Pretenders “s/t”

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ここんところ、あんまり地下音楽ではないですが、今回はPretendersです。もう1970年代末の英国のポスト・パンク・ムーブメントの中から出てきたバンドで、Vo/GのChrissie Hynde(元々は米国アクロン出身で、1973年に渡英、NME誌のライターをやっていた)がフロントに立ったニューウェーブと言うかポスト・パンクと言うか分類し難いバンドで、本作品は、そんな彼等のファーストスタジオアルバムです。この時のメンバーはChrissie Hynde (Vo, G)の他に、Pete Farndon (B, B-Vo), James Honeyman-Scott (G, Kbd, B-Vo), Martin Chambers (Dr, B-Vo)の4人組で、1978年に結成されました。またこのアルバムではプロデューサーChris ThomasがKbdとエフェクトで参加しています。その後は、ドラッグが原因でPeteの解雇やJamesの急死が起こり、メンバーチェンジが激しくなって、オリジナルメンバーはChristie以外いなくなりましたが、1994年にMartinが戻ってきており、今でも活動しています。
それで、本作品ですが、その前に。私は当時、Pretendersをパンクの文脈では理解したおらず、パンク・ムーブメントに乗じて、出てきた「普通」のロックバンドと認識しており、余り興味を抱きませんでした。なので、漸く2022年になって中古で入手したと言う経緯があります。それを踏まえても、やはりパンクとしてはちょっと洗練されているように聴こえてますし、ChrissieのVoもそれ程パンクな感じはしません(ただ声質は好き!)。しかしながら、彼等はブリティッシュ・ロックの文脈で聴いてみると、矢張り「パンク」からの流れなのだなあと感じました。ややソフィストケートされている向きもありますが、それは彼等自身とChris Thomasのアレンジ力によるものでは?と想像します。個人的には、A-1 “Precious” やB-1 ”Kid”、B-5”Mystery Achievement”はお気に入りですね。後、ファーストアルバムにしてインスト曲の”Space Invaders”も興味深いです。ただ1曲、Nick Loweがプロデュースしている曲は,フォーク・ロック調で、やや浮いた空気感を感じます。また,シングルカットされたB-3 ”Brass in Pocket”はややスローな曲なのですが、私にはイマイチでした。色んな聴き方ができるアルバムだと思います。もし,興味がありましたら、一度聴いてみて下さい。

https://youtu.be/HmwpEmD6-QU

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