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エドワーディアン時代のローズウッドの棚
博物蒐集家としては、それを展示するキャビネットにもこだわりたくなってしまうのだ。 1900年頃の英国製。木目の美しさが愛されるローズウッドはアンティーク家具でも数が少ないうえ、現代ではワシントン条約の規制対象。輸入できるのは2017年以前に作られたものというので、希少度は増していくのではないか。 ローズウッドの家具というと、デンマークの60年代頃のビンテージ家具で見るが、脚は無垢だがほかは突板になっている。 デンマークのローズウッドの家具はこちらに掲載 https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/89?theme_id=33623 それも数は減ってきているけど、さらにこちらは無垢の家具。ローズウッドの無垢の家具は現代で作るのはもう無理では。 非常に硬い特徴を生かし、この時代に作られたローズウッドのチェアやデスクなどは、このように細くて繊細な脚が特徴。緻密な材質なので、見た目以上にずっしり重い。 硬いので加工しにくいのにもかかわらず、天板と柱に細かい彫刻が入っているのが素晴らしい。 貴族的なデザインで一般の家に置きにくいものが多いアンティーク(英国の100年超え)のローズウッド家具だが、これは細工の細かさがありながら、現代で使いやすいデザインなのがいい。 当然10万超えの価格が普通なのだが、半分以下の価格で入手できたコレクターとしても嬉しい逸品。 同じエドワーディアン時代のドロワーの隣に並べている。エドワーディアンの家具時代、市場に出るの少ないんですよね。 #アンティーク #イギリス #エドワーディアン #博物 #博物趣味 #博物蒐集
アンティーク家具 ヤフオク出店のアンティーク家具ショップ 2020ofugutan
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ヴィクトリア時代のパルダリウムケース
19世紀の英国、ヴィクトリア時代のパルダリウム(小型の植物温室)。 今だとパルダリウムは、水槽に熱帯雨林や湿地帯を再現したものをさす。 しかし、もともとは19世紀頃の貴族の娯楽として作られた、小さな植物用温室のこと。つまりパルダリウムの語源のオリジナルアイテム。パリ万博にも出展されたという。 輸送するときに適温で植物をキープする役割も同時に兼ねていたのかも。 教会を模している。修復はあるものの、よくトップが残っていたものだと思う。 さらに、ガラスも前面(外せる)、側面ときちんと割れずに残っている。 なお、背面と底面は、ディスプレイケースとしても使えるようにと現代のアクリル板を切り出したものをつけてくれた。 確かにディスプレイケースになるが(ゴシックな物に合うだろう)、自分としてはやはり本来の使い方通りに植物を入れたい。 パルダリウムという判断のひとつ、底面に通気穴があいている(写真3枚目)。当時は台の上に置かれていたのだろう。 また、内部には植物を吊るせるフックがある(写真4枚目)。 博物蒐集をしていると、「これは一般的に欲しがられるもの」「これは自分だからこそ価値がわかるもの」に分かれるが、これは後者。 学生のときの専門は農学(植物)だし、植物も好きなんですよね。 しかも130年前の物でも実用的。ライトやヒーターやタイマーを設置すれば、植物温室として現代でもしっかり使える。 30センチキューブ水槽なみのボリュームなので、場所とる迷いはあったけど、実際に来ていいものだなと。 これまた、私の博物蒐集のモットーである当時の人の追体験をしたい欲も満たしてくれる。 #antique #イギリス #アンティーク #博物蒐集 #england #博物趣味 #園芸 #植物
博物 ヤフオク 2022ofugutan
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パスツールの使っていた顕微鏡
近代細菌学の開祖、パスツールが使用してた同モデル&時代の150年前の顕微鏡。 ルイ・パスツールは化学・医学・生物の分野で多くの業績を残しているフランスの研究者。 ワクチン開発のパスツール研究所で名前を知っている人も多いのでは?パスツールは、狂犬病のワクチン開発者でもある。 また、中学理科の資料集に掲載されていた、何故物が腐るのか=当時信じられていた、生き物が何もないところから生まれることがある「自然発生説」を否定した実験で知る人もいそう。 口を細く伸ばして外部から微生物が入らないようにした、白鳥型フラスコの中に煮沸した肉汁を入れておいても腐らなかったというやつだ。 自然科学オタクとしては、あの有名なパスツールの使ってた顕微鏡!?欲しい!!!のぞいて同じ体験を追体験したい!となってしまったわけで。 フランス製で『ナシェ No.3』というモデル。