辰砂(北海道産)

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辰砂(シナバー)は『賢者の石』とも言われる赤い石。中2心をそそるので、ひとつ欲しいと思っていたもの。 

写真の標本は光沢を感じる粒があったので購入。白い部分は、多分ドロマイトと共生。

辰砂というと、漫画「宝石の国」のキャラクターで知った人は多いかもしれない。

なぜ『賢者の石』なのかというと、その背景や特徴が『賢者の石』らしいからのようだ。

この石は高温で熱すると水銀が得られる。そのために日本でも発掘されていたし、赤い鮮やかな色なので、弥生時代から顔料や絵の具として使われていたとのこと。

錬金術においては、賢者の石を作るためのプロセスに水銀が必要となる。水銀自体が、不思議な性質から、不老不死の薬としてもいたが……。

過程は「ニグレド」「アルベド」そして最終の「ルベド」と段階で色を変えていく。今は黒、白、赤。だから賢者の石は赤い色で、まさしく辰砂の色も赤である。

また、辰砂は中国においても、漢方薬や霊薬に使われていた。実際は体に悪影響をおよぼすのは皮肉なことだ。

水銀ということで取り扱いの危険性を心配する人がいるが、高温で加熱するわけではないので、普通に標本として飾るぶんには問題ないのではと思う。

ただ、触ったあとに手は洗ったほうが安心では。

#鉱物 #鉱物標本 #博物趣味

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