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Killing Joke “s/t”
意外かと思われる方もいらっしゃると思いますが、私は、リアルタイムではKilling Jokeを聴いて来なかったんですよ。何故かは分かりませんが、多分、その当時、テクノ・ポップにのめり込んでいたので、Kbdが居ないバンド(Killing JokeにはKbdいるんですがね)を意図的に避けていたのでしょう。それで彼等のファースト・アルバムですが、その前にバイオグラフィーを少々。彼等は、1979年に、英国Notting Hillから出てきたバンドで、その時のメンバーはJaz Coleman (Vo, Kbd), Paul Ferguson (Dr), Geordie Walker (G), Youth (B)でした。もう少し詳しく説明しますね。1978年にPaul FergusonはMatt Staggerと言うバンドでドラムを叩いていたのですが、Jaz Colemanがちょっとだけ、そのバンドでKbdを担当していました。それが元で、JazとPaulは徐々にバンドを離れていき、新しいバンドKilling Jokeへと移行し、翌月にはMelody Maker誌などでメン募して、1979年3月にGeordie Walker (G)が加入、その後、Youth (B)も加入し、同年6月にバンドとなります。Jazはその当時に彼等のマニフェストを宣言しており、またバンド名についても「皆んなが、TVでモンティ・パイソンみたいなのを観て笑うだろう、そう言うのを意図して付けたんだ。それは、第一次世界大戦の時の兵士みたいなものなんだよ。塹壕の中にいて、次の10分の間に彼は間違いなく死んでしまう。でも突然、彼の元に現れたウエストミンスター卿に言うんだ『私は何の為に死ななきゃならないのか?誰も殺したくはない。まるで、洗脳されているかのようだ』」と言うことらしいです。デビューギグは1979年8月4日に、Brockworthで行なっています。Killing Jokeは彼等のデビューEP”Turn To Red”をリリースするちょっと前に、グラフィックデザイナーのMike Colesと共にMalicious Damage Recordsと言うレーベルを始めています。初めは、Islands Recordsが配給を行なっていましたが、Malicious Damage RecordsがE.G. Recordsに代わるまでで、1980年からはPolydor Recordsを通しての配給となります。初期のKilling Jokeの音楽には、パンク、ファンク、レゲエ/ダブが混ぜ合わされているようであり、John Peelは自身のラジオ番組BBC Radio 1で彼等のデビューEPを掛けていました。そして1979年10月に彼等のセッションを録音しています。NME誌のコンサートレビューでは「彼等のサウンドはスリルを欠いたBansheesの初期に近いけど、ライブに関しては、Jazがシンセに隠れながらも、ネアンデルタール人のように棍棒を振り回しているアニメを観ているかの様で、とても面白い」と評しています。それで、彼等は1980にリリースしたシングル”Wardance/Pssyche”はヘビーダンスミュージックとマスコミに評されましたが、バンドのサウンドはより濃密に、よりアグレッシブに、よりヘビ・メタ風の方向へとシフトしていきます。1980年10月に、デビューアルバム”Killing Joke”をリリースしましたが、彼等はこのアルバムを”Tomorrow’s World”と名付けるつもりだったみたいです。音楽評論家はこぞって、B面に入れるような新しいミックスとかがないアルバムと評していました。バンドはそんなことも気にせずに”What’s THIS For…!”の録音の為、スタジオに篭ってました。そして1981年6月に上記のセカンド・アルバムがリリースされました。彼等は、Public Image Limitedとも録音経験のあるエンジニアのNick Launayと知り合いになり、この時期に英国ツアーをガンガンやつています。ポストパンクのファンやヘビメタのファンが聴きに来ていたそうです。その頃、丁度、シングル”Follow The Leaders”でバンドのことを知ったファン達ですね。彼等は、想像したのと違う矛盾性によりかなり悪名高いバンドになっていきます。レコードやステージで見かけるイメージはしばしば、歪で何らかのショッキングなものであったようです。批評家達は、バンドのブラックジョークみたいなもの、或いは音楽とビジュアルのショックタクティクスを使っていると評していました。例えば、”Wardance”のスリーブでは、Fred Astaireの踊りが戦場で行われているのを表現したものですし、あるプロモ用のポスターにはヨハネ教皇と思い込ませるようなオリジナルの写真が使われており、独逸の修道院長Alban Schachleiterが、Hitlerに敬礼しながら、ナチスの茶色のシャツの隊列の間を歩いているようなものもありました。後に、この写真は、セルフ・コンピ”Laugh? I Nearly Bought One!”で使われています。ええっと、まだKilling Jokeのバイオグラフィーは続くのですが、今回はここまでにしておきます。
それで本作”Killing Joke”についてですが、個人的には、YouTubeでよく聴いていた”Wardance”は、やっぱり名曲ですねえ。ギターのカッティングが、ヘビメタ風なのでしょうか?私はそこら辺のことは疎いので、よく分かりませんが、A-1 “Requiem”でいきなりシンセのパルス音が聞こえた時はちょっとビックリしました。また、テープ音の挿入によるインスト曲もあり、随分と楽しめました。まあ、JazがKbdも弾くので、その分、ややソフイストケートされてはいますが、それでもバンドサウンドの方は、よりアグレッシブに聞こえます。ヘビメタ云々としても、そんなにヘビメタ風味は無いようにも思えます。そんなミッシング・リンクを繋ぐのはやはりKilling Jokeでしょう!興味のある方は聴いた方が、いいと思いますよ!じゃーね、チャオ!
A1 “Requiem” (3:44)
A2 “Wardance” (3:46)
A3 “Tomorrow's World” (5:25)
A4 “Bloodsport” (4:44)
B1 “The Wait” (3:40)
B2 “Complications” (3:06)
B3 “Change” (3:59)
B4 “S.O.36” (6:30)
B5 “Primitive” (3:32)
https://youtu.be/2EgwVoD0cMA?si=kypZRaFgTFjssFcS
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4AD
2024/01/18 - 編集済みクレジットにSYNTH,DX-7,Drum Programming,
とか入ってると ときめきますよね
所謂スリーピースバンドは音の幅が狭いと感じてしまいます。
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Dr K2
2024/01/18私も、シンセとかドラムマシンとかが入っているバンドは大好きですが、3ピースだから幅が狭いとは思いません。
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