同じ物が載ってる出品者による掲載資料より1872年(明治5年)頃のものと思われる(3枚目)。 ベース部分にナシェ・エ・フィルス(NACHET ET FILS)のロゴあり(2枚目)。 対物レンズが2つついており、肝臓写真(240倍)より接眼レンズは16倍。倍率の低い2(2.5倍)の対物レンズと組み合わせると40倍で観察可能(3枚目)。 前者は微生物で後者は鉱物の観察に使えるか。 150年前と思えないほど、反射鏡に曇りがなくレンズも経年のわりにきれい(同年代の顕微鏡もうひとつ持ってるが)。 https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/18 また、フランス製の科学機器らしく、曲線が多様に使われてるデザイン製の高さ。底面が布貼りなのもぬかりない(8枚目)。 なお、見た目以上にかなりずっしり重い。 箱が現存しておらず、そのままプチプチに包まれてきたのには驚いた。ディスプレイケースに入れないといけない。 もともとヤフオクで8万円〜出品で手が出なかったところ、5万〜に。このタイミングで落札してればよかったのに、出品者が今度は1000円からスタートに変更! →4万円くらいで落とせるか、と思ったら最後の競争相手が物凄く粘ってきて3万ほど戦い、6万4000円でfix。2022年の博物蒐集で予定外に散財したNO.1!になってしまった。 物的には、国立科学博物館にありそうクオリティの顕微鏡だけども! 余談:実はパスツール、人生後半は有名になりすぎて立場に固執し、実験の捏造やってて正しい対抗者の説が認められず…とか、科学×政治の今も続く闇の原因にもなってるんですよね。完全正義の偉人ってわけではない。 #博物趣味 #博物蒐集 #antique #science #科学 #medical #アンティーク
科学 NACHET ET FILS ヤフオクofugutan
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ジョージアン時代のマザーオブパールと銀の折り畳みナイフ
200年以上前の英国製、マザーオブパールと銀の折り畳みナイフ。 1800年前後、貴重なジョージアン時代のアンティークで、ジョージ3世の晩年からジョージ4世の統治頃(ジョージ3世→ジョージ4世→ウィリアム4世→ヴィクトリア女王)。 「ジョージ国王の横顔のマーク」と純銀製を示す「ライオン・パサントのマーク」が刻印されている(3枚目)。 以下の販売元のブログより。 http://gracefulantiques.blog51.fc2.com/blog-entry-1554.html ヨーロッパの人にとって果物が珍しく高価だった頃、貴族の間では「Myフルーツナイフ」で小振りの果物をカットして、そのまま食すのが小粋とされていたそう。 そこで見た目にも綺麗で、狩りや遊園など、どこでも携帯できる小型の折り畳めるフルーツナイフを持っていたのだとか。 個人の愛用品で使用頻度も高い道具なこと。 しかも純銀製の刃は薄く柔らかいので経年で曲がりやすく、ホルダーに収まらなくなって、閉じる事が出来ない物もあるというが、このナイフは完動品。 開閉のスプリングもしっかり効いていてゆるみなどなし。 すっきり折り畳めて、銀のブレードの曲がり、先端のカケ、折れ、スレや酷い変色、修理跡もなし。 古いジョージアンの装飾らしい、タガネによるブライト・カットが両サイドに。 ナイフの柄のマザーオブパールは真珠貝の貝殻の部分で、アクセサリーやペンの柄、聖書のカバーなどアンティークの細工物に使われる素材。こちらも割れなどがなく彫刻も美しい。 イニシャル入りの銀のプレートが象嵌(インレイ)してある妥協のない細かい造りに感動。 このナイフ、ぱっと見たときに凄く惹かれたが価格的(3万くらい)に悩んでいた。 しかし、実物は写真以上の美しさで買って良かったもの。 格好良くて美しい道具が好きなのだけど「銀のナイフ」って創作物で吸血鬼や精霊を倒す神聖武器な設定が多いから、中2心的に惹かれるものあり。 刃がとがれておらず、華奢なので林檎とか硬い果物を切るのは怖いので、桃など柔らかい果物の季節に実際にカットして果物を食べる貴族の追体験をやってみたい。 #antique #アンティーク #博物蒐集 #イギリス #道具 #ナイフ
アンティークの道具 Graceful Antique 2022ofugutan
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19世紀の仏製の水銀の温度計
