十九世紀の実験さん@明治初期の無機化学入門書

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帝大になるよりも前の東京大學醫學部製藥學科の最初期の卒業生が、ドイツから輸入された化学書や自らドイツ人教授から受けた知識などを基に明治十年代にまとめた無機化学書に出てくる、マジックの白手袋のようなシュールさのある「実験さん」。
輸入書にあった図版を描き写したのかどうかはわからないが、恐らくは元ネタ本にあった図を「これはわかりやすい♡」と思って採用されたのだろう。軽快な筆致のイラストを細密銅版画で綺麗に再現してある。このちょっと不思議なイメージがよっぽどお気に召したのか、表紙にまであしらわれている。
「実験さん」はその後も、化学や物理の実験場面などで盛んに登場するようになるのだが、この本あたりがそのはじまりなのではないかしらん。
本書の「第壹版」については、図版研「架蔵資料目録」ブログに載せてある。
http://lab-4-retroimage-jp.seesaa.net/article/456605716.html
また本書と同じ第三版は、(画質はよくないが)国会図書館デジタルコレクションに公開されている(ただし表紙はまっくろけで、タイトルも何も書かれていないようにみえる)。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/830924
#レトロ図版 #化学実験 #東京大学 #薬学 #製薬化学 #細密銅版画 #明治初期

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