石盤と石筆

0

石盤と石筆は現代の生活においても活用できるので、長らく探していた。日本では明治から昭和初期までノートの代わりに使われていた筆記用具である。

元祖タブレットといえるかもしれない。iPadのデザインは明らかに石盤をモデルにしていて、そっくりだ(隣はiPad Air)。

スレート(珪酸質粘板岩)という建材にもされる石の一枚板で作られており、さわるとひんやりしている。

スレートを使った石盤の入手は今のところそれほど難しくないが、数は減ってきているという。むしろ、アンティークの石筆のほうがなかなか市場に出てこない。

これは、黒板消しもあわせて、セットでヤフオクに出品されていたのを落札。

実際に筆記してみると、チョークのような柔らかさはなく、ひっかく感じなので、音が若干気になる(Instagramの2枚目の動画参照)。

https://www.instagram.com/p/CbSgdGbpDff/?utm_medium=copy_link

とはいえ、昔の子どもの追体験ができるのはよい。文字は意外と黒板消しできちんと消える。

ところで、石盤といえば『赤毛のアン』でアンが赤毛をギルバードにからかわれ、頭に叩きつけるシーン。痛いけど、大怪我はしないだろうという印象だ。

出品者によると、この石盤はフランスアンティークショップから購入とのこと。石筆が星条旗デザインでアメリカのものなので、石盤もアメリカからフランスに渡ったものの可能性もある。

アメリカとフランスのアンティークの石盤は似ているため、区別は難しい。この石盤は両面が無地だが、いずれも片面がマス目のものもよく見る。

しかし、19世紀くらいの古いイギリスの石盤は、フチが丸くなく、角ばったフレームのものもある。

この石盤は板がきれいなので、1940年代くらいのものでは?と思っていた。しかし、意外なことに石筆を調べたら1860年くらいのなかなか貴重な古いものらしい。

最悪なことに、落として折ってしまい。予備のためアメリカのebayで同じものを購入したが、生産年代の違いからか、若干太さが違う。

テープで巻いて、紐でぐるぐるにして書くことはできるが、心もとないと思っていたところ、いいアイテムを見つけた(以下リンク先の石筆ホルダーの話に続く)。

https://muuseo.com/home?card_id=1268754

#antique #アンティーク #博物蒐集 #文房具

Default
  • File

    皇工廠

    2022/03/20 - 編集済み

    タブレットの元祖とは、確かにですね

    子供の頃、チョークや石英で、アスファルトに色々描いていたのを思い出します

    返信する
    • Gx6fcyly

      ofugutan

      2022/03/21

      アスファルトに落書き、やりましたね。でも、適当な石を数種類拾って、どれが描きやすいか?で比べてました。

      返信する
  • File

    はるさめ

    2022/03/28 - 編集済み

    スレートというと、最近はお料理用のプレートも出ていますね。赤毛のアンの石版と同じ材質だったとは…!

    返信する
    • Gx6fcyly

      ofugutan

      2022/03/30

      確かに焼肉プレートも。ただ、天然の石の一枚を使ってればスレートという呼び方をしているので、違う鉱物を使用してる可能性もありますね。

      返信する