- Kinky Musik Museum
- 1F Underground music: UK
- Alien Sex Fiend “Acid Bath”
Alien Sex Fiend “Acid Bath”
またまた、ポジ・パンのAlien Sex Fiendの登場です。今回は、彼等のレコードとしては2枚目の”Acid Bath”です。強烈なジャケのアートワークで、嫌でも眼を惹きますよね。多分、それで買ったんだと思います。Alien Sex Fiendのバイオグラフィーについては、前回書きましたので、そちらをご参考にして下さい。なお、私の買ったのは米国盤で、オリジナルより1年遅れで発売されており、”Smoke My Bones”の代わりに
B4 “Boneshaker (Baby)”に替わっており、A2 ”Dead And (Re-)Buried”とB2 “E.S.T.”はオリジナルとは違うヴァージョンとのことです。また、裏ジャケは、アメコミっぽくで、意外です。それと、インサートには、森脇美貴夫の書いた日本語ライナーに英語で落書きやイタズラがされています。それで、この時のメンバーは、Nik FiendことNicholas Wade (Vo), Mrs FiendことChristine Wade (Kbd), Yaxi HighrizerことDavid James (G), Johnnie Ha HaことJohnnie Freshwater (Drs)の4人組です。それでは、各曲についてご紹介していきましょう。
★A1 “In God We Trust (In Cars You Rust?)”は、テンポの早い曲で、直線的なシーケンスとバリケードに電流を流したようなGに、やや投げやりで調子外れなVoがパンキッシュでカッコ良いです。
★A2 “Dead And Re-Buried”は、低音の効いたDrs(ひょっとしてドラムマシン?)と歪んで伸長したGをバックに、NikのVoが乗る曲で、時に入るシンセ音が何故かユーモラスです。
★A3 “She's A Killer”は、ダークで不穏な雰囲気の曲で、Nikのエコー深めなVoとMrs Fiendのリリカルなピアノがその不穏さを増強しています。
★A4 “Hee-Haw (Here Come The Bone People)”は、ミドルテンポで、シアトリカルなNikのVoとメンバーによるコーラスが冴える曲で、時に刻んだり弾き伸ばしたりするGも低音シンセも良い塩梅です。最後にちょっと驚かせられます。
★B1 “Breakdown And Cry (Lay Down And Die - Goodbye)”は、ドラムマシンも使ったダークな曲で、これだけ聴くと、ポジ・パンと言うよりもゴス・ロックですね。またBも使っているようですね。Voの表現力も鬼気迫りくる感じですし、シンセも良いフレーズです。
★B2 “E.S.T. (Trip To The Moon)”では、B1と連続して始まり、割と単純なベースラインとパンキッシュなVoが引き立ちます。勿論、GもDrsも重要ですが。最後がきもですね。
★B3 “Atack!!!!!! part 2”は、ややテンポアップした曲で、どちらかと言うとパンク調で、ノリノリです。この手の曲では、Drsの凄さが目立ちますね。勿論Voも!
★B4 “Boneshaker”は、スペーシーなシンセと共に、ロッケンローな曲が始まり、ちょっと意外でしたが、考えてみれば、サイコビリーもパンクから派生しているので、そう考えると当たり前かな?
と言う訳で、Alien Sex Fiendの”Acid Bath” US盤でしたが、彼等の引き出しの多さに正直、驚きましたね。確かにVoとかはパンクの影響下にあるのですが、ベースレスであることから、シンセでBの代わりをしたり、シーケンサーを使ったりと工夫しており、また、自分達のルーツにも敬意を払ったアレンジをしたりと音楽性の豊かさを感じ取れました。このバンドを単にゴスロックの源流と見做すよりも、ダーク・ウェーブとかの源流とも思えました。見かけに騙されず、一回聴いてみて下さい❗️
[“Dead And Buried” live at Tsubaki House]
https://youtu.be/a3DClbS-zLQ?si=iklqtrBiyRNKPCiH
[original full album + live tracks]
https://youtube.com/playlist?list=PLCCvuZzilzmoVLdf7JZgh8XDHkTTXxEuz&si=FSj9tvaD0aIcINGz
#AlienSexFiend #AcidBath #Epitaph #1985年 #US盤 #AnagramRecords #1984年 #2ndAlbum #PositivePunk #GothRock #Industrial #Bassless #NikFiend #NicholasWade #MrsFiend #ChristineWade #YaxiHighrizer #DavidJames #JohnnieHaHa #JohnnieFreshwater