスト❗️ A2 “夏風邪へ漁群” https://youtu.be/b23BprfLxSs?si=25SJFTLs5OtKkZV- [live at 高円寺Show Boat on Feb.07, 2009] https://youtu.be/4Gg7mXJvbRk?si=IlFBye8GNNygaRUl #あぶらだこ #Aburadako #穴盤 #P-VineRecords #PostHard-Core #Avant-Garde #ProgressiveRock #Reissue #Remastering #6ThAlbum #長谷川裕倫 #大國正人 #小町裕 #伊藤健一
Post Hard-Core / Avant-garde P-Vine Records 3500円Dr K2
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Sheena & The Rokkets “Channel Good”
今や、伝説にまでなってしまった、日本のロックの草分け的存在Sheena & The Rokkets (以下、シナロケと表記)。彼等のセカンド・アルバム”真空パック”を探そうとしていたら、サード・アルバム”Channel Good”が出てきましたので、こちらを先にご紹介します。「伝説」と言うのは、もうシーナも鮎川誠も他界してしまったからなんです。そこまで紹介出来るかどうか分かりませんが、取り敢えず、彼等のバイオグラフィーを書いてみます。元々は、1970年から福岡で活動していたブルースロックバンド・サンハウスのG/作曲家であった鮎川誠 (米国人とのハーフ)と、妻のシーナを中心に1978年に結成されたのが、シナロケで、当時は地元福岡に拘って活動しています。しかし、父親に「一回、東京でスパッと勝負してこい!」と言われ、上京。1978年8月に新宿Loftで、鮎川誠&ミラクルメン名義でライブを敢行、同年10月に、Elbon Recordsより鮎川誠&シーナロケット名義で、”涙のハイウェイ”でメジャーデビューしています。翌年に、ファースト・アルバム”# 1”をリリース。そして、その年にAlfa Recordsへ移籍し、YMOのメンバーの協力を得て、セカンド・アルバム”真空パック”をリリースし、シングル”You May Dream”が、JALのCMに使用されたこともあって、ブレイクします。また、1980年9月には、細野晴臣と高橋幸宏がプロデュースし、YMOがゲスト参加したサード・アルバム”Channel Good (チャンネル・グー)”をリリースし、同年のYMOの初国内ツアーでは、福岡、神戸、京都、札幌、東京のゲスト・ギタリストとして鮎川が参加しています。1981年には、アルバム”Sheena & The Rokkets”が米国限定で、A&Mからリリースされています。1984年に、ビクター系列のレーベルInvitationに移籍、アルバム”New Hippies”をリリースしますが、1987年に、浅田孟 (B)が脱退します。その後、1992年に、シナロケは、同じビクター系列のSpeedstar Recordsに移籍、アルバム”(ha! ha! ha!) Hard Drug”をリリースしています。1998年には、野外フェスFuji Rock Festival ‘98 in Tokyoに出演し、翌年5月には、Wilco Johnson/シナロケJapanツアーを開催しています。2000年には、オリジナルメンバー川嶋一秀 (Drs)が復帰し、15枚目のアルバム”Rock The Rock”をリリース、Fuji Rock Festival ‘00にも出演。翌2001年には、初期の名曲から最近の楽曲までを網羅したライブ・アルバム”爆音ミックス”をリリースしていますそうして、2003年に、Shibuya-Callingに出演。同年7月にボックスセット”Dream Box”とベスト・アルバム”The Greatest Sheena & The Rokkets”を同時リリースしています。同年11月に東京Shibuya-AXにてシナロケ25周年ライブを開催し、2004年には、25周年を記念してリミックス・アルバム”Electrokkets”と、映像作品”Love Live”をそれぞれリリースしています。2007年には、Sony Music Directよりベスト・アルバム”Golden Hits The Alfa Yearsもリリース。2008年、シナロケ結成30周年として、アルバム”Japanik”をリリース、同年5月、恵比寿ガーデンホールにて”Japanik”発売と結成30周年を祝う”S&R Happy 30th Anniversary Special”を開催しています。そうして、2009年12月には、シーナの自伝的エッセイ”You May Dream: ロックで輝きつづけるシーナの流儀“を発刊し、その中で、悪化した声帯ポリープの手術のことを書き記しています。