Yasunao Tone, Talibam! Sam Kulik “Double Automatism”

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刀根康尚 (Nasunao Tone [音楽家])、Talibam! (Kevin Shea [Drs]とMatt Mottel [Kbd])、Sam Kulik (Trombone)の3者による電子音楽のハードコアな作品が、本作です。少しだけ各人のバイオグラフィーを書いておきます。刀根康尚は米国在住の音楽家で、千葉大国文学専攻で、同大卒業。その後、一柳慧の紹介で知り合ったGeorge Maciunasの誘いで、Fluxus運動に参加、小杉武久、塩見允枝子らと即興音楽集団「グループ音楽」を結成、またHi-Red Center, Team Randomにも参加。後者は日本初のコンピューター・芸術集団でもあります。1972年に渡米し、John Cageらとも交流しています。刀根氏の音楽作品では、CDの盤面に意図的にキズを付けて、エラー再生によるディストーションを発生させるプリペアードCDを使うのか有名。一方、Talibam!はNYCのデュオ(始めはトリオだった)で、フリージャスドラマーのKevinと映像アーティスト兼パフォーマー兼作家のショルダーシンセを使うMattから成り、ジャズ、テクノ、即興、ノイズなどのジャンルを飛び越えて活動しています。2019年には来日しています.最後にSam Kulikは、2004年にNYCに移ってきたトロンボーン奏者で、New York Soundpainting Orchestraで演奏していましたが、それ以外にも多くの即興演奏家と対峙して来ています。
本作品は、以上のような3組4人が織りなす即興演奏の記録です。基本的には、刀根氏のmp3音をPCで加工した音を元に、他の3人の電子音やトロンボーンが絡みついたり離れたりという構成で、脳内を擽ぐる電子音がくすぐったいですが、Mattのシンセ音もいい感じに交わっており、時折り聴こえるSamのトロンボーンにもユーモアがありますね。A面が”Op Apsis”1曲、B面も”Spome Trope”1曲ですが、全然長いと感じませんねぇ。個人的にはB面の方が好きですね。でも、甲乙付け難いです。そんな一風変わった即興演奏と現代音楽のクロス・ポイントを体験してみては如何ですしようか?

“Op Apsis”
https://youtu.be/QS7T2I3lrzk

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