月報 日本グラモフォン〜ポリドール 1970年代

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日本グラモフォンの月報1970年代です。1971年10月1日に社名をポリドール株式会社に変更していますので、71年11月号より発行会社名も変更されています。

1970年4月号 オトマール・スウィトナー指揮のマーラー「巨人」が出ています。
スウィトナーがN響を振って知名度を高めていく前のレコードで、当時はほとんど日本では知られていなかったと思います。これがドイツ・グラモフォンから発売された経緯を知らないのですが、東側(今となってはこれも懐かしい言い方かもしれませんが)で録音されたもので、録音年月日は 1962.5.22-24 となっています。聞いたのはもっと後の時点でしたが、バーンスタインなどによるオーバー・ヒート状態の演奏の対極にあるもので、私などはとても好ましく感じたものです。

1971年5月号 ベーム指揮のベートーヴェンのレコードが少ないことは「七不思議のひとつ」などと言われていましたが、ウィーン・フィルとの「運命」と「合唱」がまず発売され、これが全集に発展して行きます。

1970年6月号 「ヴィーナス」を当てたショッキング・ブルーのLPが紹介されています。なんと「ヴィーナス」の日本語盤も発売されていたのですが、歌っていたのはキャッシー中島さんです。(シングル盤のジャケットでは「キャッシー」となっていました)

1971年1月号 グラモフォンからのアトランティック・レーベルの最終組が掲載されています。
目玉は「レッド・ツェッペリンIII」ですが、シングルの「移民の歌」は何故か発売中止となりました。(B面曲が変更され、ワーナー・パイオニアからの発売となりました)

1971年2月号 青春(沙漠の少年)
天井桟敷のレコード(恋愛地獄篇)は別として、小椋佳さんのデビューLPです。初期のレコード・ジャケットに出ていた俳優の岡田裕介さんのことを小椋佳さんだと思い違いしていた人は多かったと思います。

1971年4月号 いとしのレイラ/デレク・アンド・ドミノス(エリック・クラプトン)
イントロは Dm ですが、ヴォーカルが入るところで突然 C#m に落ちます。「転調」などという生易しいものではなく「重力場が変化した」ようなショックを感じたものです。

1971年6月号&10月号 野口五郎さんのデビュー曲と第2弾です。
デビュー曲「博多みれん」はキャッチ・コピーの如く「演歌の本格派」でしたが、「青いリンゴ」で「青い新芽のフィーリング」となり、路線が変更されました。

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