2013年には、シナロケが、Wilco Johnsonのホストバンドとして、”Wilco Johnson Tokyo Session 2013”を開催、ライブDVDはリリース後、即完売となります。2014年5月、鮎川の生誕66年祭を2日間行う。同年7月に、18枚目のアルバム”Rokket Ride”リリース。その時に、シーナがステージIVの子宮頸癌が発覚するも、シーナの希望で、病状は一切明かすことなく、亡くなる2ヶ月前までライブ活動を行っています。しかし、2015年2月14日、シーナが子宮頸癌により死去(61歳没)。鮎川は、シーナの意志を次いで、オリジナルメンバー3人でシナロケとして活動を続けます。末娘のLucyは、2015年4月7日「シーナの日#1」よりゲストボーカルを務めています。2018年には、デビュー40周年を迎え、鮎川の監修・選曲による41曲がデジタルリマスターされたベスト・アルバム”Golden☆Best Sheena & The Rokkets Early Rokkets 40+1”とGolden☆Best Sheena & The Rokkets Victor Rokkets 40+1”がそれぞれリリースされます。しかしながら、2023年1月29日、鮎川が膵臓癌で、東京都内の自宅で、74歳で他界して、シナロケは終わりを迎えます。 随分、端ょりましたが、シナロケの大体の歴史はこのようなものになります。それで、本作品”Channel Good”は先述のように、YMOの協力の元、細野晴臣と高橋幸宏のプロデュースによって制作されたアルバムで、時代的にも関わった人的にも、本来のシナロケよりは、随分とニューウェーブ色/テクノポップ色が強い内容になっています。一応、メンバーは、シーナ (Vo), 鮎川誠 (G, Vo), 浅田孟 (B, Chorus), 川嶋一秀 (Drs, Chorus)で、ゲストとして、細野晴臣 (Kbd), 高橋幸宏 (Drs [B5]), 坂本龍一 (Kbd [B1]), 松武秀樹 (Programming)が参加しています。それでは、各曲について内容を紹介していきたいと思います。 ★A1 “Hot Line”は、カントリー調のアップテンポの曲で、舌足らずなシーナのVoがキュートです。 ★A2 “My Boyfriend”は、Ramonesのカバーで、スカっぽいリズム。バックのKbdが如何にも細野晴臣のプロデュースですね。 ★A3 “I Spy”は、割と元々のシナロケに近いアレンジでしょうか。軽快なリズムの上に、鮎川誠のGが良く聞こえます。シーナのVoは可愛らしい! ★A4 “Dead Guitar”は、本来のシナロケらしいロックンロールで、メインVoは鮎川で若々しく、しっくりきますね。 ★A5 “Kiss Me Quick”は、シーナのキュートなVoとKbdのフレーズが、甘い砂糖菓子のような溶ろける曲です。間奏のGも良い! ★A6 “Oh! Suzy Q”もカバー曲みたいですが、タイトなリズムとGリフに、シーナの低めのVoが、Suzy Quattroへのシンパシーと直ぐに分かります。本当なら、もっとGをバリバリ前面に出したい所でしょうか? ★B1 “Ukabi No Peach Girl (浮かびのピーチガール)”は、YMO色の強いアレンジで殆どテクノポップですね。まあそれでもシーナのロリータなVoが合うんですが。これは日本語歌詞です。 ★B2 “Taikutsu Na Sekai (退屈な世界) und ”は、鮎川のGとシーナのドスの効いた日本語Voが、本来のシナロケ路線で、ロックンロールしてます!めちゃカッコ良いです。 ★B3 “Good Luck”も鮎川のGのリフと若々しいVoがガチンとハマった曲ですね。この曲もめちゃカッコ良いです!勿論、日本語歌詞です。 ★B4 “One Night Stand”は、バラード調の曲で、シーナの切な気なVoが沁みます。間奏の鮎川のGもハートフルでカッコ良い! ★B5 “Baby Maybe”は、再びテクノポップ調の曲で、ここでのシーナのコケティッシュなVoは堪らないですね。これは”You May Dream”へのアンサーソングなのかな? ★B6 “Snakeman”は、Gのカッティングから始めるスケールのデカいバネのあるパブロックっぽい曲で、こう言う曲でのシーナのVoは良く映えますね。 久々に聴いたのですが、やはりシーナのVoの多彩さが凄くて、表現力豊かなヴォーカリストだと思いました。また、前作”真空パック”より、またA面よりB面の方がよりロック・テイストが強く、ロック好きな鮎川を始め、バックの浅田や川嶋も生き生きと演奏しているようですね。やっぱり、シナロケはこうでなきゃと思いましたよ、ホント❗️なので、YMO色が弱まった、このアルバムは一度は聴いてみて下さい❗️ B1 “Ukabi No Peach Girl (浮かびのピーチガール)” https://youtu.be/xebOOjfkeyo?si=n97fztzFSHNjjJoY [full album] https://youtu.be/VGQfVhafG54?si=2ZAnfdoc4s6P5tdh #Sheena&TheRokkets #ChannelGood #AlfaRecords #ThirdAlbum #NewWave #MentaiRock #Producer #HaruomiHosono #YukihiroTakahashi #Programming #HidekiMatsutake #Sheena #シーナ #MakotoAyukawa #鮎川誠 #TakeshiAsada #浅田孟 #KazuhideKawashima #川嶋一秀