今年の博物蒐集ベスト3に入る、美しい理科学機器。 木製の台にフランス語が書かれた真鍮の板の上に、ぐるぐると末端が渦巻きになった水銀の温度計が取り付けられている。 経年で鈍く輝く真鍮の上で、妖しく光る水銀。錬金術ぽい雰囲気で、中2心が満たされるアイテム。 精度は実際の温度より低く出ているが、気温の上下でちゃんと変化が見えて今でも楽しめる。 手で温めて水銀の上昇する様子を動画にしたもの(リンク先3枚目) https://www.instagram.com/p/ClvbeyjJt5N/?igshid=YmMyMTA2M2Y= 水銀を使った製品は取引が禁止されるようになったため、今後このような製品を入手するのはコレクター同士の譲り合いなどでないと、厳しいのではないか。 10年ほど前から、ショップのオンライン上で惹かれていたのだが、6万8000円という価格になかなか手が出せないでいた。 しかし、逃したら確実に落ち込むし、いまがタイミングなのではと迎えることに。 ショップの人の話によると、この10年で過去に何度か問い合わせはあったそうだが、話が流れたそうで。 たぶん、うちに来る運命だったのかなと。 精度だとイギリス製やドイツ製のほうが上なのだが、フランス製のアンティークな理科学機器は以前投稿した望遠鏡や顕微鏡など(こちらは確信はないが仏製の可能性はあり)、デザイン性が高くて飾っていて美しいのが特徴としてある。 https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/75?theme_id=33900 https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/18?theme_id=33612 #博物 #博物趣味 #科学 #理科アンティーク
科学 花燕庵 2022ofugutan
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メカニカル・ガラス・スライド(金星の公転)
メカニカル・ガラススライドNo.4『金星の公転と満ち欠け』を表したもの。 イギリスで19世紀(推定1880s)に作られた、天体について学ぶための教材。 ガラスに手彩色で絵が描かれており、クランクをまわすと歯車じかけで回転する。 動画はこちら https://www.instagram.com/p/ClS1o6iLQtn/?igshid=YmMyMTA2M2Y= 天文アンティークの中でも好きなアイテムなのだが、市場に出るのは稀で、完動品だとなおさら。 1点物ではなく、同じナンバー=同テーマで複数つくられてはいるが、微妙にデザインが異なっているものも。 同じNo.4をメカニカル・ガラススライドの展示イベントと他ショップで見たことがあるが、周囲の星のキラキラがこんなに多くなかった。実際、この星の煌めきに惹かれて買ったのだ。 また、ほかで見たものはクランクの回転にあわせて太陽がぎらつくギミックがあったし(これがないのは残念)、地球からひかれた線と金星の軌道が接するとこや、太陽の裏側に金星がある位置にaやbで文字がふられていた。 それらは、地球からもっとも金星が高高度に見える、東方最大離角と西方最大離角の説明、太陽の裏側で金星が見えなくなる外合の説明に使ったのではないだろうか? メカニカル・ガラススライドはNo.3『潮の干満と月の満ち欠け』を過去に投稿。 https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/96?theme_id=33900 そのほか1枚持っているが、恐らくこちらが1番古い。 ラベルや木枠も煤けや摩耗などが多いが、経年ならではの味も感じられる。多分ほかで見た同ナンバーのなかで古いバージョンとも予想。 ディスプレイ台兼灯りは専用に作られたもので、イベント『博物蒐集家の応接間』に出店していた名古屋の博物系アンティークショップ、ジョグラールで同時購入。 ただ、持ち帰ったときに何かの衝撃によるのか点灯せず、翌年のイベントで交換してもらうまで1年台としてだけ使っていた。 今だとメルキュール骨董店でLEDを使用したコンパクトで扱いやすく、低価格なディスプレイ台兼灯り(※)をメカニカル・ガラススライドとのセットで見たことあるんだけど。 ※前の投稿で、普通のアンティークガラススライドや鉱物ディスプレイに使っている『幻箱』の姉妹品 https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/36?theme_id=33558 https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/collection_rooms/3 やはり、スライドと同じイギリス製の白熱電球を使うということとアナログさが、雰囲気を増させる感じがする。 #博物蒐集 #天文趣味 #antique #博物趣味 #アンティーク #理科趣味 #稲垣足穂 #星のソムリエ
天文アンティーク ジョグラール(博物蒐集家の応接間) 2018ofugutan
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ペルピニャンガーネットのペンダント
