パスツールの使っていた顕微鏡

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近代細菌学の開祖、パスツールが使用してた同モデル&時代の150年前の顕微鏡。

ルイ・パスツールは化学・医学・生物の分野で多くの業績を残しているフランスの研究者。

ワクチン開発のパスツール研究所で名前を知っている人も多いのでは?パスツールは、狂犬病のワクチン開発者でもある。

また、中学理科の資料集に掲載されていた、何故物が腐るのか=当時信じられていた、生き物が何もないところから生まれることがある「自然発生説」を否定した実験で知る人もいそう。

口を細く伸ばして外部から微生物が入らないようにした、白鳥型フラスコの中に煮沸した肉汁を入れておいても腐らなかったというやつだ。

自然科学オタクとしては、あの有名なパスツールの使ってた顕微鏡!?欲しい!!!のぞいて同じ体験を追体験したい!となってしまったわけで。

フランス製で『ナシェ No.3』というモデル。同じ物が載ってる出品者による掲載資料より1872年(明治5年)頃のものと思われる(3枚目)。

ベース部分にナシェ・エ・フィルス(NACHET ET FILS)のロゴあり(2枚目)。

対物レンズが2つついており、肝臓写真(240倍)より接眼レンズは16倍。倍率の低い2(2.5倍)の対物レンズと組み合わせると40倍で観察可能(3枚目)。

前者は微生物で後者は鉱物の観察に使えるか。

150年前と思えないほど、反射鏡に曇りがなくレンズも経年のわりにきれい(同年代の顕微鏡もうひとつ持ってるが)。

https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/18

また、フランス製の科学機器らしく、曲線が多様に使われてるデザイン製の高さ。底面が布貼りなのもぬかりない(8枚目)。

なお、見た目以上にかなりずっしり重い。

箱が現存しておらず、そのままプチプチに包まれてきたのには驚いた。ディスプレイケースに入れないといけない。

もともとヤフオクで8万円〜出品で手が出なかったところ、5万〜に。このタイミングで落札してればよかったのに、出品者が今度は1000円からスタートに変更!

→4万円くらいで落とせるか、と思ったら最後の競争相手が物凄く粘ってきて3万ほど戦い、6万4000円でfix。2022年の博物蒐集で予定外に散財したNO.1!になってしまった。

物的には、国立科学博物館にありそうクオリティの顕微鏡だけども!

余談:実はパスツール、人生後半は有名になりすぎて立場に固執し、実験の捏造やってて正しい対抗者の説が認められず…とか、科学×政治の今も続く闇の原因にもなってるんですよね。完全正義の偉人ってわけではない。

#博物趣味 #博物蒐集 #antique #science #科学 #medical #アンティーク

明治の舶来もの、真鍮の顕微鏡
脚の部分まで総真鍮づくりの単眼式顕微鏡。東北の明治時代から続く医者の家の蔵から出てきたものとのこと。 医学の研究のために実際に使われていたと思われるが、残念ながらメーカー名がない。日本で顕微鏡が初めてつくられたのは1910年以降なので、それ以前にメインで顕微鏡が輸入されていたドイツ製と推察。 ドイツ製のアンティークの顕微鏡といえばLeiz(ライツ)などが有名。総真鍮の顕微鏡はなかなか見ないので、フランスやイギリスものの可能性もあるが、日本に当時入ってきたとなると、やはりドイツだろうか。 オリジナルの革のケースに入ってるのも珍しい。1890よりもっと古い可能性もある。 #明治時代 #医学 #理科 #道具 #顕微鏡 #博物 #科学#サイエンス
https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/18

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