New Wave / Rock’n’Roll Alfa Records 不明Dr K2
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細野晴臣 (Haruomi Hosono) “フィルハーモニー (Philharmony”
やっと入手しました!細野晴臣氏のソロアルバム”フィルハーモニー (Philharmony)”で、純粋なソロアルバムとしては5作目になります。このアルバムはヤフオクでも高値で取引されていて、中々、入手困難でしたが、やっと落札出来ました。私は、YMOはそれ程好きではないですが、唯一好きなアルバム”BGM”の中でも、細野晴臣氏の曲(“Rap Phenomenon [ラップ現象]”と”マス [Mass]”)が大好きだったので、多分、私の中で細野晴臣氏は別格化されたのかも知れませんね。それで、今回は、ゲストに、Hajime Tachibana (立花ハジメ), Kazuhiko Katoh (加藤和彦), Keiko Shinozaki, Koji Ueno (上野耕路), Masayoshi Sukita, Moro, Namu, Ume, Yukihiro Takahashi (高橋幸宏), Yukimasa Okumuraを迎えて制作されていますが、誰がどの曲で何を担当していたのか詳細は不明です。 と言う訳で、本作品の内容について紹介していきます。 ★A1 “Picnic (ピクニック)”は、不明瞭なシンセの調べから始まるワルツのリズムの曲で、サンプリングした声をリズムに乗せたり、シンセと重ねたりと色々試しています。 ★A2 “Funiculi Funicula (フニクリ, フニクラ)”は、童謡をテクノでやったと言う曲ですが、歌詞は日本語で、結構、シーケンスが1980年代的で懐かしい感じです。 ★A3 “Luminescent / Hotaru (ホタル)”は、ガムランっぽい打楽器音をシンセで作って、簡素なシンセとヴォイスが色を付けると言った曲で、ミニマルですね。 ★A4 “Platonic (プラトニック)”は、ドラムが入って、多層的なシーケンスとサンプリングVoから成るミニマルな曲ですが、ガヤガヤした人の声がVo代わりに使われています。 ★A5 “In Limbo (リンボ)”では、多層的シーケンスによるミニマルな曲で、ドラムは使われていません。若干、ワールド・ミュージックっぽい雰囲気を感受出来ます。 ★B1 “Living-Dining-Kitchen (L.D.K.)”は、YMO的なドラムとシーケンスと英語Voの入った曲ですが、まあ可もなく不可もなくと言った印象です。 ★B2 “Birthday Party (お誕生会)”は、金属製の打楽器らしき音と合成音から作られた不思議なリズムの曲で、女性Vo/語りが薄ら乗った実験性を感じられます。 ★B3 “Sports Men (スポーツマン)”では、ドラムとベース・シーケンスと英語Voから成る曲で、ややハツラツとしていますが、何となく陰キャな(?)曲です。 ★B4 “Philharmony (フィルハーモニー)”は、多層的なシンセの小気味良いリズミックなシーケンスから成る曲ですね。ある種の実験性を感じます。 ★B5 “Air-Condition (エア・コン)”では、シンセによる波状の音を中心に、不明瞭なメロディが壮厳に鳴り響きます。バックには微かなパルス音も! と言う訳で、聴いてみて、如何にもYMO的な曲も多少混ざってはいますが、殆どの曲にマテリアリズムとミニマリズムなどの先見性/実験性を受け取ることが出来て、充分に楽しめました。 この頃に、既にミニマルなコード進行を持って、ポップミュージックの範囲内で曲を構築することを実践していたのは凄いですね。それと、シンセとコンピュータの可能性を追求していたのも先見の明があると思います。なので、ポップ・ミュージックの辺境まで行ってしまった細野晴臣氏の心意気を感じ取って下さい❗️ A2 “Funiculi Funicula (フニクリ, フニクラ)” https://youtu.be/d-Huc4cXz-E?si=dz3VEy93ENwluu9q [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL4NXUZspQ7Bx_wqpSolNJhigWew9f4icA&si=YcazPPHsHC11oSk8 #細野晴臣 #HaruomiHosono #フィルハーモニー #Philharmony #YenRecords #AlfaRecords #SoloAlbum #5ThAlbum #ElectroPop #Experimental #YellowMagicOrchestra #HajimeTachibana #KazuhikoKatoh #KeikoShinozaki #KojiUeno #MasayoshiSukita #Moro #Namu #Ume #YukihiroTakahashi #YukimasaOkumura