貴重なアンティークジュエリー『ペルピニャンガーネット』のペンダントトップ。 ペルピニャンガーネットは、1920年頃までフランス南西部ペルピニャン地方で産出されていた、希少な美しいガーネットのこと。 アンティークの宝飾品のガーネットというとボヘミアンガーネットで黒っぽい色だが、それに比べ明るい色調で、深いピンクやオレンジや紫がかった石もある。 そんな「幻の石」は、同じサイズのルビー以上の価値があるという。 ローズカットのうえ、裏側は閉じられたクローズドセッティングになっているのがペルピニャンガーネットの宝飾品の特徴。 また、石の背面に金属箔をいれることで、光があたると石の底から湧き上がるような輝きが見られる。特に太陽光で綺麗に見える。 動画はこちらの2枚目に掲載。 https://www.instagram.com/p/CjJ9dycpkoF/?igshid=YmMyMTA2M2Y= なお、フランスのアンティークジュエリーで18金を表すワシの刻印があるため金属部分は18金(こちらに投稿したピアスと同様)。 https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/122?theme_id=33475 ペルピニャン地方はスペインに近く関係が深いため、どことなくデザインにスペインの雰囲気がある。 ペルピニャンガーネットの鉱山は古くに枯渇しており、鉱山からガーネットが採掘されることはもうない。 フランスのフランスのアンティーク市場に出てくる数も減っていて、値段も上がっていくと推察される。 数年前から欲しかったものの、手が出ないと思っていたが、買える値段(10万円以下)で販売されているのを発見。石の留め金が経年でなくなってる部分もあるためらしい。 使用に問題はないし、ペルピニャンガーネットの宝飾品の経年劣化でなりやすい、裏側のセッティングがけずれて中の箔が見えていることもないので、思い切って購入。 しっかりしたサイズがあり、実物は思っていた以上に美しかった。買って良かったアンティーク宝飾品のひとつ。 ※組み合わせたネックレスはブラックスピネルで現代品。 #博物蒐集 #antique #france #アンティークジュエリー #アンティーク
アンティークジュエリー ヤフオク(アンティークジュエリーのストア出品) 2022ofugutan
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19世紀の英国パブリックスクールの少年が受賞記念にもらったコンパス
1850年代、英国パブリックスクールの優秀者が受賞記念に贈られたコンパス。 パブリックスクールとは、英国のイングランドおよびウェールズにおける私立の中等教育学校のことで、私立学校の中でもトップの10%を構成するエリート校の総称なのだとか。 ラベルから、おそらく科学芸術部門賞の副賞として贈られたのではという話。 70年代に流行ったギムナジウムものの漫画を想いながら当時の様子をイメージするのも楽しいし、アート&理科好きとしては科学に関する賞品というのも良し。 約170年前のものだが、何より、物として美しい。真鍮の本体に先の部分は鉄でできている。ケースは布製。 私はアンティークの道具で実際に使えるのにひかれるのだが、これも使用可能。芯ホルダーの替え芯を削ってセットし、円を描いてみた(本来はカラス口に直接インクをつける)。 また、ペン先は上下を入れ換えて尖ったほうを下にすると、ディバイダーになる。 私の所持する蒐集品の中でもかなり古く、気に入っているものの1つ。 より詳しい情報は店のサイトに掲載されている。この店は物の背景を詳しく載せてくれており、物語を読むワクワク感があり、好印象。 https://toddlowrey.com/?pid=135931597 #antique #イギリス #アンティーク #博物趣味 #博物蒐集 #19世紀 #文房具
アンティーク文房具 T Grew Plaistow Todd Lowreyofugutan
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羽毛恐竜か白亜紀の鳥類の羽入り琥珀 :バーマイト
