Hastings Of Malawi “Choreological Exchanges”

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皆さんは、Hastings Of Malawi (以下HOMと表記)と聞いて、何を思い浮かべますか? その中で、Nurse With Wound (以下NWWと表記)を思い浮かべた方は、相当なマニアですねー。HOMのメンバーは、Heman Pathak, John Grieve, Dave Hodesの3人なのですが、その内、Heman Pathakは、Steven Stapleton, John Forthergillと共にNWWがトリオだった時のメンバーで、シンセのプログラミングと作曲を担当していました。ただ、NWWが有名になり過ぎて、大会場でのライブをやるようになって、彼はNWWを脱退し、ジャズとワールド・ミュージックに傾倒していくようになり、バンドBig Daddy El Diabloのメンバーにもなります。一方、John Grieveは、ソロ活動もしており、主にサックスなどをループにした音響作品を発表しています。それで、HOMは、1981年にはファースト・アルバムをリリースしており、グループとしては古株なのですが、2018年まで何もリリースしていない時期もありました。その後は寡作ながらも、コンスタントにリリースしています。また、HOMは、元々、英国ダダイスト音楽グループとして認知されていたようです。もう少しまともなバイオグラフィーを書こうと思ったのですが、何如せん情報がありませんでしたので、ここで一旦止めておきます。
それで、内容ですが、A面B面共に1曲ずつで、A面には”Foxtrot”、B面には”Rhumba”と表記されています。一言で言ってしまえば、両面とも、NWW直系のミュージック・コンクレートなのですが、様々な非楽器音(時には、楽器の音も)を、そのまま使ったり、変調したり、テープスクラッチしたり、逆回転にしたり、エフェクト掛けたりして、緻密にそれらの音素材を繋ぎ合わせ、架空の「音」による物語を作っているかのようです。また、古いレコード(SP盤?)の挿入もあり、雰囲気も抜群です。特に、B面ではどこで入手したのか、日本の古い長唄らしきレコードの断片も使われています。どうも、コロナ禍の為、リモートで録音作業が強いられた為、リモート・コミュケーションをテーマにして作製されており、その為、電話がデジタル化される前の電話交換機の音や、それに関わるエンジニアのやり取り、更には電話の話し声を多用しているのが特徴ですね。本家のNWWと同様に、正しく「怪奇骨董音楽箱」と言っても良いような出来栄えですね。因みにバンド側は「ダンス・ミュージック」と言っているようです。なので、NWWが好きなリスナーさんはマストですよ‼️ そうじゃない初心者の方も興味があれば、是非とも聴いてみて下さい。この手のノイズ・ミュージックは良いステレオ・システムで聴きたいものです❗️

A面 “Choreological Exchanges (Pt.1): Foxtrot”
https://youtu.be/kqQoVpGFSsM

B面 “Choreological Exchanges (Pt.2): Rhumba”
https://youtu.be/4PYwr_5gQlM

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