Electro Pop / Experimental Yen Records (Alfa Records) 5775円Dr K2
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Ryuichi Sakamoto & Robin Scott “The Arrangement”
このミニアルバムは、特に意味も無く、Yellow Magic Orchestra (以下、YMO)関係の作品が聴きたくなって、思わずヤフオクでポチった作品なんです。しかしなが、現在(2023年11月)、ご存命なのは細野晴臣氏だけと言う、何とも悲しい事態になっていますが、取り敢えず、聴いてみようと思いました。今回は、YMOの坂本龍一氏と1980年頃にM名義で世界的に大ヒットした曲”Pop Muzik”を飛ばしていたRobin Scott氏のコラボ・ミニアルバムとなっています。まあ、この頃は2人ともイケイケでしたね。バイオグラフィーについては、私が書くまでも無く、詳しい方もいらっしゃると思いますし、以前にも書いたと思いますので、ここでは、省略させて頂きます。本作品は、1981年7〜8月と1982年4月に東京のAlfa Studio “A”と、1981年10月にロンドンのRoundhouse Studioとで録音されており、その際には、3M D.M.S. Digital Recording Systemが用いられたとのことです。それでは、本作品の各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “The Left Bank”は、多分、Robin Scottの人間臭いVoと坂本龍一氏のミニマルなピアノとから成るビートの効いた曲ですが、2人のイメージとは違った結果になっています。 ★A2 “The Arrangement”は、重いビートと分厚いシンセから構成された曲ですが、途中でいきなりScottの語りとシンセだけのブレイクになってビックリしますが、相変わらず、ScottのVoはUKポップスのそれですね。 ★B1 “Just About Enough”も、ScottのVoとゴージャスなコーラス及び弾むリズム隊が際立つダンス・チューンになっており、確かに坂本氏のシンセも聴取できるのですが、うん〜どうも存在感が薄いです。 ★B2 “Once In A Lifetime”は、一転して、民族音楽調のリズムと、合っているか外しているか分からない男女のVoで構成された曲ですが、途中からリズムマシンが入ってきて、マニアックなギターやシンセのソロも聴取できます。 個人的な印象から言うと、全体にRobin Scott色が強く、坂本龍一氏の良い所が余り出ていないように感じました。やはり、世界のMは凄いのかな? この頃なら、坂本龍一氏ももっと前面に出て良かったのではと思ってしまいます。そんなミニアルバムですが、ポップ・ミュージックとしては良く出来ているので、気になる方は是非一聴してみて下さい❗️ [Lexington Queen] https://youtu.be/1SeiHhsC1ds?si=C-hVXczNKBoAs9LL [full album] https://youtu.be/FxENrTAq52E?si=YL0GvF_xmwsFVDiF #RyuichiSakamoto #RobinScott #TheArrangement #AlfaRecords #Mini-Album #Collaboration #PopMusic #Electronic #坂本龍一 #M #Synthesizers
Electro Pop Alfa records 1500円Dr K2
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Yellow Magic Orchestra “Technodelic”