ミャンマーの白亜紀の地層から発掘された羽入り琥珀。組織がはっきり確認でき、羽の形も美しい。 バーマイトは、ミャンマーのカチン州フーコンバレーと呼ばれる地域でのみ産出される琥珀のこと。産出される琥珀の中でもっとも古いという。 琥珀の産地はバルト海やドミニカが有名だが、バーマイトは産出量が少ない上、だいたい中国へ輸出される。しかもミャンマー政府は原石の国外持ち出しを厳しく制限しているそう。 さらに、いつまで入手できるか懸念もある。 約1億年前の恐竜の羽や新種のカニ、昆虫が続々発見され、バーマイトは古生物学者から注目されているが軍事問題で物議を醸しているということ。 ミャンマーは国軍と少数民族で内戦状態が続いていて、ミャンマーの琥珀について書いた論文を拒否する科学誌があるなど、琥珀の研究をボイコットする動きがあるそうだ(2021年朝日新聞より)。 https://www.asahi.com/amp/articles/ASPCD678JPCDULBJ00K.html ということで、価格3万円は予算オーバーだったが購入。恐竜の羽だけだったら2万円くらいのもあったが、この琥珀は羽の形がそのまま残っており、一目惚れだったのだ。 写真2、4枚目はバックからライトで照らしている。 ブラックライトをあてたら、ドミニカのブルーアンバーと同様に蛍光が認められた(写真5枚目)。 写真6、7枚目はヤフオク掲載の写真。顕微鏡で拡大されたものかと。いかにもフェザーである。 #化石 #琥珀 #恐竜 #博物 #理科
約15×7×2mm 化石 ヤフオクofugutan
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メカニカル・ガラス・スライド(月の満ち欠けと潮の干満)
19世紀末の英国の理科教材、メカニカル・ガラススライド。 クランクをまわすと、歯車が稼働。重なったガラスに手彩色で描かれた天体が動く。 動画はこちら。 https://www.instagram.com/ofugutan/p/CZHgiYLpM2P/?utm_medium=copy_link このレトロなクランクと、歯車で動くギミックが気に入り、天文アンティークの中で非常に欲しいと思っていたものの1つ。 種類がいくつかあり、これはNO.3「潮の干満」。クランクを動かすと、月が動く。満月と新月のときは、潮の満ち引きが大きいことを表している。 同じ数字のものはテーマは同じだが、ものによって若干細部の絵が異なっている。NO.3の場合、地球の色塗りが違うとか、月の影(海)が描かれてるなど。 スタンドは現代もので、アンティークショップのオリジナル品。 #天文 #理科 #サイエンス #アンティーク
天文アンティーク メルキュール骨董店(ナチュラルヒストリエ経由) 2019ofugutan
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蒸気機関を学ぶ19世紀末の理科教材
1890年頃の蒸気機関の仕組みを教えるドイツの理科教材。まずは以下の動画を見ていただきたい。 https://www.instagram.com/p/BwpXkLzAQvo/?utm_medium=copy_link スチームパンク好きにはたまらないアイテムではなかろうか?また、こういう系はイギリス製かドイツ製がいいなと個人的に思う。 鍋のような形をしたアルコールランプで火をつけると、車輪が回転する。最初の回転はエネルギーが必要なため、助走は手で回してやる。 アンティークショップの中でも天文・博物系が強い高円寺のRECURIOで購入。 もともと店頭になかったのだが、店主の方とディープなアンティーク話に興じていると、裏から「これも見ますか」と見せてくれたものの1つ。動画はそのときのもの。 これ、売り物ですか?買います!と即決したのであった。 海外でも人気があるアンティークアイテムで、数が少なくなっているとのこと。現行品はあるが、材質が味気ないものになってしまっている。 これも入手した時は壊れており、どうしたら動くのか試行錯誤して修理したそうだ。残念ながら、もとは上の黒いツマミを操作すると、蒸気機関車の警笛のように音が鳴るようだが、その能力は失われている。 さておき、100数十年前のドイツの少年たちが、これを囲んで動く様子を目を輝かせながら見ていたのかなと想像しながら、現代で動く様子を見るのはロマンがあるし、ずっと見ていられる。 #博物 #アンティーク #スチームパンク #理科 #物理 #ドイツ
博物 RECURIO 2019ofugutan
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パパゴアイト・イン・クォーツ
先に投稿したアホーアイトと同じ鉱山で産出するが、さらに希少な鉱物。鮮やかな青い部分がパパゴアイト。 ミネラルショーですら数が少なく、市場にでるのは少なくさらに高価。 この標本は全体に青くパパゴアイトが見られる。全体の透明度はそんなにないが、一箇所きれいに内包しているのが見えるところがある。 また、大きい水晶が上にのっているのがオブジェとして表情があっていいと思った。 アホーアイトとパパゴアイトが水晶に一緒に内包したものも存在するが、もちろんレアかつ非常に高価。 #希少石 #パパゴアイト #パパゴ石 #鉱物
鉱物 5-5.5 ネットショップofugutan
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マホガニーのトローリーテーブル
