Yellow Magic Orchestra “Technodelic”

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正直言って、私はYellow Magic Orchestra (以下、YMO)の熱心なファンではありませんので、このアルバムも昔、何となく買いましたが、殆ど聴いていませんでした。なので、もう一度、聴いてみようと思い立って聴きました。YMOについてのバイオグラフィーは以前に書きましたので、ここでは省略させて頂きます。彼等の6枚目のアルバム”Technodelic”。正直、このアルバム・タイトルには「やられたなぁ」と思いました。当時のレビューでは、最新のテクノロジーを使って、各々の好き勝手な実験性を取り入れた音楽を、明らかにポップ・ミュージックの世界で展開した作品と言われていたように思います。そんなことも踏まえながら、各曲を紹介していきたいと思います。
★A1 “Pure Jam (ジャム)”は、イントロでいきなりサビのコーラスから始まり、ジャストなリズム(特にDrs)で繋いでいく曲です。バックに人声が僅かに聴き取れます。
★A2 “Neue Tanz (新舞踏)”は、一時のCabsも想起させるようなリズムと何とも不思議なメロディで構成されていますが、既にサンプラーも使われているようです。
★A3 “Stairs (階段)”でも、サンプラーによってリズムや生ピアノのリフが作られており、ミニマルな展開になっています。途中のピアノ・ソロは手弾きかな?
★A4 “Seoul Music (京城音楽)”は、割と初期YMO的な中華風味の曲で、メインVoは歪んだ語り調ですが、サビは高橋氏の粘着質なVoになっています。ただ、合いの手がどうしても”fuck”に聴こえますが、大丈夫でしょうか?
★A5 “Light In Darkness (灯)”は、リズムに凝りまくったミニマルなインスト曲で、DrsとBがとにかく凄いです!
★B1 “Taiso (体操)”は、割とミニマルなピアノのリフと突進力のあるDrsから成る曲で、珍しく日本語歌詞で、語りと歌との上手いコンビネーションが光ってます。
★B2 “Gradated Grey (灰色の段階)”では、リズムにリズムマシンと生Drsを組合せており、非常に分かりにくい形でバックの演奏や歌が入っているミニマルな曲です。
★B3 “Key (手掛かり)”は、直線的で突進力のあるリズム隊がカッコ良い曲なのです。実は前作”BGM” の”Cue”と対の曲なのかな?
★B4 “Prologue (前奏)”は、シンセで雨垂れのようなリズムを作った、アンビエント・ミニマルなインスト曲で、Human Leagueの”Toyota City”っぽいですね。
★B5 “Epilogue (後奏)”は、B4に連続して、サンプリングした物音をリズムに、淡々と時にドラマチックなシンセによるメロディが乗るインダストリアルな曲です。
 今、聴き直すと、それ程、嫌な感じはしないですね。寧ろ、ミニマルだったり、サンプリングだったりを上手く使っており、これはこれでありじゃないか?と唸ってしまいました❗️しかしながら、やはり全体的な印象は脚を一歩、実験性に踏み込んでおり、それは結構、興味深かったです。まあ、今では当たり前になったテクノロジーですが、当時としては革新的であったのでしょう。それと、アルバム全体では、口ずさめる曲がないと言うで「抽象的」な印象でしたね。

[A3 “Stairs (階段)” live version]
https://youtu.be/w71iOzRFrdc?si=YYma-SMCI8Og4yxm

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=PLmMmr1jpPlKPQ-uGqSAN9bfv04HxvI5Dl&si=39o9cdr9Gjets4Yc

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