正直言って、私はYellow Magic Orchestra (以下、YMO)の熱心なファンではありませんので、このアルバムも昔、何となく買いましたが、殆ど聴いていませんでした。なので、もう一度、聴いてみようと思い立って聴きました。YMOについてのバイオグラフィーは以前に書きましたので、ここでは省略させて頂きます。彼等の6枚目のアルバム”Technodelic”。正直、このアルバム・タイトルには「やられたなぁ」と思いました。当時のレビューでは、最新のテクノロジーを使って、各々の好き勝手な実験性を取り入れた音楽を、明らかにポップ・ミュージックの世界で展開した作品と言われていたように思います。そんなことも踏まえながら、各曲を紹介していきたいと思います。 ★A1 “Pure Jam (ジャム)”は、イントロでいきなりサビのコーラスから始まり、ジャストなリズム(特にDrs)で繋いでいく曲です。バックに人声が僅かに聴き取れます。 ★A2 “Neue Tanz (新舞踏)”は、一時のCabsも想起させるようなリズムと何とも不思議なメロディで構成されていますが、既にサンプラーも使われているようです。 ★A3 “Stairs (階段)”でも、サンプラーによってリズムや生ピアノのリフが作られており、ミニマルな展開になっています。途中のピアノ・ソロは手弾きかな? ★A4 “Seoul Music (京城音楽)”は、割と初期YMO的な中華風味の曲で、メインVoは歪んだ語り調ですが、サビは高橋氏の粘着質なVoになっています。ただ、合いの手がどうしても”fuck”に聴こえますが、大丈夫でしょうか? ★A5 “Light In Darkness (灯)”は、リズムに凝りまくったミニマルなインスト曲で、DrsとBがとにかく凄いです! ★B1 “Taiso (体操)”は、割とミニマルなピアノのリフと突進力のあるDrsから成る曲で、珍しく日本語歌詞で、語りと歌との上手いコンビネーションが光ってます。 ★B2 “Gradated Grey (灰色の段階)”では、リズムにリズムマシンと生Drsを組合せており、非常に分かりにくい形でバックの演奏や歌が入っているミニマルな曲です。 ★B3 “Key (手掛かり)”は、直線的で突進力のあるリズム隊がカッコ良い曲なのです。実は前作”BGM” の”Cue”と対の曲なのかな? ★B4 “Prologue (前奏)”は、シンセで雨垂れのようなリズムを作った、アンビエント・ミニマルなインスト曲で、Human Leagueの”Toyota City”っぽいですね。 ★B5 “Epilogue (後奏)”は、B4に連続して、サンプリングした物音をリズムに、淡々と時にドラマチックなシンセによるメロディが乗るインダストリアルな曲です。 今、聴き直すと、それ程、嫌な感じはしないですね。寧ろ、ミニマルだったり、サンプリングだったりを上手く使っており、これはこれでありじゃないか?と唸ってしまいました❗️しかしながら、やはり全体的な印象は脚を一歩、実験性に踏み込んでおり、それは結構、興味深かったです。まあ、今では当たり前になったテクノロジーですが、当時としては革新的であったのでしょう。それと、アルバム全体では、口ずさめる曲がないと言うで「抽象的」な印象でしたね。 [A3 “Stairs (階段)” live version] https://youtu.be/w71iOzRFrdc?si=YYma-SMCI8Og4yxm [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLmMmr1jpPlKPQ-uGqSAN9bfv04HxvI5Dl&si=39o9cdr9Gjets4Yc #YellowMagicOrchestra #Technodelic #AlfaRecords #6ThAlbum #TechnoPop #Experimental #Synthesizers #Drums #Bass #RyuichiSakamoto #坂本龍一 #YukihiroTakahashi #高橋幸宏 #HaruomiHosono #細野晴臣
Techno Pop / Experimental Alfa records 不明Dr K2
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The Star Club “God Save The Punk Rock”
日本のパンク・バンドってあんまり聴かないんですけど、ちょっとは勉強の為、聴いてみようと思って買ったのが、このThe Star Clubのアルバム”God Save The Punk Rock”です。The Star Clubが名古屋のバンドだとは知っていたのですが、このアルバムがUK/USパンクバンドのカバー集であるのは全く知らなかったです。それで、The Star Clubについてなのですが、簡単に彼等のバイオグラフィーを書いておきます。The Star Clubは、1977年に名古屋で結成され、1984年にメジャーデビューして、VoのHikageを中心に40年以上活動している日本のパンクバンドです。メジャーデビューした1984年以降、オリジナル・アルバムは35枚も出しており、ベスト・アルバムだけでも14枚、トリビュート・アルバムが3枚とボックスセットが2品、その他にもビデオやDVD等々途方もない作品数を出しています。