中央の棚が上に上がって天板となり、テーブルになるイギリスアンティークのトローリー。 トローリーとは、車輪がついた荷台で、アフタヌーンティーなどを運ぶときなどに使われていた。 テーブルにもなるタイプは、天板の両端を折りたたむようになっていて、拡張するデザインは珍しくないが、中央の棚をシフトさせるのは見たことがない。アーコール製みたいな球体の車輪も珍しい。 イギリス家具は直線的で優美さは少ないが、小ぶりな中にギミックがこらされてるのが好みだ。 また、トローリーはオーク製が多いところ、これは少し高級な家具に使われるマホガニー製。天板に美しい杢が見える。キッチン用途ではなく、書斎で本を置いて使われていたのかもしれない。 現在、キッチンで作業台にしているが、直置きだとシミができるため、クロスをかけて使用。 #イギリス #アンティーク家具 #トローリー #テーブル #マホガニー
イギリスアンティーク家具 ヤフオク(英国家具ショップ) 2015ofugutan
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19世紀末頃のフランス製の望遠鏡
19世紀末〜20世紀はじめ、100年以上前に作られたフランス製の望遠鏡。 顕微鏡のアンティークはけっこう市場に出るが、天体望遠鏡は非常に珍しい。ebayでたまにでるのを見てもリプロダクトかジャンクの実用不可のもの。 本体に書かれたE.Vionというメーカー名を調べると海外の掲示板がヒット。1900年頃製造されたリアルアンティークで、少なくとも10万以上の価値があることがわかった。 接眼レンズをひねると、レンズカバーがスライドされるようになっている(写真3、4)ギミックも良い。 ヤフオクで「知識はないけど蔵から出て来た」との説明だけあり、絶対に落札する!といさんだが3万円台で落とせた。 精密機器なのでやはりオーバーホールに出したくて調べると、香川県にある天体望遠鏡の設計制作やメンテナンスを行うヨシカワ光器研究所が信頼できそうで相談したら引き受けてくれた。 通常の接眼レンズのほか、太陽観察レンズらしきものがついていたので、それの使いかたや、構造について教えてほしいとも頼んだ。 すると、なんと返却の際、それらだけでなく、どんなメンテナンスをしたのかの詳細レポートが送られてきた! 複数枚の写真がはられ、手書きでかかれた8枚以上の素晴らしいもので、これだけで1万円払ってもいいくらい(写真6~8)。 そしてオーバーホールをして思うに、この望遠鏡は大量生産されたものではなく、当時の職人が時間をかけて作ったもので工芸的価値がある貴重なもの(写真7)と感じるそう。 同じ職人として、100年以上前の職人の仕事ぶりに時代をこえて共感するものがあったのかもしれない。 それも合わせて、ヨシカワ光器研究所の職人さんの仕事ぶりにも非常に感銘を受けた。さらに会計の詳細も明確で、26000は安い。 なお、望遠鏡の倍率は20~30くらいかと思う。経年で自然に変色した真鍮の雰囲気もよく、これで月を見るのは何とも贅沢なのだ。 #博物 #天文 #科学 #天体望遠鏡 #理科 #サイエンス #アンティーク #ヨシカワ光器研究所 #職人の本気
天文 E.Vion ヤフオクofugutan
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NO19のベントウッドチェア(エンジェルバック)
ベントウッドチェアは、1830年に蒸気によって木を曲げる技術を開発したオーストリアのミヒャエル・トーネット(1796 - 1871 年)より生まれ、軽くて丈夫で修理しやすいため、2世紀以上愛されている。 背もたれのフープが二重になったデザインのダブルバックはゴッホの絵でも見られるし、現在の日本のカフェでも見ることがある。 写真のベントウッドチェアは19世紀末、トーネット(Tohnet)商会により発売された「No19」というごく初期のころのチェアデザインで通称「エンジェルバック」という珍しいもの。コレクターには人気の品らしい。特に天使の輪っかの部分は継ぎ目が見えず技術が素晴らしいと思う。 エンジェルバックのベントウッド・チェアはトーネット社のほか、派生したフィッシェル(Fischel)社製、JJコーン社製があるが、デザインが微妙に違う。 これはずっとトーネット製だと思っていたが、フィッシェルでも非常に似たものを作っていたらしい。 こちらのサイトのフィッシェル製とそっくりなので、情報はこれにならう。 https://shop.denim-furniture.jp/products/detail7203.html いずれにせよ、当時ほどの長い素材がとれないので忠実な復刻は無理だと言われるし、100年以上たった珍しいアンティーク・チェアである。 鳥が好きなので、ベントウッドチェアは鳥の翼っぽいエンジェルバックに惹かれた。 #アンティーク #ベントウッドチェア #トーネット #フィッシェル
アンティーク家具 フィッシェル? ネットショップofugutan