Attrition “This Death House”

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君はAttritionを知っているか⁉️英国Coventryで1980年にMartin BowesとJulia Niblockが始めたエレクトロなダーク・ウェーブ/ダーク・インダストリアルな音楽を奏でるバンドです!先ずは彼等のバイオグラフィーを少々。1979年にMartinはCoventryの音楽シーンを紹介するコピー・ファンジンAlternative Soundsをスタートさせており、1981年までに18巻続きましたが、最高潮では、Cherry Redで”Sent from Coventry”としてコンピLPがリリースされたり、BBCで”Something Else”にちょっと取り上げられたりしていました。そんな時期に、MartinはJuliaとライブ会場て会って、Martinの兄弟のChris (G)と共に1980年にAttritionを結成、その後、Chrisは、Juliaの兄妹のAshley Niblock (Synth)と交代します。暫くして、彼等は生ドラムをドラムマシンと交代させます。これによってAttritionは80年代初期のポストパンクからより実験的なサウンドへと発展していきます。時代はパンクのDIYであったので、Attritionもカセットカルチャーに参入し、アンダーグラウンドのカセットの世界でコンピやファンジンに付いたカセットに参加していきます。その頃は、Portion Control, Chris & CoseyやKonstruktivits, The Legendary Pink Dots, Nurse With Woundなどのコンテンポラリーな音楽グループとも並行していました。Attritionの最初のカセット・アルバムは2曲の実験的電子音楽で、何でもゾンビ映画にインスパイアされたらしいです。そして、1983年に彼等は、Dave HendersonのコラムWild Planetで、初めて大手国内雑誌に取り上げられています。その曲は、Dave Henderson監修のコンピLP”The Elephant Table”に収められた”Dreamsleep”と言う曲です。次に、シアトル在住の即興集団Audio Leterとの郵便利用コラボで作製したカセット作品”Action and Reaction”で、同時期にライブも国内外で演るようになります。そして、Attrition初のLP”Attrition of Reason”が1984年秋にThird Mind Recordsからリリースされます。しかし翌年、Juliaが脱退し、彼女はThe Legendary Pink Dotsに移籍します。それでMartinは新体制として、Marianne, Alex Novak, Pete Morris をメンバーとしてセカンド・アルバム”Smiling, at the Hypochonder Club”をリリース、これは全般的に受けが良かったです。しかし、翌年、Martinはこのラインナップを解消し、Martin一人で”The Realm of the Hungry Ghost”をリリースしますが、数年間でリリースしたB面の曲をコンパイルしたもので、これがThird Mind Recordsからの最後のリリースになりました。バンドは、以降、ベルギーのAntler-Subway Recordsから、1988年に、新ギタリストのGary Coxを迎えて”At the Fiftieth Gate”をリリースします。これがAttritionの1980年代の活動なんですが、その後も、マイペースで1990年代、2000年代も活動を続けています(ここら辺は機会があったらまた書きますね)。
それで本作品ですが、先述の通り、ゾンビ映画に影響された長尺の曲からなります。文字通り、ダークな雰囲気の電子音楽で、余り明瞭なリズムは無いです。かと言ってドローンでも無く、独自の路線ですね。中心になるトーンがあり、そこに楔のような電子音が刺さってくると言えば良いのでしようか?裏ジャケによると、メンバーはMartin Bowes (Electronic Dr, Synth), Ashley Niblock (Synth, Kbd), Richard Woodfield (Synth)で、即興的に録音したトラックに、後から音を加えているとのこと。なので、このような音楽になっているのでしよう。また、ホワイト・ノイズの使い方が独特で他にあまり無い使い方です。また微かに聴こえるリズムもこのミックスならではですね。今、聴くとそれまでの仏Die Formと同様の独自のテクノ路線とは違った印象で、どちらかと言うと、ジャーマン・ロック路線に近いでしょうか。彼等のルーツを見る上でも興味深いと思いますよ。なので、ジャーマン・ロック・ファンにもお勧めします(但し、曲調はダークですが)。

https://youtu.be/tnQSYMLGCEA

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