Hikage (Vo)は結成時からずっと代わっていませんが、当然、メンバーチェンジも激しく、結成時は、元暴走族リーダーのカオル (G), 後に原爆オナニーズに加入するEddie (B), Kouji (Drs)と言うメンバーでした。本作品の頃は、元レジスタンスで4代目のLou (G), 元Head Acheで3代目のAkira/Akiller (B), 元Crowleyで6代目のHiro (Drs)となっています。現在は、再加入した11代目のToruxxx (G), 6代目のHiroshi (B), Masa (Drs)となっているようです。 それで、本作品ですが、彼等のルーツを巡る為なのか?結構、1970年代のパンク/プロト・パンクの名曲がカバーされています(同時にリリースされた同名CDの方が2曲多く収録されています)。 A1 “Pretty Vacant”(Sex Pistols)は、原曲よりややテンポが遅いが、選曲したセンスが良い。名曲ですね! A2 “Borstal Breakout” (Sham 69)も、Voのドスの効き具合と合唱が良い! A3 “Something Better Change” (The Stranglers)は、元々はKbdが入っている曲なので、代わりにギターがオーバーダブされてアレンジされています。 A4 “Love Comes In Spurts” (Richard Hell & The Voidoids)も、HikageのVoはハキハキとしており、原曲のナヨナヨしたところがありません。 A5 “New Rose” (The Damned)は、パンキッシュなVoでDave Vanianの艶っぽさとは違った雰囲気が出ているようですが、原曲の疾走感はバッチリです。 A6 “Rich Kids” (Rich Kids)は、元曲を良く知らないのですが、ポップ・パンクよりもやや粗暴な印象です。 A7 “I Don't Mind” (Buzzcocks)は、Pete Shelleyの声質は独特にも関わらず、かなり原曲に近いアレンジが施されています。VoはギターのLouが担当しています。 B1 “Tommy Gun” (The Clash)。The Clashのセカンドは過小評価されてますから、この曲を選んでくれただけで、個人的には嬉しい! B2 “One Hundred Punks” (Generation X)も、原曲の良く知らないのだが、紛うことなきパンク・ソングになってますね。HikageのVoに説得力を感じます。 B3 “Blitzkrieg Bop” (Ramones)は、小気味良いビートが弾けており、原曲の良さを引き出してます。 B4 “Lock It Up” (The Eater)も、原曲を良く知らないのですが、性急さが如何にもパンクな曲だと思います。 B5 “Wasted Life” (Stiff Little Fingers)も、Hikageの熱血Voが原曲よりも熱いですね。 B6 “Emotional Blackmail” (UK Subs)は、落ち着きの無い演奏がUK Subsらしくて、カッコ良いです。後半のハードコアへ向かう雰囲気も有りですね。 B7 “Born To Lose” (Johnny Thunders & The Heartbreakers)も、原曲自体が良いのか、結構忠実に演奏しており、雰囲気を壊していません。 The Star Clubのフィルターを通して、1970年代のパンク・ロックをたっぷり味わうことができました。原曲の良さ或いはアレンジの良さが際立つ好印象のカバー・アルバムだと思います❗️今度は、The Star Clubのオリジナル曲を聴いてみたいです!何か、甘酸っぱく、青臭い気持ちになりました(しかし、日本のパンクスのヤンキー臭は今一つ感情移入できません)。因みに、ライナーノーツでは、森脇美貴夫の熱い文章が読める。 [“1977”] https://youtu.be/_Ye4hIQI1D8?si=jqNQV9b7IfMqWjDQ [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_k_bsvKfc6OOZdgKoeNTsf4lyXBZ5cINmI&si=M_JTasLYBFLwWaKN #TheStarClub #GodSaveThePunkRock #Invitation #CoverAlbum #PunkRock #Japanese #SexPistols #Sham69 #TheStranglers #RichardHell&TheVoidoids #TheDamned #RichKids #Buzzcocks #TheClash #GenerationX #Ramones #TheEater #StiffLittleFingers #UKSubs #JohnnyThunders&TheHeartbreakers #Hikage #Lou #Akira #Hiro
Punk Invitation 不明Dr K2